“軌跡”的な世界   作:怪獣馬鹿

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皆さん、お待たせしました!!
それではライブの開催です!!


新時代 / Circle of life

●●●

時は1年前のまだバギーと出会う前に遡る。

ウタはジャヤからクリケット達に助けられて無事に電伝虫がある島まで送ってもらったがその時に新聞でルフィの死亡説の載った記事を見つけた。

当時ルフィはレイリーとの修行期間中であり、世間にはその動向を知られていなかった。

 

ウタは臨時の船にあてがわれた船室のベッドで横になりながら、新時代のマークを見た。

そして涙が止まらなくなった。

 

「ルフィ・・・死んでないよね・・・お願いだから・・・」

 

まだバギーに出会ってなかったウタにとってルフィは全てだった。そしてウタは歌い始めた。海楼石も無いのでウタはすんなりとウタワールドへ入っていった。

ウタワールドに入ったウタは泣いていた。

 

「うぅ、ルフィ・・・ルフィ・・・」

 

何処に居ても変わらない。大好きだった歌にも縋れず、ファンにも縋れず、何もないウタに今の状況は苦痛そのものだった。蹲りながら泣くウタ。

すると自分の横に新聞が置かれていた。

 

自分で用意したやつではない。

しかし、そんな事は今のウタには関係なかった。写っているのは16点鐘でのルフィが仲間達に送ったメッセージがこもった写真だった。

 

(・・・そうだ・・・これなら・・・)

 

ウタは藁にも縋るような感覚で手を翳した。

そして写真をよく見ながら想像した。

今の成長したルフィをよく見て痛々しい包帯姿ではなく、昔のよく知ってる活発的なルフィを思い出しながらウタは創造した。

 

目の前に沢山の音符が人型を形成し、軈てそれはルフィになった。2年前とほぼ同じ体型で目の下に傷がないルフィ・・・ウタはそれを見て笑った。

 

「出来た・・・ルフィだぁ・・・」

 

まるで幼い子供のようにルフィが出来るとウタは抱き着いた。ちゃんと暖かくそして懐かしい匂いがしてウタは楽しくなってきた。

 

「ウタ、どうしたんだ?」

 

子供の時と何ら変わらないルフィの声にウタは益々嬉しくなって笑顔を向けた。

 

「ううん、何でもない」

「そっか、そうだウタ!勝負しようぜ」

「うん!」

 

ルフィにそう誘われてウタは準備した。

指を鳴らしてチキンを二皿用意し、牛も用意した。

ウタはルフィと共にレースの準備をすると両手を上げた。

 

「行くぞ」

「うん」

「「321!」」

 

昔からの合図をして食べ始めるウタとルフィ。

ガツガツと食べていってウタは昔と同じように自分のジュースをルフィに向かって渡した。

 

「はいこれ」

「おぉ、サンキュー!」

 

ルフィはそれをゴクゴクと飲んでいる最中、ウタはさっさとチキンを全て食べて牛から逃げた。

そして牛はルフィを引き飛ばした。

 

「あははははは!!ルフィ、弱い〜!」

 

ウタは全く変わらないルフィを見て懐かしくそして楽しくなってきた。

 

「いやぁ、負けた負けた」

 

ルフィのその言葉を聴くまでは・・・

 

「は?」

 

ウタはルフィなら絶対に言わない言葉に引っ掛かるとルフィの所まで歩いて行って押し倒した。

 

「ウ、ウタ?」

 

ルフィは慌てつつも優しく聴いてきた。ウタの顔からは笑顔が完全に消えていた。

 

「違う、違う!!ルフィはそんな事は言わない!!」

 

ウタはそう叫びながらルフィの顔面を潰した。先程まで肉体だった物は陶器のように砕け散った。

 

「作り直さないと・・・今度こそ完璧なルフィを・・・」

 

ウタはそんな風にボロボロになりながらまたルフィを作り出した。しかし、作っても作っても作っても作っても作っても作っても全ては所詮はまやかしの物。ウタは作っては壊してを繰り返し続けて辺り一面、ルフィだった物のゴミの山になった時にウタは遂に我慢の限界が来て泣き始めた。

 

