怪獣超無法惑星   作:フルメタル・ミサイル

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 今回で2人のペルフェクト星人編はおしまい。そして次章がサードステージの最終章となります。


2人のペルフェクト星人 その7

『コレニテ手術ハ終了イタシマシタ』

「………………」

 

 手術台に裸で寝転んでいたナドキエは目を開けて起き上がり、脱いでいた服を着る。

 遺伝子改造手術自体はそう難しいものでなく、ナドキエが予想していたよりも大分早く終わった。もっとも、それはアロルム星人が今まで他のレイオニクスから採取していたレイオニクス遺伝子の大量のストックのおかげでもあるが。

 アロルム星人はいわゆる“人工レイオニクス”であり、レイブラッド星人の導きによって力を手にした存在ではない。だからこそ自身の乏しいレイオニクスの力を強化すべく、他のレイオニクスをレイオニクスバトルやそれ以外の様々な卑劣な手段で撃破しては、生死を問わず肉体を回収し、レイブラッドの遺伝子を抽出。自らに注入して、さらなるレイオニクスパワーの強化を図っていた。

 とはいえ結局のところ、その貯蔵していた遺伝子は奴隷にしていたナドキエに皮肉にも残らず奪われてしまったわけであるが。

 

(これでもう……後戻りは出来ない……)

 

 レッドキングと共にこの研究所へと戻って来る合間、そして手術を受けている合間に、ナドキエはもう覚悟を決めていた。最早主人に敵として見なされた以上、今までの生活に戻ることは出来ない。レイオニクスという“力”を得た今、主人の元から逃げ出すか、主人を殺して自由になるか、あるいは敗れて死ぬか。しかし、どんな結末を辿ろうとも、もう嘆きも悔やみもしない。

 このたった数時間の劇的な状況変化により、今まで臆病でただ自分の悲惨な境遇を嘆くしか出来なかった奴隷の女はここまで変わってしまったのである。

 

「………………」

 

 意を決した彼女だったが、そのまま手術室を出てふらりと向かったのは自分の部屋であった。

 特に持っていきたい重要な私物もないが、最後に一目見たいものはあった。

 

「………………」

 

 彼女は壁に貼ってあるポスターを見上げる。ウルトラ兄弟達の勇姿が描かれたそれは、奴隷であったナドキエに『いつかウルトラマン達がこの星にやって来て、自分達ペルフェクト星人を救い出してくれる』という一縷の望みを与えてくれていたものだったのだ。

 

「……結局来てくれなかったのね」

 

 しかしながら、今のナドキエから出たのは彼等に対する恨み言であった。

 凶悪な怪獣や宇宙人から力なき人々を守るため戦ってきたウルトラマン。けれども、そんな彼等でありながら、この星に暮らすペルフェクト星人の苦境など何も知らないのだろう。それどころか、この星の存在そのものすら知らないのであろう。

 もっとも、ウルトラマンとて全能の神ではない。それは彼等自身理解しているし、ナドキエも薄々だが理解していた。彼等がこの星にやって来なかったとて、それを責めるのはお門違いである。

 

「……でも、いいわ。自分を救うためには、自分自身で行動を起こさなきゃ。そうでしょ?」

 

 だからこそ、ナドキエは強い意思をもって、改めて決意表明をする。それは決別の証とも言っていい。

 ナドキエはウルトラマンに縋り、来るかも分からない彼等の到来を待ち続けるのをやめ、自ら行動を起こしたのである。

 

「………………」

 

 踵を返し、ナドキエは部屋を出ていった。

 

 

 

 

 

「待たせたわね」

「!」

 

 入口から出てきたナドキエは、研究所の前で待ち続けてくれていたレッドキングに声をかけた。

 

「グウ」

『気にするな』

「! 翻訳機能があるのね、この機械は…」

 

 レッドキングの意思を手に持ったバトルナイザーがいきなり翻訳したため驚くナドキエ。しかしながら、これは今の彼女がレイオニクスとしての力を得た証の1つでもあった。

 

「それでもお礼を言わせてもらうわ――――どうもありがとう。

 そして悪いんだけど、また力を貸してほしい」

 

 礼もそこそこにナドキエが指差した方にレッドキングが向き直る。すると、荒野を爆走しながらこちらへとやって来るナドキエの乗り捨てたエアカーと、それを追いかけるゴモラの姿が見えた。

 ナドキエがここにいる以上、乗っているのは主人であろう。レッドキングにより、彼のエアカーは破壊されてしまった以上、乗り捨ててあった彼女の車を代わりに使ったに違いない。

 

「手術が少しでも長引いたら危なかったわね」

「グウウ」

 

 どうやら、モグージョンはゴモラに敗れたか逃げたかしたようだ。ゴモラには多少の傷と疲労が見られるぐらいで、さすがはレイも使役した最強の怪獣といったところか。

 

