“軌跡”的な世界   作:怪獣馬鹿

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おまたせしました。
殆ど1週間だけどギリギリ6日後なので次回はより早く書き上がりたいです。


fish / 天までとどけ

決闘は3日間続いた。

シャンクスはバギーがすぐに倒れると思ったし、誰もここまで時間がかかると思わなかった。

しかし、バギーは決して倒れず引かずに果敢にシャンクスに向かって行った。

四皇として鍛え上げてきたシャンクスにとってこれは予想外過ぎた。

 

(なんで、武装色が出せねぇ!?)

 

シャンクスは武装色を出せずにいた。武装色を纏った斬撃なら死ななくても痛みを感じてバギーも苦しむが疎らになっていた。何故ならシャンクス本人にも分かっていたからだ。

 

自分がウタから逃げてるのだと本心では分かっていた。

 

レイリーはルフィに覇気を教える時“疑わない事が強さ”と教えた。しかし、今のシャンクスは自分の強さを信じられないほどにまで精神がガタガタだった。だがそれでもバギーとは差はかなりある。

見聞色の未来視が使えなくても覇王色の覇気が効かなくても2人の差は大きかった。しかし、それも段々と差がなくなっているようにシャンクスは冷や汗をかき始めた。

 

「いい加減に諦めろよ、バギー!!」

「まだ終わってねぇだろうが!!」

「もうボロボロだろうが!!」

「そりゃお前だろうが!!傷1つついてねぇのに何でお前は・・・“泣きそうになってんだよ”!!」

 

バギーの叫びにシャンクスは一瞬固まった。

 

(ウタに会い・・・違う駄目だ!俺が会うとウタを不幸にするんだ・・・)

 

ウタに会いたい。しかし、11年前に守れなかった事、カタギとして生きてほしかったこと、自分が海賊であることの全てが雁字搦めとなってシャンクスを苦しめていた。

 

「・・・友達を攻撃するのが辛えだけだ!!」

 

シャンクスはそう言った。実際にバギーを攻撃していて辛くないわけがなかった。海賊として自分の為に戦うんじゃなくバギーはウタの為に来ていた。その事実がシャンクスを追い詰めていた。

 

まだ続けようとするバギーにシャンクスは容赦なく剣を振るうが武装色の覇気が疎らになってしまったせいでバギーのバルカンに受け止められた。

 

その事実にシャンクスは目を開いた。圧倒的に差があって本来なら絶対に受け止められない筈の自分の攻撃が止められた事により、差が少しづつ縮まってるのを肌で感じていた。

 

「ほら受け止められた、お前らしくねぇな!!」

「・・・ぇ・・・(お前だって・・・)」

「お前だってわかってんだろ!?逃げてるのは自分だって!!」

「・・・せぇ・・・(20年逃げてた癖に・・・)」

「お前も()()()()()()()だろうが、ハデに逃げてんじゃねぇ!!」

「・・・うるせぇ・・・(お前が言うな!!)」

 

言いたい放題言ってくるバギーにシャンクスは武装色の覇気と覇王色の覇気を纏わせた拳でバギーを殴り飛ばした。今までで1番の攻撃に死にそうなほど辛いが死んでもバギーは倒れずにシャンクスの方を見るとシャンクスは遂に心に限界がきたのか涙を流していた。

 

「うるせぇうるせぇうるせぇ!!お前に何がわかる!!20年もロジャー船長の名前から逃げてたお前が今更俺に説教か!!?・・・俺がどれだけ寂しかったか知らないくせに・・・()()()()は助けるのかよ・・・フザケンな、バギー!!」

 

(そうだ・・・バギーが言う資格ないんだ・・・20年以上も逃げて、今になって調子よく船長の名を使ってるコイツにとやかく言われる筋合いはねぇ!)