「なんで・・・なんで・・・ルフィ・・・うわぁぁぁぁ!!1人にしないでよ!!・・・会いたいよルフィィィィ!!・・・もう1人は嫌・・・ぐすっ・・・お願いだから置いてかないで!!うわぁぁぁぁぁぁ!!」

 

大声で泣き始めるウタ。

既に精神はガタガタだった。

 

そんなウタに近づく者がいた。その者は泣いてるウタをつついた。ウタは涙を拭きながら見るとそこに立っていたのは7歳の時のルフィだった。

 

「ルフィ・・・ルフィ!!」

 

突然と現れた7歳のルフィ。

ウタはそんな事はどうでも良かった。大切なルフィが居ればそれだけで良かった。抱き締めて温もりを確かに感じてるとルフィはウタの手から離れて逃げていった。

 

「待って!・・・お願い・・・置いてかないで!!」

 

ウタはそうやってルフィを追いかけていった。

 

 

これがウタとバギーが出会うほんの1時間前にウタワールドで起こった事である。

そう、この時、ウタを狙っていたのはシキだけではなかった。ウタに蔓延る極悪の存在もまたバギーによって計画を阻まれていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇〇〇

『世界は、そうだ!自由を求め選ぶべき世界が広々と横たわっている。終わらぬ夢がお前達の導き手ならば超えてゆけ!!おのが信念の旗の元に!!』

 

ー【海賊王 ゴール・D・ロジャー】ー

 

かつて世界の全てを手に入れた海賊王は、2人の海賊にそういった。そして彼は死に際に放った一言で大海賊時代を作り上げた。

それは、強き者には楽園でも弱き者には地獄という過酷な世界であり、多くの者達が海賊の被害を受けて苦しんでいた。

そんな中で彼女は現れた。

歌声と優しさで救世主として祀り上げられた彼女の名前はウタ・・・海賊“赤髪”のシャンクスの娘。

しかし、彼女は1年前に真実を知り、海に出て冒険をした。それは彼女にとって全てを変えた。彼女は“幸せ”の意味を探し、ある海賊に救われて、そして彼女もその海賊を救った。

 

「よっしゃウタ!頼むぜ!!」

「うん!バギーおじさん、任せて!!」

 

ウタは大事な叔父であり、3人目の父親であるバギーにそう言われてステージに上がった。

 

「・・・12年の答えがこの3日間で・・・」

 

ウタはそんな風に心を落ち着かせつつも12年間の答えを出す為に前にまた一歩進んだ。

 

 

 

 

 

〇〇〇

見事な快晴だった。

青い空に所々出てる綺麗な白い雲。

会場は大熱狂の最中と思えるほど賑やかだった。多くの売店に数多の人がいた。とてもだが人気が落ちたと言われている歌手とは思えないほどの人数だった。

というのも純粋な一般人に加えて麦わら大船団一の大所帯であるヨンタマリア大船団を始めとした沢山の海賊団の上にそう言った海賊達を監視する面目で私服姿の海兵達も大勢いた。

 

「凄い人気ねお兄ちゃん!」

「あぁ、そうだな」

「綿あめ♪チョコバナナ♪りんご飴♪」

「アナナ、あまり食べすぎないようにな」

「はーい!!」

 

カタクリ、ブリュレ、アナナは海王類の身体が朽ちて出来た会場の左側から見ていた。アナナの手には大量のお菓子が握られていてカタクリは食べすぎないように注意していた。

 

海を挟んだ反対側の席では全身ウタグッズで身を固めて電飾まで施してるベポが泣きながらローにお礼を言っていた。

 

「ママ、凄いクマさんがいるよ」

「しっ、目を合わせちゃいけません」

 

しかし、ベポの格好は周りからは非常に冷ややかというかなんとも言えない視線に晒されていてローは辛かった。

 

「キャプテン!俺、嬉しいよ!!」

「そうか・・・」

 

お礼を言うベポに対してローは既に疲れていた。

 

そしてその近くではコアラとイワンコフものんびりとシートを敷いて見ていた。コアラに至ってはベポほどの電飾は無いが全身ウタグッズに身を包んでいた。

 

「コアラ、あんた中々凄い格好っブルよ」

「イワさんに言われたくないなぁ」

 

イワンコフは何時もと変わらない格好で周りに引かれていた。そんな中で2人に近づく者がいた。手に焼きそばを持ったキラーだ。

 

