“軌跡”的な世界   作:怪獣馬鹿

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それでは3話ですどうぞ!
もうタイトルから分かると思いますが彼女が出ます!
勿論、あの人もでます。

※今作は2年間の間の話です。なので麦わらの一味はそうそう出てきません。


Vivi

ウタがヒッコシクラブに乗ってユバに着くとそこは活気に溢れていた。

一度砂に覆われたオアシスを必死に立て直されて今では水が蘇っただけでなく、温泉島とも繋がって益々景気は良くなっていた。

今回のライブもそんなユバの完全に復興した事を祝って催された物だ。しかし、ウタは先程にみたエルマルの荒れ果てた街とここの姿に戸惑いを覚えていた。

 

一方は賑わい活気に溢れて、一方は寂しく廃れていてアラバスタの二面にウタはモヤモヤとしていた。

 

ゴードンはそんなウタの様子を見つつ、今回のライブ会場に来るとまだ建設中の会場を国王のコブラが見学していた。

 

「コブラ王!」

「おお、ゴードン!来てくれてありがとう!君がいればこの復興祭もより良い物になる!」

「嬉しい言葉をありがとう!エレジアが滅んでからと言うものずっと手紙を出してくれたのは貴方だけだった」

「なに大切な世界を良くしようと賛同してくれた友情は永遠だ」

「ありがとう!」

「そちらの娘さんは?」

「私の教え子のウタだ。9歳の頃から教えていてね」

「そうか、よく来てくれたありがとう!」

 

コブラはウタに近づいてお礼を言った。ウタもコブラに対して笑顔で返したがぎこちなかった。先程のエルマルの事が頭から離れないでいた。

コブラはそんな暗い部分に気づくと何気なしに話題を変えた。

 

「そうだ。まだライブまで数日ある。それまでの間、ここを楽しんでくれ!」

「それが良い。ウタ、楽しんできてくれ」

 

ゴードンにも言われてウタは分かれて適当に街を歩いていた。知らない街、砂漠の中にあるオアシス、新鮮な雰囲気はあったがウタの中にあるモヤモヤは晴れなかった。良くも悪くもエレジアの中にいたウタは純粋であり、外の世界を知らないし友人らしい友人もいない。

本来は成長や人付き合いと共にその感情もコントロール出来てくるがウタにはそれが出来ずに悶々としていた。

 

「貴女がウタね?」

 

そんなウタに近づく女性がいた。青髪でウタもひと目見て綺麗な人だとウタは思った。

 

「貴女、誰?」

「私はビビ・・・ちょっとだけこの街を知ってる貴女の歌のファンでアラバスタの王女なの」

 

それはビビだった。ビビは王女という身分を明かしてウタに近づいてきた。ウタも実際にファンに会うのは初めてで嬉しくなったし、そこには王女も何も関係なかった。

 

「本当!?嬉しい、ありがとう!」

 

ビビの手を取ってブンブンと振るウタ。その特徴的な髪も上に上がった。喜んでるウタにビビも嬉しくなったが、ある意味で純粋な姿にビビはルフィの姿をウタに重ねた。

 

「ねぇ、この街を案内してもいいかな?」

「いいよ、この街の事をもっと教えて!」

「クヮァー」

 

一匹の超カルガモがビビに近づいてきた後でウタにも近づき、ウタは少しビックリしながらも頭を撫でて上げた。

 

「?この子は?」

「彼の名前はカルー。私の友達で一緒に案内してくれるって」

「そう、よろしくねカルー」

 

ウタはファンとして接しに来てくれたビビと友達の案内の元、ユバを回ることにした。

 

後ろにはビビが心配でたまらない護衛隊長のイガラムが警護というかもうストーカーみたいに2人をつけていたが・・・

 

 

 

 

〇〇〇

ゴードンはウタと分かれた後でコブラからの依頼であるオーケストラの指揮をする為に楽団と練習をしていた。そんな風景をコブラは見ていた。ゴードンの姿は真剣そのもので数日しか楽団と練習する時間がないという割と無茶苦茶な条件を呑んでくれた事にコブラは感謝していた。

