ファムとテンペラー星人による『皇帝復活計画』。その顛末は如何なるものかどうぞご覧いただきたい。
あと『帝王死すべし』と『2人のペルフェクト星人』よりは短くなると思いますが、3話ぐらいで終わるかは分かりません。
それと今回登場するオリジナルスフィア合成獣のモデルは色々あります。
まず牙狼(無印版)のラスボスであるメシア、次にバイオハザード4に出てきたプラーガ母体、そして最後にドラクエモンスターズシリーズのメタルカイザー。
メシアは上半身、プラーガ母体は下半身のモデル。メタルカイザーはその立ち位置が元ネタ。
メタルカイザー(=帝王)は何故かメタルキング(=王)より位階も実力というか使い勝手も下。
こいつの名前的にはマザースフィアザウルスより強そうなんですが、地位はマザーの方が上というところがメタルカイザーそっくりです。
もう1つ、今回あの超獣が解禁されます。あまりに反則的な能力から、ファムもここまで使用を躊躇していたほどです。仮にこの超獣の能力をフル運用していたのが発見された場合、運営側から三幹部が派遣されて直ちに粛清される決まりになっております。
惑星アシヨシを取り巻く状況は、急速に混沌としつつある。
レイオニクス達に撃破されていったスフィア。しかし頃合いと見たのか、それとももう後がないと焦ったのかは不明だが、残った群れの大半の個体は上空で融合・変質した『スフィアバリア』と化し、惑星全土の空を覆った。これにより物理的・電波的・超能力的な全ての干渉は出来なくなると共に、レイオニクスも怪獣達も惑星外への脱出は不可能となった。
そして、これはいよいよもう
それから何が起きるのか?――エネルギー吸収が十分行われるとバリアが収縮を開始し、それからすぐに“マザー”が降臨。ついには惑星を丸ごと呑み込んでしまうのだ。
そのタイムリミットが迫る中、レイオニクス達はどう動くのか。
ついに完成する異形の巨体。荘厳さと醜悪さが併存するそれは怪獣として、いやスフィア合成獣としてもまさに異形、異端である。
「……ここまで堕ちたか」
憐憫と嫌悪の入り混じった、美しくも苦々しげな表情で、ソテイラは忌々しげにそう吐き捨てる。
彼女の言う通り、咆哮を上げるそれは、奴隷の運命から逃れようと懸命に抗った
あるのは完全にスフィアに身も心も染められ、乗っ取られ、弄くり回され、操られた――ただその身勝手で独り善がりな使命感に陶酔し殉じるだけの哀れな化物であった。
「アァァァァァァァァァァァァァァァァ」
身長300m 体重40万t
ペルフェクト星人ナドキエがスフィアの力を完全開放し変身した戦闘形態。事実上“マザー”に次ぐ強さを誇る、極めて強大な力を持ったスフィア合成獣である。
その姿はスフィア合成獣としても際立った異形。スフィア結晶体で出来た上半身はかつて隠れキリシタンが拝んでいた白磁の
一方で、下半身はスフィアザウルスの前腕と同じ形状をした野太く刺々しい、群青色の斑模様に染め上げられた脚が6本生えた蟹や蠍を思わせる醜悪かつ禍々しいもの。さらには上半身と下半身の境目、腰の辺りからは蛸やヒトデの足のような柔軟かつ筋肉質な野太い灰色の触手が6本、放射状に生え揃っている。
見た目もこのように相反する要素が同居した異形・異質極まったものだが、身長も300m・体重40万tと文字通り山並の大きさと他の怪獣の数十倍の重量を誇る超巨大怪獣である。体格相応のパワー・破壊力に加え、スフィア合成獣らしい数々の特殊能力を持つ。
「哀れすぎて見ていられん」
死した身を尚もスフィアの奴隷として働かされ、死ぬまで戦わされる運命。それを不幸と、残酷と、そして何より哀れと言わずに何と言うのか。
普段は冷酷なソテイラも、この時ばかりはさすがに同胞に同情する。だからこそ、その生命を断つことにより、これ以上の彼女の尊厳をスフィアに汚させまいとした。
『バトルナイザー、モンスロード!』
「ギィィィィィィギャオオオオオオ」
