永遠を生きる   作:影後

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Eとの邂逅

天羽奏を連れて拠点へと戻る。

 

「…くそ餓鬼も連れてこれば良かったな」

 

ボロボロの服を着替させ、寝かせる。汚れは何かあるとまずいため、濡れタオルで拭き取る。

今更餓鬼の裸に欲情する奴じゃねぇ。

 

「…はぁ、誰かに頼もうにも口が固い奴など居るわけねぇ。バレたら俺は誘拐犯か、冗談じゃねえ。ったく」

 

女物の服なんか持ってない、下着もだ。適当なサイズを見繕い部屋の隅に畳んで置く。

引き受けちまった手前、投げ出すことは嫌いだ。

幸い、何故か勝手に金は通帳に入る。問題はない。翌日、俺は変わらずノイズを倒していた。

そして、ある程度待つ。あの餓鬼その3が来ると思ったからだ。だが、何時まで経っても来なかった。

 

「…潰れたか、まぁ…知ったことじゃねぇ」

 

居ないなら居ないで問題はない。俺がノイズを倒すだけだ。変わらずノイズを仕留め、拠点に戻る。

 

《メディカルマキシマムドライブ》

 

餓鬼その2は寝たままだ。さっさと起きて出てって欲しいが、このままじゃ無理だろう。

ライブの事故から1週間が経過した。

俺はあれを事故とは思わないが、世間はノイズ=事故の図式が出来てやがる。そして、そのノイズに遺族を殺された奴らが、生き残った奴等を迫害し始めた。それだけじゃない、何も知らない第三者のゴミどもや、適当なことを抜かすマスコミ、評論家……

 

「…腐ってんな、変わらず」

 

「何者だ!」

 

「…お前らが、仮面ライダーと呼ぶ男だ」

 

俺はTのメモリを取り出した。地獄を見せるなら、こいつが最適解だ。

 

《テラー マキシマムドライブ》

 

「あっ…いやぁぁぁぁ」

 

「…さぁ、地獄を楽しみな」

 

その日、日本という社会が崩壊した。

人々は訳もわからない恐怖に怯え、竦み、まともな生活も送ることができなくなった。

そして、1ヶ月だ。日本は文字通り地獄になった。 

 

「仮面ライダー!お願いです!もう、やめてください!助けてください!」

 

国中からのこえ、俺は最後に動く。

 

「…迫害、馬鹿な真似は寄せよな。次は……もう、無いぜ?」

 

《ユートピア マキシマムドライブ》

 

ユートピアの楽園の記憶、こいつを分け与えてやることでテラーを相殺した。

だが、この一件で俺は日本から指名手配だ。

まぁ、この国を地獄に変えた悪魔…大道克己もこんな高揚していたのだろうか。

 

「…稀代のテロリストか、フハッフハハハ!」

 

「っ……ぅ……こ…こ…は」

 

「目覚めたか、お転婆姫」

 

「エタ……ナ…ル」

 

「まだ、喋れないか。眠れ、今はな」

 

《メディカルマキシマムドライブ》

 

 

 

 

「ここは、何処なんだよ」

 

「俺の拠点だ、外には出るな。俺の居場所がバレると面倒臭いからな」

 

まだ、寝起きだからか自分の現状を理解できては居ないようだ。俺としては、下手に騒がれるよりはマシだが。

 

「さっさと着替えろ、」

 

「…動けない」

 

「ちっ…用意しといて良かったか」

 

「何を!」

 

お転婆姫の首に強心剤を撃ち込む、少しすれば歩ける様になるだろう。リハビリなんかやらせる暇は無い。とある男の様に定期的に電気治療でこいつの筋肉は鍛えていた、動けるはずなんだ。

 

「…なぁ、今は何時なんだ」

 

「あの事故から1ヶ月、これから話すことは事実だ」

 

ツヴァイウィングの解散、無意味な迫害、この国の対応、そしてエターナルが起こした悪夢、テロリストとなった事、俺はそれを淡々と話す。誰が主観でもない、第三者の様な話ぶりにお転婆姫は何も話さない。

 

「アンタはそれで良いのかよ!アンタはアタシを!」

 

「…ガキが死ぬのは目覚めが悪い、お前はさっさと歩けるようになったら教えろ。着替えはそこだ」

 

「…なぁ、アタシの服って」

 

「脱がせたのは俺だ、ソレがどうし」

 

「出てけ!変態!」

 

「…まだ生娘か」

 

予想はしてたからか、俺はさっさと部屋を出る。考えたら今は変身していない、サングラスをかけてはいるが雰囲気でバレることもある。

 

「名前か」

 

この世界に来るに当たり、身分証は与えられた。

 

「鶴見松雪」

 

名前のもとは知らない、過去の名前も思い出せない。これなら、大道克己の方が良かった。

悪魔でいられた、だが俺と奴は似ても似つかない容姿だ。

 

「……せめて、子供の未来位は護ってやるよ」

 