練習は何時間にも渡って、切り上げたときには既に夕方だった。

 

「ふぅ、では続きは明日にしよう」

 

ゴードンはそう言って切り上げた。楽団の面々もプロとして鍛え上げてきた上にエレジアの音楽の伝説は耳にしていたからこそ、有意義であったが何分時間が全く足りてない状況に不安があった。

 

「ゴードン、調子はどうかな?」

「何とも言えないな。時間が足りてないというのが本音だ」

「すまない。もっと早くに依頼をしておけば・・・」

「いや、こんな音楽しか取り柄のない私を呼んでくれてしかもウタのライブも入れてくれるという無茶もやってくれたのにこれ以上はバチが当たりそうだ」

 

コブラの言葉にゴードンは嘘偽りのない本音で答える。コブラもその言葉が嬉しいのかユバにあるホテルで体を休めようと言って誘った。

ゴードンはウタが心配になったがコブラが娘のビビを付けた事と護衛隊長を警護に回した事を聞くと過保護はウタの為にならないと思い、コブラと一緒にホテルに行った。

 

「UTAの人気はこの国でもあってね。若者も喜ぶよ」

「嬉しいよ。本当に呼んでくれてありがとう」

 

ゴードンの言葉にコブラは嬉しくなるが先程のウタの暗い感じが気になり、ゴードンに思いっきって聞いてみた。

 

「・・・あの娘と何か喧嘩でもしたのか?」

「喧嘩はしてないが・・・エレジアが滅んでから外の世界を教えてこなかった・・・ここが彼女に取って初めての世界なんだ・・・」

「・・・11年もか?それは大事に育ててきたんだな・・・なら、彼女にはもっとこの国を知って帰って貰わなくてはな!」

 

コブラはそう言って笑顔を向けた。

ゴードンはコブラがなぜその顔が出来るのか分からなかった。

 

「いいのか?あの娘は純粋だからエルマルの事とかもちゃんと知るぞ」

「構わない。綺麗な所だけ見ても何も意味はない。綺麗な所もそうじゃない部分も全て含んで“世界”だ」

 

そう断言したコブラにゴードンは羨ましく思った。エレジアが滅んでからウタを閉じ込めるように籠もっていた自分とは違い、それでいてそこを恐れない姿は自分には無くなっていた物で羨ましかった。

 

 

 

 

 

〇〇〇

少し時間が戻り、ウタはビビやカルーと一緒にユバを回っていた。

ウタも最初はファンのビビと一緒に回っていて最初は楽しくてしょうがなかったが段々と先程通ったエルマルの人を思い出してモヤモヤがまた沸々と出てきていた。

 

「どうしたの?」

「あっ、ううん、何でもない。それよりももっとこの街の事を教えて!」

「そう、それじゃトトおじさんの所に行きましょ、この街の復興の立役者なの!」

 

ウタはビビとカルーに連れられて行った先はこの街の事務所だった。小さな所でウタはビビに付いていって中に入ると痩せてる年配の男トトが子供達に話をしていた。

 

何回も起こった海賊のクロコダイルによる砂嵐でオアシスであったユバが砂に覆われてしまったこと、だがそこから枯れてないと証明する為に頑張っていたら、若者が1人手伝ってくれて彼の掘った穴から少しだけ水が出たこと、クロコダイルが倒された時に何年ぶりかの雨が降った事でまだ枯れてないとわかり、そこから必死に掘ってここまで復興した事を読み聞かせていた。

 

ウタはそこまでしてなんで信じられるのか、頑張れるのか不思議に思った。

 

読み聞かせが終わり、子供達が帰っていく中でトトはビビやウタ達に気づいて近づいた。

 

「やぁ、ビビちゃん。どうしたんだい?」

「この娘にユバの事を色々と教えてたの」

 

ビビにそう言われるとトトはニコッと笑顔を向けた。ウタもそれに対して笑顔で返した。

 

「私はここのユバの開拓者の1人でトトだ。よろしくね」

「ウタです。ライブで歌を披露するのでよろしくお願いします」

「おぉ、あの復興祭でか、楽しみにしてるよ」

 

