永遠を生きる   作:影後

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ソレは必然だった。エターナルだから、エターナルである彼だから誘われるのだ。

「風都」

失った記憶の中で母と暮らした街並み、風が青年を包む。

「ふひっ…良いね………良い……餌だ!!」

《ロード》

「……ドーパントか」

彼はエターナルを押すが反応がない。
かわりに一つのメモリが手元にあった。

「ふっ…」

しかし、終わらない。

「変身」

彼は止まらない、ロストドライバーにそのメモリを挿す手。

《スカル》

「さぁ、お前の罪を……数えろ」


外伝 sの残光/骸を抱く男

「仮面ライダー?!」

 

「さぁな、どうでも良いことだ」

 

ロードドーパントから高熱の鞭の様な何かが出る。しかし、スカルは胸で受けるだけだ。

 

「何故だ!」

 

無傷の仮面ライダー、彼等の方針では仮面ライダーには極力関わらない筈だった。

 

「ガイアメモリに関わる者は惹かれ合う。運が無かったな」

 

「何を…」

 

《スカル マキシマムドライブ》

 

エネルギーを纏った拳がロードドーパントの胸に。衝撃と共に破壊されたガイアメモリと気絶した青年が倒れている。

 

「おい、てめぇ!何してやがる!!」

 

「……その声は」

 

彼は知っている、だからこそ姿を見せた。

 

「………(そうか)」

 

「ありえねぇ、フィリップ!」

 

左翔太郎の腰にダブルドライバーが装着される。そして、サイクロンメモリが転送されてきた。

 

《サイクロン ジョーカー》

 

「「さぁ、お前の罪を…数えろ」」

 

「罪か…俺はまだ数え終えていない」

 

「んだと?!アンタは」

 

「ドーパントをメモリブレイクしただけだ。しかし……ダブルか」

 

「まさかスカルが現れるなんてね、翔太郎」

 

「わかってる…おやっさん」

 

その拳には力が無かった。

戦うものとしての拳であるが、悩んでいるのだろう。

 

「…よせ、翔太郎。悩む位ならお前の信念を貫け」

 

「おやっ…さん」

 

「翔太郎!鳴海荘吉じゃない!偽物だ!」

 

「翔太朗、フィリップ」

 

「何だ、スカル」

 

フィリップは警戒していた。目の前の存在に。

目の前の仮面ライダースカルに。

 

「………俺をそんな目で見るようじゃ……お前達はまだまだ、半人前だな」

 

「なっ…」

 

「次は………白い帽子を見せてみろ。翔太郎」

 

スカルはダブルの頭に手を乗せると、そのまままるでゴーストのように消えた。

 

「…おやっさん」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

それは彼の意識にまるで上書きされるような物だった。スカルメモリだけでなく、メモリーメモリからも鳴海荘吉の記憶がインストールされる。

誰を愛し、誰を殺し、誰に殺されたのか。

 

「今回の役割は決まりか」

 

《ジーン》《ダミー》

 

肉体が変化する鳴海荘吉となり、服が白のスーツへと変わる。

 

「後、何をすれば良いんだろうな」

 

風都の街を再びハードボイルドな探偵が歩き始めた。

 

 

 

――――――

 

「翔太郎、アレは鳴海荘吉ではない。鳴海荘吉の、筈がない」

 

「……わかってるさ、でもな……あの仕草や動きを見ちまうと」

 

探偵左翔太郎とフィリップ・ライトは二人で一人の探偵である。

 

「……今はスカルの事もそうだけど、依頼の事もだ。裏風都が関わっている以上……」

 

「あぁ…照井、おまえ情報は」

 

「来ていない、」

 

「ソレでも……お父さんのメモリ」

 

「所長、気を確かに持て」

 

現在、そこには4人の仮面ライダーがいた。

 

「来たか」

 

空間が蠕き、何かが這い出てくる。

 

「翔太郎!!」

 

「ときめ!」

 

「……翔太郎、任せな」

 

それは彼の意識だった。

 

「え…お父さん?」

 

「とぁ!」

 

白いスーツを来た男が裏風都に突入した。

それに続くようにダブルとアクセルも侵入する。

そこで髑髏の仮面ライダーは風のない街で戦っていた。

 

「フン!」

 

スカルマグナムを抜き女を襲ったドーパントを攻撃する。

 

「何者かな、スカルは私の知る限り一人しかいない」

 

「……何、俺は髑髏だ。それ以上でもそれ以下でもない」

 

「………」

 

〘オーロラ〙

 

〘スカルマキシマムドライブ〙

 

「心を捨て……街を泣かせた悪党は……既に人ではない。……俺は殺すことでしか救えない」

 

「くっ……コレは」

 

スカルの拳に髑髏が集まる。

それは確かにその存在へ届いたのだ。

 

「さぁ……お前の罪を……数えろ」

 

爆発と共に気配が消える。

 

「………翔太郎」

 

髑髏は歩き出す。風都を守る為に

 

―――

 

 

