永遠を生きる   作:影後

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Nの再来/2つのE

「…どうしたエターナル、動きが鈍いぞ?」

 

「ハンデだ、子供にはこれぐらいがいいだろ?」

 

エターナルマグナムからエネルギー弾が放たれる。しかし、翼は天羽々斬でそれを全て弾く。

まるで弾道が見えているかのように全てを弾き、エターナルへと距離を詰める。

 

「甘いぜ」

 

《エターナルマキシマムドライブ》

 

ロストドライバーのマキシマムスロットにエターナルメモリを入れ、マキシマムドライブを発動させる。だが、翼には効果がない。彼女も同じエターナルのメモリを有するドーパントなのだから。

 

「ライダーパンチ」

 

エネルギーが纏われた右手、エターナルマグナムは消え、迫る翼の胴体に狙いを定める。

 

「甘い」

 

しかし、まったく同じエネルギーを纏った左腕がパンチを重ねてくる。二人の拳がぶつかりあった位置から激しい衝撃波が起こり、見ていた響とネフシュタンの少女は吹き飛ばされた。

 

「ち!マジで撤退すべきだな、おい、悪い事は言わねぇ。お前も逃げとけ!」

 

ネフシュタンの少女いや、クリスは慌てる響を助け安全圏へと運ぶ。

 

「いいな?お前の仲間の所へさっさと帰れ!私はもう少し動く」

 

「動くって、大丈夫なんですか!」

 

「あのなぁ、仮にでも敵対した奴に…あぁもう!」

 

クリスとしては別に仲良くするつもりも、助けるつもりも無かった。ただ、体が勝手に動いただけなのだ。

 

「良いな、エターナルは最悪彼奴を殺すだろう」

 

「そんな!」

 

「それぐらいしないと不味いってことなの!」

 

クリスも響と同じように助けに行きたいが、実力差がありすぎる。

 

「ぐっ…」

 

「どうしたのかしら、エターナル。敵の前で膝をつくのは戦いを止めたと同義よ」

 

「なら、敵の前で話すお前は愚かだな!」

 

「ぐぁ!」

 

跪いた姿勢から、エターナルマグナムを翼に向けて乱射するエターナル、怯んだ翼の前にはエターナルエッジが迫っていた。

 

「がっ…ぎゃぁぁぁぁぁぁああ」

 

「どうだ、右眼は潰したぞ?」

 

エターナルエッジをさらに突き刺そうと振りかざすエターナル、しかしエターナルの左腕が斬り落とされた。

 

「ぐぁぁぁぁ」

 

装甲ごと斬り落とされる左腕、エターナルは回避しつつ、左腕を拾う。翼の右眼も再生が始まっている。エターナルも切り口に左腕をくっつける。

細胞と細胞が結び付き、エターナルの腕が再びつながった。

 

「…化物ね、化物退治も防人の任務、仕留める」

 

「化物に堕ちた女に負けるかよ」

 

翼の斬撃をエターナルエッジで受け止め、弾き、胴体に蹴りを入れる。戦いが続く、そこは既に戦いの余波によって廃墟と化している。それでも、戦いは終わらない。

 

「…いい加減に、負けやがれ!」

 

《エターナルマキシマムドライブ》

 

「ハァ!」

 

ライダーキック、エターナルの本気の一撃のハズだが、翼にはダメージがない、それどころか、メモリ過剰適合者であるエターナルにメモリの感情が伝わってきた。

 

「戦いたくないだと?!」

 

エターナルメモリは翼と戦うことを拒否していた。だからだろう、思うような能力が出ない。そして、エターナルはいや鶴見は確信した。翼が、自分と同じエターナルメモリに選ばれた存在という事を。

 

「それが…どうしたァァァァ!!!」

 

エターナルマグナムを続け様に撃ち続ける。天羽々斬に弾かれても、撃ち続ける。

 

「無駄だ!防人には勝てん!」

 

《ユートピアマキシマムドライブ》

 

「ライダーキック」

 

女の声と共に、エターナルに酷似した黄色く女性特有のラインを残したライダーが現れる。

 

「…奏…なんでマキシマムドライブ……そうかよ。ハハッ…ハハハハハハハハハ。そうか…T2なら、そうだったな!」

 

「何故だ!ガイアメモリはエターナル以外使えなくなるはずなのに!」

 

「教えてやるかよ、さて…エターナル。お前が戦いたくないなら、やるしかないよな」

 

鶴見は変身を解き、エターナルメモリを抜く。そして、一本のガイアメモリを懐から取り出した。

 

《ジョーカー》

 

「…ハードボイルドに行くぜ?変身」

 

《ジョーカー》

 

ロストドライバーにジョーカーメモリが挿入される。鶴見の姿が変わる、かつてハーフボイルドの探偵が変身し、エターナルと対峙した姿に。

エターナルと対称的な黒の装甲、額にはWを模したアンテアの様なものが現れる。

 

