“軌跡”的な世界   作:怪獣馬鹿

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明日になるかと思ってゆっくり書いてましたが意外に速く書き終わったので載せます。
いや、本当に過去一の評価のお陰で筆が進みます。皆様本当にありがとうございます!!

※この話は2年間の間の話です。麦わらの一味はそうそう出てきません。


Bartolomeo

トルオはとんでもないスクープを手に入れた。まさか海賊嫌いで有名なウタが、海賊に助けられただけでも驚きなのにそこからさらにあの麦わらのルフィと幼馴染。しかも会話を聴いてる限り、親しい関係・・・これはビックニュースだと記者の勘が言っていた。

 

「いや待て、落ち着け・・・まだ確証はない。相手は世界で人気が上がってる歌姫だ。変に騒ぐとこっちも被害が及ぶ、決定的だと判断出来るまで待って追おう!」

 

トルオは慌てずにそう判断して情報をより精査する為にウタの跡を追う事を決めた。

 

 

 

 

 

〇〇〇

バルトロメオは驚愕していた。

突然、目の前に現れたのはアラバスタで自分の邪魔をしてきた歌姫のウタ。折角の聖地でルフィと同じ行動が出来るはずだったのにわけのわからない事を言って邪魔しにきた奴というのがバルトロメオの印象だった。

そしてそのお邪魔虫がルフィの幼馴染だと宣言した事に付いてバルトロメオは頭を回転させた。

 

(えぇぇぇぇぇーーー!?いやまて!!嘘の可能性の方が高いべ!!オラは確かにローグタウン以降のルフィ先輩の事を記事で追っ掛けて取材でも追っ掛けてを繰り返してるがそったら話は聞いたことがねぇ!!つまりこれは・・・・・嘘!!)

 

バルトロメオはウタの言葉を嘘と判断して鼻で笑った。ウタがルフィの幼馴染であるという証拠がないからだ。

 

「嘘つけ!そったら話は聞いたことがないべ!!」

「本当よ!!今のルフィは・・・わかんないけど・・・」

「そんなもん言ったもん勝ちでねぇか!!だったらオラだって幼馴染になりてぇべ!!」

「アンタが一体フーシャ村の何処にいたのよ!!マキノさんの店!?村長の家!?それとも魚屋!?果物屋!?」

 

売り言葉に買い言葉。ウタとバルトロメオはより険悪な雰囲気になっていった。バルトロメオはウタの言っていた店に心当たりがあった。グランドラインに行く前にバルトロメオは少しでも情報を得るためにバラティエだったり、ココヤシ村だったり、シロップ村には行った。世経でも載っていたからだ。当然フーシャ村も載っていた。唯一分からなかったのが方向音痴過ぎるゾロくらいだがそれ以外の島には行った。

確かにフーシャ村には村長がいて魚屋も果物屋もある。しかし、これらはどこの村にでも基本的にあるもので別にフーシャ村限定の物ではない。唯一マキノさんの店だけは確かにフーシャ村限定だがバルトロメオは店主であるマキノの名前を知らず、ルフィの子供時代を話してくれる気のいいお姉さんとしか認識してなかった。

 

「じゃ、ルフィ先輩が近海の主を倒した方法は何だべか!?」

「え!?ルフィ、近海の主を倒したの!?あんだけ怯えて逃げたのに!!?」

 

バルトロメオからの質問にウタはビックリした。昔やったボートレースで岩が近海の主の背中で一緒に必死に逃げたのを思い出し、本当に強くなったんだと感慨深くなったがバルトロメオからすれば世経というよりもモルガンズから発せられるルフィの世間的なイメージは『恐れ知らず、前代未聞、常に明るい極悪党』だったし、バルトロメオもそういったイメージを持っていた。

 

なのでそんなルフィが怯えるという状況そのものが想像も理解も出来なかった。

 

「嘘つけ!!ルフィ先輩がビビるか!!拳一発で沈めただぞ!!」

「パンチであれを沈めたの!?ルフィ凄い!!」

 

純粋にルフィの事を褒めるウタ。バルトロメオは自分の事ではないが嬉しさを感じ始めるが依然としてウタの幼馴染発言は嘘だと思っていた。

 

「ねぇねぇ、他には!?」

「他には・・・えっとモーガン大佐っていう悪徳海軍の大佐をブチのしめてロロノア・ゾロ先輩を仲間にして、当時は小物だったバギーを倒して・・・」

「バギーおじさんを倒したの!?ルフィやるじゃん!!」

 