「ナドキエェェェェ!!!!」

 

 そうして到着するなり、怒り心頭のアロルム星人はエアカーから降りるなり、ナドキエの名を叫ぶ。

 

「申し訳ございません、御主人様。私は本日でお(いとま)をいただきたく…」

 

 一方、ナドキエは今までの臆病さをかなぐり捨てた不遜な態度で暇乞いをする。

 

「そうか。ならば永遠に暇を与えてやる!! やれぇゴモラ!」

 

 だが、主人は死という名の永遠の暇をナドキエに与えようとする。

 

「キシャアアアアオオオオ!!」

「ピギャアオオ!!」

 

 すぐさまゴモラとレッドキングは激突。元主従にして現在は対立する人工レイオニクス同士によるレイオニクスバトルが始まった。

 

(お互い疲労は同じぐらいね……)

 

 レイオニクスとしてはほとんど初陣ながら、ナドキエは冷静に状況を見定める。

 疲労の度合いはレッドキングの方が深刻か。レッドキングはサーペント星人のインセクタス、さらにはアロルム星人のゴモラ・サボテンダーと三連戦をこなしている。そして今またゴモラと戦っているわけだ。

 ゴモラの方はレッドキング、さらには野生のモグージョンと戦っている。幻視怪獣は強敵だったと思われるが、勝敗生死こそ分からないものの、少なくともゴモラは切り抜けたらしく、そこまでの負傷は見受けられない。

 

「ゴモラ! そいつもあのクソ怪獣の後を追わせてやれぃ!」

 

 そしてアロルム星人の発言からすると、どうやらモグージョンは敗れたようだ。ゴモラは最強の怪獣であるが故、さもありなん。

 

「さっきの怪獣は倒したんですか?」

「ゴモラがあの程度の怪獣に敗れると思うのか?」

 

 元奴隷からの問いに、苛立った様子で吐き捨てるアロルム星人。

 

「キシャー!」

「グウ!?」

 

 そんなやりとりの最中、ゴモラの右裏拳がレッドキングの首に叩き込まれ、痛みに思わずどくろ怪獣が怯んでのけぞりながら後ずさる。その隙を逃さず、ゴモラはさらに左足で前蹴りを胴体に叩き込み、レッドキングも吹っ飛んで倒れてしまう。

 

「キシャアアオオ!!」

 

 倒れるレッドキングに尚もゴモラは凶暴性全開で飛びかかり、覆いかぶさる。そのまま両手で強烈な鉄槌打ちを連続して顔面や長い首、上半身へと叩き込んでいく。

 

「とどめだ!」

 

 しこたま打ち込んだところで頃合いと見たのか。アロルム星人はとどめを刺すよう命令し、ゴモラはそのまま鼻先の角にエネルギーを収束。そのまま“超振動波”を叩き込もうとする。

 

「それをくらってはダメっっ!!」

「!!」

「!? キシャー!?」

 

 ナドキエからの本日二度目の警告。レッドキングもこの攻撃は危険だとまた理解し、そのままゴモラを巴投げで空高く投げ飛ばす。

 

「構わん! 撃てゴモラ!」

「!」

 

 空高く放り投げられ面食らうゴモラだったが、主人の言葉により冷静さを取り戻す。そして彼の言葉通り、落下する自分の体勢が仰向けになった瞬間、角先から光弾状にした超振動波を連射する。

 

「ピギャオオ!?」

 

 今度はレッドキングが面食らうも、どうにか派手に地面を転がり回って躱す。一瞬遅れて光弾は地面に着弾後爆発し、地面はそこら中穴だらけとなった。こうしていなければ今頃大ダメージは免れなかっただろう。

 そんな敵を尻目に、ゴモラは先ほどの驚きが嘘のように綺麗な着地を披露する。

 

(やはり…強い!)

 

 相手に動揺を悟られまいと、ナドキエはより神妙な表情となる。

 この強さならモグージョンに勝ったというのも恐らく本当だろう。レイオニクスとして天然物でないアロルム星人自体は実力は半端者だが、それでもゴモラは強い。

 こちらのレッドキングがいくら強力な個体だとはいっても、果たして自分に勝ち目があるだろうか。

 

(……いえ、弱気になってはダメ! ゴモラも今の攻撃で体力を消耗してるはず……!)

