“軌跡”的な世界   作:怪獣馬鹿

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というわけで次回でウォーターセブン編のラストです。
ちょっとアラバスタとは違うので世界情勢の話と纏めます。

※この話は2年間の間の話です。麦わらの一味はそうそう出てきません。




Ostrich

トルオは全力で走っていた。

さっき手に入ったばかりの新鮮なネタ・・・世界中で話題の歌姫ウタの恋愛事情なんてそれだけで売れるのにその相手が死亡説の出てる4億の賞金首の麦わらのルフィなんて世間が驚くニュースに決まってる。

 

「待てぇ!!!」

「待てやごらぁ!!」

 

追いかけてくるウタとバルトロメオ。このネタが実に信憑性が高いのが分かるとトルオは結構余裕だった。

 

「バーリア!!」

 

バルトロメオがトルオを止めようとバリアを出現させて前を塞いでくるがトルオは変身して自らの能力を出した。それはダチョウだった。

トリトリの実 モデル“オストリッチ”。これがトルオが食べた悪魔の実の力だ。

獣型ではなく人獣型になり、脚や顔はダチョウのようになり、翼が腕に生えていた。

 

「なんだべ!?」

「悪魔の実!?」

 

驚く2人をよそにトルオは跳躍してバリアを飛び超えた。凄い跳躍であり、腕の翼を使って少し勢いを殺しながら着地してその脚で逃げていた。

水路だらけなウォーターセブンを諸友せずに水路をピョンピョンと飛び越えていくのでウタやバルトロメオは追いつけなかった。

 

流動防壁(バリアアビリティ) (ロード)!!」

 

バリアで道を作って水路の上を走っていくウタとバルトロメオ。だが全然追いつけなかった。

 

「速すぎるべ!!」

「このままだと、誤解が・・・それは嫌だ!!」

「オラだって嫌だべ!!」

 

トルオの速さに追いつけない2人。更にいうと土地勘も無いのでドンドン離されていった。

 

(ふ、私はこの足で数々のスクープをものにしてきた記者。逃げ足なら誰にも負けん!!)

 

ますます離してるトルオ。純粋な足では負けなしでどうあがいても追いつけなかった。

 

「待てぇぇぇ!!!」

「なっ!?」

 

するとウタとバルトロメオはバリアをスロープのようにして滑りながらトルオに近づいてきた。全力で裏道に逃げるがバリアを上手く操って追いかけていく。

 

「いい加減に止まって!!」

 

ウタはトルオに飛びついた。バランスを失って倒れそうになるがなんとか耐えてまだ走る。ウタは首を締めて止めに掛かるがまだ走っていた。

 

(絶対にウタが麦わらのルフィを好きだというスクープを拡めてやる!!)

(私の好きな人を誤解された状態で拡められたくない!!)

 

全く噛み合ってない2人の攻防。トルオは振りほどこうとしているがウタは離さなかった。そして軈て3人は中心街から落ちた。

 

「なぁー!!?」

「だべー!!?」

「嘘ー!!!?」

 

3人の絶叫が響き渡る。トルオはウタから逃げるためというよりも自らの安全の為にウタを振り解いて翼を拡げて少しだけ勢いを殺していた。

 

「バリアボール!!」

 

バルトロメオは瞬時にウタごと自分をバリアの中に入れた。トルオは無事に地面に着地してそのまま下り坂を走り始めたがウタ達は着地に失敗して更にいうと下り坂のせいもあって転がり始めた。

 

「「うわぁぁぁぁ!!誰か止めてぇ!!」」

 

ゴロゴロと転がっていくバリアのボールの中で2人は叫んでいた。

 

「な、何だー!?」

 

そして前を走っていたトルオも巻き込んでゴロゴロと転がり続ける。

 

「「「助けてぇ!!!」」」

 

どんなに叫んでも止まらなく、3人は転がり続けて前にあった工場の中に突っ込んで漸く止まった。

ウタもバルトロメオも体を強く打ちつつもバリアのお陰でほぼ無傷。工場の中に無理矢理突っ込んだせいで中で作られていた白い粉が一面にばら撒かれていて下敷きになっていたトルオは粉まみれだった。

 

「痛っ・・・なんでこうなるの?」

「おめぇといると絶対に不幸になるべ」

「それはこっちの台詞だよ、この疫病鶏!!」

「んだど、このじゃじゃ馬娘!!」

 

バリアの中で喧嘩をし始める2人。互いに互いの口を引っ張り合っているとトルオも気づいたのかバリアをコンコンと下敷きになりながらも叩いてきた。

 