「隣に座っても良いか?」

「あ、どうぞどうぞ」

「ありがとう」

 

キラーは当然何時もの仮面を被ってるのでコアラは巨大な顔面オカマと仮面男に挟まれつつもコアラは手にペンライトを持って今か今かと楽しみにしていた。

 

そして会場の奥ではハンコックがまた飲み始めていてバギーがキレていた。

 

「お前は何で飲んでんだよ!」

「煩いぞ赤っ鼻、妾がどこで飲もうが妾の勝手じゃ!」

 

完全にアル中と化してしまったハンコック。バギーはレイリーとシャッキーに言われていた最後の裏の手を使った。

 

「そう言えばさっき、麦わらがいたな」

 

ボソッとそんな風に呟いてハンコックを見ると彼女は何時もの気品あふれる格好に戻っていた。

 

「何をしておる赤っ鼻!仕事をするぞ!!」

 

張り切って仕事をやり始めたハンコックにバギーは呆れつつも警備の仕事の再確認を始めた。

 

 

そして会場の海の上に浮かぶ岩場ではルフィ達が楽しくBBQをしながら待っていた。ルフィ達も折角のライブと言うことでライブを盛り上げる為のコスチュームに私服を変えていた。

 

「楽しみだねルフィ!!僕、こういうの初めてだから!!」

 

新しく加入したヤマトもタンクトップに短パン、そして上着を腰に巻いた完全に洋風な格好をしてルフィと一緒に物を食べながら待っていた。ルフィは何時ものように肉を食べていたが何処か落ち着かない感じだった。

 

「ルフィは随分と慌ただしいの」

「ワノ国に入る前に分かれてもう2ヶ月だから愛しのウタが心配なんでしょう」

「ふふ、随分とラブラブね」

 

ジンベエがルフィの行動に首を傾げてナミとロビンがそれぞれの思ったことを容赦なく言っていった。図星だったのか言われたルフィが少し顰めっ面でナミ達を見るがニヤニヤと返されてルフィの立つ瀬はなかった。

 

「おい、ウタだ」

 

ウソップがそう言うとステージにウタが立った。ルフィがそれを見ると立ち上がった。

ウタはパーカーを着て顔を隠していた。

すっと息を漏らした音をマイクが拾い上げた。

そして彼女は自身の代表曲の《新時代》を歌い始めた。バギーズデリバリーとゴードンによる特別編成の音楽チームが奏でるエレクトロ調のサウンドに負けない力強い重量感のある歌声が会場を刺激していく。

ウタは観客一人一人にその歌声が届くように全力で歌っていく。電伝虫を通してこの歌声は世界中へ届いて行った。

ルフィとウタが幼い頃に過ごしたフーシャ村を始めとしてローグタウン、ジャヤ、アラバスタ、ウォーターセブン、シャボンディ諸島、ドレスローザ、万国、他にも様々な国へ彼女の歌声は響いていった。

ウタウタの実の力を止めてる海楼石のお陰で純粋なただの歌声だけが世界へ飛んでいった。

 

 

 

〇〇〇

《新時代》を歌い終えたウタは観客に向かって笑顔と共に手を振った。

 

「皆!!久しぶり、ウタだよ!!ライブはドレスローザの時以来だね!!」

 

ウタがそんな風に笑顔で言うと観客は熱狂で返した。ビリビリとくる観客の反応にウタは嬉しくて泣きそうになっていた。

 

「ごめん、嬉しくて・・・今日から3日間!!皆も楽しんでね!!」

 

ウタは元気よく観客達にそう言った。観客達も黄色い声援で返して盛り上がっていた。

しかし、全てがウタのファンと言うわけではなかった。クラゲ海賊団と名乗る存在がウタを誘拐しようと今か今かと狙っていた。本来なら警備の仕事をしている者が対処しないといけなかったがこの会場の管轄だったのは呑んだくれに変貌していたハンコックだった。

 

「てめぇら準備は良いな」

「おう」

「あの千両道化の娘を誘拐すれば大金と名声が手に入る。悪いなウタちゃん」

 

そんな風に自分にさり気なく危機が迫ってるとはつゆ知らずウタは皆に笑顔を手を振っていた。

 

