永遠を生きる   作:影後

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Eの始まり

「さぁ…地獄を楽しみな」

 

「ぎゃぁぁぁ」

 

この力、エターナル。転生してからという物、考えたらこいつばかり使っている気がする。

 

「…貴方は」

 

「…餓鬼も生きてるか。お前、雪音クリスか?」

 

「え?うん」

 

「…お前の両親も助けた」

 

俺は指をさす。

 

「この方向に真っ直ぐ進め。会える」

 

「え?」

 

惚けるクリス、俺が助けるとでも思っていたのか。

 

「さっさといけ」

 

「お水も…お腹も減ってて」

 

「クソガキが」

 

俺はエターナルメモリをロストドライバーから抜くと持っていた装備である水筒と携行食を渡す。

カロリーメイトだ、味は保証される。

 

「…俺の昼飯だ。有り難く受け取れ、じゃあな」

 

「まって!」

 

「今度は何だ!」

 

いい加減にしてほしい、こっちは忙しい。

 

「助けてくれて、ありがとう!」

 

俺はその言葉を聞くと、ロストドライバーに再びエターナルを挿入した。

 

 

 

 

《タイムマキシマムドライブ》

 

 

 

「あー…クソ!あの餓鬼、しっかし、なんで俺がこんな世界に」

 

俺は元の世界では普通の一般人だった。それが死んだ、理由?柄にもない、ただの餓鬼を助けた事だ。俺は昔からヒーローが好きだった、憧れた。だが、ヒーローなんて物は所詮幻想だ。

 

「その勇気に免じて、転生させてやる。何か欲しい物はあるか?」

 

俺は…そう話す何かに頼んだ。永遠を。そして、無限の知識を。

 

「ソレが頼みか、良いだろう」

 

俺の記憶を読み取ったのだろう、目の前にAtoZのT2ガイアメモリ、そしてロストドライバーがあった。そして、俺は地球の本棚を手に入れた。

 

「さぁ、行け」

 

「待て!」

 

 

俺は何もわからず、この世界に飛ばされた。

この世界を認識したのはノイズという化物を見てからだ。

 

「シンフォギア」

 

コミックしか読んだことがないその世界、面倒臭い世界ということだけは理解できた。

そして、目の前に記憶にないメモリが現れた。

 

《タイム》

 

「は?」

 

時間旅行、地球の記憶を読み取りその時間に飛ぶことのできるメモリ。未来には行けない、あくまでも地球の記憶にある過去に行けるもの。それで、俺は雪音クリスの両親とクリスというクソガキを救った。持ってた装備もまるでこれを見越したような物だ。嫌気がさす、まぁ…かのクソガキに悪意はない。寧ろ、2課とか言う馬鹿共の方が面倒臭い。

 

「NEVER」

 

俺の来ているジャケットにそう書かれている。俺は傭兵はしない。だが、記念に持っておくには良いだろう。

 

「そして…これが拠点か」

 

廃虚の様な建物だが、中身はしっかりしている。それどころか、鳴海探偵事務所の様にリボルギャリーの格納庫までありやがる。

 

「ヒーローか…憧れはしない。俺がやる」

 

俺は就職先を探す傍ら、この街をノイズから守っていた。

 

《ユニコーンマキシマムドライブ》

 

「らぁ!」

 

ユニコーンのマキシマムドライブを使ったライダーパンチ。そして、当たりにいるノイズ共を殲滅する。

 

「まだ、レッドフレアなのか」

 

エターナルの基本携帯、まだあの力をもつブルーフレアになれない。何でだ、エターナルは俺を選んだ。何が足りない!

 

「よぉ!相変わらず一人かよ」

 

「天羽奏か」

 

「どうしたんだよ」

 

「…相変わらず餓鬼を使う組織か」

 

俺は2課が嫌いなのは漫画とかを見たこともあるが、こっちに来てから改めてだ。フィクションとしてなら、いいがリアルに子供が戦うのは見たくない。

 

「……なぁ、やっぱり駄目なのかよ」

 

「防人の小娘が居ないのは褒めてやる。だがな、自分の肉体も理解できない馬鹿は必要ねぇな」

 

「………」

 

なんで俺が知り合った餓鬼はこうも暗い顔をする、なんで餓鬼らしく笑わねぇ。

 

「ちっ…受け取れ!」

 

「何だこれ?USB?」

 

「押してみろ」

 

俺の言葉にガングニールを纏った奏が頷く。

 

《メディカル》

 

「おっ!……体が軽い」

 

「持っとけ、辛くなったら押せ」

 

「待ってくれ!なぁ!アンタは何者なんだ」

 

俺はこの2課という存在と会ってから考えたら一度も名乗っていない。

 

「街の人はあんたを仮面ライダーって!」

 

「フハッフハハハ!そうか…俺を、そう呼んでくれるのか」

 

エターナルを知らないからだろう、大道克己を知らないからだろう。だが、良いものだ。

 