 

 しかしながら、敗北は自分達の死を意味する。あの残酷で狭量なアロルム星人は裏切った自分の奴隷が生き永らえるのを許すようなタマではないことは、ナドキエは十二分に理解している。

 だからこそ、絶対に負けられない。このレイオニクスバトルに勝って初めてナドキエは奴隷の(くびき)から逃れられるのだ。

 自分の運命を切り開くため、ナドキエはなけなしの勇気を振り絞った。

 

「チッ、外したか。運の良い奴だ…」

 

 苛立ち混じりに呟くアロルム星人。このレッドキングは強いと思っていたが、ここまでゴモラに食い下がってくるとは。

 

「とはいえ、それでも勝つのはゴモラ。つまりは私だ!」

「キシャアアオオ!!」

 

 実際にはナドキエの見立ては概ね合っており、超振動波の連発により体力を相応に消耗していた。それでもゴモラは勇壮に咆哮し、敵へ疲労を見せない。

 

「攻めるなら今よ!」

「グオオ!」

「キシャオオ!」

 

 しかしながら、それは虚勢。こちらの負ったダメージも軽くはないが、それでも必殺技を外したゴモラの方が疲労度合いは上のはずだ。

 そうして主の求めに応じ、すぐさまレッドキングは体をひねらせ、尻尾を横薙ぎに叩きつける。ところがゴモラもまた咄嗟に体をひねり、尻尾で迎撃。野太い尻尾同士を叩きつけ合い、辺りには衝撃と風圧が放たれる。さすがの威力に両者ややよろけたが、怯まず今度は手四つに移行。

 

「チャンスだゴモラ!」

 

 またもや拮抗状態となり互角かと思われたが、レイオニクスとして一日の長があったアロルム星人には打開策があった。

 バトルナイザーを介して送られた指示を受け、ゴモラは掴み合いになった手を支えにピョンと小さく跳ねる。

 

「え!?」

「グウ!?」

 

 そのままくるりと回転し、得意技の“大廻転打”で尻尾をおもいきりレッドキングの脳天に叩きつける。これにはどくろ怪獣もかなりのダメージを受けてよろけてしまう。

 そこへすかさずゴモラはレッドキングの胴体に組みつき、再び鼻先の角へとエネルギーを収束させる。

 

「とどめだ!」

 

 大廻転打はあくまで必殺の“超振動波”への布石にすぎない。

 そしてゴモラが抜け目なく組み付いたように、先ほど躱された光弾・光線型でなく、今度こそ確実に命中させるために“ゼロシュート”の方を選んだ。

 

「っ! ダメっ、よけてっ!!」

「もう遅いわ!」

 

 色を失い叫ぶナドキエを、アロルム星人はせせら笑う。だが彼女の祈りが届いたのか。

 ゴモラが角を叩きつけようとした瞬間、レッドキングは咄嗟に古代怪獣の首へ腕を絡ませる。ゴモラが押さえ込まれて一瞬動きを止めたところを右脇で固め、そのままDDTで地面へと頭を叩きつけた。

 

「ウロロ……!」

 

 呻くゴモラ。しかしながら、さすがにやられっぱなしではない。

 レッドキングに頭を地面に押さえつけられた状態で超振動波を発動。周囲の地面ごと崩落させることで拘束を突破しようとする荒業に出た。

 

「グウウ!」

 

 このままでは地面が崩落し、自分とナドキエが巻き込まれかねない。そのためレッドキングはゴモラの超振動波に巻き込まれぬよう、角に触れぬようフロントヘッドロックで持ち上げる。そして、なんとそのままブレーンバスターで後ろの研究所に背中から叩きつけてしまう。

 

「あっ――――こっこっこっこの野郎ォ!!!!」

 

 自分の拠点にしてレイオニクスの手術のために必要な設備のある研究所が破壊されたのを見て、思わずアロルム星人も言葉を詰まらせながらも激昂する。

 

「キシャアアオオ!!」

「ああっ!? おいやめろ馬鹿っ!!」

 

 瓦礫を蹴散らしながら起き上がるゴモラ。ところが怒って地団駄を踏んだせいで、最下層にある手術室までもがとどめとばかりに破壊されてしまう。敵だけでなく味方にまで研究所が破壊され、アロルム星人の受けた精神的苦痛は半端ではなかった。しかし主の嘆きなど知ったことではないゴモラは襲いかかるレッドキングと再び取っ組み合う。

 

「グウウアアアア!!」

「キシャアアオオ!!」

 

 そうして、血沸き肉躍るレイオニクスバトルが始まる――――()()()()()()

 

「「ッッ……」」

 

 けれども、ここで何かに気づいた両者は突如離れ、闘いをやめてしまった。

 

「ゴモラ!?」

 

 困惑するアロルム星人をよそに、ゴモラとレッドキングは頭上を見上げた。レイオニクス2人もつられて空を見上げると、人工太陽の輝きが弱まりつつあるアロルム星の暗い天空は、今は異様な虹色の輝きに満ちていた。

 

「なに、これ……」

 

 初めて見る光景にナドキエが額から一筋つぅ…と汗を流し、呆然と呟く。何が起きているか分からない、分からないが――途轍もなく嫌な予感がする。

 

「逃げるわよ!」

「ッ!」

 

