ずっと書きたかった絡みと回なので早く出来ました!!
またルウタネタの募集の際に肘神さま様からのアイデアが入っております。
ルフィが非常に面倒くさい事に巻き込まれている最中、キラーはのんびり仲間達と共に宴を楽しんでいたがだんだんと遅くなってきたのと明日も暫く続くこの宴で恐らくキッドの性格から1日か2日残ると思った。
何だかんだとこの明るいノリは嫌いではなかった。
そんなわけでキラーは明日も早いなと思いつつ、自分の船に戻ろうとしていると歌声が聴こえてきた。
「ファッファッ、これは、UTAの『Believe』か!?」
キラーは結構なUTAオタクだった。
元々、音楽好きが多い面々が集まった南の海の不良集団がキッド海賊団の原点だ。当然、UTAも全員知っていたが世間の人気が爆上がりしたのが海賊に対する怒りへの曲『逆光』であったのもあってキッド海賊団の中ではどちらかと言うとマニア的な感覚だった。最近はそんな事を気にせずに楽しめる曲の『ヒカリへ』『Believe』『怒りをくれよ』とかもキラー達がワノ国に入る前に出回っていたのでキッド海賊団の中でも人気が高まっていた。
まぁキッドはウタの父親のバギーとシャンクスの件で毛嫌いが加速していたがキラーには割りとそこはどうでも良かった。
そんな風に『Believe』が気になってキラーはハートの海賊団のポーラタング号の近くまで来るとUTAオタクのベポがのんびりと聴いていた。
「UTAか・・・」
キラーの呟きに耳のいいベポは嬉しくなった。ハートの海賊団の中でも特に熱狂的にUTAが好きなベポだがあまりにも熱狂的過ぎて少し皆に怒られる時もあるのでファン友達が増えるのは嬉しかった。
「うん、一緒に聴く?」
「お言葉に甘えさせて貰おう」
2人はそのまま『Believe』を聴いていた。途中で嬉しさのあまりに2人でリズムを取り始めたがそんな最中に曲は終わった。
「うぅ・・・いつ聴いてもいい曲!!」
「違いない・・・名曲だ・・・」
「ねぇねぇ、そっちは結構前からワノ国に居るんだよね?」
「あ、まぁ、ドレスローザのあの事件から居るな」
「じゃ、この曲聴く?UTAの最新曲だよ!!」
「ファッ!?・・・頼む!!・・・ファッファッ・・・幾らだ?」
「あげないよ!?」
「ファッファッ・・・いや、聴く料金を払おうかと・・・」
「そんなのいらないよ!!一緒に楽しもう!!」
ベポの優しさにキラーは嬉しく感じ、世間では最新曲である『Shining ray』を聴き始めた。キラーは久しぶりのUTAの新曲に合わせて歌詞の新しく進む感じが何とも言えずに笑いしか出来なくなったが感動していた。
ベポも世間で出回る前にローがウタ本人から貰ったこの曲の前に進む感じが大好きだった。一応敵ではある者の船長達がルフィも合わせて三馬鹿みたいなノリになっていたのもあってかキラーとベポは同じオタク仲間を見つけたというのもプラスになって親近感が出ていた。
ベポはそのままドカッと座ってキラーはベポにもたれ掛かって2人して曲を楽しんでる最中、そんな2人を見ていた者達がいた。
キッドとローだ。
宴でルフィらにクロスギルドの記事も見せて色々と大騒ぎになってる事を伝えたキッドとワノ国の真実を知ったローは寝ようかと思って来てみれば港でのんびりと曲を聴いてるNo.2達を見つけて固まっていた。
「おい、ユースタス屋・・・どうして殺戮屋がベポにもたれ掛かってやがる・・・お前の差し金か?ベポはウチの航海士だぞ・・・親しくさせやがって・・・」
「うるせぇ、それを言うならキラーだって何時もはしっかりしてる筈なのにあんなにノンビリと敵と曲を聴きやがって・・・どうやって俺の相棒を誑かした?」
