白い砂のアクアトープ 〜海の奇跡〜   作:カラスの餌

1 / 4
ねんむい


第1話

 

沖縄のとある夏海岸

 

 

「海って……綺麗だな……」

 

 

 

うちなーのとある海で、俺は一人波を見ながら黄昏ていた。高校に入ってから二度目の夏休み。

特にやることも無く淡々と休みを無駄にしていた

 

 

俺の名前は仲宗根 波音(なかそね なみね)、うちなーに住んでる極々普通の高校生だ。趣味は、運動とスマホゲームだ。

 

 

ちなみに友達はいないに等しい。何故なら、俺はクラスでも目立つことも無い普通の高校生だからだ。

 

 

しかし、こんな俺だが、実は最近金銭面的に少々困っている。以前までバイトをしてた飲食店からリストラ紛いなことを受け、俺は辞めた。

 

全く、困ったもんだよな、まぁ、やめたと言っても今日やめたんだけどな。

 

 

 

「はぁ…ほんっとに…なんで俺なんだか…来月からの俺の課金はどうすりゃええねん…」

 

 

「どうしたの…?座り込んで…。」

 

 

「んー…実はバイトを辞めさせられて…って…うわぁ!」

 

突然俺は横に座ってきた女性?女子高生?に話しかけられて不意にも驚いてしまった。

 

え、てかめちゃくちゃ美人じゃん…うちなーに長いこと住んでるが、こんなに可愛い子、うちなーでは見た事ないぞ…やべ…ちむどんどん…。

それに、めっちゃいい匂いが…って俺は変態か!

 

 

すると、女性は

 

 

「バイト…クビにさせられたの?」

 

と、聞いてきた

 

一人で考えるのもアレだし俺はこの女性に、話す事にした。

 

 

「元々経営難だったんですよ…その店…それでまぁ、リストラみたいな感じで…、一応親はいるけど…父さんは漁師で家にいないし、母さんは5年前に…俺一人で、どうしようか悩んでたんですよ」

 

 

「そっかー…それは大変だね…でも、一人で悩むのは良くないよ?」

 

「でも、直ぐに見つけてみますよ。新しいバイト先」

 

 

女性は心配しつつも親身になりながら、俺の話をしっかり聞いてくれた。普段から、あんまり自分の話をしない俺だからこそ、こうして聞いてもらえるのは非常にありがたい。

 

 

「そう言えば…名前…まだ聞いてなかったね。私の名前は宮沢 風花、貴方のお名前は?」

 

女性は砂浜に、指で自分の名前の文字を書いた。見た感じだが、多分うちなーの人ではないと感じた。

 

そして俺も続けて名前を砂に書きながら

 

 

「仲宗根 波音って言います。字はこう書きます」

 

 

「波音君…かぁ…いいお名前だね…!」

 

 

「そ、そんな、宮沢さんこそ…素敵な名前だと思いますよ」

 

 

「クス……宮沢さんなんて、そんな、風花でいいよ」

 

 

 

風花さんは、優しい笑顔でそう言って、俺の名前を褒めてくれた。自分の名前を褒められたことなんて、無かったため少々照れくさかったけど、嬉しかった。

 

そして、俺はちょっと風花さんに気になる事があったので一つ聞いてみることにした。

 

 

「みやざ…風花さんって、うちなーの人では無いですよね?もしかして違う場所から来ました…?」

 

すると、風花さんは、ドキッと動揺したようにも見えた。

 

「あ、いや…別にそんな、変な意味じゃ…」

 

「ううん、いいよ、別に」

 

 

風花さんは、優しい笑顔で、俺にそう言ったが、その顔は少し辛そうな感じもした。

 

 

「私…前までは東京にいたんだけど…」

 

 

「と、東京って、いっぺぇ人が…」

 

 

「ふふ…うん、そうだね…沖縄よりもずぅっと…ね…?で、私はそこでお仕事をしてたんだけど…色々あってこっちに来ちゃったの…」

 

 