 自らを奴隷から解放するための運命の一戦。それを理解しておきながら、ナドキエはレイオニクスバトルをやめてしまった。

 異常事態だと理解したレッドキングも闘いを諦めてゴモラから離れ、ナドキエを右手で拾い上げる。

 

「貴様何処へ行く!!」

 

 激昂してナドキエを呼び止める昆虫宇宙人。研究所が破壊されてますます冷静さを失っていたこともあって、このペルフェクト星人と違い、まだ危機感を感じておらぬようであった。

 

「………ッ…」

 

 しかし無視した。『ここに留まってはならない』――奴隷として過ごしてきた弱者の勘だ。ここでレイオニクスバトルを続ければ、取り返しがつかない事態になるだろう。

 皮肉にも、向こうはまだ逃げる気がないらしい。ならば、ちょうどいい。ここで独り死んでもらおう。

 

「――ぅんグッッ!!??」

 

 だが、ナドキエのこの場から逃げるという判断自体は正しかったが、それでも逃亡を最優先したが故に晒した隙は今においては致命的であった。

 アロルム星人はエアカーの荷台から光線銃を取り出す。それはナドキエが今後の反抗に備え、死亡したサーペント星人から回収していた物であった。

 皮肉にもそれをレッドキングの手に乗り背を向けるナドキエに向け、撃った。

 発射された光線はナドキエの左上腕に当たり――()()()()()()()()()()()()()のである。

 

「――――――――」

 

 凄まじい痛みと共に、宙に舞うナドキエの左腕。その様を呆然とナドキエは眺めていた。

 

「――――行くわよ……ッッ」

 

 巡る思い――混乱、激痛、後悔、絶望。そして、その他諸々。

 だが、それでも。だが、それでも尚――――ナドキエは逃亡を優先した。

 

「なッ……!」

 

 滂沱の涙、滝のような汗を流しながらも、ナドキエは耐えきった。一瞬呻き声を上げただけである。

 気弱だったはずの奴隷が見せた恐るべき根性にはさすがのアロルム星人も驚愕した。僅かな間とはいえ思考が停止したほどであった。

 

「キシャアアオオ!!」

「あっ、おっおいっゴモラ!!」

 

 そんな主の蛮行に怒るように吠え立てたゴモラ。主がそれを咎める前に、ゴモラは主を手で拾――わず、そのまま敵主従を追いかけていってしまったのだった。

 

「な…なんだ。一体何が起きている……!」

 

 しかし、最早ゴモラの離脱を嘆く暇もない。アロルム星人は目の前で起きつつある異状に戸惑うのみであった。

 

「――――あ………」

 

 けれども、それも長くは続かなかった。オーロラの輝く空から飛来する無数の球体(スフィア)がこちらに向かってきたのだ。

 

「――――――ッッやっ野郎ォォォォ!!」

 

 ここでようやく正気に戻り、手に持った光線銃で果敢に攻撃するアロルム星人。

 

「うわああああああああああああああああ!!!!」

 

 とはいえ、多勢に無勢。今の彼が如何に勇壮であれど、撃った光線の数より遥かに多い数がこちらに向かって襲来すれば仕留めきれるはずもない。撃ち漏らした生き残りの球体に全身を覆い隠されるほどにすぐに集られる。

 恐怖の断末魔を上げた直後、傲慢で冷酷な昆虫宇宙人は消失した――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………大丈夫。耐えられる……!」

 

 上手く逃げ果せたナドキエだったが、代償は非常に大きかった。それでも不幸中の幸いなのは撃たれたのが光線で、左腕を切断された瞬間に高熱で焼けたことで結果的に止血されたことだ。これなら失血死することはない。

 とはいえ、相当の重傷。凶暴なレッドキングも思わず心配そうな様子であったが、ナドキエは臆病な彼女らしからぬ気丈さと根性を見せつけた。

 

「………………」

 

 苦痛に歪んだ顔でナドキエは振り返ると、謎の球体が研究所跡に殺到しているのが目に入った。

 やはり逃げて正解だった。今頃主は状況も呑み込めぬまま頓死したことだろう。

 とはいえ、訳が分からないのはこちらも同じ。一体この星に何が起きたというのだろうか。

 

(嫌な予感しかない………)

 

 つい今まで仕えていた主が死んだことに、思うことがないわけではない。けれども、今はそんな感傷に浸っている余裕などない。

 

(逃げなきゃ)

 

 レッドキングは走る。

 

(――――――何処に?)

 

 しかし、何処へ逃げればいいのか。それはレッドキングにもナドキエにも分からない。

 いや、心の奥底では思っていた――――果たして、逃げ場所などあるのだろうかと。

 

(――――――私はどう足掻こうと、死ぬ運命だったの……?)