ウタワールドの中ではバギーに無双したがウタワールドから出た後ではバギーには色々とやられていたウタ。まぁ、結果として助けてくれたから良い思い出なのたがそんなウタからすれば強い海賊のバギーを倒したルフィは凄いと思った。

 

「あぁ!!?」

 

だが、()()()()()()()という言葉にバルトロメオの琴線が引っかかった。バルトロメオからすればバギーなんて弱くて卑怯で不意打ち上等な薄汚い海賊。おまけに処刑を失敗したアホというイメージでそんなバギーに()()()()と親しくしてるウタに腹が立った。

 

()()()()だと!?あの薄汚いやつがルフィ先輩を危うく処刑しかけたってのにそんな事を言うだべか・・・もう許さん!!」

「薄汚いって!!?おじさんの格好良さを知らないくせに!!」

 

最初はルフィについて話し合いをしていた筈なのにいつの間にか話題はバギーになっていた。しかし、ここでキレると折角のルフィの事がわからなくなるとウタは我慢して続けさせた。

 

「で、他には?」

「後で絶対にぶん殴るべ。シロップ村でゴーイングメリー号を手に入れて、バラティエに行ってその当時の副料理長の黒足のサンジ先輩を仲間にして、ココヤシ村で魚人のアーロンを倒して泥棒猫ナミ先輩を仲間にしてグランドラインに入ったんだべ」

 

ウソップについて丸々抜けていた。というのもキャプテン・クロは当時処刑されていた身であり、しかもあの戦い自体が一部にしかバレてないのでバルトロメオはメリー号を手に入れた事しか分からなかった。シロップ村のガキ達に色々と言われた事はあったがバルトロメオはそれを綺麗サッパリ忘れていた。

 

「へぇ、ルフィ色々やってんだ。他には!?」

「グランドラインでサクラ王国に行って綿あめ大好きチョッパー先輩を仲間にして、アラバスタに行き()()()当時は七武海だったクロコダイルを倒して悪魔の子ニコ・ロビン先輩を仲間に!!後で一億ベリーに上がっていたから多分間違いないべ!!」

「アラバスタにも行ってたの!?」

 

ライブで初めて訪れた国であるアラバスタ。そしてウタはビビから言われた事を思い出して色々と噛み合っていた。

 

(まさか、ビビが乗ってた海賊船ってルフィの船!?・・・今度、聞いてみよっと!!)

 

ウタはビビに今度あったら色々と聴こうと決めつつもこの眼の前のオタクが知らないであろう情報が手に入ったことに優越感を覚えた。

 

「何だべ、そのニヤケ顔・・・ムカつくべ」

「べっつに〜、他には?」

「後はジャヤに寄ったのは分かってんだどもこっからはウォーターセブンまでどういう道程だったのか分からねぇべ」

「へぇ、ジャヤにも寄ってたんだ」

 

ウタはその部分にクリケット達の事を思い出すが(ロマン)を求めてる海賊だとバギーとかもいるので別の海賊だろうと思った。

 

(おじさん達の所にわざわざ行く理由無いもんなぁ〜)

 

そもそも北東の辺境にあるクリケット達の所に止まる理由も無いからだ。記録指針を持ってたら気づいたかも知れないがバルトロメオらは航海士が居ないので記録指針の故障と判断、ウタはそもそもただの遭難と2人とも空島への行く情報がなかった。

 

「そして、エニエスロビーで狙撃の王様そげキング先輩を仲間にして政府に捕まったロビン先輩を奪還したんだべ!!」

「ルフィ、結構凄い冒険してるんだなぁ」

 

ロングロングアイランドや空島について丸々抜けていたがそれでもウタからすれば大冒険だった。

 

「どうだべか!?ルフィ先輩の偉業は!!」

「うん、超凄い!!あの負け惜しみばっかりのルフィとは思えない!!」

「また悪口を言ったなぁ〜!!!」

 

ウタからすれば幼少期のルフィを言ってるだけなのだがバルトロメオからすればただの悪口だった。本気でナイフを構えるバルトロメオ。ウタは手袋の中に潜めていた海楼石を取るかどうか迷い始める。睨み合う両者だが、バルトロメオの懐から小さい額縁が落ちた。

 

「あ~!!ルフィ先輩の写真がぁ!!」

 

バルトロメオはナイフを捨ててすぐに写真を拾って汚れを拭き始めた。見るからに大事にしているルフィの写真というのはウタにとっても興味があり、覗きに行くと額縁に入っていたのはルフィの「16点鐘」での写真だった。ウタもその写真を見た時は痛々しさを感じて顔が青くなったが今では少しだけマシになった。

そして写真に写ってるルフィの右腕に書かれてる文字が気になった。

 

(何このタトゥー?ルフィは基本的にダサいし、デザインの発想が貧困だからこういうのは興味ない筈・・・なにこれ?)

