終わりまでゴリゴリの戦闘です。
それではどうぞ。
ドフラミンゴのゲームと人を操る糸
「敵いんのかい!」
「チュパ・・・決着をつけようか坊や」
フランキーとセニョールという
〇〇〇
ウタ率いるコロシアム組は純粋に下から王宮を目指して走っていた。
「撃て撃て!!」
「前にいるのは“千両道化”の娘じゃ!?」
「構うな撃ち殺してしまえ!」
ドンキホーテファミリーの手下達がウタに向かって銃を向けるがそれが撃たれる前にウタはロープを投げて銃を全て奪い取り、唖然としている手下達を蹴り飛ばしながら進んでいた。
「あの娘やるやい」
「王下七武海の娘というのは伊達ではないと言うことか」
サイやダガマがウタのロープ戦法を見ながら純粋に感心していた。バギーの所で鍛えられた運動能力とハイルディン達、新巨人海賊団から逃げ回る修行をされて手に入れたロープ術はそこらへんの有象無象には負けなかった。
「先に行くよ!」
ウタはピーカの能力によって盛り上げられた町で作り上げられた王の台地の一段目を登ろうとロープを剥き出しになってる建物に掛けて登って行った。実に軽やかに登っていってまるで本当に背中に翼が生えてる天使のようにコロシアムの面々からは見えた。
「って負けてたまるか!ドフラミンゴを討ち取るのは僕だ!」
「俺だ」
「俺だ!」
「俺達だって言ってるやい!」
「リク王の友である俺だ!」
キャベンディッシュを筆頭にウタに負けじと駆け上がっていく。コロシアムでは負けて玩具にされてオマケに戦士ではない歌姫のウタに先を越されてはもう色々とプライドもクソもないのでそれだけは失いたくない面々は必死に一段目まで登っていった。
ウタは必死に登って行って無事に一段目に到着すると同時に頭を狙われたがそれをバギーによって鍛えられて鋭くなった“感覚”でなんとか避けた。
「上手く避けたわね」
「デリンジャー!」
蹴ってきたのはデリンジャーだった。嫌らしく笑いながら舌を出した。まるで品定めをするかのようにウタを見た。
「望み通り殺してあげる。ピストルハイヒール!」
デリンジャーに体を蹴られるウタ。何とか張ったロープでそれを防ぐが吹き飛ばされてウタは一段目から落ちた。下に激突するのは不味いのでウタは体制を立て直してロープを投げて下と一段目の中腹に幾つがある建物の上に上手く着地した。
デリンジャーもそれを見てウタの目の前に降りてくる。
一方、ピーカの腕を駆け上って行ったルフィ達は途中で現れたピーカ本体にはゾロが相手をし、ルフィ、ロー、そしてなぜか乗っていた賞金稼ぎのアブドーラとジェットはウタが一段目から落されたのと同時にやってきて暴れていた。
睨み合うウタとデリンジャー。先程落されてトレジャーマークを奪われたウタは決めていた。絶対に許さないと心に誓っていた。
「素直に死んでおけば苦しまずにすんだのにね」
「トレジャーマークを取り戻すまで死ねないよ」
侮り挑発するデリンジャー。ウタはそれを聞いてロープを構えた。デリンジャーは更におちょくるように奪ったトレジャーマークを見せてきた。
「確かに良いデザインだけどガラスで出来た安物。こんなのが一体なんだって言うの?」
「道標・・・アタシが“幸せ”を見失わない為に偉大な海賊から貸してもらった道標」
「へぇ・・・」
ウタは尊敬している叔父のバギーの事を思い出しながらデリンジャーを睨み、ロープを回し始めた。
「アタシが歌しか出来ない弱い女だと思ったら大間違いだよ。
笑顔を向けてデリンジャーに宣言したウタ。デリンジャーも戦士ではないウタにここまで言われて頭に血が登って歯ぎしりしていた。
「上等よ・・・この世で1番惨たらしく殺しやる!」
「やれるもんならやってみなさい!」
ウタとデリンジャーはそのまま戦闘を始めた。
〇〇〇
それとほぼ同時刻。
ルフィはウーシーを地下通路のような場所でドフラミンゴにやられて更にコロシアムの面々も2段目に駆け登って行って出遅れた事に焦っていた。
「よし、これで行くぞトラ男!」
「おい、何をする気だ!?」
「お前ら、ウーシーを頼むぞ」
「「わかりましたが一体何を!?」」
アブドーラとジェットに負傷したウーシーを任せてルフィは上を向いた。
「ゴムゴムの