 

 奴隷として明日をも知れぬ命。朝から晩までこき使われるのが、主人の気分次第で罵詈雑言を吐かれ暴力を振るわれるのが嫌だった。

 この運命からどうにかして逃れたかった。そして、ついに逃れるチャンスが来た。それでも怖くて躊躇していた。でもつい先ほど、やっと決心がついた。

 それなのに、結局全ては無駄だったのか? 決断が遅かろうが早かろうが、左腕を千切り落とされようがされまいが、どうせ星ごと滅ぶのであれば変わらないではないか。

 

(………そんなの嫌だ)

 

 だが、そんな非情な現実を突きつけられようが、それでもナドキエは抗った。

 主人の元から逃れるため、鈍臭くて優柔不断で臆病な自分が起こした最初で最後の決起。それが無駄だと、無意味だったと思いたくなかった。

 

「グウウ」

「!」

 

 鳴き声から分かった。レッドキングは自分が生きるのをまだ諦めていない。

 

「……分かったわ。私も最後まで諦めない」

 

 その誇らしい姿を見て、ナドキエも再び覚悟を決めた。

 レイオニクスとなった以上、この子が抗うのなら最後まで付き合おう。

 幻肢痛(ファントムペイン)により冷や汗が止まらないが、それでもナドキエは使役怪獣へにこやかに笑いかけた。

 

「キシャアアオオ!!」

「!」

 

 聞き覚えのある憎らしい声が響く。ナドキエが後ろを振り向くと、ゴモラがこちらを追いかけてくるのが見えた。しかし、なんとなくだが敵意は感じない。

 

「どうやら私達と同じで行き場がないようね………いいわ。貴方も来なさい! 共に戦いましょう!」

「キシャー!」

 

 ナドキエの呼びかけに素直に応じ、ゴモラはレッドキングの隣まで来て並走する。

 今まで争っていた主従は色々思うところはあるが、戦力は確かに喉から手が出るほど欲しいところ。よって全てを水に流し、素直にナドキエ達とゴモラは手を組んだのだった。

 

「!」

 

 ところが、結果論から言えば、この判断はまずかった。今までは散開して各所を攻撃していた球体だが、こちらに殺到してきたのだ。生命力の高い強力な怪獣2体が揃ったことにより、かえって球体達がこちらの存在にすぐ感づいてしまったのである。

 

「キシャアアオオ!!」

「グウウアアオオ!!」

 

 今のままでは逃げ切れないと考えたゴモラはそこで止まり、球体の群れへと超振動波で攻撃を加える。レッドキングもナドキエを地面に下ろし、そこら中に落ちている瓦礫を片端から拾い上げ、器用に球体へと投げつけ命中させていった。

 

「っ! 何…!?」

 

 即興かつ原始的な攻撃ではあるが、二大怪獣の攻撃はそれなりの有効性を示した。球体が無計画に殺到して密度がかなり高かったのもあり、攻撃が面白いように命中したのだ。確かに大群ではあったが、怪獣達の努力により相応の数が討ち取られたのである。

 けれども、初めはこちらを舐めてか粗雑な攻撃に終始した球体達も、さすがに非効率的で分が悪いと考えたのか。生き残り達は一旦攻撃をやめると、一ヶ所に密集し、そのまま融合する。

 

「あ、あれは怪獣なの…!?」

 

 そうして誕生したのは、頭部から巨大な刃状の赤い一本角と、胴体並に巨大な前脚を生やした異形の怪獣“精強融合獣スフィアザウルス”。

 

「ギュウウウウリリリリリリ!!!!」

 

 異形のスフィア合成獣は前脚を地面に叩きつけながら進撃。そのままゴモラとレッドキングの両者と取っ組み合う。

 

「キシャー!?」

「グウウ!?」

 

 スフィアザウルスは怪力を誇る両怪獣にそれぞれの腕を押さえ込まれて尚押し返すほどのパワーを誇った。それでも両者は必死で踏ん張ったものの、そこでダメ押しとばかりに精強融合獣は背中から衝撃波を放ち、両者を吹き飛ばしてしまう。

 

「キャアア!!」

 

 ナドキエもその余波に巻き込まれ、転がされてしまう。

 

「うぅ………だ、大丈夫よ……」

 

 起き上がれないぐらいに体が痛い。それでも、ナドキエは指揮をやめなかった。

 バトルナイザーを操作し、レッドキングとゴモラに指示を送ったのだ。

 

(あの怪獣には衝撃波を放つ際、予備動作がある……)

 

 スフィアザウルスに限らないが、強力な攻撃には大抵それだけの準備や予備動作が必要だというパターンが多い。ナドキエは彼等の攻防を眺めることでこの弱点を看破していたのである。

 ゴモラとレッドキングは激しい攻撃を繰り返すことでスフィアザウルスに再び衝撃波を使わせるように誘導させた。

 

