“軌跡”的な世界   作:怪獣馬鹿

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前回が前回でもう鬱展開だらけで辛いと思われますが必ず晴れさせると誓います!!

それではどうぞ!!


婚約

シキの出した提案は魅力的な部分はゼロではなかった。四皇と同格の実力を持つシキが味方なら百人力とも言えたがルフィはそんな事を信用する筈もなかった。

 

「ふざけんな!!お前なんか信用できるか!!」

「そうよ!!あんたとなんか死んでも組まない!!」

「あぁ!」

「勿論だ!!」

「当然です!!お前が私達に何をしたのか!!命を奪おうと・・・仲間に手を出したお前と手を組む気はない!!」

 

ルフィの言葉に仲間の全員が賛同した。ベッジやシーザー、ジンベエらはシキと面識があった事に驚いていた。

しかし、それは彼らに取っても好都合だった。

狡猾で名が通ってるシキとこの不安要素だらけの状況で手なんか組みたくなかった。

 

「それを聞いて安心したぜ。ジジイ、俺らもお前とだけは組まねぇ。大人しく見ときな」

「ちっ、まぁ良い。あのババアが死ぬなら大人しくしてるよ・・・ジハハハハハハハハハ!!」

 

ベッジにも言われたがシキは笑う。不気味だった。どう考えても不利な状況は自分なのに全くそれを気にも止めてなかった。

 

「おい、このジジイを牢屋にぶち込んどけ!!」

「了解だファーザー!!」

「それには及ばん・・・折角のショーを見たいのにここでやりあっても面白くもねぇ・・・自分で行く・・・」

 

シキはそうやって笑いながら自分で先程まで入れられていた牢屋に戻った。出るときにあっさりと破壊していたので新しい奴というか海楼石で作られたやつに入った。

 

「よし、取り敢えず作戦を言っていくぞ」

 

ベッジは作戦を説明していた。そもそもが怪物過ぎてかすり傷すら負った事ないリンリンに傷がついたことがある。それは唯一の弱点でマザー・カルメルというリンリンにとって大切な女性の写真が落ちてしまった時についた。

 

ベッジはそれをわざと眼の前で割って奇声と膨大な覇王色が出た後の無防備な5秒を狙ってシーザーの作った毒ガス弾で殺すと言うものだった。

ルフィらの役割はそのマザー・カルメルの写真を壊す事だった。

当然ルフィもOKした。

チョッパーとキャロットがブリュレを捕まえていた事で鏡を使えば簡単に逃走出来るのもあった。

 

そんな中でナミはルフィに話しかけた。

 

「ルフィ、あんたウタも助けるけど大丈夫なの?」

「何が?」

「負担が大きいと思うわよ」

「大丈夫だ。これくらい」

 

そんな会話をしてるとサンジにチョッパー、ブルックは啞然となった。

 

「何!?ウタちゃんもいるのか!?」

「なんでここに!?」

「エレジアに戻っているのでは?」

 

ブルックが先日、喧嘩別れしたルフィがエレジアに戻ったと不貞腐れながら言っていたのを思い出していた。

 

「おいおい、“トットムジカ”も連れて行く気かよ・・・」

「トットムジカ?」

 

ベッジがそう呟いた。ルフィは聞いたことない単語に首を傾げて他の面々も気になった。

 

「シーザー・・・兵器はお前の得意分野だろ?教えてやれ。知ってるだろ?」

「俺に命令すんじゃねぇ!!・・・古代兵器にも匹敵する力を持った楽譜だ。ウタウタの実って悪魔の実と併用で使うことで国を一晩で滅ぼす力を出す」

「ウタウタの実って・・・悪魔の実!?」

「ウタって能力者だったのか!?」

「ルフィ・・・知ってたの?」

 

ナミの言葉にルフィは何も言えなかった。ウタが悪魔の実の能力者なんて知らなかった。

 

「それはどんな実なんじゃ?」

 

ジンベエが近くにいたベッジに聞くと兵器ではないのとベッジも情報として知ってる部分だけを教えた。

 

「俺もアラバスタで起きた事と伝聞でしか知らねぇ・・・なんでも歌を歌えば夢の中に聴いたものを連れて行くって実らしい」

「夢の中へ?」

「あぁ・・・そして“トットムジカ”は12年前に音楽と平和の国エレジアに現れて一晩で全てを滅ぼした。赤髪海賊団がその時に上手く宝物を盗んだのもあってアラバスタのライブが行われるまでエレジアは赤髪のシャンクスがやったと全員、思ってたがな・・・」