「エターナルだ」

 

俺はそれだけ言うと、ゾーンメモリを使って消えた。そう、これからは俺は仮面ライダーエターナルなのだから。

 

 

 

 

 

 

 

「翼、まだエターナルが嫌いなのか?」

 

「……好き嫌いじゃない、ただ苦手なの」

 

アタシは天羽奏、この子は相棒の風鳴翼。アタシ達は約1年前にアイツ、エターナルに出会った。

 

「二人共、この件の調査を頼みたい」

 

司令からの指示でノイズが俺達が行くまでに倒される事件の調査を頼まれた。アタシ達は聞き込みをしているうちに、白騎士と呼ばれる存在に行き着いた。

 

「ノイズを倒す白い騎士ねぇ」

 

「…奏!」

 

「まじかよ!」

 

子供がノイズに襲われようとしているときだ、ソイツが現れた。

 

「さぁ…地獄を楽しみな」

 

子供を庇いながら、ノイズを殲滅する姿にアタシと翼は見惚れた。戦い慣れた動きとナイフファイト、ソレが野蛮なものじゃなくて一種の芸術に見えた。

 

「…そこの二人、出てこい」

 

子供を撫でながら、ソイツは私達を呼んだ。

 

「俺を嗅ぎ回っている二人組だな。……ツヴァイウィングだと?」

 

アタシ達を見てそういった、流石に驚きが隠せない。まぁ、今の御時世アタシ達を知らないほうがおかしいが。

 

「…貴方は何者ですか」

 

「…俺が何者か、そんな事は誰にもわからん。俺は、ただ護りたいだけだ。子供の笑顔位な」

 

その言葉から優しさが漏れた。だからだろう、翼がそういったのは。

 

「…私達の組織に協力して頂けませんか」

 

「………」

 

「貴方ほどの実力があれば、日本を、この国を」

 

「……子供がそう言うのか。子供が……何処まで腐ってるんだ。この国は!」

 

「何を!」

 

「黙れ、風鳴の小娘、お前達がシンフォギアとか言う装備で戦っているのは知っている。だがなぁ、俺は餓鬼が戦場に出るのが嫌いだ。しかも、大人のせいで利用される餓鬼ってのがな!」

 

「違う!私は防人として!」

 

「…植え付けられた価値観か?教えてやる、餓鬼を兵器に乗せる様な奴等に協力する気はねぇ」

 

奴はそれだけ告げて消えた。

ノイズが出るたびにアイツは現れた。

それから翼はことあるごとにアイツと話だが、そのたびに同じ結果になる。

アタシはというと

 

「よ!白騎士!!」「…うっ」

 

「…貴様らか」

 

「今回はアタシ等が速かったな」

 

「…」

 

アタシ等がノイズを殲滅すればさっさと消えて、残ってたら被害を出さないよう動く。

まぁ、大抵はアタシ達よりも速く来るんだけど。

個人的に、顔見知りぐらいにはなれたと思う。

 

そして…この日が来た。

ネフシュタンの起動実験、それを伴ったライブ。

アタシが守りきれない生存者、なぁ…エターナル。あんたはこれを知ってたのか、この気持を知ってるのか。この…喪失感をさ。

 

「死ぬな!生きるのを諦めるな!」

 

「奏ーーーー!!!」

 

相棒の声だ、そうだよな。でも…ゴメンな、相棒。アタシも…まだ歌いたい。でも……限界なんだ。

 

〘絶唱〙

 

アタシが、全てを使った歌。

 

「なぁ……翼、そこにいるのか?」

 

「真っ暗で…何も見えやしないよ」

 

「…だから、ガキが来るなと言った」

 

あのふてぶてしい声が聞こえた。

 

「あっ……貴方は」

 

「へっ…エターナルかよ、笑いに来たか」

 

「…そうだな、まだだ。まだお前は速いからな………まだ、この地獄(生)を楽しみな」

 

《メディカル アップグレード》

 

《メディカル マキシマムドライブ》

 

「あっ…」

 

 

 

「…眠ったか」

 

「何が…貴方は!」

 

「風鳴の小娘、てめぇ、このおてんば姫を助けたいか」

 

「当たり前です!そんなのは!」

 

「…なら、おてんば姫は俺が貰う。良いな?」

 

翼は俺の言葉に悩んでいるようだったが、口を開いた。

 

「…お願いします。だから…どうか…どうか…奏を助けて!」

 

「……ちっ…餓鬼が背負い込むんじゃねぇ」

 

俺は奏を抱いたまま、ゾーンを使い拠点へと帰還した。

 

そして、変身を解く。

 

「キーワード、天羽奏、シンフォギア」

 

たった2つのキーワードで理解できた。奏の原状、どうすれば治療できるか。

 

「…アップグレードしたメディカルだよりか」

 

寝かせてある奏でを一瞥し、自室に戻った。

考えるのは…明日だ。

 

 

 

 

 

 

 

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