予備機のネオバトルナイザーより召喚されしはヤプールの置き土産、新究極巨大超獣Rキラーザウルス。
その実力の方もさることながら、圧倒的な巨躯はスフィアゴッデスをも大きく上回る。
「アァァァァァァァァァァァァァァァァ」
敵の出現に対し、女性の悲鳴のような鳴き声を上げ、スフィアゴッデスは腰の触手を伸ばす。しかし、Rキラーザウルスもまた背中の触手を伸ばし、敵の触手を絡め取る。
「綱引きならこちらが有利だ」
両怪獣は互いに触手を引っ張り合う。ただしソテイラが呟く通り、大きさがかなり上回る上に体重も倍の80万tはあるであろうRキラーザウルスの方が綱引きではずっと有利である。
そうして互角の力を見せる両者だったが、超獣には触手が8本あった。拮抗する中、残った2本をナドキエに伸ばし、そのまま絞め殺そうとする。
『……バ…ト、ル……ナイ、ザー、ザーザザー……モン…スロ、ード……!』
「!!」
「キシャアアアアオオオオ!!」
「グウウオオオオ!!」
異形の女神の体内から不可解にも鳴り響く、レイオニクスなら聞き覚えのある音声。つい今ソテイラのネオバトルナイザーから発せられたものより大分くぐもり、途切れ途切れ。また山のような巨体から発せられた故、聞こえたのは微かであるが間違いない。
見れば女神像の胸の中央に、ブリリアントカットされたダイヤモンドのような形状のスフィア結晶で出来た半透明の“コア”があった。そして、そこにナドキエの上半身が収められていた。
その様子を見るに、どうやら怪獣化しておきながら以前同様モンスロードが可能らしい。
コアから放たれた光は2つ。それらが実体化し、スフィアゴモラとスフィアレッドキングの姿へと変わり、着地。両スフィア合成獣は超獣の触手をそれぞれが受け止め、引っ張った。
「このRキラーザウルスに対抗出来ると思っているのか? たかだかスフィア合成獣如きが?」
心底不愉快そうに呟くソテイラ。彼女の言う通り、女神像と両怪獣の怪力をもってしてもこの巨大超獣を動かすことは叶わなかった。
「そして不幸にも、お前はそんな存在に堕ちてしまったのだ。
とはいえ、安心しろ。お前をいたぶり殺すような真似はせん」
スフィアの手先に堕ちた同胞を誹りはしたが、それでも痛めつけるような真似はしない。そんな彼女の心情を示すかのように、巨大超獣の下半身前面の発光部に凄まじいエネルギーが収束する。
「一撃で! 一瞬で! スフィアの細胞など一片も残さず! お前を葬ってやる!!」
「ギィィィィィィギャオオオオオオ!!!!」
Rキラーザウルス最強の誇る最強技【ザウルス・フルバースト・ネオ】。かつての主人である異次元人ヤプールが、「直撃すればあのエンペラ星人ですら一撃で葬れる」と豪語した光線である。
カッと見開かれるソテイラの蒼い双眸。それと共に女神像、さらには2体のスフィア合成獣に向けて、巨大なる破壊の閃光が容赦なく放たれた。
「アァァァァァァァァァァァァァァァァ」
「ッ!?」
周囲すら溶解させるほどの凄まじい熱と共に放たれた巨大光線。しかしそこでスフィアゴッデスもまたソテイラ同様、変身前と同じ蒼い目を開眼。それから、大きく開いた口より蒼白色の破壊光線を発射する。
両光線は射線上で激突するも、ナドキエの光線があちらの光線を切り裂きながらRキラーザウルスの胸部左側に命中、大爆発を起こす。極太の巨大光線であるザウルス・フルバースト・ネオに対し、こちらの放った光線はそれよりはかなり細い。だからこそ攻撃範囲では劣るが、代わりに貫通力と威力に特化した光線であった。それ故に敵の光線に打ち勝ち、逆に痛打を与えたのである。
「ギィィィィィィ………!!」
命中箇所の甲殻が破損し、中の肉が見えているが、巨大超獣は問題なく動けていた。超獣であるため、恐怖や痛覚とは無縁である以上、この程度ではそこまで大した痛手にはならないのだ。
とはいえ、さすがにダメージ自体は負っている。そして、攻撃をくらった瞬間には動きが止まり、敵への対応が遅れた。ここが問題であった。