「た、助けて・・・」

 

その言葉にウタもバルトロメオも気づき、思いっきり睨んだ。

 

「こいつ!元はと言えば全部おめぇのせいだべ!!」

 

バルトロメオの怒りの言葉を受けたトルオだが辺りを見回した後でウタ達を見て首を傾げた。

 

「私はこんな所で一体何を?」

「「はぁ!?」」

 

トルオの発言に2人は驚いていると工場の扉がバンッと勢いよく開かれた。

 

「遂に本性出しやがったな悪党ども!!この町で麻薬をやろうなんざ、このガレーラカンパニーで鉄人 フランキー兄貴の一の子分あるザンバイ様の目の黒いうちはさせねぇ・・・・・あれ?」

 

元フランキー一家の面々を引き連れてガスマスクをつけたザンバイが宣言していると中にいたのはウタ達3人だけだった。

 

「「「「どうなってんの?」」」」

 

その場にいたほぼ全員が同じセリフを吐いて困惑した。

 

 

 

 

 

 

 

〇〇〇

「完全にこりゃ、ワスレダケの薬のせいですな」

 

あの後、ザンバイにウォーターセブン1の病院に連れて行かれた3人は検査をするとバリアの中にいた2人は兎も角トルオだけワスレダケの麻薬を諸に浴びたせいで数週間分の記憶を失っていた。

 

「まぁ、接種の方法が1番ヤバいのではなかったのが幸いして数週間分で済んだのが良かったですね。ワスレダケで忘れた物は思い出せませんからこの数週間分の記憶に関しては諦めるほかありませんね」

「はぁ~」

「君達、2人は今は影響は無いみたいだけど血液検査の結果が明日には出るから待ってもらうよ」

「はい」

「わかったべ」

 

医者にそう言われて出る3人。ウタとバルトロメオ的にはさっきのスキャンダルを忘れてくれてホッとしていた。

 

「あの、すみません。私一体何をしてたのですか?」

「はぁ?んなもんしる・・・」

 

バルトロメオの口をウタが無理やり止めて話し始めた。

 

「さっきの工場を突き止めていた所に私達の喧嘩に巻き込まれたんです。本当にごめんなさい」

「そうだったのですか?・・・あれ?なんでお2人がそのことを?」

「昨日、財布を海賊に取られていた所を助けたんですよ。それでお礼に教えてくれたじゃないですか」

「あ~、なるほど・・・ご迷惑をおかけしました」

 

頭を下げるトルオ。

ウタはこれで漸くスキャンダルが無くなったと安心した。口を防がれてるバルトロメオは思いっきりウタを睨んでいたが、面倒くさくなると頭が働いたのか黙っていた。

 

「そういえば、麻薬工場は結果的にお2人のお陰で潰れたような物なので記事にして良いですか?」

「どうぞどうぞ」

 

(口裏を合わせなさいよ)

(わかってるべ)

 

トルオは2人に向かってカメラを構えると2人はお互いに笑顔になった。なんとも胡散臭い笑顔だがそれにツッコむ者は1人も居なかった。

 

 

 

 

〇〇〇

後日、新聞にはこう書かれていた『歌姫UTA  大手柄!!』『海賊バルトロメオとUTAに因縁!?』『史上最悪のダーティレース!!』

ブルレースの事も含めて工場の検挙に加えてバルトロメオとのアラバスタでの因縁などが記事になって売れた。

 

『良くやった!!先日の千両道化と赤髪ほどじゃねぇがあのUTAがそこまで貪欲に勝利を欲する程なんて中々にビックニュースだ!!・・・ボーナスは期待していろよ』

「ありがとうございます!!」

 

トルオは当初のスクープを完全に忘れてしまったがブルレースは町の人にも取材してバルトロメオとウタに取材して、工場も取材してと頑張ったお陰でモルガンズからボーナスを貰えることに喜んでいた。数日前までちゃんと集めていたウタとルフィに関する資料も他にすっぱ抜かれないように1つ1つを丁寧に覚えた後で証拠を消していた為に残ってなく、トルオがその事実を思い出すことは永遠になかった。

 

 

 

 

〇〇〇

新世界、ドレスローザ。

1人の悪党が電伝虫で連絡を取っていた。

 

『おい、ジョーカー。俺の作った薬が全部政府に渡っちまったぞ。俺達の足跡がバレるんじゃねぇのか!?』

「安心しろシーザー。足は残さねぇ。すぐに痕跡は消す。それにあれはビックマムの所やSMILEを研究する上での副産物から生まれた副産物。端金になるかと思って売ってたやつだ。そこまでの価値はない」