「!」

 

「……仮面ライダー?」

 

「ついて来い」

 

スカルは女と老人を助けるとロストドライバーからスカルメモリを抜いた。

 

「……アンタは」

 

「……鳴海荘吉、ただの屍だ」

 

「鳴海……荘吉」

 

女は鳴海荘吉と名乗った男をまじまじと見つめる。

 

「……ドーパントか」

 

ロストドライバーを構え変身しようとしたスカルを女が止めた。

 

「待って……奴等を利用すれば」

 

女は鳴海荘吉を止めると湾曲した空間から二人を連れて脱出した。

 

「やれやれ……俺は変わらず街を泣かせる奴等を殺すしか無いのか」

 

「貴様……何者だ」

 

「……ただの髑髏だ」

 

〘スカル〙

 

「ちぃ…邪魔するな!」〘ロード〙

 

ロードドーパントがマスカレイドの様に現れる。

スカルはスカルマグナムを構えるとロードドーパントを射撃で吹き飛ばす。

 

「仮面ライダースカル、鳴海荘吉」

 

「俺の名前を知っているのか……いや俺は髑髏。それ以上でもそれ以下でもない」

 

「助かったぜ、おやっさん」

 

「翔太郎、何度も言うが彼は鳴海荘吉じゃない」

 

何かを所持した左翔太郎とフィリップ・ライトが現れる。スカルはソレを何処か頬笑ましく眺めていた。自分が知らないうちに育った弟子がスカルはただ微笑ましかった。

 

「翔太郎……帽子が似合うようになってきたな」

 

そしてガンナーAと呼ばれるロボットが機械を破壊した。怒る敵の様にスカルは静かに左翔太郎をみて伝えたのだ。

 

「………。フィリップ……行くぜ」

 

「あぁ…翔太郎」

 

「「変身!」」

 

サイクロンジョーカーエクストリーム。

それは仮面ライダーダブルの最強の形態。

 

「…雑魚は任せろ」

 

スカルは女と老人を避難させると追ってきたロードドーパントとたたかう。

 

「はぁ!」

 

だが、一体が空きを付いてスカルに攻撃せんと迫るがソレをもう一人の仮面ライダーが斬撃で防いだ。

 

「やれるか、若いの」

 

「俺に質問するな!」

 

〘スカルマキシマムドライブ〙

〘アクセルマキシマムドライブ〙

 

二人のライダーキックがロードドーパントのメモリをブレイクする。別の場所でも爆発音が聞こえる、ダブルの戦いも終わったのだろう。

 

「まて…お前は」

 

「翔太郎に伝えろ、事務所で待っている」

 

スカルはまるで始めから居なかったかのように消えた。

 

事件解決後、翔太郎、フィリップ、照井、鳴海亜樹子、そして女いなトキメは鳴海探偵事務所に急いでいた。

 

「…おやっさ」「お父さん!」

 

翔太郎を押しのけて鳴海亜樹子が入ってくる。

そこでは今にも消えそうな鳴海荘吉が珈琲を飲んでいた。

 

「……時間か」

 

「おやっさん……」

 

鳴海荘吉が座っているのは依頼人達が座る椅子である。今、彼は依頼人だと翔太郎は理解した。

 

「……探偵、依頼だ。この街を……頼むぞ」

 

ソレは鳴海荘吉の本心である、それ以上の言葉はない。

 

「亜樹子……」

 

「……お父さん、私」

 

「………幸せに生きろ」

 

鳴海荘吉は照井の顔を見る、意味が理解できた照井はただ静かに頷いた。

 

「……翔太郎」

 

「おやっ…さん、俺は」

 

「帽子が似合うかと思ったが……まだまだ………半人前か」

 

自分の白い帽子を翔太郎の頭に乗せようとする鳴海荘吉の腕が消えた。

 

「最後に聞かせてくれ、鳴海荘吉。貴方は」

 

「その答えは……俺が消えた後にわかる」

 

鳴海荘吉はその白い帽子を残し、消えたのだ。

 

「翔太郎、すまない」

 

「あぁ……フィリップ」

 

白い帽子の中にはダブルやアクセルと同じタイプのメモリが入っている。

 

〘メモリー〙

 

だが…フィリップが押すと同時にメモリーメモリは灰となって散った。

 

「メモリー……記憶」

 

「おやっさんの……記憶、風都が……風都が遺してくれてたんだな」

 

「翔太郎、僕は鳴海荘吉の依頼を受ける。報酬は街の笑顔」

 

「当たり前だ、相棒」

 

「なら、俺も受けよう」

 

「私も!」「私も」

 

ソレを静かに見ていた一人の男がいた。

 

「……鳴海荘吉、貴方の気持ちと心は繋がっていく」

 

〘スカル〙

 

「俺の時代はここじゃない……」

 

〘エターナル〙

 

「さぁ…地獄の再来だ」

 

〘メモリーマキシマムドライブ〙

 

男は消える。だが、ある時代で再び蘇るのだ。

 

 

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