「キシャアアアアオオオオ!!」
「グウウオオオオ!!」
「――ギャオオオオ!!??」
その隙を突いて、スフィアゴモラとスフィアレッドキングは、受け止めた触手に全身からの強力な衝撃波をくらわせる。1本1本が並の超獣を上回る力を誇る触手であるが、受け止められた密着状態からまともにくらったことで爆発し損壊。爪の生えた先端が丸ごと千切れ飛ぶ大ダメージを負ってしまう。
いくら痛覚はないとはいえ、触手が2本潰されたことに巨大超獣は思わず驚いた。
『ジ、ザザ……バト、ル……ナイ…ザー、ガガ、ザザー……モン…スロード……!』
「ジョワァッ!」
さらに胸部のコアから怪獣、いや“ウルトラマン”が召喚される。
現れたゼルガノイドⅡは俊敏にRキラーザウルスの周りを飛び回った上、ついには先ほどの負傷箇所目掛けてのソルジェント光線を叩き込んだ。砕けた胸部左の甲殻は必殺光線をくらい、さらに破損。内部の肉をますます痛々しくさらけ出す。
それでも怯まず、むしろそんな目障りな虫が心底鬱陶しそうな巨大超獣は、スフィアゴッデスに絡めていた残りの触手を一旦放すと、ゼルガノイドを追いかけさせる。
しかしながら、6本の触手を相手取り、ゼルガノイドは尚も翻弄。ついには1本に追いつかれそうになったところで、右拳からウルトラマンダイナ顔負けの威力の【ガルネイトボンバー】を発射。逆に触手の1本を破壊してしまう。
「Rキラーザウルス! 何を手こずっている!」
敵は4体がかりとはいえ、とっておきの超獣がまさかの劣勢という状況に大いに苛立つソテイラ。
同胞を介錯するどころか、むしろこちらが押されている。レイブラッド星人の腹心を自負する彼女としては、この現状は非常に屈辱的だった。
そして彼女をさらに焦らせるのは、先ほど奪われたギガバトルナイザーの行方である。ヤプールのエージェントとエンペラ軍の残党が、ギガバトルナイザーを使って一体何をする気なのか。ペルフェクト星人にはそこが分からなかったのだ。
「ナドキエよ。お前がそこまで抵抗するなら仕方ない………」
『バトルナイザー、モンスロード!』
Rキラーザウルス1体で事足りるかと思っていたが、そうもいかなかった。
事態の解決を急ぐソテイラは、さらなる戦力の投入を行う。
「キャイイイイオオオオ!!」
「コゥオオオオー」
ネオバトルナイザーより放たれた3つの光が実体化し、超大魔王獣とコスモイーターの姿へと変わる。そして最後の1つは“レイブラッド三幹部”の筆頭にして最強のレイオニクスである彼女の戦力として相応しい、新たな最強怪獣の姿となった。
「ギュギイイイイイイ!!」
超咆哮獣 ビクトルギエル
体内にビクトリウムと呼ばれる超エネルギー鉱物を大量貯蔵し、その無尽蔵のエネルギーによるものか凄まじい戦闘力を誇る怪獣。ただし、その素性は使役するソテイラもよく知らない謎の存在であり、分かっているのは機械と生物の混成体であるサイボーグ怪獣の一種ということだけである。明確な自我や知能はなく、ただ破壊本能に従い、徹底的に破壊を繰り返す。
鋭い牙の生えた口や長い首、長い尻尾など、一見オーソドックスな二足歩行の恐竜や怪獣の体型だが、各所に明らかに機械らしき部品も覗いている。その他特徴として、全身の黒い装甲のような皮膚、赤いモノアイ、全身から生える棘や刃、そして背中から飛び出した用途不明の機械パーツと、腹から飛び出したレンズ状の『ビクトリウム・キャノン』がある。
戦力として、全身の発光体から放つ破壊光弾【ダークルギエルビート】、さらには胸のビクトリウム・キャノンからは凄まじい威力の破壊光線を放ち、フルパワーで撃てば山1つを簡単に消し飛ばす。防御力の方も凄まじく、ウルトラ戦士の技や必殺光線を立て続けにくらって傷一つ付かぬほど頑強である。
「こうなった以上、最早上手く介錯はしてやれんぞ! 恨むならスフィアの手先となった自分を恨め!!」
異形の女神像となった同胞を
