カゲロウデイズ -Mekaku City Plain daze- 作:せんと凪
連日暑い日が続きますね。2、3回くらい書き直して遅くなりました。それでも全然ダメです。もっと面白く、読みやすく書けないものか……
えっ!? この時代にカゲプロの二次創作小説書いてるの俺だけ……!? まさかそんな事はありえないって。
ある日の放課後、理科準備室での出来事。
「時沢、アンタねぇ……本気で言ってんの?」
ギロリと鋭い目つきをこちらに向ける、黒髪ツインテールの女性。彼女の名前は榎本貴音。自分が通う高校の一つ年上の先輩。
俺は、この人に惚れている。きっかけは、中学3年の時に訪れたこの高校の文化祭の出し物時になる。
その時、先輩達が出していたシューティングゲームのお店で、ゲームをする貴音先輩の姿に一目惚れをした。
それから、この高校受験して見事合格。入学してしばらくしてからは、毎日のようにクラスメイトの二人伸太郎と文乃を連れ放課後に遊びにきている。
「ええ、本気っすよ! このゲームで先輩に勝って見せますよ!」
「………ふっ! まぁいいわ。どうせアンタは初心者で私には勝てないから、ボッコボコにしてやるわ!」
「いいましたね! じゃあ俺が勝ったら先輩俺と一緒にデートしましょうよ!」
「は、はぁ!? アンタなにいってんの!?」
顔を赤くする榎本先輩。
「まぁまぁ貴音落ち着いて」
穏やかな笑顔で激昂する貴音先輩を鎮める、もう一人の先輩。この人は貴音先輩と同級生のクラスメイト九ノ瀬遥先輩。
おっとりとした性格でとても優しい先輩。
時折一緒にスケッチをしている。
「落ち着いてられるかぁ!」
「はぁ……くだらねぇ……」
椅子に座り、退屈そうに悪態をつく幼馴染、如月伸太郎。コイツは相変わらずって感じだ。
「光汰は大胆だね、アハハ」
苦笑いで頬を赤るクラスメイトの友達、楯山文乃。彼女とは中学からの友達で伸太郎とまではいかないが、それなりの付き合いになる。
「なんすか、先輩? 俺に負けるのが怖いんすか?」
「……はぁ? ……怖い? この私が、アンタを? ………ハッ! 上等よ、やってやろうじゃない! その代わり私が勝ったらアンタは一生私の舎弟だからね!」
「よし! (さすが貴音先輩ちょろい!)んじゃあ勝ったらデートですからね!」
「っ! え、ええいいわ! デートでもなんでもやってやるはよ!」
燃え上がる闘志を胸に理科準備教室にあるモニターにハードを繋ぎ、コントローラーを握りしめいざ挑戦。
それをやはり退屈そうに眺める伸太郎は、またくだらねぇと呟いていた。
そう、この頃は毎日が楽しかったんだ。
こんな時間がいつまでも続けばと思っていた。
でも、そうはならなかった。
*
「───昔好きだった先輩に似てたんですか? エネちゃんが!?」
「ああ、初めて見た時は気のせいだと思ってたんだけどな、自己紹介してる時にやっぱり似てるなぁ〜って思ってたんだよ」
「……なるほど……それで妙に黙り込んでたってわけですか。にしても……なんかすっごい偶然ですね、昔好きだった人にエネちゃんが似てるなんて」
「まぁ………確かにそうだな」
偶然か。本当にそうなのか? 偶然にしては彼女、エネってのは、貴音先輩に似ている。
些細な違いはあるものの、髪型や顔つきが本人とそれと変わらない。どうして似ているんだろう。
彼女のことを考えると疑問が絶えない。一体彼女は何者なのだろうか?。
「その人って………どんな人だったんですか?」
如月の携帯からそんな声が聞こえた。さっきまで興味がなさそうだったのに、エネちゃんはなぜかそんな質問をして来た。
「あっ、エネちゃんもやっぱり気になる? 実は、私も気になってたんだよね。時沢先輩が好だった人ってどんな人なんだろう? って。それで先輩、どんな人だったんですか、その昔好きだった先輩って」
「どんな人ね………うまく伝えられないかもしれないがそれでも聞くか?」
「かまいませんよ」
「私も全然大丈夫です!」
「わかった、そう言うなら………そうだなぁ……先輩は一言では言い表せない人だったな。めんどくさがり屋で、目つきが鋭くて、一般的な女子高生よりもどこか冷めているって印象だった」
「ふむふむ」
「………」
そんな俺の言葉にエネちゃんは、そっと眉をひそませる。
「まぁそれは最小のうちで、だんだん付き合ってくうちに、意外とわがままなところがあったり、意地が悪かったりする人だってのもわかって来た。あそうそう先輩ゲームが好きで、めちゃくちゃうまいんだよ。特にシューティングゲームが得意でさ、よく一緒にゲームで勝負を挑んではアイスを奢らされてたのはいい思い出かな……まぁ、なんだかんだ言ってるけど、一緒にいて楽しかったんだ。こんな感じだけど、わかった?」
「……なんか悪いところが目立ってる気がしますけど、なるほど……先輩が好きな人はそんな人だったんですか……ふむふむ」
