悲報 転生先が全ての元凶な件 作:ネオ・マフティー
すまねえ…ガイモンさんはカットします…
バギーをぶっ飛ばして新たな仲間、航海士のナミが加わった一味は、偉大なる海を目指して航海を進めていた。
ちなみに擦り傷がついた帽子は、ウタが念入りに直したのだった。
「無謀だわ!」
「「何が?」」
「このまま偉大なる海へ入ること!
私達の向かってる偉大なる航路は世界で最も危険な場所なのよ!その上ワンピースを求める強力な海賊達が蠢いているの!当然強力な船に乗ってね!」
「…たしかに、レッド・フォース号はすっごい船だった…!」
「だからこそ準備するの!先をしっかり考えてね!ここから先へ行ったら村があるわ!ひとまずそこに行って、あわよくばしっかりした船を手に入れるわよ!」
「よし!宴だー!!肉ー!!」
「よし!歌うよー!!」
「ウタ、酒を出してくれ!」
「話を聞け!!!」
それでは歌います!『ウィーアー!』
「嗚呼、今日も…あっちの海から朗らかに一日が始まる!!」
ここは東の海のとある島。この島にあるシロップ村の少年ウソップは海を眺め、そして毎朝恒例のある事をするため、村へと向かって走り出した。
「みんな大変だー!!!海賊が攻めてきたぞー!!!」
そう言って村中を駆け回るウソップ。もちろん嘘だ。
一部の人たちは反応するものの、もはや村の日課となっているこの嘘は、もはや時間の区切りの知らせにすらなっていた。
「ぷっくっくっくっくっ!!今日も村中一人残らず騙されたな」
そう言ってご機嫌なウソップのところに村の子供達がやってくる。
彼らはウソップ海賊団、ウソップをキャプテンとするお遊び海賊団だ。
そのメンバーの一人、たまねぎが衝撃の情報を持ってきたのだった。
「大変だー!!!か、か、海賊が来たー!!!!!」
最初は嘘だと思っていたウソップだったが、たまねぎの話から本当の事だと知り逃げ出そうとするウソップ。
しかし、相手が四人だけの海賊だとわかり、追い返すために出撃するのだった。
「あったなー!本当に大陸が!」
「当然でしょ、地図の通りに進んだんだから」
宴をしながら航海を続け、無事に島へとたどり着いた麦わらの一味。
「それにしても…すごいわね、ウタの能力…歌を聞いていたらまるで一瞬ライブ会場にいる気分になっちゃった…!」
「おまけに、酒も食べ物も出せるときた…まさに万能の能力だな」
「は!?ねえ!ウタ!まさか金銀財宝も出せるんじゃない?」
「うん!たぶん出せるよ!」
「¥¥!ウタ!!今すぐ海賊なんかやめて私と組みましょう!!そして…」
ナミが言おうとしたその時、突然どこからともなくパチンコの玉が飛んできた。
「…気配がするのはあの丘の上かな」
そう言ってウタとルフィが見上げると、そこには一人の男が立っていた。
「俺はこの村に君臨する大海賊団を率いるウソップだ!人々は俺を称えキャプテンウソップと呼ぶ!!」
自分には八千人の部下がいるから、この村を攻めるのはやめておけ!と言うウソップだったが、さっそく嘘がバレてしまい、その後飯屋へと連れて行かれるのだった。
「あなた!ヤソップの息子でしょ!!」
「親父を知ってんのか!?」
最初は死を覚悟したウソップ。しかし、ウタの放った一言によって一瞬で警戒を解いてしまったのだった。
「だって私、ヤソップと同じ船に乗ってたんだもん!」
「同じ船!?親父は立派に海賊やってたか?」
「ヤソップの射撃の腕は海賊の中でも世界一だと思うよ!シャンクスもそう言ってたし!」
「ほお〜シャンクスってやつの船に乗ってるのか……シャンクスだとォ!!!?親父!あの赤髪の船に乗ってるのか!?」
「そういや、ヤソップが言ってたな!自慢の息子がいるって!」
父親が思った以上の大海賊の船にいることを知り驚愕するウソップ、やっと思い出したルフィに、遅いよ〜とからかうウタ、そして、彼らの話を聞いていたナミは、とんでもない仮説が頭をよぎってしまったのだった。
「ねえ、ウタ?あなた、私に自分は海賊に育てられたって言ったわよね?まさか、その育ての親って…」
「シャンクスだよ!だって私、シャンクスの娘だもん!」
「「!!!!!!?」」
「なあ、ウタ、シャンクスってやっぱ有名人なのか?」