「ギュウウウウリリリリリリ!!!!」

 

 そうして、狙い通り激しい攻撃に苛立つように衝撃波の発射態勢に入るスフィアザウルス。

 

「グウウ!」

「――ギュガガッ!?」

 

 しかし、ここで絶好のタイミングで正面に回り込んだレッドキングの渾身の右アッパーを顎、さらには角にくらう。そのあまりの威力に、精強融合獣の角はへし折れてしまう。

 

「キシャー!」

 

 後ずさったところで本命の攻撃をゴモラが行う。ジャンプして飛びかかったゴモラがそのまま鼻先の角を突き刺し、超振動波ゼロシュートをお見舞いしたのだ。さすがのスフィアザウルスもこれには耐えきれず、体を赤熱させながら膨張し、ついに爆散した。

 

「や、やったっ!! ははははっ!!」

 

 倒れながら、残った右腕を天に伸ばし勝利を喜ぶナドキエ。

 

「キシャー……」

「グウウ……」

 

 だが、ここで極限の緊張が解けた両怪獣はへたり込む。さすがに連戦続きな上、スフィアザウルス自体は並の怪獣を遥かに上回る強さであった。両者のダメージと疲労も半端ではなかったのだ。

 

「え……」

 

 デビューしたてながら、彼女等は見事なる勝利を飾った。だが、三者はまだ理解していなかった。

 確かにこの場にいた球体はほぼ倒した。しかしながら、それでも総体から見れば失った数は大した数ではないのだ。

 

「「「………ッッ」」」

 

 息を呑む三者。先ほど倒した数のさらに数倍が、全方向から今また殺到し、それらが多数のスフィアザウルスとなって向かってきたのである――

 

「キシャー……」

「グウウ……」

 

 最早状況は誰の目から見ても絶望的だった。けれども、それでも両怪獣は諦めず、ふらつきながらも立ち向かった。

 しかし両者の勇気、気高さ、意地、怒り、その他諸々――――それらで覆せるような物量ではなかった。

 先ほどのアロルム星人同様、蟷螂の斧に等しい抵抗を敵は跳ね除ける。そして全方向から衝撃波をくらった両怪獣はついに倒れた。さらには、怪獣達にスフィアが多数纏わりつく。

 

「――ダメか――」

 

 ナドキエにも空からスフィアが殺到する。文字通りの“詰み”、無情な現実である。それを仰向けに倒れながら、その様を見上げていた。

 とはいえ、ナドキエは自分の選択を後悔してはいなかった。ナドキエは懸命に戦った両怪獣を責める気はなかったし、むしろ自分の指揮が拙く、最悪の結果に終わって申し訳ないとすら思っていた。

 

(でも、ほんとはこわかった……)

 

 そして、最後の最後で偽りなき感情を吐露する。なけなしの勇気を振り絞っての反乱であったが、内心では恐怖でいっぱいだった。

 

(だから、最後に言うね)

 

 自分の運命を悟り、受け入れる覚悟は出来ていた。それでも――

 

「助けて……ウルトラ…マン………死にたく……ないよ………」

 

 決別したはずの救世主(ウルトラマン)に涙を一筋流し、か細い声で最後にそう懇願するナドキエ。しかし、傷ついた乙女の最後の願いは無情にも届かず、嘲笑うかのようにスフィアは彼女の全身に集っていった――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ナドキエの他にもレイオニクスや野生怪獣が抵抗したものの、衆寡敵せず。彼等の抵抗を制圧してより程なくして、スフィアザウルス達にエネルギーを吸われたアロルム星はスフィア達が変化・融合したスフィアバリアに覆い尽くされる。最後には“マザー”が降臨し、そのまま呑み込まれ、アロルム星はこの宇宙から綺麗さっぱり消え去った。

 死する太陽、赤色巨星バンデラスは何も出来なかった無力な自分を責めながら、乙女と共に消え去ったアロルム星(我が子)の滅びを見届けることしか出来なかったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………それが今のお前が生まれるまでの顛末か」

 

 消えたアロルム星に暮らしたあるペルフェクト星人の物語。それを最後まで聞き届けたソテイラは目をつぶり、ため息をつく。

 

「笑えるでしょ?」

「まだそんな感情があるのか」

 

 今やスフィアの忠実なる走狗となったナドキエは己の身の上を自嘲する。

 一方、ソテイラの受けた今の一言への印象はナドキエの意図とは異なるようだった。

 

「だが、最後にこれだけは言っておく。お前の生涯を私は笑いはしない」

 

 それを手向けの言葉とし、ナドキエに向けられたギガバトルナイザーの先端が激しい閃光を帯びる。

 

「さらばだ」

 

 色々思うところはあるが、殺す予定に変わりはない。猛毒で全身を蝕まれている今、むしろ介錯してやる心づもりであったぐらいだ。

 