そんな彼女の怒りと哀しみに呼応し、マガタノオロチはスフィアレッドキングに、ルーゴサイトはスフィアゴモラに、ビクトルギエルはゼルガノイドⅡに襲いかかる。
そして残ったスフィアゴッデスに向け、Rキラーザウルスは全身の棘を生体ミサイル【キラー・ウォーヘッド】として一斉に発射。四方八方から隙間なく降り注がせたのである。
――とある荒野――
「ごががががああああああああ!!!!」
エンディール星人は未だこの地を拠点としていた。即ち、それは最早敵の襲撃を恐れて頻繁に拠点を変える必要がないということである。
余裕をこいて、エンディール星人は着陸させた自分の宇宙船の近くにある大岩の上で寝転がって昼寝をしていた。単眼を閉じて爆睡しており、相変わらずいびきがかなりうるさい。
『警告! 警告!』
「………………んがっ………」
とても気持ち良さそうに眠っていたが、接近する敵を感知したバトルナイザーが警告を発したことで、知略遊撃宇宙人は目を覚ます。
「ん~~、またですか………」
うんざりした様子で起き上がり、寝ぼけ眼をこすりながら遠くを見やる。そこで何か遠方が光ったかと思うと、そこからレーザーが飛んでくる――も、突如ギガデロスが主人の前方に現れて攻撃を防いだ。
いくら余裕をこいていると言っても、こんな宇宙で最も危険な星で無防備に昼寝するほどエンディール星人は馬鹿でも間抜けでもない。光学迷彩で姿を消したギガデロスが複数周囲におり、主人を常に護衛していたのである。
単眼の宇宙人は岩から降りると同時に、ギガデロス達は擬態を解いて迎撃態勢に入る。
「あらら。狙撃は防がれてしまいましたか」
「構わん。暗殺が無理なら正面から抹殺するまでよ!!」
エンディール星人の前にテレポートで現れたのはいつものコンビ、テンペラー星人とファムの2人であった。
「また貴方達ですか。いい加減諦めた方がよろしいのでは?」
皮肉るエンディール星人。テンペラー星人は恨み重なる裏切り者を幾度も襲撃したが、その度逃げられるか追い返された。
今度こそ仕留めると息巻いているが、どうせ今回もまた失敗するだろう。この数のギガデロスがいれば、例え最強クラスの怪獣がいたところで数の暴力で押し切れる。加えて、エンディール星人の戦力はギガデロスだけに限らず、他にも強力なロボット怪獣を複数擁している。
「黙れ! 今日が貴様の命日となる!」
「相変わらず威勢だけは御立派なことで。ですが、それだけではレイオニクスバトルには勝てないことをいい加減学んだ方がよろしいですよ!」
主人の号令の下、8体のギガデロスがテンペラー星人達に襲いかかろうとする。
「ん。何ですか、それは?」
しかし、ここでエンディール星人は敵が何か怪しい荷物を持っていることに気づく。
ファムが担いでいたのは彼女の身長ほどもある
「フン!」
テンペラー星人達はまたテレポートをして50mほど離れた場所へと逃げたため、ギガデロス達の攻撃は不発に終わる。
逃げた先でテンペラー星人は紙束を宙に放り投げ、白い紙1枚1枚がバラけて宙を舞う。見れば、紙にはどれも何か怪獣らしき絵が描いてあった。
『ジジジジジジジジジジジジジジジジ』
それからファムの右手首の腕時計型ガジェットが耳障りな機械の摩擦音を鳴らす。すると紙に描かれた超獣の絵がなんと本物のように動き出し、怪光を放ちながら巨大化。そして最後には紙から飛び出して実体化した。
「なっ…!?」
エンディール星人が驚愕し思わず硬直したのも無理はない。現れたそれらの数は普通に100体はいる。その1体1体が全て本物の
「ビビビビビビ!!」
忍者超獣 ガマス
かつてウルトラマンエースが戦った超獣の別個体。蘭の花と宇宙怪獣を合成して生まれた超獣であり、ファムの切り札として今まで温存されていたが、この度解禁した。
超獣ながら手持ちの武器を巧みに使いこなす知能の高さと戦闘能力もさることながら、後述の反則的な能力から、ウルトラマン達やレイブラッド星人一味にも危険視される超獣である。