 

 

 

「この音は!」

 

「くっ…お前!」

 

アタシは聞き慣れたサイレンに気付いて咄嗟にペンダントを持っていた。その時、頬をあの男エターナルが激しい勢いで叩く。

 

「なんで!」

 

「完全に目覚めて無いにも関わらず死ぬ気か!なんで、なんでお前らは子供の癖に戦える!俺に、大人に任せておけばいいだろうが!」

 

「いい加減にしろよ!子供だからとか!そんなのいらねぇんだよ!アタシは、もう、アタシと同じ様な子を作りたくない!その気持ちを、お前は踏み躙るのかよ!」

 

「…」

 

「助けてくれたのも解ってるよ…でも、こうしてる内に相棒は戦ってる。そんなの…アタシより歳下の彼奴に、全部背負わせたくないんだよ!」

 

 

 

 

 

「……来い」

 

俺は迷ってる、だから決めたここで立てないのなら、俺はこいつからシンフォギアを取り上げる。

 

「…あぁ!」

 

ベッドから起き上がり、そこに倒れ込む。

 

「だから」

 

「…これぐらい……関係ない!」

 

強心剤もまだ効いていないはずだ。なのに、コイツは立ち上がった。倒れようとも、何度も、何度も。

 

「ちょっと!」

 

「……俺の気紛れだ」

 

肩をかしてリボルギャリーまで歩く。アダプターを付けたメディカルメモリをマキシマムドライブさせ、体内の強心剤を活性化させる。

 

「…歩ける」

 

「……良いな、お前の体内の毒は既にない。何処まで戦えるかはお前次第だからな」

 

「あぁ!」

 

 

リボルギャリーが廃棄された路線を走る。

そして…

 

《エターナル》

 

「変身」

 

《エターナル》

 

風が吹く、淡い熱を帯びた風が。

そして、永遠を記憶する仮面ライダーである俺、エターナルが現れた。

 

「ノイズ共、さぁ…地獄を楽しみな!」

 

「エターナルだと?!」

 

「…おい、兵隊共、俺か、市民か、さっさと選びな!」

 

「ガングニール!」

 

アイツ、いや奏もガングニールを纏ってノイズ共を消していく。

 

「怪我人か」

 

「あっ…仮面ライダー」

 

「…泣くな、助けてやるさ」

 

《ゾーン マキシマムドライブ》 

 

《メディカルマキシマムドライブ》

 

ロストドライバーとエターナルエッジによるツインマキシマム。負担はあるが、ガキの泣き顔よりはマシだろう。

 

「え…体が」

 

「お母さん!」

 

「ヒッ!仮面ライダー!!」

 

「仮面ライダー!ありがとう!」

 

大人は恐怖し、子供は憧れるか。

純粋でも、いつかは歪む、だが、今は関係ない。

今、救うべきならそうするだけだ。

 

 

 

「ラァ!」

 

歌う、誰も傷付けたくないから。最初は違った、ただ家族を殺したノイズが憎い。それだけだった、でも、アイツと翼とあって、ツヴァイウィングを作って…

 

(楽しかったんだ!だから!頼むよ、アタシの身体)

 

段々と動きが悪くなっていく、当たり前だ。アタシはLINKERがあってやっと動かせてたんだから。

 

「奏!」

 

「翼!?どうして!」

 

「友を救えずして、何が防人か!私は、今度こそ奏を守る!」

 

「…なら、行こうぜ!相棒!」

 

二人で歌う、それだけで力が漲ってくる。

 

「響け、ガングニール!」

 

「轟け、天羽々斬!」

 

「「双星ノ鉄槌-DIASTER BLAST-」」

 

「さっすが翼!」

 

「変わらないわね、奏」

 

アタシには翼がいる、でもエターナル、あんたも…

 

「もう、必要無いか」

 

「エターナル」

 

「…エターナル」

 

翼の声が低い、まだアイツがエターナルが苦手なのか?

 

「何だよ、翼、エターナルは」

 

「貴方の仕出かした事は、わかってる。アレが無ければ、人の心は崩れ、悍ましい物になったと。だが、無関係な者達まで巻き込んで、どれだけの被害者が居るかわかっているのか!」

 

「…さぁな、ノイズだけじゃない。アレで、人間同士の殺し合いまで起きた。たった1週間で政府は崩壊した。だが、今は問題なくすごしているはずだ。何か、問題があるか」

 

「…何故、奏を救ってくれた貴方が!」

 

「……気紛れだ。じゃあな」

 

「待て!エターナル!!」

 

エターナルは私達の追跡技術では追うことは不可能だった。

 

「…翼、アタシもエターナルの口から聞いた。何をしたか、でも、アタシは彼奴がなんの理由もなく、地獄を作るなんて…」

 

「わかってる、わかってるの、ごめんなさい。……でも、本当に、本当に……良かった、良かったよ…奏」

 

「…心配かけてゴメンな、翼」

 

 

 

 

 

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