ルフィは象銃で無理やり2段目までの道を作るとそこからローを担いで上がっていった。
〇〇〇
ウタとデリンジャーは激戦を繰り広げていた。
バギーによって逃げる避けるの行動を徹底的に鍛えられていたウタはロープを他の建物に掛けて逃げていた。
ウタワールドにデリンジャーを引きずり込んでやろうと歌を歌おうとするもデリンジャーの早い突撃で歌う余裕が無かった。
「どうしたのよ、結局口だけって事!?」
笑いながら跳んでくるデリンジャーは遂にウタに追いつきて蹴り飛ばす。蹴り飛ばされたウタはそのままズザザザと近くの出っ張りの上に転がされた。
「その頭をかち割ってあげる!」
デリンジャーはウタの頭をかち割ろうと飛び蹴りをしてくる。ウタはそれを見て瞬時にロープで二重の輪っかを作って飛んできたデリンジャーの足を輪っかの中に通して締めて捕まえた。
そしてそのまま、ロープを持ってぐるぐると回り始めた。
「それはアンタの頭だ!」
一段目の台地の壁にぶつけるためにデリンジャーを投げようとするウタだがデリンジャーはもう片方の足で無理やり止まった。
「ナメんじゃねぇよ!!」
そしてロープで捕まえられてる足を振り回し、逆にロープを持っているウタを壁にぶつけさせた。ぶつけられたウタは手と膝をついてしまう。デリンジャーはウタ目掛けて今度は頭から突撃しにくるがウタはそれを寸前で避けた。ぶつかった壁には亀裂が入っていた。
(うわっ・・・あんなの当たったら死んじゃう!)
ボロボロと崩れていく壁からデリンジャーは頭を離すとギザギザした歯をむき出しながら笑った。すると背中にヒレが出てきた。
「闘魚の血筋を教えてやるよ」
獰猛な笑みを浮かべながら突っ込んでくるデリンジャー。ウタはまた別の場所にロープを掛けて逃げる。しかし、今度は先程よりも速度が上がってるデリンジャーにすぐに追いつかれてまた蹴落とされる。
デリンジャーはニヤニヤと笑いながらトレジャーマークをクルクルと回し始めた。
「偉大な海賊?この世でそれを言うのが許されてるのはうちの若様だけだよ」
デリンジャーはそう言うと倒れてるウタを思いっきり蹴飛ばした。そして何発もウタに蹴りを打ち込む。
「残虐で冷酷、けどウチのファミリーには優しく強い・・・狡猾で全てを糸で操る!!この世で最も偉大な海賊・・・それがウチの船長“天夜叉”ドンキホーテ・ドフラミンゴだ!!」
デリンジャーはウタの頭を今度こそ叩き潰そうと踵落としをするがウタは両手をクロスしてそれを受け止めた。
「違う、この世で最も偉大な海賊は“千両道化”のバギー、アタシの
「あんな覇王色の覇気すら持ってない奴が偉大?」
デリンジャーは受け止められ事に特に慌てずにウタの体に蹴りを入れて吹き飛ばした。
デリンジャーはバギーを嘲笑った。
「以前、政府に呼ばれて会ったよ・・・虚勢を張ってて実に惨めで哀れでロジャー海賊団って経歴が身の丈に合ってない・・・アンタの父親は取るに足らないヘボ海賊・・・若様もあまりの滑稽さに笑ってしまうほどのピエロ。海賊王には相応しくない」
「違う・・・
ウタははっきりとデリンジャーにそう言うと頭に血管を浮かばせたデリンジャーが笑いながら突撃してきた。ギリギリの所で両手で抑えてデリンジャーの角には刺さらなかったが壁にめり込まされる。
座り込むウタをデリンジャーは問答無用で蹴り続けた。ウタは体を丸めて致命傷にならないようにするが強烈な蹴りで無意味だった。そして何発目かを食らって無理やり立たされた。デリンジャーは無防備になったウタの胴体目掛けて思いっきり回し蹴りをして更に壁にめり込ませた。
「ガハッ!」
ウタは血反吐を吐いてそのまま倒れた。
「ふん、所詮は口だけしか言えない女ね・・・」
デリンジャーは殆ど無傷だった。それはそうだ。ウタに攻撃も何もさせなかったし、ウタがどれだけ鍛えても4ヶ月で勝てるほど甘くはない。完膚なきまでに圧倒した事にデリンジャーの加虐心は満たされた。
「さてと、殺そうかしら・・・いや、まずは他のコロシアムの奴らをやらないと・・・この女は後で嬲り殺しにすればいいし・・・」
無傷で勝った事で油断したデリンジャーはそのまま一段目まで飛んでいくが足をロープで掴まれて思いっきり叩きつけられた。