 

シャンクスは意固地になってしまった。バギーのやっているスタンスに思う事が無いわけではなかった。しかし、やりたい事をやろうと言い合っていたので気にしてはいなかったが散々と言ってくるバギーに遂にシャンクスは我慢が出来なかった。

 

「それが分かってんのになんでお前はウタに同じ事をやってんだよ!!・・・確かに俺は逃げてた・・・船長の名を汚してカタギに手を出して何もかも台無しにしたから・・・20年もアホみたいに逃げて・・・ウタに助けられてやっと本当に素の自分を出せて楽しくなった・・・お前はまだ12年だ・・・戻るには今しかねぇんだよ、シャンクス!!」

 

バギーの必死の叫びに精神がズタボロになっているシャンクスは顔を歪めた。自分でも戻るには今しかないと最後のチャンスだと直感はしていた。だが戻り方を見つけられなかった。

 

「俺はもう逃げねぇ・・・ロジャー船長からもお前からも逃げねぇ、嘲笑れようが失望されようが逃げねぇ・・・俺だって()()()()()()()だ!!」

 

シャンクスはその言葉を聞いて斬撃の雨をバギーに浴びせた。しかし武装色の覇気は込められず、バラバラの実の力で全てバギーには無意味だった。

 

「ロジャー船長にはなれねぇが・・・船長の代わりにお前をぶん殴る!!」

 

バギーはそう叫ぶと斬撃の雨の中を走ってシャンクスに向かっていった。その姿に困難にも勇敢に立ち向かっていったロジャーの姿がシャンクスには重なって見えた。

 

(ロジャー船長・・・!!)

 

「これはウタの分だ!!」

 

どれだけ()()()()()()()()()()()()()バギーは()()()()自分の拳をシャンクスの顔面にぶち込んだ。シャンクスは吹き飛ばされて地面に背中を付けた。

 

(こいつ・・・武装色の覇気を・・・気づいてねぇのか・・・)

 

シャンクスはバギーが武装色の覇気を使って殴ってきた事に啞然としてるとバギーはそのことに気づかず、シャンクスが放してしまったグリフォンを元に戻った手で持ってシャンクスの首に突きつけた。

 

「さぁ、ウタに会いてぇってド派手に言え!!」

 

バギーの言葉にシャンクスは涙を流しながらも首を横に振った。まだ強情なシャンクスにバギーは胸ぐらを掴んだ。

 

「・・・嫌だ・・・ウタには会わねぇ・・・」

 

「何でだ!!?」

 

バギーにぶん殴られてシャンクスはこの3日間で初めてウタに対する想いをぶちまけた。

 

「会って何を言えば言いんだよ!!12年も放ったらかしにした屑だぞ!!何も言えねぇよ・・・あの時も・・・トットムジカの時も・・・俺がもっとちゃんと見てれば良かったんだ・・・なにもかも全部俺が台無しにしたんだ・・・俺はもうウタの人生を台無しにしたくねぇんだよ!!」

「それはウタ本人が言ったのかよ!?全部お前の中の事だろうが!!なんでも自分の中で終わらせてんじゃねぇ!!そんな所ばかり似てどうすんだよ、このハデバカ父娘!!・・・・ビビるなよ、()()()()()()()()()()だろうが・・」

 

バギーの言葉を聞いてシャンクスはある事を思い出していた。それはおでんが乗り始めた時に自分たちが先輩であると言いたくて白ひげに所属していたおでんを認めたくなくて詰めかかっていた時にすぐにからかわれた事だった。なんてことない思い出だったがあの時はやりたいようにやって楽しかった事をシャンクスは思い出すと涙もそして溜まっていた本音も止まらなくなり、バギーに涙を見せないように右手で顔を隠してシャンクスは叫んだ。

 

「会いてぇよ・・・ウタに会いてぇよ!!会って謝りてぇよ!!チクショーーー!!!」

 

出た心からの本音にシャンクスは感情を止められなくなると自分への情けなさ悔しさ、そしてそれを無理矢理こじ開けたバギーにムカついてバギーの背中をゲジゲジと蹴り始めた。

 

「なんなんだよお前は・・・こっちの事情も知らねぇのに・・・全部バラバラにしやがって・・・このデカっ鼻・・・お前なんか嫌いだ・・・大嫌いだ腐れ海賊・・・クソ野郎・・・へっぽこピエロ・・・カス野郎・・・お前なんか友達でもなんでもねぇ・・・」

 

(違う・・・違う・・・言わねぇと・・・言わなきゃいけねぇのに・・・)

 

