“軌跡”的な世界   作:怪獣馬鹿

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前回のあまりの地獄的な鬱展開に皆様の辛いお気持ちは重々承知してます。
申し訳ございません。


同盟

それは幼い日の約束だった。

 

ルフィとウタはいつものように勝負をしていた。果物を多く集めた方が勝ちという勝負だった。

 

「ウタ〜、どうだ俺の方が多いぞ」

「あたしも負けてないわよ!」

 

ルフィとウタはお互いに取った果物を見せた。確かに大きさのお陰で似た感じに見えるがルフィの方が少し多かった。ウタもそれに気がついて不味いと思ったがすぐに悪知恵が働いた。

 

「んじゃ、数えようぜ。1つ、2つ、3つ、4つ」

「ルフィ・・・シャンクス達が釣りしてる!」

「えぇ〜、どこだ!?」

 

ウタの言葉にルフィはまんまと騙された。シャンクスに手を振ろうと探してるウチにウタはルフィの果物を少し取った。

 

「ごめ~ん、あたしの見間違いだった〜」

「も〜なんだよ〜、5つ6つ7つ8つ・・・あれ!?」

「9つ10!あたしの勝ち。75連勝達成!」

「ウタズルいぞ。俺の奪ったな!!?」

「海賊が物を取って何が悪いのよ」

「卑怯だぞ!!」

「でた!ルフィの負け惜しみ〜」

 

いつものようにまたウタがルフィに勝った。かなり汚い手であるがこれも込みなのがこの2人の関係だった。それに例えルフィがそれに怒っても最後は2人で笑い会えるそんな風に2人は昔から仲が良かった。

 

「あぁ~!!アタシ毎日楽しいよ!!ルフィは!?」

「俺も楽しいぞ!!ウタの子守だけど」

「はぁ!?アタシがあんたを子守してるのよ!」

「違う俺だ!」

「アタシよ!」

「俺だ!」

「アタシよ!」

「「うぬぬぬぬぬ!!!」」

 

ひょんなことから喧嘩しそうになるのも日常茶飯事だった。しかし、今日は流石にウタもさっきの事もあって珍しく引き下がった。

 

「はぁ~、しょうがないなぁ。今日はルフィに譲るよ」

「何だそれ?じゃ、いらねぇ!」

「本当に子供なんだから〜・・・ルフィ・・・そんなんじゃ、将来苦労するよ」

「ん?なんでだ?」

「あんまり子供っぽいと好きな人が出来ないってベックマンが言ってたの」

「好きな人?・・・俺、皆の事好きだぞ!」

「そうじゃなくて恋人って意味の好きな人よ」

「それってなんか違いがあるのか?」

 

ルフィの無邪気な言葉にウタは黙った。ウタに取ってのそういった好きはシャンクスだけだと本人は思っていた。けど、ルフィと接してきてそれが本当に恋だったのか分からなくなりかけていた。

そんなのを9歳の少女が分かるわけなく、ウタは悩んでいた。

 

「なんだウタも知らねぇじゃん!」

「うるさい!」

「・・・だったらウタ・・・俺達その恋人ってのになってみようぜ!!」

「は、はぁ!?///」

 

ルフィの無邪気な言葉にウタは顔を真っ赤にさせた。不覚にもドキッと胸が高鳴るのを覚えた。ルフィと会う前のシャンクスに対して持っていたのと同じだった。

 

(うそうそうそうそうそ!!そんなわけない!!)

 

しかし、ウタはそれを認めずにルフィに何も言わずにというか逃げるようにフーシャ村に戻って行き、ルフィもそれを追い掛けて最終的に鬼ごっこになってしまった。

 

2人が新時代の違いをやった時にもう一つだけ立てた“約束”があった。

その“約束”はこういった出来事があったから生まれた。

 

 

 

 

 

 

〇〇〇

「うぉぉぉぉぉー!!!」

「止めてルフィ!!コワイコワイ血が凄い!!もうやだー!!」

「無茶する奴ファ」

 

ルフィはあと少しで腕が引き縮れそうになるほど無理矢理引っ張っていた。ナミはそれに怯えてオペラはルフィの行動に引いていた。

 

「諦める方が良いファ」

「諦めるかイボ頭!!」

 

ルフィはオペラに噛みつきつつも完全に腕を引きちぎる覚悟で引っ張っていた。オペラはそろそろルフィとナミの知り合いになっていた自由な恋愛を求めて家出した妹のローラの居場所を吐かせようとボーガンを構えた。

 

「魚人空手“五千枚瓦正拳”!!」

 

しかし、突然と飛んできた正拳を諸にオペラは受けて吹っ飛んだ。

 

「あぁ~!!ジンベエ!!お前、何でここに!?」

 

やったのは2年前にルフィを助けて魚人島の時に仲間になろうと誘ったジンベエだった。リンリンの傘下から抜け出す為に穏便にその事を言いに来たら悪意しかないルーレットで仲間をやられそうになったのでチャンスの時が来るまで待っていたのだ。

 

「おお!ルフィ、ナミ。捕まったと聞いてな。話は後じゃ、一先ずそこから出るか?」

「「出るー!!」」

 