風花さんは笑顔な反面、ちょっぴり悲しそうな顔もしていた。もしかしてこの人も俺と似たようにクビにされたのかな…って思ったけど、多分違う。

 

「でね、私…今は水族館で、お手伝いしてるの」

 

「す、水族館…もしかして、あの、ティンガーラですか?」

 

風花さんは少し苦笑いしながら首を横に振り

 

「ううん、ちっちゃな水族館だよ。がまがま水族館って言うの」

 

がまがま水族館……確か、結構古い水族館だった気がする…俺も、行ったことはあるけど、多分幼少期の頃だと思う。

 

「あ……そうだ、波音君、良かったらがまがまに来てみない?私と同い年で働いてる子も絶賛スタッフ募集してるし!」

 

と、突然俺に勧誘をしてきた。もしかして声掛けたのって…これが目的じゃ……

 

「え、いやいや、俺には無理ですよ!さ、魚なんて親父が捕った魚しか、捌くこと出来んし!し、飼育なんて俺には…」

 

 

「大丈夫だよっ、私も最初はてんやわんやでミスばっかでくくるによく怒られてたし」

 

苦笑いしながら、そう言ってるけど、実際に俺は魚なんて飼った事すらないし捌いく事しか出来ないため正直無理に等しいし完全に素人ととも言ってもいい。

 

それに、くくるって…もしかして……

 

 

「おっ、宮沢さんに波音…二人とも知り合いだったのか?」

 

 

噂をすればと言いたいところだけど、違う人物しかし……奴と一番親しい奴が現れた。

 

 

「櫂(かい)じゃないか、今日はヤッさんの手伝いじゃなかったのか?」

 

 

「ああ、今日は親父の手伝いだったが、どうして波音が宮沢さんと?」

 

 

「あ、櫂君、丁度ここでさっき知り合ったの、それで、バイトをクビになって新しいバイト先を探してるから、がまがまにこないかって…」

 

櫂は成程と言った感じにすぐに、状況を理解してくれた。

 

「俺は別に、波音なら心配ないと思うし、なんなら来て欲しいくらいだけど…くくるがなんて言うかだよな」

 

 

「櫂、俺は捌くことは出来ても魚を飼育なんてやった事ないし、無理だよ…それに、俺、海咲野さんの娘さんとは関わりないし」

 

 

「確かに、波音、くくるとは会ったこと無かったな。後で、呼んでこの話をしてみるか?」

 

 

ちなみに、さっきから俺が櫂と呼んでる人物、こいつの名前は仲村 櫂、見た感じ爽やかなイケメンで、俺の親父と同じく漁師の父親を持つ同じ高校生だ。

高校は違えど、昔からの家族ぐるみで櫂とは仲が良かった。

 

 

「じゃあ…私が後でくくるに、話をしてみるね!それと…連絡先…教えて貰っても…良い…かな?」

 

 

「え、あ、は、はい…全然構いませんよ…?」

 

 

「ありがとうっ♪じゃあまた後で連絡するね」

 

 

流石にこんなに可愛い人を前に、NOだなんて言えない。それこそまさにNOだ。

 

「良かったな、波音〜宮沢さんと連絡先交換できて」

 

「ちゃ、茶化すなよ、別にそんなんじゃ…それに知り合ってまだ…」

 

櫂はにやにやしながら、茶化してくるが

 

「じゃあ、私はここで…又ね、櫂君、波音君♪」

 

「うんっ、じゃ、宮沢さん。波音もな!」

 

「二人とも、またやーさい」

 

そう言って俺達は別々の帰路に立ったが…

 

 

俺…ちゃっかり初、女子の連絡先ゲットしてしまった…

 

 

そんなわけで俺のほんとうの夏休みが始まった

 




仲宗根 波音

沖縄に住むごく普通の高校生と語っているが、成績はそこそこ良く、頭の回転が非常に早い。釣りを昔からやっており、その腕は熟練の漁師をも凌ぐほどでもあり、魚を捌く腕も一級品

身長は172cmで痩せ型

特技は スポーツ全般
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。