「……邪魔しないで!」

 

 今やスフィアの使徒と化してしまったナドキエは最早かつての優しさも消え失せ、ただただスフィアのために死力を尽くすだけとなってしまっていた。

 皮肉にも、アロルム星人の奴隷を脱した後に、今度はスフィアの忠実なる奴隷となっていたことにも、そしてその矛盾にすらも気づいていなかったのだ。

 そんな哀れな奴隷は口端から血を流しながらも、最後の力を発揮する。

 

「うああああああああああああ!!!!」

 

 絶叫しながら、全身を蝕む毒をさらに上回る勢いで前身のスフィア細胞が活性化させると共に、ナドキエを異形の姿へと変えていく。

 

「チッ!」

 

 急速に異形化・巨大化するナドキエ。最早自力での抹殺は無理と考え、巻き込まれぬよう一旦距離を取ろうと走り出すソテイラ。

 

「ッッ!!」

 

 しかし、ある程度走ったところで足を止める。

 そこにはあの赤毛の女が待ち受けていたからだ。

 

「またどうも。探しましたよ」

 

 いつも通りの貼り付いた笑みを浮かべ、ヤプールの女エージェント・ファムが慇懃無礼に挨拶する。

 

「今貴様を相手している暇はない!」

 

 そう言いつつも白いギガバトルナイザーを構えるソテイラだったが――

 

「うっ!?」

「フハハハハハハ!! ギガバトルナイザー、確かに頂戴したぞ!!」

 

 ソテイラの遥か後ろにテレポートで現れたテンペラー星人は、両手の鋏からのビームウィップを伸ばし、ギガバトルナイザーを奪い取る。

 

「しまった!」

「死ね!」

 

 後悔するももう遅い。そのままとどめを刺すべくテンペラー星人がビームウィップを振るうが、ソテイラも素早く身を翻して躱す。

 

「目当てのブツは手に入った以上、我々も長居は無用。逃げましょう」

 

 2人が後ろを振り返れば、異常に巨大化しつつあるスフィアの使徒の姿が目に入る。

 

「あの化物は貴方達運営側に責任をもって処分していただきましょう」

「待て!」

「待たぬ!」

 

 テンペラー星人は両手の鋏から光線を乱射。ソテイラがその砲撃から慌てて逃れているところで、既に2人は姿を消してしまっていた。

 

「くそっ! だが私がベリアルと同じ轍を踏むと思うなよ!」

 

 怒ったソテイラは自分の胸の谷間に右手を突っ込むと、そこからネオバトルナイザーを取り出す。もしもの時の予備として、こうして隠し持っていたのである。そしてネオバトルナイザーを何やら操作する。

 

 

 

 

 

「あっ!?」

 

 逃亡中、何かに気付いたテンペラーが素っ頓狂な声を上げる。

 

「どうしました?」

「これを見ろ!」

 

 慌てて差し出されたギガバトルナイザーをファムが眺めると、なんと先端部の画面から光が消えている。見れば怪獣が映っている画面は1つも残っていない。

 

「ふむ。どうやらベリアルの物と違い、セーフティロック機能があるようですね。怪獣のデータは迅速に奪い返されましたか」

「感心してる場合か!!」

 

 ファムが眉一つ動かさずそう淡々と告げるので、テンペラー星人は思わずツッコんだ。

 

「問題ありません。戦力を奪い取れなかったのは残念でありますが、我々が真に必要とするのはあくまでギガバトルナイザー本体。怪獣自体はオマケにすぎません」

「そ…そうか……」

 

 既にギガバトルナイザーから怪獣は全てデータ移行されており、ギガバトルナイザーは文字通り空っぽであった。しかしファムの言う通り、皇帝復活に重要なのはギガバトルナイザー本体であり、怪獣はあくまでオマケにすぎないのだ。

 

 

 

 

 

「最悪の事態は回避出来たか……」

 

 予備のネオバトルナイザーに怪獣のデータは迅速に移動させた。よって全怪獣同時召喚こそ不可能になったが、ソテイラに欠けた戦力はない。

 

「待たせたな、同胞よ。お前のその姿は見るにたえん。

 私が責任をもって、介錯してやる!」

「ウアアアアアアアア」

 

 かつてのナドキエの如く強い決意を持ち、そう告げるソテイラ。

 対するナドキエは最早自我が残っているかも怪しい始末であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スフィアオベリスクから放たれたエネルギーにより、惑星アシヨシにもかつてのアロルム星の如く全土を覆うスフィアバリアが発生。さらには急速に収縮が始まろうとしていた。

 こうなれば“マザー”降臨まであと少しである。ソテイラ、さらにはレイオニクス達はスフィアの侵攻を防ぐことは出来るだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえず2人のペルフェクト星人編の終了記念でナドキエのAI生成画像入れときます。1枚目の方が色白だが、全然太陽光のないアロルム星だとこんな肌色になるとは思う。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

