青春短し光れよ乙女   作:すずなりず

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ぷろろーぐ!

朝7時、私は目を覚ました。まぶしいくらいの日差しが部屋に降り注ぐ。

「ん~! 今日もいい天気!」

私、素野光は今日の目覚めも百万点だ。今日もとびっきりの一日になりそうだ。

「おかーさん!おはよー!」

「おはよう光!今日も寝癖すんごいな! はやく直してきな!」

「ゔわぁ!ほんとだ~!!!!」

そんなこんなで寝癖も直し、朝ごはんもきっちり食べて朝の準備もしっかり終わらせた。ということでいざ学校へ出発する時間だ。

「いって糸とーす!!!!!!!!」

 

私が通っている学校は私立乃窓(のまど)学園、原宿の竹下通りから路地を一本入ったところにある新設校だ。学長が元放牧民という異例の経歴を持つことから学園の名前が付けられたらしい。そんな奇怪な学校だが学力はそこそこいい…はず? 原宿の中にあるだけあってみんなおしゃれな人が多く生徒もとっても個性豊かだ。私が住んでいる町からは電車で30分ほどで学校に着く。

「みんなおはよー!!!!」

「おっ、光じゃん! おは~!」

真っ先に声をかけてきたのは私の大親友、機織糸(はたおり いと)だ。彼女はこの学校に通う傍らモデルとしても活動しており芸能界にも精通している。

「ねぇねぇ、今日の昼もあれやるの?」

「もっちろん!今日もみんなを沸かせちゃお!」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「みんな~~!! 盛り上がってる~!?」

「「「いぇ~~~~い!!!!!」」」

私と糸は毎日昼休みに学園の中庭で突発ライブを行っている。ライブといっても仰々しいものではなく、私が歌って糸が音源をミックスして流してくれるものだ。もともと私は幼いころから人を楽しませることが大好きで高校に入ったら何かエンターテインメント的なことをやりたいと思っていた。そんなときに糸と出会って二人で学校から無理やり許可を取ってライブをしているのだ。

「それじゃあ今日もあの曲行っちゃうよ~!『ネガイボシ』!」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「いやぁ今日も盛り上がったね!」

「だね! やっぱり光の歌声が最高なんだよ!」

「いやいや、糸のミックスもめちゃくちゃかっこいいもん! あ~あ…もっと大々的に活動できたらな…」

私たちはあくまで学校から半ば無理やりに認められているだけであり、決して部活動や郊外活動ができるような状態ではない。でもせっかくだから何か大きなものをやってみたいという気持ちがないわけではない。ただそれには大きな問題がいくつかある。

「ん~…光の気持ちはわかるんだけどこれ以上活動を増やしちゃうと私モデルの活動できなくなっちゃうしな…あとほら魔の生徒会長がいるじゃない…」

この学校には別名「魔の生徒会長」と呼ばれるまじめすぎる堅物生徒会長がいるのだ。彼女の名前は加苅薪、彼女はレールから外れたことを嫌い、気に入らないことは即却下することで有名なのだ。

「そうだった! 会長が私たちの活動に興味を示してくれたらな…」

「貴方達!!!! さっき中庭で歌ってたの貴女達ね!!」

突然耳をつんざくほどの大声が飛んできた。驚いて外を見ると学校の外側のフェンスから女性が叫んでいた。めちゃめちゃハイテンションなようで私たちに降りて来いと手招きしている…

「「誰?」」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「いやぁ驚かせちゃってごめんなさい! 私『ダイヤ』って言うの!よろしくね!」

 

「いや誰ですか…突然叫んできたうえに明らかに本名じゃないですよね…?警察呼びますよ…?」

「わ~!待って待って!!! ごめんねそうだよね、私、金城弥生って言います。一応この学校のOGなんだ。てっきりアイドルネームで通じるかなとばかり…」

「あ、アイドルネーム? なんですか、それ?」

「え、待って。今この学校って『アイドル部』ないの?」

「そ、そんなの聞いたこともないですけど…」

「え、え~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!」

金城さんの叫び声はあまりにも大きすぎる、今の私たちにはまだそれくらいしかわからなかった。いったいこの人は誰?そして「アイドル部」って何????

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