永遠を生きる   作:影後

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新たなるG/望まれた戦士

「ふっ…」

 

「はぁ!」

 

「たぁ!」

 

エターナルマグナムをしまい素手で戦闘する俺、エターナルに打撃を行うガングニールの少女と風鳴翼。奴の剣からは俺への憎しみが感じる。

 

「お前が!お前が居たから!」

 

「…無様に騒ぐな」

 

「翼さん!」

 

天羽々斬を右腕で受け止めると、左腕で翼の胴体に一撃を入れる。パンチ力7tに俺のエターナルとの適合率の高さもある軽く越えるだろうその一撃は、シンフォギアを纏っている翼にも激しいダメージを与えた。

 

「ぐっ…何故本気を出さない」

 

「戦う理由はないんだろ?正直、本気を出すまでもない。お前と俺じゃあ、スペックが違いすぎるんだよ」

 

「抜かすな!」

 

「駄目です!翼さん!」

 

「はぁぁぁ!」

 

「…戦うな、お前はもう無理だろうに」

 

「違う!私は戦える!戦えるんだ!」

 

「…無理だ、張り詰めた一本の糸。お前はいつ折れてもおかしくない」

 

「違う!」

 

もう、何のために戦ってるのかお前は理解できてないんだな。俺みたいに無駄な偽善を続けるでもない、今のお前はただ癇癪を起こす子供だ。俺はただ振るわれる刀を弾くだけで終わる。正直、面倒臭い。

 

「キャアァァァァ!!!」

 

壁にぶつかり、その下敷きになる翼。奏はもう俺の戦闘を一切見ていない。それどころか聞きたくないんだろう。耳も塞いで泣いている。

 

「…もう、終わらせるか」

 

奏を見ていて思う、彼女は戦うべきじゃない。彼女の過去は既に読んだ、だから解る。復讐から始まった、誰かと一緒に居たかった。一人ぼっちが嫌だった。戦いたいわけじゃない、全部が嫌だった。怖かった。

 

「…何を」

 

《ヒートマキシマムドライブ》

 

脚に炎か纏われる、俺は走り出すと風鳴翼に向かってライダーキックを放った、

 

「させない!」

 

「…お前、本当に人間か?」

 

今までろくに動いて居なかった風鳴弦十郎が俺のライダーキックを受け止めた。燃えている肉体、それよりも受け止められたという現実が俺は受け止められない。

 

「…ふん!」

 

「ぐぁ!」

 

弦十郎の肉体を蹴り飛ばし、着地する。

レッドフレアだから、俺がブルーフレアになれないから人間如きに受け止められるのか?

 

「何故止められる!」

 

「そんなのは鍛えたからだ!映画見て、鍛えて、寝た!それだけだ!」

 

「巫山戯るなぁ!」

 

パンチをすれば同じ様に返され、キックを入れれば弾かれる。人間なのに、人間じゃない。

 

「わかった」

 

「何を…」

 

言葉を続けようとした瞬間、エターナルの変身が解けた。直ぐに理解できた、ガイアメモリが抜かれたんだ。

 

「…貴様、良くも」

 

今の俺の姿はジーンを解除してある為に鶴見待雪だ。完璧に素顔が見られたか。念の為にサングラスをつけている。人は基本的に目元で判別するらしい、だからこそのサングラスだ。

 

「…そのジャケットNEVER?」

 

「…倒す」

 

エターナルメモリを奪い返す為にも俺はサバイバルナイフを構えた。こういう場合の為だ、武器は常に持っている。

 

「何処かの傭兵か!」

 

「黙れ」

 

ナイフを喉元に突きつけようとするがそれを何度も弾かれる。

 

「何人殺してきた、何人殺してその力を得た!」

 

「何人だと…知ったことかよ!」

 

俺は今の所直接殺したのはあの男一人だ。他は知らん。テラーマキシマムドライブのせいで何人死んだなんてどうでも良いからな。

 

「一日で2万人殺した奴は言うことが違うな」

 

上段蹴りが成功し、エターナルメモリが弦十郎の手から離れた。空中を舞い、俺の手に戻ろうとしてくる。

 