『そうか、俺の所に足跡をつけるなよ。俺が捕まったらカイドウとの取引もパァになるんだからな!』

「わかってる。俺を誰だとおもってるんだ?」

 

悪党・・・“王下七武海”のドンキホーテ・ドフラミンゴはそう言うと電伝虫を切って新聞を再び読み、ズタボロにした。

 

「フフフ、縄張りのジャヤで暴れたり、俺の商売を邪魔したり、“千両道化のバギー”・・・この俺と本気でやり合う気か?」

 

先日のウタとバギーの一件からドフラミンゴはウタをバギーの手下か何かと思っていて、最近になって世間を賑わせている海賊と歌姫を自分の敵だと認識し始めていた。王下七武海でありながら、先日の四皇である赤髪との接触もなにか裏があるものだとドフラミンゴは踏んでいた。

 

「ん~、ねぇねぇドフィ。その娘を殺すの?」

「まだだ、トレーボル。所詮は端金、これだけでバギーとやり合うのは割に合わん。あの手下共は強烈だからな・・・だが、これでもしもSMILEに手を出したら、バギーの眼の前でUTAを殺してやろう・・・」

 

ドフラミンゴとトレーボルの下卑た笑いがその場に響いていた。

 

その頃、バギーは悪寒を感じ取っていたがすぐに忘れて非加盟国に海賊を派遣して儲けていた。ウタを助けた人っていうのと赤髪と接触したという事実はその仕事をより儲けさせていた。

 

そしてバギーに金を貸している某鉤爪の男はその繁盛っぷりを喜んでいて借金を返してもらえると少しだけ上機嫌になっていた。

 

 

 

 

 

 

〇〇〇

「・・・で、あるからね。君に何かあると本当に心配するんだから、もう少し冷静に動いて欲しいんだが聞いてるのかね!?」

「き、聞いてるから・・・そろそろ立たせ・・・」

「ダメッ!!」

 

ウタはゴードンにブルレースではしゃぎすぎた事を正座で怒られていた。

そんな中でコンコンと扉が叩かれたのでゴードンが見に行って開けるとボコボコのバルトロメオを連れたガンビアがウタの所まで行って頭を下げさせた。

 

「ウチの船長がとんだご無礼を!」

「え、えぇ〜?」

「昨日のブルレースの件といいあまりにも失礼極まりない!船長もほら謝って!!」 

 

ガンガンと頭をむりやり下げさせてるガンビアにドン引きしているとゴードンが流石にガンビアを止めた。

 

「い、良いから落ち着いて・・・」

「いや、ウタ様に謝るまで許さん!!」

 

狂乱しているガンビアから解放されたバルトロメオに近づいてウタは訪ねた。

 

「どうしたの?」

「昨日・・・おめぇの曲を聴いたらファンになりやがってボコボコにしてきた・・・他の船員らもノッてきて酷い目にあったべ。頼む、助けてくんろ!!」

 

頭を下げるバルトロメオを不憫に思うウタ。と言ってもここで軽い返事をやるとまた暴れそうだし、殴って解決もなんか違う気がするしそこまで喧嘩はあまりやりたくない。喧嘩せずに無事に終わる方法をウタは考えてバルトロメオのバリアを思い出していた。

 

「ねぇ、あんたのバリアってどんな形にもなるよね?」

「あ?そりゃ何にでもなるべ」

「だったら・・・ゴードン聞いて!!」

 

ウタはニッコリと笑ってゴードンを呼ぶとガンビアを抑えているので顔だけ向けた。

 

「どうしたんだい?」

「明日のライブの案で良いことを思いついたの!!勿論、この鶏も一緒に!!」

 

ウタはそう言って立ち上がろうとしたが足が痺れた倒れた。

 

「おめぇ、大丈夫か?」

 

バルトロメオはそう言ってウタの足をつつくとより痺れが来て悶絶した。

 

「あぁぁぁぁぁぁ〜〜!!足がぁ!!」

 

コテージの中でウタの悶絶した声が響いた。








というわけでトルオのスクープと言う名のウタのスキャンダルはなんとかなりましたが代わりに割を食った41歳www。

ドレスローザ編はやりたいので出しました。
次回は久しぶりのウタのライブです。
お楽しみに!!


しかし、今週のジャンプでのバギーの不幸っぷりに笑ったけどこの作品でも割と不幸なような気がするのは気の所為だろうか?
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