カゲロウデイズ -Mekaku City Plain daze-   作:せんと凪

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 全然ちょっとじゃない……。


追想フォレスト5

 

 

「はぁ………はぁ………外は暑いなぁ…」

 

 俺は今一人で遊園地にある各販売店を入店退店を繰り返しながら回って入る。

 夏休みで仕方がないと思うが、今日8月15日だよな? なんでこんなに人がいるんだよ。お盆だろ? じいちゃんばあちゃんんの家に遊びに行けよ。

 などと心の中で思っていたが、自分も夏休みなのに遊園地に来てるんだったな。

 

 それと、カノとセトなのだが、伸太郎をアトラクションを巡りながら尾行していたが、俺一人だけ別の列に並んでしまい別れてしまったのだ。

 

 アトラクションが終わったら合流しようと思って連絡していたが、どうやらお互いに反対方向に進んでいたらしく、一旦合流する為に引き返すのも悪いと思ったので、カノ達は引き続き伸太郎を尾行を続けてもらう事にしてもらった。

 

 俺は、伸太郎を追いかけるカノ達を追いながら遊園地内にある各販売店を回りながら移動している。

 

 さてと、この店の物色は終わったし出るか。

 この新たに購入したサングラスをかけて、な!

 

 気に入って買った遊園地特有の面白かわいいサングラスを着け、眩しく、そして暑苦し外に出る。

 暑さに耐えながら歩いて居ると、ドッと誰かにぶつかった。いや、正確にいうとぶつかって来たと言うべき衝撃だった。

 

「いたっ!」

 

 振り向くと、その場で尻餅をついて痛がっている、長い白髪の華奢な少女の姿があった。

 

「ん? マリーじゃないか? あっ、悪いぶつかった時に倒しちまったのか、大丈夫か? 怪我とかはしてないか?」

 

 すぐさまマリーと同じ目線まで膝を落として、手を差し伸べる。

 

「えっ? な、なんで……わ、私のこと知ってるの?」

 

 俺の顔を見て困惑の顔でブルブル震え出すマリー、今にも泣き出しそう。

 ちょっ、やば! えっ? なんで俺の事を知らない? “何故?”と浮かんだが答えは割とすぐにわかった。

 

「あぁ、これのせいか……よっと、ほら俺だよ俺、トキサワだよ、覚えてるよな?」

 

 帽子とサングラスを外してマリーに素顔を見せるとやっと俺の事を認識した。

 

「トキ……?」

 

「まぁトキでいいか。うんトキだよ。いやー悪かった。これじゃあ俺だってわからないよな? それとどっか怪我とかはしてないか?」

 

 俺はその場で座っているマリーの目線まで腰を落として、彼女の手間に手を差し伸べる。

 

「う、うん。大丈夫…」

 

 

 

 

 マリーは俺の手を取った瞬間、何か違和感を感じた。

 

 

 

「────────」

 

 

「……トキ?」

 

 

「……ん? ああ、なんでもない」

 

 今の違和感はなんだ? なんか静電気に触れたような痛み? 何か不思議な力に目覚めたとか、か? 可能性はありそうだ。キドも俺に赤い目に纏わる能力があるとかないとか言ってたしな! これは何かの兆しなのかもしれん!!

 

「と、トキ? 大丈夫? なんかニヤニヤしてたけど……」

 

「あ、ああ大丈夫だ。問題ない。ちょっと考え事をだな………ああそうだ、マリーはもしかして一人なのか? 他の女子達はどうした?」

 

「あっ、えっとね、最初は、キドやモモちゃん達と回ってたんだけど私だけ別の列に並んじゃって別れちゃったの。それで一人で回ってたら途中でシンタローと会ってアトラクション一緒に回ってくれたんだけど、私がお茶をこぼしてたのがシンタローにかかっちゃって、その後はまた逸れちゃって今は一人でアトラクション巡りしてるところ」

 

「そ、そうだったのか」

 

 なるほど。俺とおんなじ感じと言うわけか。

 てか、マリーをほったらかしにしてキド達はどこほっつき歩いてるんだ? 如月もカノ達も……ん? まて、伸太郎がいるってことはあいつらは近くにいなかったのか?。

 

「なぁマリー、カノとセトには会ってないのか?」

 

「会ってないよ」

 

「近くにもいなかったのか?」

 

「うん、モモちゃん達とはぐれちゃってからは、伸太郎以外と会ってないよ」

 

「ん……そうか……」

 

 さては、あいつら伸太郎を尾行するとか言っておいて、アトラクションを楽しむのに夢中になってるな。

 

「あっ、そうだ! トキここ一緒に回ってよ!」

 

 マリーは手に持った遊園地の地図に大量の丸がついた部分の一部を指差す。

 おそらくマリーが遊園地で乗りたいアトラクションの印だろうな。

 また、マリーを一人でほったらかしにすると合流する時た大変そうだから、一緒にいるか。

 それに確か、マリーは携帯持ってないってセトが言ってたからな。

 

「わかった、どこ回ればいいんだ?」

 

「えーっとねこれ!」

 

「わかった、よしじゃあ行くか!」

 

「うん!」

 

 マリーは元気な笑顔を向ける。

 それからアトラクションを幾つか巡り、キド達と合流を果たした。

 

 

 

 

 

 

「すまないなトキサワ、マリーを見ててくれて助かったよ。こっちもマリーを探そうと思っていたんだが、ちょっと事情があってだな……探しにいけなかったんだ……」

 

 キドは、シンタローからは聞かれない声のトーンで俺に話していた。

 

「いやいいよ。こっちも何だかんだ楽しかったし。まぁかなり巡って乗ったりしたから疲れたけど、あんまり気にすることでもない」

 

「ありがとなトキサワ。そうだ、カノとセトが今並んでいるアトラクションが終わったら、こっちに戻ってくるそうだ。それまでの間近くのベンチで休むといい。それと安心しろお前の素顔をはシンタローにはバレないようにカバーするから、ゆっくり休め」

 

「わかった。んじゃあベンチで休んでるよ。カノ達が戻ってきたら呼んでくれ」

 

「ああ」

 

 

 

 *

 

 

 8月15日。

 長い1日が終わりを迎える準備をしようと、太陽が綺麗な夕日を作りだそうと沈んでいく。

 

 

 綺麗な青空だった空は茜色に焼けて、落ち着く蝉の音と、耳を澄ますと聞こえてくるひぐらしの鳴き声。

 

 

 昨日と今日は大変な日だった。

 

 

 思えばかなり不思議な出会いをしている。

 

 

 昨日はテロリスト集団と遭遇し、親友とその妹にも会って、おまけに謎の超能力を操る集団にまで出会っちまった。更に俺はその組織に仮入団だけど入ることもできたな。

 さらに今日は遊園地だもんな。ハードモードすぎるって。

 大変な二日間だった。

 

 

 本当に大変だった。

 

 

 ほんと、一生もんの思いがけない体験をした。

 

 

 ああ、それに────

 

 

 ────伸太郎のやつ……元気でよかった。

 

 

 

 

 

 

 

「─────何を感傷に耽っているですか?」

 

 遠くの茜色の空を眺めていると、携帯からそんな声が聞こえて来た。

 

「あっ、エネちゃん!」

 

 携帯を取り出すと、目を見ては逸らすエネちゃんの姿があった。

 





 次も遅くなります………。
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