「知るか!!」
そして実際は2人共仲良く曲を聴いてるだけなのにキッドとローは互いに相手が唆してると勘違いを起こしていた。
「いや、待てトラファルガー!!この曲はあの歌姫UTAの曲だ!!あのクマはUTAのファンか!?」
「熱狂的なファンだ、サインを自家製の額縁に入れて飾る位にな・・・殺戮屋もか?」
「あぁ・・・偶に壊れるくらい、かなり熱狂的だがな」
キッドとローは2人がUTAのファン同士だと分かるとホッとした。単に話の合う奴が居るからと分かるとそれまで感じていた心配も穏やかになってそのままゆっくりしようかと思った。
「お?やっぱりウタの曲だ♪♪」
「「あっ、麦わら」」
しかし、そこにウタの曲に吊られてルフィがやってきた。まだ宴会で食べ物はある筈なのにシャンクスの覇王色飛ばしで色々と感じたくない物まで感じてしまったルフィは心を癒すためにサニー号近くに来るとウタの曲が聴こえてきたのでやってきたのだ。
「シシシ、お前らもウタの曲好きなのか?」
「好きだよ!!聴いてて楽しくなるんだ!!」
「ファッファッ、聴いてると前に進もうとする感じが好きだ・・・特に『ヒカリへ』からその感じが強くなってきたからな!」
ルフィはキラーとベポがそんな風に笑ってるのを見て一緒に笑いかけたがキラーの言葉に対して少しムッとなった。ウタに対しての無自覚な独占欲が少しだけ出たのだ。
「ファッファッファッ!!安心しろ、俺は純粋なファンだ・・・惚れた腫れたには興味がない!」
「そうか♪♪シシシ♪♪♪」
キラーが大人だった為かルフィの表情を見てすぐにそう言うとルフィもそれが本心と分かると笑った。
(麦わら屋〜〜〜〜〜!!!)
(あの色ボケ猿〜〜〜!!!)
ローとキッドは自分とこのNo.2と仲良く話してるルフィに対してガチで睨んでいた。2人までなら比較的平穏になるルフィ、ロー、キッドだが3人揃うと争いの元だった。
「そうだ!!ウタが俺達と分かれる前に歌った新しい曲持ってんだけど一緒に聴こうぜ!!」
「嘘!!?新曲あるの!?」
「ファッファッファッファッファッファッ♪♪聴きたい♪♪」
「おう、ちょっと待っててくれ」
ルフィはキラーとベポにそう言うとサニー号にある自分の部屋に戻ってウタの本当の最新曲である『fanfare』を取りに行った。
「楽しみだね♪♪」
「あぁ♪♪ファッファッファッ♪♪」
仲良さそうに話してるキラーとベポ。
そしてそんな風に2人を見ていたキッドとローは船で休む気が失せてその光景を睨んでいた。
「おいトラファルガー・・・麦わらが戻ってきたらあいつを消すぞ」
「ユースタス屋・・・乗った・・・あの野郎・・・ウチのベポを・・・」
完全にルフィを消す気満々になった2人。別に仲良し小好しで海賊をやってるわけじゃないのでどこで消そうがかってだった。
そんな中でルフィが音貝を持ちながら戻ってくるのが見えてキッドとローは飛び出した。
「麦わら屋〜!!」
「ここで消してやる!!」
「???」
飛び出してきたキッドとローにルフィは少し混乱しつつも対応しようかと思ったその瞬間、キッドの前にキラーが来てローの前にベポが来て2人を止めた。
「キラーてめぇ!」
「キッドやるんだったら後にしろ!!ファッファッファッ!!今は曲が優先だ!!」
「ベポ・・・」
「もう折角UTAの新曲が聴けるのに邪魔してないで
自身の船のNo.2達に言われてショックを受けたのかキッドとローは落ち込んだ。長い事一緒にいる自分達よりも麦わらの方に付くのかと2人は色々と複雑な気分になった。
「ギザ男もトラ男も一緒に聴こうぜ!!ウタの声は凄えんだ!!」