 

ベッジの言葉を聴いてルフィの中で全てがハマった。シャンクスがなぜ、エレジアにウタを置いたのか、なぜ自分達が突然と別れる羽目になったのか・・・ルフィは全てを悟った。

 

「その事を知ってる者は?」

 

ジンベエは慎重にベッジに訪ねた。下手をすればここで同盟が解消されるかもしれないからだ。

 

「ウタウタの実の力はアラバスタの件以降確認されてねぇ・・・それのせいで裏の世界でも本当なのかあやふやになってやがる・・・」

「そういや、ウタのやつ・・・海楼石を持ってたな・・・」

「なるほど、時期的に見て父親の千両道化が持たせたか・・・娘を守る為にやったのか!!」

 

バギーを知ってるルフィやナミが苦虫を噛み潰したような顔つきになったが事実だった。バギーがウタに渡した海楼石が無ければ今頃ウタは裏社会の人間に捕まっていた。ベッジはそんな事に気にせずに話を続けた。

 

「あのババアは兵力を欲しがっていた。ウタを最初に狙ってたのは単純にいつも気軽にやってるミュージカルのボーカル探しだったが、トットムジカの事を知ると顔つきを変えやがった。完全に兵器に対する目つきになった。だから、カタクリをウタを結婚させようとしてる」

「そんな・・・嘘だ!!」

「ウタはそれを知ってるの!?」

 

ベッジから出てきた衝撃発言にルフィは大声を上げてナミもそれに同調するような感じで上げた。ベッジはうんざりした様子でありのままを伝えた。

 

「城に呼ばれた時点で言われてるはずだ。それでも逃げてねぇって事は了承だろう」

「ウタがそんなの認めるわけねぇだろ!!」

「うるせぇ!!てめぇらの恋愛事情なんか知るわけねぇだろうが!!」

 

認められないルフィは説明してくれてるベッジに突っかかっていた。流石の事態にまた騒然となるがナミがあることを言った。

 

「ねぇ!あの娘、薬を溢してたけどそれを飲んでたよね!?もしかしたらそれじゃ!!?」

「そうか!!」

 

ナミが薬の事を言ってルフィもそれに同調した。そして違う理由で声を荒げた者がいた。

 

「ハァ~!?あの女、俺様が作った解毒剤を溢しただと!??」

 

シーザーはナミの言葉を聴いて思わずそう叫んだ。そしてすぐに口を塞ぐが時は既に遅し、他の面々はシーザーを思いっきり睨み、ルフィは胸ぐらを掴んだ。

 

「おい!なんか知ってんのか!!話せ!!!」

 

シーザーはそう言われると観念して話し始めた。ウタがワスレダケの毒を盛られて記憶が無くなった事とそれの解毒剤と痛み止めを作るように言われた事を話した。

 

「だからあの娘は今、記憶が無くなってんだよ!!麦わら、てめぇに会って頭を抑えたってならてめぇの記憶だ!!」

「そんな・・・」

 

シーザーはルフィにそう言うと打ちひしがれたようにルフィは沈黙した。大事な幼馴染が自分の事を忘れた事にショックを受けた。シーザーはそれを見て笑いたくなったがその前にサンジに頭を蹴られた。

 

「おい!もっと良い薬はねぇのか!?」

「痛えなてめぇ!!そんなに欲しいならやるよ!ほら!!」

 

シーザーは半分泣きながらもサンジに薬を投げた。受け取ったサンジはそれを見ると桜色と白色のカプセル錠薬で3つあった。

 

「ペロスペローに脅されて今日一日作ってた新薬だ!!それを1つ飲ませれば毒素は今までよりも抑えられるが記憶は戻らんぞ!!」

「戻すのを渡しやがれ!」

「そんなの出来るか!!ベガパンクでも無理なのに!!」

 

本気で泣きながら叫び始めたシーザーにうんざりしたサンジは薬をルフィに渡した。シーザーの言う事を信じたくは無かったが実際に苦しんだウタを見たのもあって信じるしかない状況だった。

 