『ウタちゃん!!カワイイよ!!』

『好きだー!!』

『天使だー!!』

『結婚してくれ〜!!』

 

中にはこんな感じの声も入っていた。勿論、ウタも本気にしてないし、観客達も応援の1つとして認識していたがそんな風に認識してない者が1名いた。

ウタの恋人のルフィだ。

ルフィは手を伸ばして堂々とステージに上がってウタの前に来た。

 

『ん?誰だ?あれ?』

『邪魔だよー、どいてくれ!』

『おい、邪魔だ!』

 

野次が飛んでくるがルフィは気にしてなかった。というかルフィはウタが取られないか気が気ではなかった。

ウタはルフィを見ると1番の笑顔になった。

 

「ウタ、久しぶりだな!」

「ルフィィィィ!!!」

 

『なぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

『おい、抱きついたぞ!?』

『ってことはもしかしてあいつが!?』

『四皇の!?』

 

「クワハハハハハハハ、“四皇”麦わらのルフィの登場だ!!」

 

ザワつく観客席にいたモルガンズがウタが抱き着いてるルフィを見てそう叫んだ。

野次が瞬く間にだいぶ煩くなってきたがルフィとウタは完全に自分達の世界に入っていた。

そんな中で銃声が鳴った。

ルフィとウタはそれに気づくとステージにはクラゲ海賊団の連中が立っていた。

 

「何だお前ら?」

「悪いがその千両道化の娘を奪わせて貰うぜ」

 

クラゲ海賊団の連中はそう言うと武器を構えた。

 

「ゴードン、皆と一緒に中へ!」

「わかった!!ウタ、君も早く!」

「アタシは大丈夫だよ!!」

 

ウタは音楽チームに入ってくれてたゴードンにそう言うとロープを出して構え、ルフィも拳を構えた。

 

「お前ら、俺からウタを奪えると思うなよ!」

「四皇1人、相手に不足はねぇ!!」

 

ルフィの言葉にクラゲ海賊団の1人がそういった。次の瞬間、ゾロを始めとする面々がやってきてクラゲ海賊団の船員達をある程度、ぶちのめしながらウタとルフィを守るように構えた。

 

「俺達は不足してるな」

「ウタちゃんのライブを盛り下げるクソどもが」

「早く終わらせましょ」

「まだまだライブはこれからだからな」

「おう!」

「それにエレジアの観光も楽しそうよ」

「アーウ、良いなそれ!」

「ヨホホホ、大分復興もされているみたいですしね」

「なら一気に終わらせるぞ」

「そうだね!皆でさっさとやろう!」

「よし、ウタもやるか!」

「勿論、アタシのライブはアタシが守る!」

 

麦わらの一味とウタはそう言ってクラゲ海賊団に対して構えた。

 

「む、麦わらの一味・・・えぇい、やっちまえ!!」

 

クラゲ海賊団の一人がそう半ばヤケを起こしてるような感じで叫び、クラゲ海賊団は全員、ルフィ達麦わらの一味へ突っ込んでいった。

 

ルフィは拳をゾロは刀をサンジは足をナミは天候棒をウソップは黒カブトをチョッパーは拳をロビンは手をフランキーは拳をブルックは魂の喪剣(ソウルソリッド)をジンベエは拳をヤマトは金棒をウタはロープをクラゲ海賊団に向けて放った。

 

『88億B・JACK POT!!』

 

新時代を祈る波乱のライブが始まった。


















というわけである仕込みもしつつ、ライブ開催です。
ウタがバギーと出会う直前にはこんな裏話がありました・・・1つ言えるのはウタを狙ってるのはシキだけではないと言う事ですね!!

そしてライブ開催!!
登場人物達も着々と集まっていく最中で現れるクラゲ海賊団・・・悪いなお前ら、次回もぶっ飛ばされてくれ

最後に6億B・JACKPOTの進化系の88億B・JACK POT!!これをやりたかったんだよ!!今回の最終章は合体技多めでやりますのでお楽しみに!!

そして今話の曲はウタの『新時代』とCrimson-FANGの『Circle of life』です。
わからない方は仮面ライダーキバ 映画 主題歌で調べてください。名曲です。

次回は何の曲にしようかな??
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