灰色がかった緑色の体表、カエルのような飛び出した赤い瞳の目、鳥のような短い嘴、背中から生えた被膜のような翼、首から背中にかけて生えた毛が特徴。超獣の中でも飛び道具が豊富であり、口からの二連砲塔から発射される吹き矢、手から放つ手裏剣光弾、撒菱型爆弾が武器。さらには煙玉を投げてからの逃走や、瞬間移動での攻撃回避、ヤプールから追加で与えられた双頭の短槍を使っての白兵戦までこなすなど、かなり芸達者。
しかしながら、それらの能力は所詮オマケにすぎない。カメラに撮影された際、そのネガフィルムに潜り込み、焼き増しすればするほど、その写真の枚数だけ無限に分身・実体化出来るというのが本命の能力である。ただし、エースと戦った個体はネガフィルムを利用したが、本個体群はファムの用意したコンピューターに宿り、そこからプリンターでカラー印刷された用紙から実体化した。
「あ…あれはガマス!」
エンディール星人はバトルナイザーでデータ検索し、敵の怪獣、いや超獣の正体を知る。そして、その反則的な能力についてもだ。
「マ、マズい! 数で押し切る気か!」
先ほどまでの余裕極まった態度から一転、エンディール星人は大慌てする。
ギガデロスの分身能力は光線をくらってそのエネルギーを逆用し、分裂するというもの。(相手がギガデロスの戦闘能力を上回っているという前提で)当然光線を使わなければ、分裂させずにそのまま打倒は可能だ。
一方、同じくガマスは分身能力を持つが、ギガデロスとは全く原理が違う。倒されれば倒されるほど数は減るが、その代わり最初から圧倒的な数を用意出来る。仮にファムがやろうと思えば、それこそ数万、いや
エンディール星人は知らなかったが、この能力により、ウルトラマンエースとの交戦以降、ガマスは光の国にも危険視されている。もし大量発生が確認されれば、ウルトラ兄弟を始めとする歴戦のウルトラマン達を含む
そして、この星でレイオニクスバトルを運営するレイブラッド星人側からもその分身能力を危険視されており、仮に大量に手駒として用意されているのが発見され次第、直ちに三幹部が派遣されて粛清される。
ファムはレイオニクスとしてこの惑星に来るにあたって、その決まりを知ってはいた。しかし
「ビビビビビビ!!」
最早数える気も起きないほどに大量のガマスがギガデロス達に襲いかかる。ガマスは数頼みの超獣というわけでもなく、戦闘においても様々な能力を使ってウルトラマンエースと渡り合ったほどには強い。
ギガデロスは右前腕部の剣での斬撃、あるいは左手のフィンガーマシンガンでの砲撃でガマスを撃破していくも焼け石に水。そもそも数が違いすぎる。
複数のガマスに群がられ、数の暴力で惑星守護神達は蹂躙されていく。多数のガマスからの口からの吹き矢、さらには短槍でボディを貫かれ、ハリネズミのような姿になっては倒れる。あるいは全身に多数の撒菱型爆弾を貼り付けられ爆破され、威力に耐えきれずバラバラになってしまう。
「ちょ……調子に乗るなぁッ!!」
『バトルナイザー、モンスロード!』
数の暴力により、あっという間に形勢は逆転。狼狽したエンディール星人はバトルナイザーから、さらなる戦力を召喚する。
「ガシュー!」
召喚されたのはかつてウルトラマンメビウスを一度は敗退寸前まで追いやった無双鉄神インペライザー。もっとも、いくらインペライザーであっても、100体以上の超獣を相手取るのはさすがに無謀の極みであった。
上半身を回転させ、頭部の三連ビームガトリングからの光線で周囲を薙ぎ払い、多数のガマスを撃破・抹殺するも、善戦出来たのはそこまで。吹き矢に撒菱爆弾、さらには短槍をこれでもかと投げつけられて、ウルトラマンタロウのストリウム光線に耐えた頑強なボディもギガデロス同様ハリネズミのようになって爆散してしまう。
それでも再生能力があるため即座に再生を開始するが、そのタイミングを狙われれば最早どうしようもない。再生中のところでまたもや四方八方から攻撃をくらいまくったところで、ついに活動を停止した。
