第一ノ巻 燈る意志
------------我が一族の使命は、未来を担う玉の為に道導と成ること………故に、この命、火の意志と共に木ノ葉の
------------強く生きて、我が子たち。火の意志を胸に、誰よりも強き忍に成りなさい
------------すまないな、俺はお前たちの未来を見届けてやれそうにないみたいだ……だから、せめてもの償いに、俺の眼をお前に託す。
古い記憶。其れは、九尾の妖狐から里を護る為にその命を散らした父と母。そして、幼い自分を護る為に里の闇と対峙し、志半ばで息絶えた兄。其れは、少年に力を与えると同時に絶望に押し潰されそうになる程に、重く、辛く、虚無感と呼ぶべき哀しみを与えた
然し、彼が闇に落ちる事は無かった。其れは自らに課せられた使命を全うし、火の意志を継ぎ、里を護る刃となる為也
「……………随分と懐かしい夢を見ちまった」
カーテンの隙間から差す朝陽を受け、夢から覚めた少年は無造作に頭を掻き乱し、意識を覚醒させると寝巻きである着流しを脱ぎ、床に脱ぎ捨てた服に袖を通し、リビングのある一階に足を進める
「やっと起きたのね?アンタ。ほら、朝御飯用意してあげたから、さっさと食べなさい」
「わ〜い!おねぇの味噌汁だ!具は何かなぁ〜!」
「旨そうだってばよ〜!さっすがはサクラのねえちゃん!」
少年の視界に映ったのは、食卓を囲みながら騒ぐ桃色のメッシュが特徴的なツインテールに結えた黒髪を振り乱す少女と頬の髭模様が印象的な金髪の少年。そして、茶碗に人数分の食事を装う桜色の髪の美少女の姿だ
「はいはい、がっつかないの。ちゃんとおかわりも用意してあるから」
「朝からうるせぇな、人の家で何を自然に朝飯振る舞ってんだ?てめぇは」
「幼馴染が気を利かせてあげてるのに、何?その態度は。気に食わないなら、食べなくてもいいのよ?」
「ちっ……」
少年は、少女基、春野サクラにマウントを取るように返答され、軽い舌打ちをしながら、椅子に座る
「あっ!ちい兄だ!おっはよ〜!いやぁ!今日も機嫌が悪そうだねっ!どれ、可愛い妹が慰めてあげようっ!」
「あんちゃん!俺さ、俺さ!今日さ!すげぇイタズラしてやるんだっ!」
「何やるか知らねぇが、騒ぎだけは起こすなよ」
元気が良く、落ち着きの欠片も感じられない少年の名はうずまきナルト。彼が弟同然に可愛いがり、何かと気にかけている弟分である
「あり?あたしは無視っ!?」
「朝から、キーキー喚くな。お前はさっさと飯食え」
「ぶぅ〜」
「女の子がそんな顔しないの。せっかくの可愛い顔が台無しになるわよ?ホノカ」
「うん!ありがとっ!おねぇ!」
(か、可愛い……!!!)
不貞腐れてたのも、束の間でサクラに慰められた瞬間に花が咲いたような笑顔を見せる少女の名は
「うげっ……味噌汁にトマト………入ってるってばよ…」
「しゃーんなろー!好き嫌いすんじゃないわよっ!バカナルトっ!」
「いっ……でぇーーーーっ!?」
「………やっぱ、朝はみたらし団子だな」
「コラァ!!!朝から血糖値高いものを食べるなっ!!!バカレッカ!!!」
「ごあっ!?てめぇ!鼻に団子串が貫通仕掛けただろうがっ!怪力女っ!」
ナルトが叱られるのを尻目に好物のみたらし団子を咥える少年にサクラのアッパーが叩き込まれる。物理的な喧嘩から、言い争いの口論に発展していくが、ナルトも、ホノカも特には気に留めない
そして、今更ではあるが少年の事を教えておこう。断じて忘れていた訳ではない、もう一度言うが忘れていた訳ではない。彼の名は
毛先の赤いメッシュと二段階の段差が特徴的な黒髪ツーブロックというやや不良染みた身形が印象的な少年だ
「そーいや、お前ら。悠長に飯を食ってて、良いのか?遅刻ぎりぎりだぞ、時間的に」
サクラとの口論をしていたレッカが時計に視界を動かし、朝食を突くナルトとホノカに時間を確認するように促す
「「………忘れてたぁ!ごちそうさま!いってきまーすっ!!!」」
すると、二人は顔を見合わせた後、自分の食器を流し台に放り込み、慌ただしく玄関から飛び出していった
「寄り道せずに帰るのよーっ!」
「ふわぁ〜………さーてと、二度寝でもするかね…俺は」
彼等の後ろ姿が見えなくなるまで、見送るサクラの姿は姉のようであり母のようである。その背後で二度寝を宣言し、レッカは身を翻す
「あっ、じゃあ私は夕飯の買い物に………って!アンタもさっさと準備しろっ!しゃーんなろー!!!こんのバカレッカ!!!」
「ごあっ!?」
最初は納得仕掛けたサクラであったが即座に我に返り、見事な一撃を喰らわせ、レッカが宙を舞った
此れは火影を目指す少年の物語……否、その者を護り抜く刃と成らんとする一人の若き忍の物語である
え〜説明しますとオリ主とサクラはナルトよりも一期上つまりはネジ達の同期になります。故にサスケの相手もサクラではありません、サスサク推しの方がいたら申し訳ありません