Destiny Unchain Online 〜吸血鬼少女となって、やがて『赤の魔王』と呼ばれるようになりました〜 作:resn
「さて……それじゃ、一番戦術に関わってきそうなリコリスちゃん。スキルについて教えてほしいんだけど今大丈夫かな?」
「あ、わ、私ですか……? ちょっと恥ずかしいけど……お姉ちゃんが見たいなら……いいよ? ど、どうぞ……」
「う、うん……それじゃ、お願いね(なんでフレイヤといい、この子といい、意味深な言い方するかなぁ!?)」
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PC name:リコリス
種族:融機種
所属ギルド:『ルアシェイア』
■基本能力ベーススキル
HP:1300
MP:225
生命力(VIT):55/100(0)
精神力(MND):45/100(-10)
筋力 (STR):71/100(+10)
魔力 (MAG):74/100( +10)
■所持スキル
・マスタリースキル
片手武器マスタリー 58/100
ガンマスタリー 53/100
アーマーマスタリー 51/100
・ウェポンスキル/マジックスキル
短剣 60/100
魔機銃 62/100
機術 42/100
魔機術 45/100
・生産スキル
錬金 30/100
・日常スキル
落下耐性 28/100
瞑想 42/100
疾走 46/100
隠密 65/100
自然治癒 22/100
観察眼 63/100
・補助スキル
電子の目 40/100
思考加速 30/100
鎮静化 20/100
合計 992/1200
生産 30/60
■特性
『機術』
『機械の体』
※物理ダメージ×0.8 各種魔法習得不可
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「……なんていうか、今までにいたレア種族でも私に並んでぶっ飛んだ種族特性だよね」
「そ、そうでしょうか……?」
「うん、このゲームって大抵の人が魔法を何か習得してるじゃない、行動の幅を広げるために。だけど、それが根底から別物になっているってうか」
「選んだ時点で……普通のプレイができないというのは……」
「うん……結構なデメリットかもしれないね。補助スキルに見慣れないものがあるけど、これも?」
「あ……これは、ノームと共通らしいです……望遠と赤外線がセットになった電子の目と……思考加速と鎮静化は、特定の条件下で特殊なシステムアシストが入る……らしい?」
「へぇ、そうなんだ。ちょっと興味出てきたな」
「でも、発動条件不明……自由に使えなくて少し不便なの」
「ちなみに機術って、前に使っていた『アインシェトラーゼ』以外だと、他にどんなものがあるのかな?」
「えっと……今覚えているのは、周囲に見える自分の姿を誤魔化すのとか、一時的に位相空間に身を隠すのとかですね……」
「なるほど。私たちの中で一番隠密が高かったり、リコリスは身を隠す系のスキルを結構好んで取っているよね。やっぱり狙撃のため?」
「うん……射撃ポイントの隠蔽……大事」
「リュウノスケも持ってた
「そう……視界を拡張したり……あと遮蔽物に身を隠したままカメラを飛ばして周囲の索敵ができるから、凄く便利……」
「へぇ。リュウノスケは撮影のために使っているけど、リコリスは同じ能力を見事に戦闘に活かしているんだね。人によってここまで運用が違うのは面白いな」
「それと、リコリスといえば代名詞の狙撃、そして魔機銃だよね。今のところ他に習得したプレイヤーの報告は無いみたいだけど……特徴って説明できるかな」
「……『ブランクイーゼル』のことを説明すればいいのね?」
「あ、うん」
「えっと……まず、普通の銃スキルとの違いは、弾の携帯が必要ないことなの。その時使いたい弾種を選んだら、薬室に魔力を込めて
「あ……あの、リコリスさん?」
「ちなみに『ブランクイーゼル』はあくまで射出機扱いでこの子自体に攻撃力は無いの。威力はほぼ全て選んだバレットと私の魔力次第ね。そういう意味ではちょっと特殊な攻撃魔法みたいな運用になるのかな。あとね、あとね、ダメージも魔法攻撃力依存で物理的な防御はあまり意味を為さないから、重装備の人相手にも有効なの。その分対魔法障壁の影響も受けるから注意が必要ね。あと……」
「待って、ちょっとまって情報量が追いつかない!」
「あ……ご、ごめんなさい……」
「いいよ、気にしないで(趣味の話だと饒舌になるんだね。気付いて恥ずかしがってるの可愛いなぁ)」
「あ、あの……お姉ちゃん?」
「大丈夫、ゆっくり話すといいよ、ちゃんと聞くからね?」
「うん……分かった」
(この後、二人で銃を組み込んだ戦術の談義が延々と続いたので省略)