「お前は、俺の最高の相棒だな」

 

《エターナル》

 

エターナルメモリのボタンを押した瞬間、俺の胸に何かが刺さった。

 

「…かはっ」

 

俺の胸に天羽々斬が生えている。

 

「エターナル!」

 

「お前が!お前が!奏を!」

 

奏が俺を支える様に近づいてくる。

 

「翼!わかってるのか!お前は」

 

「何がだ!奏の為だ!奏は…私の」

 

「くっ…了子君、エターナルが死亡した。装備は回収して」

 

「ひ!嘘!」

 

「…ハハッハハハハハハ」

 

 

 

 

 

「エターナル、どうしたんだよ!」

 

エターナルは発狂でもしたかのように高笑いを続けている。

 

「今手当するから寝てろ!」

 

「…いらない」

 

エターナルはアタシの前で天羽々斬を一気に引き抜く。胸から大量の違う溢れてアタシに降りかかる。なんで、どうして、そんな言葉しか出なかった。なのに…

 

「…これがNEVERだ」

 

上半身を脱ぎ捨て、傷口を全員に見えるようにしている。見る見るうちに傷口は塞ぎ、傷跡が残るだけだ。

 

「…お前達の様なクズのせいで俺は……フフッフハハハハ」

 

何だよ、本当になんで

 

 

 

 

 

 

天羽々斬を引き抜いてから俺の肉体はNEVERに近いナニカになったと理解した。使える、奏でを引き込むチャンスだ。どうせ偽善をしているだけだ、俺は善じゃない。俺はまるで誰かに改造されたかのように話した。大道克己とは違うと謳って置きながら、結局他人を利用する。俺も…相当のクズだな。

 

「それでも…全員が全員悪い人じゃありません!」

 

「何?」

 

「エターナルさんだって!結局は誰かの為に戦っています!確かに、2年前に何かがあったかもしれません!でも、私達はエターナルさんや奏さん!翼さんに救われたんです!だから!」

 

俺に震える拳で立ち向かおうとするガングニールの少女、俺はその姿に仮面ライダーを重ねていた。俺(エターナル)とは違う彼等、世界の愛と平和を守る戦士達を。

 

「…良いだろう、今は見逃す。だが、次は無い」

 

「…奏!」

 

「おっさん、ごめん。なぁ、立花響だよな?」

 

「はっはい!」

 

奏はガングニールを外すと、ペンダントを響に向かって投げた。

 

「アタシが言えた義理じゃないけど……生きててくれてありがとう。後、翼を……よろしくな」

 

「…もう、行くか?」

 

奏は下を向いたままだが、首が縦に振れた。

 

《ゾーン》

 

俺は元の拠点に戻る、奏の部屋はあのときのママだ。しかし、どうするべきか。桃季もこっちにつれてくるか?

 

「…食材もあるが、料理が出来ないならこの電話を使え」

 

「これって、あのときのクワガタムシ」

 

「スタッグフォンだ。連絡先は俺しか無い、今日は安め。風呂も入りたければ入れ、ここにいる間は自由にしてくれて構わない」 

 

奏を落ち着かせ、天野家に帰ろうとする。

 

「…なぁ、エターナル。お前の名前ってどう言うんだよ」

 

「……鶴見」

 

「下は?」

 

「まだ、言う必要は無いだろ」

 

《ゾーン》

 

天野響鬼となり、夜から朝は桃季と過ごす。

昼の間は鶴見待雪として奏の生活のサポート、

そして

 

「くそ…」

 

《ユニコーンマキシマムドライブ》

 

「ライダー…キック」

 

ユニコーンマキシマムドライブを使ったスクリューキックがノイズ達を爆発させる。嫌な音も聞こえる、さっさと消えるべきだ。

 

「あ!エターナルさん!!こんにちわ!」

 

「…お前達と俺は敵対してるんだが?」

 

「でも!ノイズ倒してくれました!大変だったんです!結構な量現れて…翼さんも色々とあって」

 

俺はこの少女が苦手だ。誰かのために、笑顔の為に、まるでそう言っている様に見える。俺と同じ、偽善のハズなのだが

 

