カゲロウデイズ -Mekaku City Plain daze- 作:せんと凪
投稿遅くなっちゃった。あ、ああ……わぁ! あっ泣いちゃった!
8月14日 午後18時48分。
「それじゃあ俺達は買い出しに行ってくるから、マリー留守番頼んだぞ」
「任せて……!」
「何かあれば、預けた携帯に連絡するっすよマリー」
「うん!」
自信満々のマリーに留守番を任せてアジトの外に出る。これからキドが言った通り買い出しに行く所だ。
主に買うのは食料品。
その前に、一度家に帰って着替えをとりに行く。
えーっと、まずなぜそうなったかと言うと、時間は少し前に遡る。
*
メカクシ団に仮入団した後のこと、キドの提案で今晩、俺と如月はアジトに泊めてもらうこととなった。
メカクシ団に入る前は、邪魔しちゃいけないと思って帰ろうとしたが、仮にも入団した訳なのだから、帰るという選択肢はもういいだろう。
家に帰っても両親は居なし、2、3日家を空けても問題ない。
それにせっかくの誘いだ。有り難く泊まらせていただくとしよう。
如月の方はと言うと「母は今日夜勤で家には帰ってこないですし、アイドルの仕事は休みもらってるので、お泊まり大丈夫です!」だそうで。
それと未だに絶賛気絶中の実兄(伸太郎)の事が心配というのもある。
伸太郎に関しては、俺も同じだ。
たく、いったいつまで気絶しているんだか。
まぁ、そんなこんなでメカクシ団のアジトに泊まる事となった訳なのだ。
だが、少々問題が起きた。
キドが冷蔵庫の中身を確認すると、どうやら材料が不足していたらしい。更に米もないとの事。
これでは、ここに居る全員分の食事を作るのが難しいとの事で、買い出しに出かける事となった訳だ。
それならばと、一旦家に帰って着替えを取りに行く事にした。
流石に、汗臭いし、着替えたいからな。
留守番をマリーに任せアジトの外に出て冒頭へと繋がる。
メンバーは以下の通り。
留守番。
マリー
シンタロー(気絶中の為)
買い出し組。
トキサワ
キサラギ
エネ
キド
カノ
セト
*
アジトを出て数十分後。
如月、キド組と俺、カノ、セトの二手に分かれて、家に向かう。
更に数十分後。
「へぇーここがトキサワ君が住んでる家かぁー」
「結構大きいっすね」
「そうか? まぁ確かにデカいと言えばデカいかもな。着替えとってくるから待っててくれ」
「ええ? お邪魔しちゃいけないの?」
「今日はな。すぐ済むから大人しく待ってろって」
「え〜」なんて、気だるけな声が聞こえてきたが気にせず家に入る。
自室に行き、バッグに着替えを詰める。
っと、帽子を忘れないようにと。
「終わったぞ」
「ん、トキサワさん! 早いっすね」
「おう、まぁ着替えとるくらいだから、そう時間はかからないさ」
「んじゃあ、キド達に連絡っと」
如月達に連絡した後しばらくして、待ち合わせの場所で合流した。
合流した後は近くのスーパーで買い物。
*
「けっこう買ったな……」
レジの会計にはカゴいっぱいに野菜だの、肉、魚、調味料だのが山ほど入っている。ついでにお茶やジュースお菓子とかパンとかアイスとか惣菜とか冷凍食品とか、その他もろもろ。
更にカートには後二つカゴが乗っている。それもレジに置いてあるのと同様いっぱいだ。
「ああ、安売りだったんでなつい……まぁなんだあれだ、買い溜めみたいなもんだ……」
「そうか」
見かけによらず、主婦的な一面がキドにはあるようだ。
それにしても彼らは、親がいるのだろうか? あんまり気にしてはいなかったが、ふと疑問に思うと不思議だ。
親が居らず、四人で誰も使っていないアジト(空き家)に住んでいる。学校には……通ってなさそうだしな。今は夏休みだから解らないが。
年齢も聞くと俺より一個年下だし。
まさか……メカクシ団とは、度重なる実験によって生み出された超能力組織の団体。親はおらず孤児で、過酷な実験の日々からなんとか抜け出した物達だったりするのか……
……ふっ、考えすぎだな。
「トキサワ、会計が済んだ袋詰めを手伝ってくれ」
「お、おおう!」
「…?」
カゴをサッカー台に置いて、中身を買い物袋に詰める。
「………お、重い…」
「悪いな……トキサワ」
「いやぁトキサワ君力持ちだねぇ、頼りになるようちの新人団員君は!」
「いやお前も持てよ」
「えっ? まっ!? ──っも!!」
手ぶらだったカノの手にさっと袋を持たせる。
「落とすなよ? それには卵が入ってるんだからな」
「ひ、ひぃ〜……」
だいぶ辛そう。その隣で10キロの米を肩に乗せて「大丈夫っすか?」と声をかけるセト。左手には買い物袋を持っている。
「セト……お前はなんか余裕そうだな。そんなに持って重くないのか?」
「俺っすか? 重くないっすよ。バイトとかで多く荷物運んでるんでこのくらい平気っす!」
スーパーアームセト! 頼りになるな!。
「おおすげぇな」
「おい、お前ら行くぞ」
*
路地。スーパーから出て数分。アジトへ帰宅中。
「あー重い〜」
「うるさいぞカノ」
「えーだってこれすっごく重いんだよ? 今日はとにかく重い物持ちぱっなしだよ全く……はぁ…」
「少しはセトを見習え」
三人の会話を聞きつつアジトへと歩く時沢達。
外はすっかり暗くなり、街灯の照らす道を歩く一同。
そんな時、如月が時澤へ足並みを揃えて近づいてきた。
「先輩ちょっといいですか? 聞きたいことがあるですけど」
「なんだよ如月、藪から棒に」
「その、先輩あの時何考えてたんですか?」
あの時とは、どの時だ?
「いつの話だよ? 主語がないからわからんのよ」
「あーえっと、ほら、エネちゃんが自己紹介してた時ですよ。先輩急に黙り込んで何か考え込んでるみたいだったから、何考えてるのかなーって思って。へんな妄想考えてる様にも見えなかったですし、もしかして、エネちゃんに何かあるのかなーって、気になっちゃって」
そんなとこ見てたのか。
「……それな…」
「ねぇ、エネちゃんも気になるよね?」
ポケットから携帯を取り出して携帯の中にいる少女エネに尋ねる。
「わ、私ですか? いやぁー別にそんなには……」
「あれ? 気にならないの? いつものエネちゃんなら「ふっふふ何を妄想してたか気になりますねぇ〜」とか言いそうなのに」
「そ、そうですか……あっ、ハハハ」
何か様子がおかしいエネはモモから目を逸らす。
「聞いても大したことないぞ? それに面白くもないしな」
「いやぁでも気になっちゃって」
少し考えてトキサワは口を開いた。
「……………似てたんだよ」
「似てた?」
「ああ、昔好きだった先輩に……な……」
「…………」
それを聞いていた電脳少女は……
トキサワくんが過去に好きだった人は、あの人です。