「うっ、うぅ……!」
インペライザーですら、召喚されてから2分も経たずに敗れた。もう後がなく絶望するエンディール星人の無様な姿を見て、ファムとテンペラー星人は冷笑する。
「それで終わりですか?」
「せめて最後まで抵抗してみせろ!」
「――――私をナメるなぁッッ!!」
『バトルナイザー、モンスロード!』
「オオオオオオオオッ」
暗黒魔凶機レゾリウム――かつてはエンディール星人の最強の手駒であったが、スーパーヒッポリト星人のザイゴーグ、さらにはソテイラのゾンバイユとのレイオニクスバトルにおいて暴走状態に陥ってしまう。それ以後はエンディール星人も制御出来ず、バトルナイザーに封印状態であった。
「ヌゥウウアアアアアア!!!!」
手からレゾリューム光線を放ち、それをくらった数体のガマスが爆散する。しかし、それでも忍者超獣の群れは怯まず、直ちに襲いかかったのである。
用語解説
身長300m 体重40万t
ペルフェクト星人ナドキエがスフィアの力を完全開放し変身した戦闘形態。事実上“マザー”に次ぐ強さを誇る、極めて強大な力を持ったスフィア合成獣。
その姿は他のスフィア合成獣とは趣が異なり、それらと比べても際立った異形。スフィア結晶体で出来た青みがかった白い上半身はかつて隠れキリシタンが拝んでいた白磁の
上半身に比べ、下半身はスフィアザウルスの前腕と同じ形状をした野太く刺々しい、群青色の斑模様に染め上げられた脚が6本生えた蟹や蠍を思わせる醜悪かつ禍々しいもの。さらには上半身と下半身の境目、腰の辺りからは蛸やヒトデの足のような柔軟かつ筋肉質な野太い灰色の触手が6本、放射状に生え揃っている。
このように異形の見た目だが、身長も300m・体重40万tと文字通り山並の大きさと他の怪獣の数十倍の重量を誇る超巨大怪獣となった。体格相応のパワー・破壊力に加え、スフィア合成獣らしい数々の特殊能力を持つ。そして配下こみとはいえ最強怪獣4体を敵に回して、対等に渡り合う強さを誇る。
尚、上半身が女神像のような外見となったのは、ナドキエが本心ではこの境遇から救いを求め、縋る対象を欲しているからだとソテイラは推測している。
超咆哮獣 ビクトルギエル
体内にビクトリウムと呼ばれる超エネルギー鉱物を大量貯蔵し、その無尽蔵のエネルギーによるものか凄まじい戦闘力を誇る怪獣。ただし、その素性は使役するソテイラもよく知らない謎の存在であり、分かっているのは機械と生物の混成体であるサイボーグ怪獣の一種ということだけ。明確な自我や知能はなく、ただ破壊本能に従い、徹底的に破壊を繰り返す。
ちなみにビクトリウムはある並行世界の地球の地下に存在する物質であるが、この怪獣が地球産怪獣かは不明。
鋭い牙のびっしり生えた口や長い首、長い尻尾など、一見オーソドックスな二足歩行の恐竜や怪獣の体型だが、各所には明らかに機械らしき部品も覗いている。その他特徴として、全身の黒い装甲のような皮膚、赤いモノアイ、全身から生える棘や刃、そして背中から飛び出した用途不明の機械パーツと、腹から飛び出したレンズ状の『ビクトリウム・キャノン』がある。
戦力として、全身の発光体から放つ破壊光弾【ダークルギエルビート】、さらには胸のビクトリウム・キャノンからは凄まじい威力の破壊光線を放ち、フルパワーで撃てば山1つを簡単に消し飛ばす。防御力の方も凄まじく、ウルトラ戦士の技や必殺光線を立て続けにくらって傷一つ付かぬほど頑強である。
本個体は四次元怪獣ブルトンによって惑星アシヨシに召喚されたものをソテイラが捕らえて戦力としたもの。とりあえず高い戦闘能力があり、言うことを聞きさえすれば良いため、ソテイラも別段その正体や素性については特に気にしていない。
尚、ソテイラ本人も気づいていないのだが、この怪獣には本来明確な自我や高い知性がある。にもかかわらず破壊本能の塊としてしか行動出来ないのは、このペルフェクト星人の強力極まるレイオニクスパワーによって支配され、その発露が抑え込まれているからである。