ウタはトトの優しそうな笑みを見て思い切って聞いてみる事にした。

 

「あのどうしてこの街が砂に覆われたのに信じられたんですか?逃げたくなかったんですか?」

 

ウタの真剣な問いにトトも優しい顔つきは変わらずに真剣に返した。

 

「・・・ここがオアシスで私は開拓者だから意地でもあった。折角、開拓した所が負けるはずないってね。後は気のいい若者が助けてくれた」

「若者?」

「あぁ、“麦わら帽子”が似合う気の良い若者で一晩で私の数倍は深い穴を掘ってくれてね。そこから水が出てまだ枯れてないと実感できた。その後で雨が降って嬉しくて嬉しくてね。辛い経験も色々とあったけどその分の喜びが一気に来たんだよ」

「その分の喜び・・・」

 

笑顔で話すトトは凄く幸せそうだった。配信で皆の電伝虫から伝えられる笑顔とは違って本当に久しぶりに見た人の笑顔はウタの中にあったモヤモヤを小さくしていた。

 

トトの笑顔を見た後、ウタ達はまだ街を回っていた。モヤモヤはまだ感じていたが今度は大きくならず、楽しいままだった。それこそ、夕方になるまで一緒に回り、流石にゴードンやコブラに心配されそうだったので2人が先にいるホテルに行った。

皆で食堂でご飯を食べてウタはビビとカルーと一緒の部屋に泊まる事になり、ベットにダイブした。

 

「あぁ、楽しかった!!」

「そう私も一緒に回れて嬉しかったわ」

「ねぇ、明日の準備が終わったら一緒に回ってくれる?もっともっと知りたいの!」

「えぇ、私ももっとウタに教えたい!」

「ありがとう、ビビ!」

 

笑いあう2人。実に仲が良さそうで楽しそうだった。

そしてそんな2人を見ているお邪魔虫のとある2人がベランダにぶら下がりながら見ていた。

 

「上手くいったな」

「うぅ、あんなに幸せそうなウタは久しぶりだ・・・来てよかった、ありがとうコブラ王。元エレジア国王として最大の感謝を表明しよう」

 

コブラとゴードンだ。

しかもゴードンは感激のあまり号泣していた。2人とも娘達の喜んでる姿を見て嬉しくなった。

このまま下がろうとした瞬間、足を引っ張られて2人は下の階のベランダに思いっきり体を打つことになった。

 

「ぐぁ!!」

「こ、腰が・・・」

 

足を引っ張った人物を見る2人。その人物とはイガラムの妻であるテラコッタだった。しかもかなり怒りの顔を2人に向けていた。

 

「年端も行かない娘の部屋で何をしようとしてたのですか?」

 

手をボキボキとならしながら近づいてきて2人はこれから来る事に恐怖して抱きしめあった。

ボコボコと少し大きな音が聴こえてきたのでビビとウタはベランダに来て下の階のテラコッタに尋ねた。

 

「ねぇ、何かあったの?」

「いえいえ、変態(・・)が出ただけです。退治しておきましたがお2人共、もう夜も遅いのでお休みください」

「わかったわ!」

 

ビビとウタはテラコッタの言葉を聞いて確りベランダの鍵を締め、カーテンも閉めて休んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の朝でボコボコになっていたコブラとゴードンを見て察した2人はゴミを見るような目つきで見て、ボコボコの彼らの精神をよりボコボコにしてしまったのは完全に余談である。

 

 

 

 

 

〇〇〇

「ここは何処だべ〜!!」

「スパイダーズカフェよ」

 

一方、バルトロメオ達は夜の砂漠を盛大に迷っていた。









というわけでビビとコブラとあとトトさんも出ました。
今作で目指すのは2つです。
1つはREDを観て新しいワンピース映画だと感動したので自分の十八番である戦闘シーンは必要最小限にすること。

そしてスタンピードとは違う感じでルフィに会ったキャラを出来る限り出すこと。

この2つを目安に頑張ります。

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