カゲロウデイズ -Mekaku City Plain daze- 作:せんと凪
久しぶりのカゲロウデイズです。
『ジリリリリ─────』
鳴り響く目覚ましで私は目を覚ました。
「………」
目の奥が酷く痛い。
何だか、すごく嫌な夢を見た気がする。目の前であいつが、何度も何度もいなくなってしまう夢。
「っう───」
脳裏によぎった、1シーンの断片が吐き気を起こさせる。
いや、私はもうとっくに気づいてる。これは夢じゃないんだって事を。
私は、もう何度も同じ夢を繰り返しずっと見ている。
いったい昨日と今日はもう何回目何だろう?
あいつとこの公園で話すのも何回目だろうか?
あんたにとってはこれが1回目なのかもしれないけど、私にとってはもう何度目なのかわからない。
そうそう、あんたにこの終わらない日の話をした事もあったっけ。
何回も話して、その度にあんたは疑いもせず、本気で信じて、真剣にで悩んでくれた。
「落ち込まないで」とか「大丈夫何とかして見せるよ」とかあんたは言ってくれたっけ。
何か解決する方法はないかと悩んでも、結局あんたは死んじゃう。
どれだけ、“それ”からあんたを遠ざけようとしても、あんたの手を引っ張っても、いつも離されてあんたは私の目の前で死ぬ。
話しても、話さなくてもあんたは最後必ず死んでしまう。
だからもう話すのもやめた。
それにこの話をするとあんたは、すごく悲しい顔になるから。
こんな事になるならあんたを誘わなきゃよかった。
何をどうすればこの夢は終わるのかな?。
何をどうやったってあんたは死んじゃうのにどうしろっていうのかな?。
・・・ううん、まだ一つ方法が残ってた。
この夢を終わらせる、たった一つの方法が。
今は何時だろう? ああ、もうすぐで12時半になる。
もう行かなくちゃ。
「ヒビヤ……そろそろ家に帰ろっか?」
私がそう言って手を引くと、照れ臭そうに握り返してくる。
ああ、いつも通りの気持ち悪いあんただ。全くそんなんだからモテないんだっての。
ねぇ? ヒビヤ。
あんたは夏が好き?
私はね、夏が嫌い。
うるさい蝉の鳴き声も、立ち揺らぐカゲロウも、絡むほど暑いこの日々も、あんたを何度も何度も、殺すこの夏も
全部全部大っ嫌い。
だからさ、あんたが死ぬのはもうおしまい。
ごめんね、ヒビヤ。さようなら。
赤信号───横断歩道に飛び込んだ私はトラックに轢かれた。
『────────ジリリリリ』
鳴り響く目覚まし時計で私は目を覚ます。いつもと変わらない8月14日。
8月14日
日付を見た瞬間全てを察した。
ああそっか。
私が死んでも。結局意味がないんだ。
………
なら、それでいい。
何度だって繰り返すなら、私が何度だってあんたの代わりに死ねばいい。
今度は私があんたの代わりに痛い思いをすればいい。
何度だって死んであげるわ。あんたのために。
だって、あんたが死ぬ姿を見るのはもう、いやだから。
そして、ヒビヤくんへと繋がって行く感じでカゲロウデイズを解釈しました。