さらに余談ではあるが、特徴的な金切り声を出すが、別名の通り『超咆哮獣』という大仰な名前ほどの咆哮ではなかったりする。
忍者超獣 ガマス
かつてウルトラマンエースが戦った超獣の別個体。蘭の花と宇宙怪獣を合成して生まれた超獣であり、ファムの切り札として今まで温存されていたが、この度解禁した。
超獣ながら手持ちの武器を巧みに使いこなす知能の高さと戦闘能力もさることながら、後述の反則的な能力から、ウルトラマン達やレイブラッド星人一味にも危険視される超獣である。
灰色がかった緑色の体表、カエルのような飛び出した赤い瞳の目、鳥のような短い嘴、背中から生えた被膜のような翼、首から背中にかけて生えた毛が特徴。一方で見た目は鳥を連想させる特徴が多く、(大抵の超獣に言えることではあるが)合体元である蘭の花の特徴はほぼない。
超獣の中でも飛び道具が豊富であり、口からの二連砲塔から発射される吹き矢、手から放つ手裏剣光弾、撒菱型爆弾が武器。手裏剣光弾はTACの戦闘機やRXミサイルを綺麗に真っ二つにする精度と威力を誇る。
さらには煙玉を投げてからの遁走や、翼での滑空、瞬間移動での攻撃回避、ヤプールから追加で与えられた双頭の短槍を使っての白兵戦までこなすなど、まさに別名通り忍者の名に相応しいかなりの芸達者。
しかしながら、それらの能力は所詮オマケにすぎない。カメラに撮影された際、そのネガフィルムに潜り込み、焼き増しすればするほど、その写真の枚数だけ無限に分身・実体化出来るというのが本命の能力である。ちなみに電気シェーバーの作動音のようなある種の高周波音に反応して実体化するが、逆に放射線や高熱などには反応せず、やり過ごすことが可能。ただし、写真が急速に燃やされれば実体化せず、そのまま焼失・死亡する模様。
エースと戦った個体はネガフィルムを利用したが、本個体群はファムの用意したコンピューターに宿り、そこからプリンターでカラー印刷された用紙から実体化した。このように、エースと戦った個体が潜り込んだ場所がネガフィルムだっただけで、“二次元超獣”という二つ名もあるように、それ以外の媒体にも潜り込むことが可能。
エースと戦った個体はTACの作戦資料用の写真として基地に侵入して内部から破壊する計画だったが、TACより先にある新聞記者のカメラで撮影されてしまった。そのため、件の新聞社から発行される雑誌から実体化する『超獣10万匹計画』に作戦が変更された。
その後出現し、TACのRXミサイルで倒されるが、所詮1体が倒されたにすぎず、また出現。その前にヤプールから短槍を与えられている。今度はTACの戦闘機やRXミサイルをも手裏剣光弾で真っ二つにして大暴れする。エースとの交戦時も短槍を巧みに扱い、瞬間移動も駆使して追い詰めたが、最期は槍を逆用されて倒れたところでパンチレーザスペシャルで爆死。残ったネガフィルムも山中隊員のTACガンで焼却処分され、ヤプールの計画は潰えた。
その分身能力は上手く活用すれば簡単に大軍勢を用意出来るため、善悪問わずあらゆる勢力から危険視されている。ヤプールも初回の失敗以後、この超獣を使わなかったのは、光の国だけでなく、エンペラ軍を始めとする宇宙の暗黒街の四大勢力、さらにはそれに準ずる組織との全面戦争になるリスクを恐れたためであった。
この度のレイオニクスバトルでも数少ないブラックリスト入りしている怪獣(厳密には超獣)であり、仮に能力を悪用しているのが発覚した場合、運営側からレイブラッド三幹部のいずれかが派遣されてレイオニクス共々粛清される決まりとなっている。
ファムもその決まりは知っていたが、エンペラ星人復活の目処が立ったこともあり、この度使用を解禁した。ただし、バトルナイザーに1体はセーブされているが、厳密には出現させた群れはバトルナイザーを介さずファムが直接指揮している。