そして、鶴見はフィーネに協力の条件を突きつける。
「起きたのね」
「…あぁ…最高の目覚めだ」
フィーネ達の隠れ家は森の洋館だった俺の所有する洋館よりも古く、西洋式のその洋館の中は装飾品だけでも、かなりの値がつくものばかりだ。
「クリスだったか、お前は何時からここにいる」
「あたしはフィーネに預けられてからずっとだな。もう、6年になる」
「…どういう事だ」
確かにあのとき親とかも助けたハズだ。それが一体なんでフィーネと一緒にいやがる?
「父さんと母さんじゃ、アタシを守れないからな。フィーネに預けられたんだ」
「…預けるって、相手間違ってるだろうが」
「…人が居ると真面目なんだよ」
クリスも疲れているのか、顔に影ができている。
人目も憚らず裸で過ごす女、それにヤケに俺に構ってくるし、ガキでも無いのに撫でられて嬉しいとか感じてくる。マジでこの女が俺の母親なのか?いや、俺は転生して…世界に…待てよ……転生?俺は何を言ってる?そんな夢物語等が存在するわけねぇ…じゃあ何だ?この記憶は…俺は……
「ぐぅぁぁ!」
「鶴見君!」
「エターナル!!」
まるで、何かに栓をされたように激しい痛みが頭を襲う。目からは血が涙の様に垂れ落ち、当たりに吐血し、まるで死ぬ寸前の虫の様に藻掻く。
「クリス!なんでもいい、気絶させなさい!」
「許してくれよ!」
「ギャァァァァァァァ」
クリスの銃口から一発の弾丸が俺の頭を貫いた。
「フィーネ、どういうことだよ」
アタシは恩人の狂った様子に怯えているのを隠しながら、フィーネに訪ねた。エターナルを撃ったのはしょうがない、弾は貫通してるし頭を撃ったのにもう傷がない。
「…人間じゃなくなったのね、ガイアメモリの力かしら」
「ガイアメモリ?」
フィーネはアタシが知らないことを言い始めた。
「ガイアメモリは数十年前にとある街で流通していたものよ。私も、実物を見るのはこれが2回目かしら。……おそらく、私から奪われた後に実験されたのね」
フィーネの拳から赤い液体が滴っている。そりゃそうだ、自分の子供が苦しんでいるのに、それを助けない親はいないだろう。アタシのパパとママもアタシが辛かったら助けてくれた。
「なぁ…フィーネ。エターナルは」
「私が知らない程に苦しい生活をしたんでしょうね。それこそ、記憶を自分で封じる程に」
「それで…これかよ」
まるで化け物の様に顔中が血に染まり、手足があらぬ方向にネジ曲がっては治るを繰り返している。怖い、ただひたすらに怖い。
「…NEVERにこのような力は無いわ。既に、NEVERすら越えた全く別の何かに」
《メディカルマキシマムドライブ》
「メモリが?」
「勝手に、どうして」
アタシとフィーネの前で勝手にガイアメモリがエターナルの肉体に刺さる。そして、音声と共にエターナルの肉体が元に戻った。
「…まだ来る!」
《タイムマキシマムドライブ》
謎のメモリが光り輝くと、アタシとフィーネは……
「ここは……タイムメモリ、また起動したのかよ」
「エターナル、起きたのか」
「……」
「かあ……フィーネ、タイムメモリは俺もわからない。勝手に過去に飛ばされるからな。こいつは、地球の記憶を持ってる。予想だが、タイムメモリは何処かを変えてほしいんだろう。だから……俺達を呼んだんだ」
目の前で、倒れ、死んでいく子供たち。その中にそれは居た。
「…これ以上!俺の家族を……」
「ジャック、駄目です!」
「これ以上は」
「…俺は、まだ死ねない!」
《ジョーカー》
「変身」
《ジョーカー》
「…俺は家族のためにここでだから、さあ…ネフィリム、お前の罪を数えろ!」
その男いや、俺はジョーカーメモリで仮面ライダージョーカーへと変身した。そして、目の前の化物を攻撃している。だが、いかにも劣勢だ。そのせいで、今にも死にそうな奴等が居る。
「俺の知らない、俺の過去か……くくっ…クハハクハハクハハクハハハハハハハハ」
高笑いを上げる俺、ゆっくりとそして確実に化け物に近づいていく。
「なっ…ジャック?」
「…お前は俺だな、面白いぞ?実に面白いぞ!俺の知らない俺自身。下がっていろ、この化物を殺すのは……この俺だ」
《エターナル》
「変身」
《エターナル》
「…お前も俺で、俺もお前だ。だからな、化物。さぁ…地獄を楽しみな」
並び立つ二人の仮面ライダー、言えるのは二人は確実に同一人物である事だ。俺も、あいつも、同じ。
「来いよ…俺」
「…荒れすぎだぞ!」
「安心しろ、どうせお前も俺になる」
白と黑、二人の仮面ライダーはネフィリムと呼ばれる怪物に同時にパンチを行った。
「効いてるか?」「嫌…まずいな」
まるで衝撃が流された様に感じる。
しかし、二人の仮面ライダーは攻撃をいなし、何度も攻撃する。
「今ここで…お前を倒す」
《ジョーカーマキシマムドライブ》
「…おいおい、こりゃ駄目だな」
《エターナルマキシマムドライブ》
ダブルライダーキックを受けネフィリムは後退するが、それだけだ。
「…完全聖遺物、しかもシンフォギアではない何かで……クリス、歌える?」
「歌えるけど…フィーネ、もうすぐ終わるぞ?」
「え?」
「アハッ!アハアハハハハハ!行ける…今なら…今ならば」
「壊れたか!」
「見ていろ……さぁ…地獄を楽しみな!」
俺の腕が青く燃え、全てを無効化するマント、エターナルローブがたなびく。
「はぁ!」
エターナルエッジを構えながら、俺は何度も、何度も、何度も怪物を斬りつける。
「お前は……」
「終わりだ」
《エターナルマキシマムドライブ》
「はぁぁぁぁ!!!」
激しい閃光と爆発が全てを包み、俺達は元いた場所へと戻される。
「…あれが何年前の出来事かだ。タイムは時間跳躍じゃない、必ず起きた事をやらせるメモリなんだ。だから、俺が戦った。それが記憶、なら何故無くした。俺は……いや」
「エターナル、今のは」
「夢だ、ククッ…」
俺は嗤った。まだ、今は先程の様にブルーフレアにはなれないだろう、しかし俺は至れる。至高に、孤高に、限界を超えられる。それが理解できただけでも、今は良しとしよう。俺は一人部屋に入ると、抑えていた嗤いが止まらない。
「俺は…超えられる……神を超え、悪魔も殺せる!この俺が!ハハッ……フハハハハ!!!」
《エターナル》
「なぁ、エターナル。お前と俺は……一心同体だからな」
エターナルメモリは真に心が通ずる鶴見に返事をするように光った。
《エターナル》
俺の見せる地獄は……まだまだだ。
エターナル、鶴見の雲行きが怪しくなる感じです。
現在の鶴見はブルーフレアになれないことにコンプレックスを抱いています、ソレが一度とはいえ成れた。その気持ちに喜び以外、何も感じていません。