「記憶はどうやったら戻るんだ?」

「強烈な体験を思い出せば戻る!!美味い飯か、誰かの死か、それは個人差があって分からねぇ」

「役立たず!!」

「うるせぇ!!」

 

シーザーはそのウタに盛られた毒薬を作ったのが自分だとバレないように頑張って誤魔化しながらも薬を渡した。

 

「で、なんでこれ3つあるの?」

「しまった!!つい癖で3つも作ってしまった!!薬なんざ作りたかねぇのに!!」

 

キャロットがルフィの持ってる薬が3つあることを言うとシーザーは頭を抱えていた。見ていた面々が全員、アホだと思った。

 

何はともあれ、ウタをどうにかできる手段をルフィらは手に入れた。

 

(そんなウタが!?アタシの友達が何で!?)

 

そしてそれを聞いていたウタと友達になったブリュレも困惑し混乱していた。

 

    

 

〇〇〇

カタクリはもうボロボロだった。

これからやるのはジェルマ66の処刑でそれをウタに見せたくなくてカタクリは逃がそうとしていたのにもう止められなくなっていた。

 

「ねぇ、カタクリ!これどうかな似合う?」

「あ、あぁ・・・」

 

ウタは黒いジャケットの服を着ていた。白とは違う感じだが似合っていた。

それにすると決めるウタにカタクリは一緒に居たい気持ちと居たくない気持ちでぐちゃぐちゃになりながらも部屋を出た。

 

「・・・誰か・・・いや、俺がやらないと・・・でも・・・クソ・・・なんでも良い・・・ウタを助けてくれ・・・」

 

カタクリは誰にも聞こえることなく呟いてフラフラと幽鬼のように自分の準備を始めていた。

 

「さてとこの麦わらマークを付けてと・・・??」

 

ウタはルフィとの思い出のマークの手袋を付けると頭に痛みが走り出したが薬を飲んで抑えた。しかし、ズキズキと来る痛みは何かを思い起こそうとしていた。

 

 

 

〇〇〇

移動する時間になり、ベッジを主導に新郎として先に戻ったサンジ以外の全員シキの檻の前に来ていた。

 

「おい、移動の時間だ」

「ジハハハ、待ちくたびれたぜ」

「わかってるだろうな。勝手な事をしたらその首輪が爆発して明日に無事行くことは出来ねぇ」

「わかってるぞクソガキ・・・」

 

ベッジはシキを腹の中に入れる為に牢屋から一先ず出した。首輪で脅していても全く動じてないシキに不気味さを感じていたがここで一人にさせてはおけなかった。

 

「俺達は仮の護衛の準備や仕事もあって忙しい。その首輪のスイッチはコイツラに渡す」

 

ベッジは見せつけるように爆発のスイッチをルフィらに向けた。だがシキのニヤけづらは変わらなかった。

 

「で、こいつを1番吹き飛ばしてぇ奴は誰だ?」

「私よ、私が持つ!」

 

ベッジの言葉に2年前に散々な目に合わされたナミが言った。

 

「おいおい、ベイビーちゃん。お手柔らかに頼むぜぇ〜」

「この!!」

「落ち着けルフィ!」

 

ナミをおちょくるような発言にルフィが飛び掛かりそうになったがジンベエがそれを止めた。こうして最大の不安要素であるシキも一緒に連れて行くことになった。勿論、ベッジの腹の中でも牢屋に入れられた。

 

 

 

 

 

〇〇〇

シロシロの実の城人間であるベッジの能力で移動中のベッジの腹の中にいるルフィらは寝ていたがルフィはふと起き上がってボーッと渡された薬を見ていた。

そんなルフィに話しかける者がいた。

 

「おい、そんなんで大丈夫なんだろうな?」

 

ベッジだった。1年掛けた暗殺計画というだけではない家出したローラの双子の姉で妻のシフォンに虐待をしていたリンリンに仕返しが出来るのもあってベッジにとっては趣味と使命の両方が掛かった大事な暗殺計画だった。

 

「ん?勿論だ!!絶対にウタとサンジの家族を助ける!!その為に協力するんだからな!!」

「そうか、それを聴いて安心したぜ」

 

ルフィの目は絶対にやると言う意思が込められていた。腹の決まった顔つきで魅力的だった。それに安心してるとルフィが突然と聞いてきた。

 