口からドンドンとバギーへの悪態は出てくるのにシャンクスはお礼を言えなかった。それほどまでに溢れてくる感情を抑えることが出来なかったがシャンクスは頑張って意地で言った。

 

「バギー(助けてくれて)ありがとう・・・」

 

助けてくれての部分は内心になってしまったがシャンクスはお礼を確かに言えた。シャンクスはそれを言うと心が少し楽になった。溜まっていた物を吐き出せたからだ。そんな風にしてるとバギーがMr.3達から決闘の事を聞かれていたのでシャンクスはそれに対してバギーよりも早く答えた。それはシャンクスが1からやり直そうとする本音だった。

 

 

 

〇〇〇

そんな風にしてたがシャンクスはウタに漸く話が出来る状態になった時にミスをした。

それはあまりにも会ってなかった事と何を言えば良いのか分からなくなってシャンクスはいつも通りにやろうと思って声を掛けた。

 

「やぁ、ウタ。久しぶりだな、元気だったか!?」

『はぁ!?』

 

本当にいつも通りすぎてウタの怒りを買ってしまいシャンクスは完全にウタから縁切り宣言をされてしまった。それだけではなく、バギーが父親だと世界中に事実無根な公言をされたのでバギー相手なら思いっきり出しても問題ないと判断したのか猛烈に嫉妬したし、それを隠そうともしなかった。

 

「野郎共、逃げるぞ!!バギー玉をハデに撃ちまくって時間を稼げ!!」

『オォォォォォォ!!!』

「野郎共、“千両道化”狩りだ!!死んでも仕留めるぞ!!」

『オォォォォォォ!!!』

 

シャンクス達はバギーを仕留めようと本気で追いかけ始めた。そこでウタに電伝虫でもかければ良かったが縁切り宣言をされたショックで自分達からかけられずにいた。

それから暫くの間シャンクス達はバギーを追いかけた。追いかけて探してを繰り返してる時にスフィンクスでバギーらしい顔を見たとの情報が傘下から入ったのでシャンクスは向かった。

 

「バギー!!見つけたぞごらぁ!!」

「げぇ!!?バレた!!」

「ウタを俺から奪った罪は大きいぞ!!」

 

そして情報通りバギーはマルコによって匿われていて場は緊迫した状況になった。

 

「お前ら、ここは親父の故郷だよい!!暴れるなら俺がお前らをぶちのめすぞ!!」

「どけマルコ!!そいつは俺の獲物だ!!」

「マルコ助けてくれよい!」

 

殺気を放ちながらバギーを睨むシャンクス。バギーはマルコに縋りついて助けを求めていた。その姿を見てシャンクスは更にイラつきながら剣を向けた。段々とシャンクスの中でもバギーが今以上に大きくなっていた。

 

〘シャン!!〙

 

しかし、そんな中でウタがシュガーによって玩具にされてしまった。ホビホビの実の能力によってウタの事を全員忘れてしまった。それはシャンクスも赤髪海賊団もバギーも全員等しく忘れた。

 

「俺達、なんでバギーを追ってたんだ?」

「俺様はなんで追われてたんだ?」

「おいおい、親父の故郷で何をやってるんだよい?」

 

混乱する面々はそのまま自分達が集まった理由を考えたが肝心の中心にいるウタの事を忘れたので答えが出なかった。

 

「まぁ良いや!バギーもマルコも久しぶりにあったんだから飲もうぜ!!」

「おっ、いいな!!旨い酒はあるか!?」

「食費が全部赤髪持ちならやるよい!」

「よし、野郎ども宴だ!!」

 

全員、その場で宴を始めた。この時、バギーは大怪我をしていたがホビボビの実はそう言った疑問に思う事すらも違和感を感じさせなくする。全員、何も違和感を感じずに昔からの知り合いと酒を飲み始めて数時間後にウタは玩具から元に戻った。

 

〘シャン!〙

 

シンバルのような音がなるとシャンクスはまず最初に思い出したのは懐かしい記憶だった。

 

『ウタは本当に歌が好きだな!』

『うん、だって赤髪海賊団の皆が笑ってくれるもん』

『そうか!!』

 