そんな中でルフィはいつもみたいに純粋な感覚でキッドとローを誘おうとするが過度な馴れ合いはする気のないので断ろうとしたが、そうなるとキラーとベポと一緒に聴くのは目に見えてるのでキッドとローは大人しく座った。
「お、聴くのか?」
「よし、麦わら頼む・・・ファッファッファッ♪♪キッド・・・歌の間は騒ぐなよ?」
「船長も喧嘩しちゃ駄目だからね」
「「わ、分かった」」
キラーとベポに釘を刺された2人はそのまま大人しく聴き始めた。そしてルフィもまたウタの曲なので大人しく耳を済ませて聴き始めて5人はそのまま『fanfare』が終わるまでのんびりとしていた。
〇〇〇
一方、カライバリ島で自棄酒をしていたハンコックはそのまま酔いつつもまだ酒を飲んでいた。隣ではクロコダイルにミホークも酒をガブ飲みしていたが弱みを見せたく無かったので3人は潰れまいとしていた。
そんな風にしていると酒とつまみがキレた。
「酒が無くなったのう」
「つまみも切れた・・・」
「つまみは新しく俺が作ろう・・・」
「なら、妾は酒を持ってこよう。九蛇の蛇酒は格別じゃ・・・」
「俺は新しいワインだ」
それぞれ役割分担をしてハンコックはそのまま自分の九蛇の船まで足を運んだ。酒を大量に飲んでいても確りとした足取りで気品さを感じさせる。ハンコックの美へのプライドは天井知らずだった。
そんな中でハンコックは口煩くなってる妹達の目を掻い潜って見事に蛇酒を取ってくるがやはり酔っていたのか部屋を間違えた。
そこはウタの部屋でウタはもう夜分も遅くなってきたので寝ていた。
(チャンスじゃ!!ここでこの小娘を消せば・・・ルフィは妾の・・・)
酔ってて冷静な判断が出来ないのかハンコックはヘッドホンを机の上に外してすやすやと寝てるウタに近づくが足が止まった。
(いや待つのじゃ!!このような卑怯な真似は妾のプライドが許さん!!早く戻って・・・飲み直そう・・・)
流石はハンコック。どれだけ酒に溺れても自分を見失わない辺りかなりの強者だった。そんな風に少し落ち込みながら戻ろうとした瞬間、ウタの寝言が聴こえてきた。
「ルフィ・・・激しかったね・・・アタシの初めて・・・責任・・・取って・・・」
(なぁ!?う、羨ましい!!妾は最近、悪い夢しか見んと言うのに・・・)
ハンコックはウタがルフィと初夜をやってる夢を見ている事に羨ましくなった。ウタが既にルフィと初夜を過ごしたのをハンコックは知らない。この件を知ってるのはウタ本人となし崩し的に悟ってしまったバギーだけだった。
ハンコックはウタの首をキュッと絞め殺したくなってきたがルフィの事を純粋に思えるハンコックは必死で堪えた。
そんな風に色々と葛藤しているとハンコックは机の上に置いてあったヘッドホンを落してしまう。地面に完全に落ちる間一髪で何とか掴まえてホッとなった。軽く見て壊れてないのも確認するとハンコックは取り敢えずそれを置こうと思ったがジッとそれを見ていた。
そしてハンコックはウタみたいにそれを付けてみて鏡を見ると何をやってるのかと物悲しくなった。
「妾は何をやっておるのじゃ・・・」
溜息を吐きながらハンコックはヘッドホンを外そうと触れると間違えて起動してしまった。
『ウタ、好きだ』
「ル、ルフィの声!?」
聴こえてきたのはルフィの声だった。
●●●
「ねぇルフィ」
「ん?どうした?」
「明日の朝にはもう分かれるからさ・・・このヘッドホンにルフィの声が欲しいな・・・」
「声?」
「うん、これ音貝の原理が入ってるから少し位なら録音出来るんだ・・・だからルフィの声が欲しいなぁ」
ウタの頼みにルフィはそんなんだったらちゃんと忘れないように今から言おうかと思ったがウタが欲しいと言ってる上に案外すぐに終わりそうと言うのもあってルフィは了承した。