 

ルフィの右腕に書かれた文字を見てウタは奇妙な感覚を感じたが答えは出せなかった。

 

「おい、お前・・・オラは写真を綺麗にしてぇから帰るが今度、ルフィ先輩の悪口を言ってみろ?その時は燃やしてやるべ」

 

容赦なく脅してくるバルトロメオ。粗野な海賊の言い方がウタの“海賊嫌い”の逆鱗に触れてウタはブラックと同じように金的を食らわせた。

 

「だべ〜〜!!!」

「アンタみたいな奴がルフィを語るな!!」

 

ウタはそれをやると気が済んだのかウタはさっさとその場から去っていった。バルトロメオは暫くすると立ち上がって追いかけたが見つけられなかった。

 

 

 

 

 

 

〇〇〇

ウタはその後、アイスバーグに案内されて中心街にある黄色いコテージでゴードンと一緒にゆっくりしていた。

 

「あ~、今日は疲れた〜」

「大丈夫かい?」

「うん、平気!けど、今日はもうこれは外しておくね」

 

ウタはそう言って手袋を外した。中には海楼石が入っているというか下手に落とさないように縫い付けてあった。体が楽になるとウタは当日のライブの打ち合わせをゴードンと始めた。

どの曲をやるのか、どれから始まるのか、ウタウタの実の効果が抑えられてる事でやれる選択肢も多くなり、2人は色々な案を出していた。

 

「ねぇ、ライブ会場って確かプールだったよね?」

「そうだが、派手な仕掛けは出来ないと思うが」

「そうだよねぇ。私も歌を聴かせたいしなぁ」

 

2人はどうやろうか悩んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇〇〇

「あ~、今日は酷い目にあったべ〜」

「船長、またウタにあったんだって?」

「羨ましいなぁ」

 

昔のギャング仲間だった頃からの仲間が甲板でトランプをしながら言ってきた。面倒くさい以外の記憶がないのでバルトロメオとしては不本意そのものだった。

 

「そういえば船長。明日のブルレースはどうする?」

「何だべそれ?」

「ブルで中心街をレースするんだってよぉ」

 

ブルの凄さは2日前に来ていたバルトロメオ達も分かっていた。そんなブルがレースをするのは面白そうと思った。

 

「面白そうじゃねぇか。ルフィ先輩の聖地巡礼に加えてそったら面白そうな事を放って置けるか!!オラも出るぞ!!」

「よっしゃー!!」

「流石は船長!!」

 

バルトロメオは仲間にそう宣言して明日のブルレースに出る気満々だった。

 

 

 

 

 

〇〇〇

トルオは黙って今日は偶々遭遇して録音していたウタとバルトロメオの会話を文字起こししていた。

 

「歌姫のウタが麦わらのルフィの幼馴染。しかもバルトロメオの所業に怒る所を聞くにかなり親しい友人関係。スキャンダルはいつの世も人気だ・・・しかし、この状態で出しても価値は薄い。スキャンダルに必要なのは圧倒的なリアリティ。これはまだ子供の思いつきのような話だ。もっと精度を上げれば凄いのが来る!!」

 

トルオはそう笑いながら、2人の会話を聞いて必死にどこかに新しい情報がないか探し始めた。

あまりにも興奮して自らの悪魔の実の“能力”も表面化してきたがそんなのは関係なくこのビックニュースに集中していた。







というわけでウタがバルトロメオ経由でルフィらの事を知るも色々と抜けてる部分があるという状態に。
ウソップの事は大好きなキャラです。ただあの戦いって一般には知られてない戦いだし、手配書はそげキングだしでメリー以外は実はあまり知られてないのではと思いやりました。

たぶん、この2人がドレスローザとかで会ってウソップと会話したら東の海出身って事にビックリするかもwww

そして前回でも登場したトルオ・スクープは能力者です。何の能力者かはお楽しみに。
ウォーターセブン編はウタ&バルトロメオVSゴシップ記者のノリで行きます!!

それでは次回もお楽しみに
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