何気ない記憶を思い出すとシャンクスは胃の中の物を全て吐き出した。それはシャンクスだけではなかった赤髪海賊団の当時のメンバーにバギーもまたウタとの記憶を思い出すと吐き出した。

シャンクスは胃の中の物を全て吐き出すと落ち着こうと努めた。隣ではマルコが背中を擦ってくれていた。

 

「大丈夫かよい赤髪!」

「マルコ・・・すまねぇ・・・」

「シャンクス!!」

「・・・バギー・・・」

「ウタが・・・」

 

バギーの言葉にシャンクスは頷いた。ウタに何かあったのだ。シャンクスはそれを聞くと急いでバギーとの諍いも今は止めて船を出す準備をしていた。

 

「急げ早くしろ!!」

「分かってる!!」

「ウタに何かあったんだ!!」

「おい、赤髪!!これを見つけたぞ!!」

 

急いで船を出そうとしてるシャンクス達にマルコはある新聞を持ってきた。それはウタがドレスローザでライブをするという内容で今から1週間前の記事だった。

 

「ドレスローザ・・・ドフラミンゴ・・・」

 

誰がウタに何をやったのかシャンクスはそれを見て理解した。ドレスローザはドフラミンゴが収める国、ドフラミンゴがウタに手を出したのだ。怒りで我を失いそうになりつつあるシャンクスをマルコは冷静に見つつも何処か冷ややかに見ていた。

 

「おい、赤髪」

「何だマルコ?」

「冷静になれよい、そんなに怒ってると見聞色が上手く使えねぇぞ」

「・・・そうだったな・・・ありがとう・・・」

「・・・思い出せばお前らがここに来たのもお前の娘関係だったな・・・」

「すまない・・・迷惑を掛けちまった」

「気にすんな被害はねぇからな・・・けど娘とは仲直りしとけよ・・・これ以上色んな所に迷惑をかける前にな」

 

マルコはシャンクスにそう言った。別に他人の父娘関係にまで口出しするほどマルコはお人好しではないし世話焼きではない。しかし、一瞬とはいえシャンクスとバギーとウタの問題でスフィンクスが戦場になりかけたかもしれないとなると流石のマルコも小言の1つや2つくらい言いたかった。バギーから事情を聞いていておまけに赤髪海賊団の反応やシャンクスの反応などを考慮して原因がシャンクスとウタにあると悟るとマルコは面と向かってそう言った。

 

「あ・・・あぁ・・・すまない」

「もう良いからさっさと行ってやれ。娘がピンチなんだからな」

 

マルコは最後に軽くそう言った。ある種の発起をさせるような感じの軽口だったがシャンクスはそれを目を開いて青褪めつつ聞いていた。

 

「・・・お前、本当に大丈夫かよい?」

「だ、大丈夫だ・・・世話になったな」

 

何かおかしいと思い始めたマルコはそう聞くがシャンクスは笑顔を向けてそう言うと船へ乗っていった。船が出ていく中でマルコはシャンクスの言動に首を傾げていた。

 

船がドレスローザへと向かっていく中でバギーは電伝虫を掛けまくっていた。マルコから借りた奴と合わせて2台も使って掛けてると船に載せていた映像電伝虫に映像が出てきた。

 

「おい、見ろこれ!」

「何だこりゃ?」

 

『政府に代わって深く深く詫びを申し上げます!!本当にすまん事をしやした!!』

 

映像では藤虎が大勢海兵を連れてドンキホーテファミリーを全員拘束するように言いながら、海兵に電電虫を起動させてありのままの真実を語り始めてドフラミンゴを王下七武海に入れて好き勝手させていた事、この国の平和を奪った事、市民を危険に晒した事を電電虫を通じて世界中にバラしていた映像だった。

 

「生放送か?」

「生放送です!」

 

ベックマンがロックスターに確認を取って生放送と判断すると赤髪海賊団やバギーにシャンクスは青褪めていた。ドレスローザの町は壊滅していてこんな所にウタがいると思うとまさかと最悪の事態を考えてしまって息が詰まった。

 

そんな中で藤虎の謝罪が終わるとリク王が話し始めた。その内容は全てを見通すヴィオラの能力によって作られた幹部を撃破する為に戦った者達のリストを読み上げていく事だった。