ジンベエはモンドールの本の牢屋を燃やしてルフィやナミ、後はそれ以外にも囚われていた者達を出させるとルフィは少し緊張の糸が切れたのか腹の減りを感じた。

ジンベエやナミと一緒に行動しようかと言う話になるもすぐにやってきた兵士とサンジが騙されていた事を伝えるのとウタの件もあってルフィはサンジを探しに行った。

 

「サンジ〜!!何処だ〜!!!」

 

サンジを必死で探してるルフィだが、ウタの事も気になっていた。しかし、ルフィが1番良く知っていた。腹が減っては戦が出来ぬ事を。

だからルフィはまずサンジを探していた。

兵士がどんどん増えていく中でルフィは咄嗟にレイジュに匿われた。そしてプリンの本性やリンリンの計画を知ったサンジにレイジュも教えられたという事を聞くとルフィは悩んだ。

 

サンジの事はもうやることがなくなった。サンジなら絶対に戻ってくると確信していた。しかし、ウタはまた話が別だった。カタクリがウタを抱えるのを見た瞬間、感じた事のない怒りが出てきた。すぐにでもカタクリをぶっ飛ばしてウタを連れて行きたかった。

だが、ルフィの野生の勘が言っていた。

以前、ドーナツをくれたカタクリをルフィは敵ではあっても外道とは思わなかった。それに腹が減ってる今の状態で勝てるとも思ってなかった。

だからルフィは屈辱を感じつつもサンジとの約束の場所で待つことを決めて、城から飛び出した。

 

ナミとジンベエはその頃、ポーネグリフを奪うために潜入していたが捕まったブルックを助ける為に鏡の中でブリュレを捕まえていたチョッパー、キャロットと合流。そのままペドロとも合流して寝てるリンリンから救出する為に動いていた。

 

サンジはボロボロになっていた。

覚悟を決めて自分が犠牲になれば全てを守れると思ったのに守れない。ルフィをボコボコにして酷い言葉を言ってまで離れさせようとしたのにサニー号に帰りたかった。故郷が危ないのもそうだがいくら愛を感じてない実の家族でもサンジは見捨てられなかった。

何故なら、サンジが1番見捨てられる辛さを知っていたからだ。

どうすれば良いのか分からず、作った弁当も雨で濡れて冷たくなって途方に暮れてるとビックマム海賊団の“始末屋“ボビンが弁当に触れようとした瞬間、サンジはボビンを蹴り飛ばした。

 

やってしまったとサンジは思った。

弁当は全て仲間の好物・・・それを仲間じゃない人間に食べられたくなかった。ボビンを蹴り飛ばした事で城に居られないと思ったサンジはルフィが待ってると行った場所まで弁当を持って行くことにした。

 

 

 

〇〇〇

そんな風に水飴の雨に濡れながらも必死でサンジは弁当を持っていくと待ってると言われた場所は戦闘の跡が凄かった。そこまでして信じてくれてるルフィに益々申し訳無さを感じてると大きな腹の音がなった。

誰か一発で分かった。

ルフィだった。

恐ろしいくらいに萎んでいた。

 

「あ、ハンジ〜・・・」

「俺は待ってろとは言ってねぇ・・・」

「シシシ・・・」

 

サンジはそんなルフィに弁当を渡した。途中で落としてしまったり、潰れたり、雨にも濡れて不味くなってるのは自分でも分かっていた。

しかし、ルフィはそれを丁寧に1つ残さず食べた。

 

「うんめ〜!!!これ、俺達の好物が全部入ってんなぁ、うんめぇ〜!!!」

「嘘つけ」

 

無事に全て食べ終わってルフィの体も戻った。サンジはそんなルフィを帰らせようとした。ルフィに罵倒を浴びせて蹴った事や故郷のバラティエが人質に取られてる事、それになんの恩もない実の家族を見捨てられない事を言った。

 

「以上の3つの理由で俺は帰れない・・・」

 

ルフィはそんなサンジに思いっきり殴った。

殴り飛ばされたサンジは睨むがルフィは真剣な目で叫んだ。

 

「本心を言えよ!!」

「・・・サニー号に帰りたい!!!」

 

ルフィの言葉に今まで溜めていた物が決壊したのかサンジはボロボロ泣きながら心情を吐露した。式が始まったら一人じゃ何も出来ないこと、見捨てられないことを言った。

 

「うん、それがお前だろ?大丈夫だ、俺達がいる!!サンジ、式をぶっ壊そう!!」

 

ルフィはサンジにいつもの笑顔で答えた。なんの根拠も確証もないのにバラティエ、アーロンパーク、アラバスタ、空島、エニエスロビー、スリラーバーク、魚人島、そして見てはいなかったがドレスローザでルフィが起こした事を思い出すとサンジはそれを信じたくなった。

 

その後、ルフィがどうやって抜け出したのか話してるとブリュレの鏡の能力で戦場に落ちてた鏡の欠片を使ってナミらが話しかけてきたのでサンジが戻ってきた事を話した。皆、喜んだ。そしてお茶会と結婚式の両方を潰すことを話した。

 