デリンジャーはまさかと思いながらロープを持ってる奴を見るとそれはウタだった。
「てめぇ・・・」
「まだ終わってない・・・殺したいんでしょ??ならこの頭、かち割って見なさいよ!!」
「上等だよ!!」
フラフラしていて血が流れてる自分の頭をコンコンと叩いてデリンジャーを挑発するウタ。デリンジャーはその減らず口を止める為に最大速度で突撃する。
ウタはそれを見るとまたロープを何処かに掛けて逃げる。
「逃げてばかりで勝てるほどドンキホーテファミリーは甘くねぇよ!!」
デリンジャーはそう叫びながら、ロープで空中を進んでるウタ目掛けて突撃する。猛スピードで突撃してその背中から頭の角で体を貫こうとしていた。
しかし、ウタの軌道はデリンジャーの想定とは外れた。
デリンジャーの角が当たりそうになった瞬間、ロープが完全にビシッと張られ、掛けた場所を起点にウタの体ごと一回転し、ウタは飛び込んでいるデリンジャーの後ろに回れた。
「なっ!?」
「
ウタはそう叫びながら、啞然とした顔で振り向いてくるデリンジャーの顔面に思いっきり飛び蹴りを入れて吹き飛ばした。
●●●
バギーとの修行でウタはバギーから言われたアイデアに引いていた。
「えぇ~、危険な時ほど挑発するの?」
「あぁ、勝ったと思ってる相手ほどハデに油断してる奴はいねぇからな」
「もっと危なくならない?」
「バーカ、それを上手くなんとかするんだよ」
「それってどうやるの?」
「そりゃ、お前・・・自分で考えろ」
「丸投げじゃん!」
「バカ娘、こういったことはなぁ自分で切り開いていくもんなんだよ!!」
完全にそっから後を思いつかなかっただけであった。しかし、ウタは弟子としてバギーに教えて貰っていたのでそこから後の行動を本気で自分で考えていた。
〇〇〇
デリンジャーの近くに上手く着地したウタは膝に手をついて荒い息をしながら、倒れてるデリンジャーを見ていた。さっきの蹴りは良い感じに入ったと思った。このまま歌ってウタワールドに引きずり込もうと考えていたが荒い息を整えるのに精一杯だった。
するとケロッとした様子でデリンジャーが起き上がって口から垂れていた自分の血を舐めた。
「嘘でしょ」
「今のはちょっと効いた・・・けど、二度はないよ」
デリンジャーはウタに息を整えさせないようにもう一度低い姿勢になって構えた。そして自分の鋭い歯をギラギラと見せながら突進してきた。
ウタはどうすれば良いのか流石に今の蹴りが全然通じないとあって混乱しかけるが大事な事を思い出した。
『どれだけ強くてもなぁ冷静になれなきゃ負けなんだよ!』
ウタはその言葉を思い出して冷静になろうと頭を冷やした。するとデリンジャーの次の動きが
ウタは海楼石の分銅を外して捨ててロープを腕に巻き付けて自分の首の近くで構えるとデリンジャーはその腕に噛み付いた。
(こいつ、見聞色の覇気を!?)
デリンジャーは咄嗟に防いだ事に驚いた。
ウタは無事にデリンジャーの攻撃を防いだだけでなく、上手く冷静になった事で無事に息も整った。
そして少し反応が遅れてるデリンジャーの耳に直接
海楼石が外されてる事でデリンジャーの意識はウタワールドに飛ばされて現実世界のデリンジャーは眠った。
力なく倒れるデリンジャーからウタはトレジャーマークを取り返して横になった。
「トレジャーマークは返して貰ったよ・・・ざまぁみなさい・・・これが終わるまで死んでも寝てたまるか」
寝るとウタワールドから解放されるのでウタは眠らないように起きて、息が荒くなりながらも何とかトレジャーマークを取り返したウタは自分の目的が達成したのと結構ボロボロと言う事あって暫く休憩を取ることにした。
幹部「デリンジャー」脱落!!
意外に早く書き終わって嬉しい作者です。
割とゴリゴリのウタの戦闘は逆光以来だからおよそ30話ぶりのウタの戦闘シーンでした。
逃げて避けてウタワールドに引きずり込めば勝ちの中でどれだけ危険に出来るかって結構ハードルが高かったのですが寧ろより書く意欲も出て良かったです。
やっぱり戦闘シーンは本当に書くのが楽しいですね。描写は無茶苦茶難しいけど。
次回はどうしようかな・・・取り敢えずハイルディンとウソップの援護射撃は書きます。