“軌跡”的な世界   作:怪獣馬鹿

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というわけで皆様、お待たせしました。
シャンバギというかシャンクス編の始まりです。
この章が終わると暫くはバギーもシャンクスも出ないので思いっきりやります。


Shanks

〇〇〇

時間は少し遡り、無事に今までの軌跡によって助けられたウタはゴードンと一緒に晩御飯を食べていた。ゴードンもこれまでのウタの旅が結果としてウタを助けることになったのを喜んでいつも以上に腕によりをかけて作ったご馳走を食べていた。

 

「上手く行って良かったよ。旅をやって良かった」

「うん、でもバギーおじさんやシャンクスは映ってなかったなぁ・・・」

 

ウタはそう呟いた。バギーやシャンクスは今回の配信には映ってなかった。ウタとしては少しだけがっかりしていた。

 

「2人とも忙しいのだろう」

「そりゃバギーおじさんは分かるよ。一緒に暮らして凄い忙しそうだったのに稽古つけてくれたし。けど、シャンクスは?」

「・・・ウタ・・・」

 

生活してバギーの生活習慣がわかっていたウタはバギーには何も言わないがシャンクスには腹が立ち始めた。

 

(シャンクスの・・・馬鹿・・・そっちがその気ならこっちだって考えがあるよ!)

 

ウタは予てより計画を立てていたあることを実行して慌てさせようと本気で思っていた。

 

 

 

〇〇〇

時間はそこから更に2日前に戻る。

自分との関係を新聞に書かれて非難を浴びてるウタの記事を見たバギーは宴の途中でありながらも電伝虫のある部屋に向かっていた。

 

「派手にどきやがれ!!」

 

傘下の海賊を退かしつつ急ぎ足で向かってるバギー。カバジやモージが止めに掛かった。

 

「座長、落ち着いて!!」

「傘下の海賊達が慌てちまう!!」

「モチなんか付いてる場合か!!」

「いえ、落ち着けです・・・」

 

バギーがボケをやりながらも怒りの声を出して足を止めて2人を睨んだ。

 

「俺があれほど止めとけって言った配信をやりやがって、お陰で世間の鼻つまみ者だ!!俺は・・・あいつの味方でいるって決めたんだよ!!・・・説教して励ますしかねぇだろ!!」

 

そんな風に電伝虫のある部屋に入ろうとすると傘下の海賊の1人が飛び出してきた。

 

「座長、大変です。“赤髪”から入電が!!!」

 

バギーはそれを聞くとすぐに飛んでその電伝虫の受話器を取った。

 

『おぉ、バギーか?』

「あぁ、確かに俺様だがド派手にどうした?」

『いや、また迷惑を掛けたからよ』

「俺様は別に構わねぇ・・・お前、それよりもウタと話したのか?」

『何をだ?』

「何をだ??・・・じゃねぇよ!!ハデバカシャンクス。あいつと話をしたのかって聞いてんだろが!!お前はあいつの父親だろうが!!」

『・・・なに、俺なんか居なくてもウタなら乗り越えられる』

「・・・そりゃ、信頼じゃなくてただの()()()だろうが・・・ってか()()を言えよ」

 

バギーはシャンクスにそう言った。ウタの味方になると決めたバギーはそもそもウタの前に現れようとしないシャンクスに対して率直に言うと物凄い低い声で返された。

 

『・・・幾らお前でも俺達の事には首を突っ込まないで欲しいな・・・まぁ、今回も済まなかった。今度酒でも奢るから許してくれ・・・じゃあな!!』

 

シャンクスはそう言って電伝虫を切るとバギーは受話器を投げ捨てた。ウタの心配をしてすぐにでも掛けたならまだしもこんなに大騒ぎでも電話1つしないシャンクスに対して遂にキレた。散々この父娘に振り回されていたので怒りも凄かった。

 

「だったら父娘喧嘩に俺様を巻き込むな!!そもそも12年も放っておいた全部、てめぇの責任だろうが!!あの野郎・・・いつもいつも派手に人を顎でコキ使いやがって・・・もう許さん!!・・・何もかもハデにブチ壊してやらぁ!!」

 

バギーは()()()を持って広間に出た。傘下の海賊達が何かと騒ぎ始めているとバギーは大声で叫んだ。

 

「野郎ども、船を出せ!!あの赤髪と喧嘩してやらぁ!!!」

『オォォォォォォ!!!!』

 

バギーは新兵器である籠手の()()()()()()()を両手に付けてそう宣言した。傘下の海賊達が雄叫びを上げてる中で昔からのバギーを知ってる面々は最近のバギーの行動に引きつつもウタと出会う以前よりも船長として少し頼もしくなったバギーはなんだかんだで魅力的に見えた。

 

(・・・待ってろウタ・・・あのバカ共を連れて行くからよ)