【挿絵表示】

 




用語解説

 古代怪獣 ゴモラ

 1億5000万年前の恐竜『ゴモラザウルス』の生き残り。かつて初代ウルトラマンと戦った怪獣の別個体にして、伝説のレイオニクスであるレイの相棒を務めた怪獣でもある。
 茶色い体色、三日月のような頭部の角と鼻先の角、胴体前面の松かさ状の鱗、肘の棘、鋭い牙、長く野太い尾が特徴。2000m上空から落ちてもほぼ無傷という凄まじい生命力と防御力を誇り、尻尾は切り落とされてもしばらくは動き回る。またレッドキングと同等という凄まじい怪力の持ち主である。
 ウルトラマンと戦った個体は使用しなかったものの、地底を移動する際には鼻先の角から“超振動波”を放って岩盤を粉砕し液状化させて掘削を行なっている。これらは武器に転用可能で、光線や光弾のように発射したり、角を突き刺して直接敵の体を攻撃したりも出来る上、凄まじい威力を誇る。
 ジョンスン島で発見された個体は、元々万博に出展するためのゴモラの化石を探しに来たら生体が発見されたというものであるが、麻酔薬を打ち込み生体を展示しようという無茶な計画の元科学特捜隊に捕らえられてしまう。ところが輸送中に麻酔が予定より早く切れ、暴れたところで輸送のジェットビートルの安全のために切り離し地表に落下。しかし死ぬどころか落下のショックでかつての凶暴性を取り戻し、落下地点の大阪で暴れ回ってしまう。
 ウルトラマンすら叩きのめして地中に逃亡後、科特隊及び自衛隊の砲撃をものともせず大阪城を破壊した。しかし、途中で猛攻により尻尾を切断して弱ったところで再びウルトラマンと戦闘になり、スペシウム光線を撃ち込まれ倒された。
 レイもゴモラを相棒としており、ケイトのゼットンやグランデのタイラント・レッドキング、さらにはレイブラッド星人の憑依したアーマードダークネスをも撃破するなど、伝説的な活躍を見せている。
 本個体はブルトンによってアロルム星に現れたものをアロルム星人が捕まえて使役しているもの。だが内心ではアロルム星人の卑怯な姿勢もあって全然懐いていなかったらしく、スフィア襲撃の際には主を見捨ててナドキエについていってしまった。
 その後のスフィアとの戦いでも奮戦するも、衆寡敵せずスフィアに取り憑かれ、レッドキング共々スフィア合成獣と化してしまった。

 昆虫宇宙人 アロルム星人(RB)

 荒野の惑星アロルム星を支配する知的肉食昆虫種族。冷酷かつ暴力的な種族で、奴隷としてペルフェクト星人をこき使っていた。一方でそれなり以上の科学力を持っており、バンデラス太陽が燃え尽きたにもかかわらず人工太陽を作り出して生き延びるほど。ただし現在母星の文明は衰退の一途を辿っており、人工太陽も現在では老朽化しても補修もままならぬ有り様である。
 カマキリとキリギリスを足して2で割ったような細身の見た目をしている。両目は複眼となっており、手には鋭い爪が生え、腕力もペルフェクト星人を上回る。体色には個体差があり、緑色から茶色まで何パターンかある。
 本個体は人工レイオニクスで、レイオニクスバトルの予選会場と化した母星で度々レイオニクス襲撃を行い身柄を確保し、遺伝子を抽出していた。ただし技術力自体は低いのか手術は非常に乱暴らしく、被験者は皆死亡している。またレイブラッドの遺伝子を保管している部屋に鍵をかけないといった杜撰な面もあり、ナドキエにはそこを利用されている。
 ナドキエを奴隷として使っているが、扱いが乱暴で度々暴力を振るうため内心反感を持たれていた。これが巡り巡ってナドキエの裏切りに繋がることになる。
 種族の平均に輪をかけて冷酷な性格で、母星及び同胞が滅ぼうが死のうとがなんとも思っていない。街でレイオニクスが戦おうとも怪獣を奪うことしか考えておらず、街の被害は全く気にしていなかった。
 母星もレイオニクスバトルの予選会場となった以上、崩壊は必至と考えており、レイオニクスバトルの予選に優勝し脱出する気でいた。ちなみに宇宙征服には特に興味はなく、同胞の生死も気にしていない一方で、自分がレイブラッド星人の後継者になれば種族復興は容易いと考えていた模様。

 ちなみにマイナー種族ではあるが、同じくマイナー種族であるノンマルトが正規のレイオニクスがいたにもかかわらず、こちらにはいなかったのはレイブラッドの選考漏れと思われる。
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