「……そうですね……一般的女子とはかけ離れた素行の悪いわがままで、目つ気が悪い自分のことしか考えてない先輩を好きになったのってのがわかりましたよ……私的に」
そんなに言うか……。てか、なんか凄くダメージを受けているような感じだなエネちゃん。
「エネちゃん、なんか怒ってる?」
「いいえ、別に」
「ねぇねぇ、なんの話してんの?」
一旦会話が終わろうとした時、カノが急に横から現れた。
「っ!? か、カノ!? お前確か前の方歩いてなかったか?」
「嫌だなぁ〜トキサワ君僕の能力忘れたの? 僕の能力は周囲から見る僕の認識を変える能力だよ。その辺の道端の石ころになりすまして、トキサワ君の横から現れるなんて造作もないことさ」
「確か“目を欺く”だったか?」
「そうそうってのは、今は置いておいて一体なんの話をしていたのさ? なんか面白そうな話ししてたよね?」
「別に大した話しじゃないさ。如月に、エネちゃんが昔俺が好きだった人に似てるって話してただけだよ」
俺は、カノが多分これからからかい混じりに、俺をいじるのだろうと察し、あらかじめ会話の内容は包み隠さず言った。
「へぇーそんなこと話してたの、でも驚きだね、昔好きだった人にエネちゃんが似てるなんて〜すごい偶然だ」
如月と同じこと言ってるよ。
「そうだ先輩、好きだったその人と、今は連絡とか取ってないんですか? 先輩の一つ年上だから……今は、大学生ですよね?」
ああ、やっぱりその質問をするよな。いや、わかってた。わかっててこの話を始めたんだ。
数秒の間を置いて俺は口を開いた。
「いやー連絡は取ってないな〜、何しろ2年前に急に転校しちゃってさ、それ以来疎遠って感じだな。連絡先を聞くのも忘れてたし………最後に告白もできなかった……はっ! もしやエネちゃんが、好きだった先輩に似てるって思ったのはもしかすると俺が未練を抱えてる可能性が……」
俺は、がっくりと頭を下げてまるで力尽きた顔をする。
「そっか………トキサワ君告白すらできなかったんだ………お可哀想に……」
啜り泣く演技をして、カノは俺の背中をそっと優しくさすった。同情の顔をしているが、心の中で笑っている。
えっ? 馬鹿にしてる?
「大丈夫ですか?」
素っ気ないが心配するネエちゃんの声が聞こえた。
「ああ大丈夫……悪いなエネちゃん……昔の好きな人に似てるなんて言って、気分を返したらすまない」
「そんな事無いです、別に気にしてませんから」
「先輩……私もなんかすみません……」
「さっきも言ったが、大丈夫! 致命傷だが……問題ない…この通り元気さ!」
から元気の姿を見て如月はオヨヨと憐れむ顔で俺を見てくる。カノも同様……だが比較的なんか悪意のある笑顔が混じっている憐れみだ。
「盛り上がってるところ申し訳ないが、もう直ぐ着くぞお前ら」
キドの言った通り、気付けばもう直ぐアジトの付近まで来ていた。
「食材を結構買い込んだのもあるが、今日は焼肉にでもするか」
「それマジっすか!?」
「まぁ元々、如月達とアジトに泊めようと思ったのは歓迎会もこめてだからな」
「やったよ! トキサワ君! 焼肉だってよ! 焼肉!! さぁ、トキサワ君辛い事は忘れてさ、今日はパーッとやろうよパーッとさ!」
「えっ!? 焼肉ですか!? わー!! ネエちゃん聞いた焼肉だってよ焼肉!! 私友達と食べるのなんて初めて!」
「な、なんと焼肉ですか!? ご主人が聞いたら泣いて喜びそうですね! まぁ多分ご主人はまだ気絶中なでどうせ食べられそうにないと思いますが」
エネちゃんはさっきまで暗かった気がするけど、元気になったみたいで安心した。
「あはは、それはないんじゃないかな……でも焼肉は楽しみ! 先輩! 私が言うのもなんですが、元気出してください! 今日は、明日の朝まで楽しみましょう!!」
ウェーイ! っとなんだか焼肉ってだけでめっちゃテンション上がってるな。
明日の朝までって徹夜するきかいな。アイドルの体力ってすげー。
「…………まぁ、ああ、うん。そうだな!」
午後8時59分。
俺達は、街明かりが照らす夜の街を抜け、古びた秘密基地の美術館へと帰るのだった。
*
■造■ネ■ー00
時沢……アンタは嘘をついたんだね……
先輩が転校したなんて嘘………多分空気を暗くしたくなかったから。
アンタは、そういうやつだから。
本当、変わってなくて少し安心した。
まさかアンタと出会うとは思ってもいなかった。
これでもアンタの事も心配してたんだ。
私の姿を見て「昔好きだった人に似てる」なんて言い出したもんだから、正体がバレるんじゃないかってヒヤヒヤした。
勘の鋭い奴め。
でも,もしバレたら………
時沢
私が“貴音”だって気付いたらアンタはなんて私に言うんだろう?
気付けば8月。この小説も後5日で2周年か早い。と言っても再開したのは今年ですが、これは応援のおかげ!!!!! ともあれこの作品を読んでくださりありがとうございます。