「なぁ、ベッジ・・・」

「なんだ?」

「シフォンと喧嘩ってするのか?」

「あ?・・・まぁあるにはあるがそれがどうした?」

「どうやって仲直りしてんだ?」

 

ルフィはベッジにそう訪ねた。自分もウタと仲直りしたいがいつも言い合いになるからルフィはベッジに聞いてみたのだ。

 

「ふん・・・教えてやる気はねぇが・・・このまま悩まれて下手こかれても堪らん・・・良い方法を教えてやる」

「おっ!?なんか凄そうだな!!」

「良いかよく聞けよーーーーー」

 

ベッジにその方法を教えてもらったルフィは無事にウタの記憶を取り戻して仲直りしたらそうしようと決めた。

 

 

 

 

「マーマママママ!!今日は待ちに待った結婚式だ!!ジェルマの科学力にウェディングケーキ!!」

 

(ウタを助けないと・・・ウタを助けないと・・・どうすれば・・・・)

 

「ジハハハハハハハ、楽しくなってきたぜ」

 

「フフフ〜ン、新曲も思いついた。後は・・・あの麦わらの・・・痛っ・・・また痛いや・・・」

 

「ウタ・・・俺は新時代の誓いを忘れてねぇ・・・絶対に思い出させるからな・・・」

 

陰謀渦巻き、地獄の様相を見せた結婚式・・・苦い痛みを味わいながらも進み続ける“新時代”、腹黒く甘みを吸う“伝説”、そんなある種の勢力争いも次の局面を迎えようとしていた。

 

「ジハハハハハ、もうすぐだ。1年前にあのクソピエロに邪魔されて手に入らなかったウタが手に入る・・・お前の娘の力で八つ裂きにしてやるからな・・・赤っ鼻」

 

そんな中でもシキは笑いながらまた良からぬ事を考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

〇〇〇

それはウタと新時代を誓った時の事だった。

ルフィは友達と大きな約束が出来て嬉しかった。ウタもまたそんな約束を分かち合える者が出来た。

 

「ねぇルフィ・・・」

「ん?なんだ??」

「お互いに新時代を作って夢が叶ったらさ・・・け、結婚しない?」

 

ルフィに惹かれていたウタは思い切ってそう聞いた。果物取り勝負の時からルフィにドキドキしていたウタは半分からかうように顔を真っ赤にしながらも聞いた。

 

「ん?結婚ってなんだ?」

「お互いに一緒の家に住んだりすること」

「えぇ〜!?嫌だぞ、俺は冒険したいんだ!!」

「はぁ〜・・・だと思った・・・」

 

予想通り過ぎるルフィの答えにウタは呆れ果てた。そもそも探検大好き冒険大好き野生児なルフィには色んな意味で早すぎた。

 

「あ、だったらウタ。こんなのはどうだ!?」

「うん?なによ・・・」

「夢が叶ったらさ、一緒に旅に出よう!!俺達だけの旅!!結婚なんてつまんねぇもんよりもずっと良いだろ!」

「ルフィ・・・良いねそれ・・・ルフィと一緒なら楽しそう!」

「だろ!?シシシ・・・」

 

ウタもまだ幼く結婚を一緒に居ることではなく、何処かの土地で一緒に住み着く事だと思っていた。ゆえにこれはウタにとっても結婚の約束ではなかったが2人は“約束”した。

 

結婚の約束ではないけれど、まるでプロポーズみたいな2人だけの“約束”。

 

しかし、その後エレジアでの悪夢が起きてウタは麦わらマークを見つけるまで思い出さないようにしていた。それをずっとやり続けていたせいでウタはルフィとの約束をいくつか忘れてしまい、これもその1つだった。

 

ルフィはこれを覚えていた。

大切な約束だからしっかりと覚えていた。そしてルフィは結婚をつまらないものとは思っていてもウタとのこの約束は面白そうとずっと思っていた。

 

2人からすれば結婚の約束ではないが傍から・・・もしも第三者が見たならこれは結婚の約束・・・“婚約”だとツッコむだろう。

 

そう、2人は“婚約”していた。












はい!
もう最終章で使う予定だったネタもガンガンと出してきますよ!!もうこうなったらフルスロットルです!!
それでは皆さん、次回も・・・・鬱展開だらけで信用のしの字も無いと思われますので・・・次回までお待ち下さい!!
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