「偽善でも、それで助かる人が居るなら私は偽善でもノイズと戦います!それが、私の意思ですから!」

 

俺が戦うなと言っても、前に進もう、誰かを助けたい、仲間を信じる。正直言おう、馬鹿だ。

しかも、翔太郎とか彼奴等みたいな馬鹿だ。

 

「…はぁ……もう良い」

 

話してて疲れる、だから俺はコイツが苦手だよ。

太陽の様な少女、頼む俺の前に二度と現れないでくれ、殺したくないんだ。

 

「パパ?お姉ちゃんが遊びに来てるよ!」

 

「おっ?桃季、エタ…じゃなくて響鬼さんは元気か?」

 

「やぁ、カナちゃん。夕飯食べてくかい?」

 

「あっ、あぁ……」

 

かな、奏の偽名だ。正直、意味を成さないと言ったが本人は気にしていない。容姿は特徴的な赤髪をジーンメモリで黒髪に染めたそれだけで雰囲気は変わってくる。

 

「…なぁ、エターナル」

 

「ここでは天野響鬼だ。エターナルと呼ぶな、鶴見ともな」

 

「パパ!ご飯まだぁ」

 

「出来たぞ!今日はハンバーグだ!」

 

「パパ大好き!」

 

桃季はカナを実の姉の様に慕っている、俺が居ない時桃季の相手をするのはこの頃カナの仕事になっていた。

 

「お姉ちゃんお風呂入ろう!」

 

「ちょ!桃季待てって!!」

 

カナに桃季のお風呂を任せて食器を洗う。

桃季は好き嫌いはない、我儘も特に言わない。

偶にコレが欲しいなって言うぐらいだ。

 

「桃季!乾かしてからだ!」

 

「やぁ!!パパにギュウする!」

 

「ゴブッ…」

 

ソファで新聞を読んでいると腹にダイブされる衝撃が、その衝撃の主の頭を撫でるとまだしっとりと濡れている。

 

「ちゃんと乾かさないと駄目だぞ?」

 

「は~い!お姉ちゃん!」

 

「まったく」

 

桃季を寝かしつけてから俺とカナは鶴見待雪と天羽奏として向き合う。

 

「…悪いな、桃季のこと」

 

「いや、良いよ。アタシにも下は居たから」

 

続かない言葉、だがいやだからこそ話を続ける。

 

「奏、お前はどうするつもりだ。このままここで過ごすか?桃季もお前を」

 

「…わかってる、この一ヶ月アンタと桃季と過ごして、この生活も好きになった。でも、怖い。ここ最近だ、ずっと夢を見るんだよ。死んだ奴等がアタシを…なんで生きてるって、全部お前のせいなのにって……」

 

奏は泣いている、PTSDを患っている。

 

《ユートピア》

 

「…え?これって」

 

「眠れないなら、このメモリをずっと持っていろ。どうやら、お前に相応しいメモリみたいだしな」

 

奏はユートピアメモリを持つとスイッチを押した。

 

《ユートピア》

 

ユートピアは確実に奏に惹き寄せられていた、だがメモリスロットが出現しない。

 

「…付けてみろ」

 

俺はロストドライバーを渡す、俺と同じ奏はそうなのかもしれない。

 

《ユートピア》

 

「…変身だったよな?」

 

《ユートピア》

 

そしてドライバーを倒す。すると、俺やダブルとは違う、スカルに似ていながら頭上にはエターナルに似ながらもUを模したアンテナがある。

 

「仮面ライダーユートピア」

 

「…アタシが仮面ライダー」

 

「…戦うかはお前次第だ。だが、桃李の事もある。俺が居ない時に守ってやってくれ、奏用のドライバーも作る。……すまない」

 

 

 

「すまない」

 

エターナルの最後の言葉、それがどんな意味かすぐに解る、戦わせる事だけじゃない、アタシの意思を考えていない事、でも、今の生活も楽しい、それを守る為なら……

 

「良いよ、アタシが守るさ」

 

 

 

 

 




ビッキーは聖人です、多分いつか出るミクミも聖人です。少なくとも、この二人は聖人予定です!
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