「良いけど、何て言えばいいんだ?」
「好きって言って」
「わかった・・・ウタ、好きだ」
〇〇〇
ウタはルフィと別れてから約3週間の間、これを良く聴いていた。大好きなルフィの声は四六時中聴いても飽きないからだ。オマケにルフィもルフィでウタの曲を持ってるのだからウタとしてはおあいこという感覚だった。
『ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ』
で、こんな声を延々と聴いていたハンコックはと言うと物悲しい気分に溢れていた。そっと電源を消して外してハンコックはそのまま蛇酒を持って戻っていった。
「ん?遅かったな海賊女帝」
「つまみならもう出来てるぞ」
「蛇酒が重くての・・・今宵は飲むぞ!!徹底的に飲んで飲んで飲みまくるのじゃ!!」
「クハハハハハハ!!乗った!!あの赤っ鼻にやられて気分が悪かったからな!!徹底的に飲むぞ!!」
「賛成だ・・・つまみはまた作ろう・・・」
ハンコック、クロコダイル、ミホークの3人はその晩、徹底的に飲んで飲んで飲みまくった。
翌日、レイリーと飲んでいて少し二日酔い気味だったバギーは3人を見るとベロンベロンの二日酔いになってることなく、実にスッキリとした顔つきになっていた。
3人の超人っぷりを目の当たりにしたバギーだった。
一方、ウタは確りと寝たはずなのにまだ少しだけ眠くなってる事に首を傾げつつもヘッドホンを起動した。
『ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ。ウタ、好きだ』
「へへへ、ルフィ・・・アタシも好きだよ・・・だから絶対にルフィヲ誑カシタ浮気相手ハ奈落ノ底ニ沈メテ・・・ルフィヲキレイニシテアゲル・・・ナンカイヨゴレテモルフィヲキレイニスルカラネ・・・」
ウタは淀んだ目をしながらルフィに向かってそう誓っていた。
〇〇〇〇
そしてウタの父親であるシャンクスはというとクロスギルドの載った記事を読んだ後で1人、酒を飲みながら本を読んでいた。
クロスギルドの件があって以降、シャンクスは本を良く読んでるのを確認された。
「お頭、何を読んでんだ?」
ルウはシャンクスが急に読み始めた事に首を傾げながらも明るく聞いた。するとシャンクスは笑顔で返した。
「いや、最近になって狩りをしたくなってな」
「へぇ、そうか・・・海王類か?」
「・・・まぁ、それくらい手強いな」
「仕留めたら言ってくれ!!俺が旨いのを作ってやるから!!」
「そうかありがとよ♪♪」
ルウはシャンクスにそう言うと聞きたいことも聞けたので自分の仕事に戻っていった。
シャンクスは読んでた本を置いて机の上に置いてた4冊の内の1冊を読み始めた。
因みにシャンクスが読んでいた本は計5冊。
『鰐の仕留め方』
『鷹の仕留め方』
『蛇の仕留め方』
『大切な人を守る方法』
『娘との仲直りの仕方』
クロコダイル、ミホーク、ハンコック、バギー、ウタは同時に寒気を感じていたが一体何が理由が分からずに困惑した。
というわけで無事にキラーとベポとルフィを絡ませられたよ〜〜!!良かった!!これを書きたかったんだよ!!
そして荒ぶるキッドとロー・・・悪い・・・でもシャンクスみたいに病んで無いから大丈夫だよ!!ルフィが絡まなかったら案外普通で終わりそうだったし!!
そしてハンコック・・・ウタの病みを思い知る・・・本当に最終章で暴れさせるから頑張って堪えて・・・
トリを飾るのは今作1のギャグキャラになったシャンクス・・・もう一体何処に行くんだろう?と思いながら書いてます・・・最終章で格好いいシーンを大分書くから許して・・・