 

『バギーズデリバリー所属“海賊”【ハイルディン】!八宝水軍13代目棟梁“海賊”【サイ】!バルトクラブ海賊団船長“海賊”【バルトロメオ】!美しき海賊団船長“海賊”【キャベンディッシュ】!ヨンタマリア大船団“提督”【オオロンブス】!トンタッタ兵団“戦士”【レオ】!ドレスローザ王国“兵隊長”【キュロス】!ドレスローザ王国“剣闘士”【レベッカ】!“ディアス海戦A級戦犯”【スレイマン】!“格闘家”【イデオ】!“格闘家”【ブルーギリー】!“賞金稼ぎ”【アブドーラ】!“賞金稼ぎ”【ジェット】!プロデンス王国“軍師”【ダガマ】!プロデンス王国“国王”【エリザベロー2世】!一般人“歌姫”【ウタ】!そして麦わらの一味所属“海賊”【ニコ・ロビン】!麦わら一味所属“海賊”【フランキー】!麦わら一味所属“海賊”【ウソップ】!麦わらの一味所属“海賊”【ロロノア・ゾロ】!ハートの海賊団船長“海賊”【トラファルガー・ロー】!麦わらの一味船長“海賊”【モンキー・D・ルフィ】!』

 

『ウタ!?』

「ハイルディン!?」

 

リク王のリストの中にウタが居たのに赤髪海賊団は驚き、バギーは自分の部下であるハイルディンが居たことに驚いていた。リク王の説明から客人として持てなすと言われて無事な可能性が高かったがそれでも不安には変わりなく、バギーはすぐさま甲板で映像を見つつもマルコから借りた電伝虫でハイルディンに掛けていた。

 

「出やがれハイルディン!!その為にお前をウタの護衛にさせてんだぞ!」

 

バギーはキレつつもそう言って電伝虫をかけていたが繋がらなかった。

 

「ここじゃ波の音でうるせぇし、これから大忙しだ。バギー、悪いが船室でやってもらって良いか?」

「あぁ?・・・分かった」

「お頭もドレスローザに電伝虫をかけろ。どっちかは繋がるはずだ」

「あぁ・・・バギーこっちだ」

 

シャンクスは電伝虫を自分の船の持ってバギーと自室へ入った。そこでバギーはハイルディンにシャンクスはドレスローザに電伝虫をかけていたが繋がらなかった。

 

(なんで・・・なんでこうなるんだ・・・)

 

シャンクスはどうしてこうなったのか分からないまま電伝虫をかけ続けていたが繋がらない。暫くして近くでかけていたバギーが電伝虫を持って立った。

 

「バギー?」

「やっぱ無理だ!これ以上辛気臭えお前と一緒に居られるか!!」

 

バギーはそう言って出ていった。何故ならシャンクスは泣いていたからだ。シャンクスにあったのは後悔だけでウタの心配をしてもウタが今どうなってるのか分からない。それだけではなかった。バギーがハイルディンを護衛にやったと聞いてシャンクスは自分との違いをマジマジと分かってしまった。自分はウタと離れれば上手く行くと思ってエレジアに置いた。誰もつけずにだがバギーのやってる事を見てあの時、誰かを1人・・・賞金首になってなかった仲間を置いてちゃんと事情を話せばこうはならなかったんじゃなかったのか?とUTAの夢で極端なまでの前向きさがまともになったシャンクスは一瞬で後ろ向きの考えが止まらなくなっていた。

 

「何やってんだよ・・・俺はよ・・・」

 

シャンクスはそう呟くとまた電伝虫のダイヤルでドレスローザの番号に掛けた。そして自分一人だけになった船長室では電伝虫の無情なぷるるるという音と自分の止まらない後悔で出た鼻水を啜る音、涙が溢れる音が異様に自分の耳に響いていた。
















えぇ、本当に胃袋に鉛を打ち込むかのような地獄がシャンクスを襲ってますが恐らくそれは次回で終わると思います。
そして多分完結までもう少しだと思うので突っ走れるように頑張ります!!

今話の曲は『fish』と武田鉄矢の『天までとどけ』です。
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