「サンジ君、あんたが私を恐怖のどん底に突き落とした件は死んでも忘れない」

「オウ!?!?」

「だけど一旦忘れましょ。お茶会まで時間がない」

「ナ、ナミさん!?それってプロポーズ!?」

「違うわよ!!・・・ねぇルフィ・・・」

「なんだ??」

「あの娘の事はどうするの?」

「・・・んなの助けるに決まってるだろ」

「ルフィ、誰の事だ?」

 

ナミがウタの事を聞くとルフィはそう答えた。サンジは誰の事分からなかった。

 

「すまんがちょっと良いか?」

 

話が脱線仕掛けた所を年長者であるジンベエが主導権を握った。ジンベエが話し始めたのはサンジを連れて行ったベッジについてだった。“西の海”では5人のマフィアが牛耳っていてその内の一人がベッジ。地位やナワバリは興味せず、金品を奪った後で敵のボスだけを殺してその後の敵組織のドロドロになった覇権争いを楽しむような男で丘に飽きて海に出てもやることは変わって無かった。ペコムズを撃って海に突き落とした事も包み隠さず言った。

因みにペコムズはジンベエの仲間達によって無事に救出された。

そして今度はリンリンの暗殺を狙っている事もルフィらに明かした。

 

「どうなってんだ・・・!!陰謀塗れじゃねぇか!!」

「なんでそんな話をするんだ?」

「茶会まで後5時間、この状況でベッジまで相手にしておる場合か?ルフィ、サンジ・・・ベッジと組まんか?」

 

ジンベエの提案にルフィもサンジもびっくりした。しかし、船長としてベッジの相手までしてられないのも事実ゆえにルフィはその提案に乗ることにした。

 

 

 

〇〇〇

ルフィとサンジはその後、無事にベッジのアジトまで来ると身なりが汚かったのもあって風呂で綺麗にしてスーツを貸して貰った。ルフィとブルックは勝手に人の家の冷蔵庫を漁って牛乳を飲んで欠けてた歯や骨を瞬時に直していた。

 

取り敢えず、お茶会まで3時間近くになっていたのもあって一先ず話し合いをする為に席に着いたが、ルフィはある男を見ていた。

 

「お前、シーザーだろ!?」

 

髪型や服装を変えていたがシーザーだった。ローの能力でまだ心臓が切り離されていた事とそれをベッジに掴まされていた事で逃げれなくされていた。

 

「シ、シーザー!?何を言ってるお、俺はベッジの兄弟分・・・“ギャングスター”のガスティーノだ!!シュロロロロ!!!」

((いや、笑い方!!))

 

全く隠す努力が見向けられないシーザーにルフィ以外が呆れた。ルフィはルフィでいつも通り騙されていたがすぐにナミに指摘されてキレた。そしてルフィはペコムズを撃った事でベッジを殴ろうとしたルフィを中心に会議が滅茶苦茶になったがジンベエがある一言を言った。

 

「お前さんらビックマムが好きか?」

「「「嫌いだ!!」」」

「それを連合軍と呼ぶんじゃ!!今、組めばお前達が全員に利がある」

 

ジンベエにそう言われて3人は組みたくない気持ちはあるが目的の為に組むことにした。

 

「その話、俺も混ぜて貰おうか?」

 

冷や汗が一気に来た。ルフィ、ナミ、サンジ、チョッパー、ブルックはその声の持ち主を一瞬で思い出した。ベッジは忌々しそうな顔つきになり、シーザーは怯えてジンベエも啞然となった。

そして全員が同じ方向に顔を向けた。

 

「なんであんたがここに居るのよ!?」

「死んだんじゃなかったのか!?」

「なんで生きてやがる!?」

「確かに空から落とした筈!?」

「なんでお前が居るんだ!?・・・シキィ!!!」

 

声をかけたのはシキだった。シキは空からジンベエがベッジと話を通したのを見た後にベッジの前に現れて暗殺計画についてを話すと一枚噛ませろと交渉してきた。シキの腹黒さを誰よりも知ってるベッジは当然、それを了承するわけもなかったが下手に今、相手は出来ない。

そんな風に悩んでいたベッジにシキはリンリンの死ぬ姿だけ見れたら良いと妥協点を出した。

ベッジはジェルマ66と交渉して手に入れた爆弾首輪と錠を付けることを条件にそれを了承した。

ゆえにシキは、今そんなのを付けていたが付けてても変わらない雰囲気があった。

 

「ジハハハハ!!俺は不死身だ・・・あのクソババアが死ぬ所が見たい!!なぁ、麦わら・・・2年前は色々とあったが水に流そう・・・俺と“同盟”を組もうぜ!!」

 

最悪の海賊の魔の手はカタクリとウタではなく、今度はルフィを狙い始めた。

















というわけでシキがルフィを狙い始めました。
・・・・そろそろ本気で勘弁してくれという声が聴こえてきますがこの鬱展開も後、4話か5話で吹き飛ばせるように頑張ります!!
活動報告でのリクエストはホールケーキアイランド編が終わるまで続けますので読んでみたいルフィとウタのイチャイチャがある方は是非リクエストしてください。今の所、全てやるつもりです!!
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