「お前は…誰だ!」

 

「俺は、仮面ライダー…ジョーカー。さぁ…お前の罪を、数えろ!」

 

ジョーカーは切札の記憶を持ったメモリだ。ジョーカーは自分の意識を、翼を倒す、から救うに変える。今更と自身でも思いながらも、このメモリを使った男の記憶だけでない、気持ちすら入ってくる。

 

「行くぜ、クレイジーガール」

 

「誰がイカれた女だ!」

 

ジョーカーは翼いや、エターナルドーパントの攻撃を最小限の動きで避ける。

 

「はぁ!」

 

「ぐぅ…何故だ!さっきまで大したダメージは」

 

「…ジョーカーはな俺の気持ち次第で何処までも力を発揮する!俺の…エターナルとは違う、最後の切り札何だよ!」

 

「巫山戯るなぁ!」

 

天羽々斬に斬られた胸から火花が飛び散る、だがジョーカーはそれを受け止める。

 

「…へっ…捕まえたぜ」

 

「何を」

 

「らぁ!」

 

天羽々斬がエターナルドーパントから奪われ、壁に刺さる。

 

「奏、任せたぜ。安心しろ、お前の相棒は必ず救ってみせるからな!」

 

普段の鶴見を知っている者からしたら、おかしいと感じるだろう。しかし、それぞれのメモリには使用者の記憶や感情すら宿っている。今、鶴見には風都を守る二人で一人の仮面ライダーの片割れ、左翔太郎の優しさと暑さが宿っている。

 

「うぉぉぉ!」

 

「何が!止まらない?!」

 

激しいラッシュがエターナルドーパントを襲う、ただ両手で防ぐことしか出来ない状態、だが、それに軽んじる翼ではない、

 

「防人を……舐めるなァァァ!」

 

「ぐぁ…」

 

「ハァァァ!!!」

 

エネルギーがエターナルドーパントを中心に起こる。その衝撃波で吹き飛ばされたジョーカーの前に、エターナルドーパントのキックが迫ってくる。

 

「まだだ!」

 

《ジョーカーマキシマムドライブ》

 

「ライダーパンチ」

 

漆黒のエネルギーを纏った右腕がエターナルドーパントのキックに迫る。2つのエネルギーのぶつかり合い、両者共に譲らない。

 

「何故だ!何故だ!何故だ!」

 

「俺を殺したい、そう考えるのはお前の勝手だ!でもな!お前を助けたい、そう思う、相棒の事を忘れんじゃねぇ!」

 

「それを!お前が!語るなぁァァァ!!!」

 

共に弾き返される、しかしジョーカーは止まらなかった。空中で再びマキシマムスロットに触れる。

 

《ジョーカーマキシマムドライブ》

 

漆黒のエネルギーが右足に集束する。そして、

 

「ライダーキック!」

 

「なっ……」

 

エターナルドーパントの胴体にジョーカーのライダーキックが当たる。吹き飛ばされ、地面を転がるエターナルドーパント。それを受け止める様にユートピアが現れる。

 

「…翼」

 

「…奏………ゴメンね」

 

ユートピアを振り払い、距離を取るエターナルドーパント。その肉体は爆発し、砕け散ったエターナルメモリと、窶れた顔の翼が現れる。

 

「翼!」

 

「…ごめんなさい……ごめんなさい」

 

ユートピアは変身を解いて翼を抱き締める。

ボロボロの身体、目からはまるで涙のように血が流れている。

 

「鶴見、翼を…翼を助けてくれよ!頼む!!」

 

「…良いのか、また敵に」

 

「相棒何だよ!親友何だよ!……失いたく、ないんだよ」

 

「…まったく、ハーフボイルドだぜ」

 

《メディカルアップグレード》

 

《メディカルマキシマムドライブ》

 

マキシマムスロットに強化アダプターを装着したメディカルメモリを入れる。当たりに翡翠色の光が周囲を包み込む。暖かい、そう感じる光、離れていたクリスや響も近寄ってきた。それを見たジョーカーは変身を解く。

 

《エターナル》

 

「…変身」

 

《エターナル》

 

「…なぁ、エターナル、いちいち解かなくてもメモリを入れ替えるだけで変身出来るんじゃ無いか?」

 

奏にそう言われるが、ダブルでは行っていなかった為に、固定概念に捕らわれていたと認識させられた。

 

「エターナルさん!」

 

「エターナル!」

 

「…小娘、響の変わりに俺を連れて行け。二課の奴等に捕まるよりマシだ」

 

「エターナル?!」

 

「エターナルさん?!」

 

「いや、私としては良いけどよ」

 

「…奏、あの子を頼む」

 

《サイクロン》

 

疾風が起こり、その場から二人の姿が消える。

 

「あのぉ……奏さんも来ますか?」

 

「……しゃあないか」

 

それぞれが別の組織に進む、だが仮面ライダーである二人の道は再び結び付く。

 

 

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