 

 

 

 

〇〇〇

新世界、以前バギーとシャンクスが宴会をやった島の近海で再び赤髪海賊団とバギーズデリバリーはまた対面していたが前回とは違って非常にピリピリしていた。

 

『あ~あ~・・・シャンクス・・・というかそこのダメ親父共に告げる!!すぐにあいつに会いに行かねぇなら俺達がてめぇらを全員捕まえて鎖で全身縛って無理矢理会わせる!!とっとと会いに行かない自分らのアホさ加減を派手に恨め、素っ頓狂共が!』

 

拡声電伝虫を使って四皇である赤髪に脅しを掛けられる王下七武海などバギー以外いない。前ならこんな風に誰かの為に動かなかったバギーだが、ウタに助けられた事と歌声に救われた事の恩を返すために四皇で兄弟分でウタの父親のシャンクスを脅していた。

 

「アイツは馬鹿か?」

「昔からド級の馬鹿だ」

 

ベックマンがバギーのやり方に呆れてると隣でシャンクスも呆れていた。そもそも幾ら数を集めても実力は雲泥の差なのにそこから更に脅しまでやるアホっぷりに引いていた。

 

「お頭どうする?幾らお頭の友達でも流石にこれは笑えねぇよ」

「いつでも撃つ準備は出来てるぜ」

 

ラッキー・ルウの言葉にシャンクスは仲間を見るとほぼ全員がバギーに対してキレかけていた。12年前のトットムジカとやりあった面子はまるでウタと会えない事になんの苦痛も感じてないと言われてるようで頭に来ていてバギーを死ぬほど殺したくなっていた。

 

「待て待て待て、俺が話をつけてくる!小舟を出せ!!」

 

シャンクスはそう言って前回とは違って1人で島に向かい、バギーもそれを見て小舟に乗った。

 

「本当に1人で良いのガネ?」

「あのバカ相手にハンデなんかいるか!」

 

そう言うとバギーは左腕を外してアルビダに投げ渡し、自分もシャンクスと同じように右腕だけの状態になって島に向かった。

 

 

 

〇〇〇

島に到着する2人は向かいあっていた。

バギーとしてはさっさとシャンクスをウタの元に連れていきたいし、シャンクスとしてウタに自分達との関係が世界にバレるのが嫌だった。バギーは睨んでいたがシャンクスは何とか引いてもらおうと人懐っこい笑みを浮かべていた。

 

「バギー・・・頼むから引いてくれ。俺達の問題なんだ」

「俺がウタと関わってなきゃ引いてたが、紛いなりにも師匠になっちまったら、簡単には引けねぇよ」

「・・・そんな大層な武器まで付けてきやがって・・・」

 

シャンクスはバギーの右腕に付いた()()()()()()()を見て呆れていた。

 

「新兵器マギーバルカンだ。覚醒した動物系にも効いたマギー玉をありったけブチ込める俺が作った“対強敵”用の武器だ」

「・・・そんなの付けて俺とやり合う気か?俺に戦闘で勝った事ねぇだろ・・・」

「嫌ならさっさとウタの所に行け」

「・・・片腕しか無いくせに・・・俺のマネか?」

「お前にハンデなんかいらねぇよ、ハデバカヘタレ野郎」

 

バギーはそう言うと問答無用でバルカンをシャンクスに向けて構えた。シャンクスはまだ笑みを浮かべたままだった。バルカンからマギー玉をシャンクス目掛けて大量に発射するがシャンクスは全て避けてバギーの腹に蹴りを入れる。当たらなかったマギー玉は派手に爆発してそれが決闘の開戦だと判断したバギーズデリバリーの海賊は映像を撮り始めた。

 

いくらマギー玉を大量に放てる武器を作ってもシャンクスには遠く及ばない。全て見聞色の覇気で避けられてバギーを蹴ったり殴ったりしていくがバギーは一回も地面に膝をついてなかった。

 

(痛・・・くねぇ!!ハデに効かねぇ!!こんなのウタのビンタに比べたらスカみてぇなもんだ!!)

 

意地と根性だけで耐えるバギー。

しかし、シャンクスも容赦せずに殴るし蹴る。バギーの攻撃なんてかすりもしない。顔面をボコボコにされて目の上にたんこぶが出来て歯が何本か抜けて前のバギーなら逃げたり、降参したりしたかもしれないが耐えていた。殴っても蹴っても引かないバギーにシャンクスはウンザリしていた。

 

「ハァ・・・ハァ・・・わかっただろ。お前が俺に勝つなんてありえねぇんだ・・・引いてくれよ・・・頼むから引いてくれよ!!ウタと関わり合いたくねぇなら関わらせねぇよ!!・・・俺の顔が見たくねぇならもうどっか行くからさぁ」

「ハデにお断りだ・・・それに誰が勝つって?・・・一回も膝を付かせてねぇのにか??」

 

バギーは挑発した。さっきから()()を隠し続けてるシャンクスを怒らせたら出すと思ったからだ。しかし、これ以上やる気はシャンクスにはなかった。

 

「わかった・・・もうお前の勝ちでもなんでも良い・・・・・・こっちが消えてやる・・・」

 

自分から引こうとするシャンクス。もう少しで()()を出せそうなのにこれじゃなんにも変わらない。また会えないことに悩むウタとそれに巻き込まれる自分でウタが心から笑えない上に自分もあまり楽しくない。

だからバギーはシャンクスが確実にブチ切れる絶対に()()()方法を選んだ。

 

「そうか、ウタが邪魔になったのと同じように俺様もハデに邪魔か?」

 

バギーの“邪魔”という発言にシャンクスは歩きを止めた。その右手は愛刀のグリフォンの柄を握っていた。

 

「ウタから聞いたよ。戦闘の際は部屋でウタワールドの中に居させたって・・・そんなの邪魔でしかねぇよな?危ないし、人質になりやすいお荷物そのものだ。だからエレジアに捨てたんだろ?“四皇”になるには娘なんて邪・・・」

 

バギーの罵倒が最後まで言われることはなかった。その前にシャンクスがグリフォンを抜いてバギーの真横に斬撃を放って深い溝を作ったからだ。

 

「下手に出てれば・・・ペチャクチャと・・・とっとと黙らねぇとそのデカっ鼻ごとぶった斬るぞ“千両道化”!!」

 

シャンクスの目が変わった。今まではなんだかんだ友達を見る目だったが明らかにバギーを敵として認識したというのがわかった。暴れたら手がつけられない“四皇”の船長として本気で対峙するつもりだ。

 

(こっからが正念場だ・・・ロジャー船長・・・力を貸してくれ・・・このバカから()()を引き出すための)

 

バギーは深呼吸をした後でマギーバルカンを“四皇”のシャンクスに向かって構えた。

 

「やってみろ“赤髪”!!」

 

バギーはまたマギー玉を大量に発射する。シャンクスは今度は全てバギーの方に跳ね返した。バギーも目とかは籠手代わりにもなるバルカンで何とか防ぐが爆風で吹き飛ばされた。だがなんとか上手く着地して絶対に倒れない。すぐさま、シャンクスにもう一度同じ事をやろうとするがシャンクスは既にバギーの後ろの方に回っていてグリフォンの峰でバギーの頭をぶん殴った。

吹き飛ばされるが意地でも倒れない。シャンクスの攻撃で倒れるなんてバギーのプライドが許さなかった。ましてや自分の娘と向かい合おうとしてないヘタレな状態のシャンクスなら余計にだった。

すぐにシャンクスは詰め寄って武装色の覇気を纏ってバギーを蹴り飛ばす。

 

「俺がウタの事を“邪魔”だと?・・・一度も思ったことねぇよ!!俺達が12年前、どんな思いでウタと別れたか知らないくせに・・・俺達がどれだけウタと会いたかったか知りもしないくせに!!・・・勝手な事を言ってんじゃねぇ!!!」

「・・・てめぇ等の思いなんて知ったことか!!大事なのはウタだろうが!!」

 

シャンクスは思いっきり叫ぶとバギーもそれに負けないように叫んだ。そしてバギーの言葉にシャンクスの顔色が変わった。少しだけ曇り始めた。

 

「お前らがどんな思いだろうが、どんな決意を持ってようが関係ねぇ!!そんなもんド派手に全部バラバラにしてやる!!・・・俺は意地でもお前をウタの元に連れて行くからな・・・“シャンクス”!!」

「そうか、やってみろよ・・・“バギー”!!!」

 

シャンクスとバギーの本気の喧嘩。本気の斬撃で森や山は斬れて、大量のマギー玉で瓦礫が吹き飛び、2人のこの真剣勝負は主に()()によって島の地形が変わり始めていて、常にする爆発の光と音の効果でマギー玉も地形を変えてるように映像からは見えていた。

 

かつてロジャー海賊団で共に育った義兄弟の決闘はまだ始まったばかりだった。圧倒的に有利なのはシャンクスで、ダメージなんて1つもどころか掠り傷すらも負ってないのにその顔は明らかに“歪み”始めた。

そして普段なら絶対に鈍るはずもない剣の腕が少しづつ鈍り始めていた。






始まりましたバギーとシャンクスによる決闘です。というか振り回されっぱなしだったバギーがウタとシャンクスの問題をブチ壊そうと動き始めました。果たしてこれがどうなってしまうのかはお楽しみに。
熱いバギーとシャンクスの友情をお届け出来るように頑張ります。

寧ろ、友情系はどちらかというと得意な方なので作者も燃えてます。
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