衝撃の事実に驚愕するナミとウソップ、そんな二人を見てルフィはやっぱりシャンクスはすげーなと思い聞いてみるのだった。
「ふっふっふっ!ルフィ!シャンクスが凄いのは当たり前じゃん!四皇とか呼ばれているけど、シャンクスが一番海賊王に近い大海賊なんだから!!」
ドヤ顔で自慢の父親、シャンクスの自慢話を始めるウタ。ルフィは四皇ってなんだ?と思いながら、とりあえずシャンクスが凄い有名なのを学んだのだった。
「とりあえず、親父がすげぇ海賊になって立派にやってるのがわかってよかった!」
その後衝撃の事実の数々に頭がショートしてしまったウソップだったが、無事に折り合いをつけることができ復活した。
その後、同じく復活したナミに船のあてを聞かれ、村に住んでいる大富豪の娘の話をするウソップ。
しかし、両親を失った、いたいけな少女という事を知り、今回は船を諦めることにしたのだった。
「ところでお前ら、仲間を探してるとか言ってたな…!」
「うん、誰かいるか?」
「俺が船長になってやってもいいぜ!」
「「「「ごめんなさい」」」」
「はえぇなおい!!」
「…船長はだめだけど、私はウソップに仲間になってほしいかな!」
「…ウタ、お前、いいやつだな…!」
ウタの優しさに感激の涙を流すウソップ。
なお入ってほしい理由は、ヤソップの息子だからという家族に付託した理由だった…
その後、時間だ!と言って店を出て行ったウソップ。何の時間か疑問に思った一味は、やってきたウソップ海賊団の子供達に話を聞いたのだった。
「へー、じゃあお嬢様を元気づけるために1年前からずっと嘘つきに通ってるんだ」
「もしかして、もう、お嬢様元気なのか?」
「「「うん、だいぶね!キャプテンのおかげで!」」」
「よし!!じゃあやっぱり屋敷に船を貰いに行こう!!」
やっぱり船を貰いに行こうするルフィを、慌てて止めようしたナミだったが、当然止めても無駄だった。
なお、ウタはルフィが決めたことなので、あっさり賛同したのだった…
「こんにちはーっ、船くださーい」
そう言って門を飛び越えて行くルフィ。お屋敷まできたものの、門番もいないため、ルフィを追いかけて一味は仕方なく屋敷へと侵入することになったのだった。
そして、ウソップと話しているお嬢様を見つけ、船が欲しいことを告げるルフィ、そこへ、屋敷の執事クラハドールが現れるのだった。
…!ねえ、ムジカ、あの執事…
ああ、やつはクロだな…キャプテンクロだけに!
……
すみません…とにかく、ウタが読み取った通りだ、あいつは海賊だよ。それも最悪な部類のな。
ウタが最も得意とする覇気は見聞色の覇気。表面上は執事を演じているクラハドールだったが、その内心をウタに読まれてしまったのだった。
完全に正体がバレているとも知らず、キャプテンクロことクラハドールは、ルフィ達を追い返そうとし、やがて、その矛先をウソップへと向けるのだった。
「君は所詮ウス汚い海賊の息子だ…何をやろうと驚きはしないが、ウチのお嬢様に近づくのだけはやめてくれないか!!」
「……ウス汚いだと…!?」
「君とお嬢様とでは住む世界が違うんだ!目的は金か?いくらほしい」
「言い過ぎよ!クラハドール!!ウソップさんに謝って!!」
あまりの物言いに、屋敷の主カヤは執事のクラハドールを叱責する。しかし、クラハドールは言葉を続けた。
「この野蛮な男に何を謝ることがあるのです!お嬢様。…とはいえ、ウソップくん、君には同情するよ…自ら家族を捨てて村を飛び出した、財宝狂いのバカ親父を父親にもつことを…」
「てめぇ!それ以上親父をバカにするな!!」
ウソップにとって、ヤソップは勇敢な海の戦士として憧れの存在、自身と母を置いて行ったことに思うことがないといえば嘘になるが、それでも、ウソップにとって、ヤソップは憧れの父親だった。
そしてウソップの怒りは限界を迎えた。クラハドールを殴ると言う形で。
「俺は親父が海賊である事を誇りに思ってる!!勇敢な海の戦士である事を誇りに思ってる!!お前が言う通り俺はホラ吹きだがな!!俺が海賊の血を引いているその誇りだけは!!偽るわけにはいかねェんだ!!」
そう言って、クラハドールに掴みかかるウソップだったが、カヤの頼みもあり、怒りを抑え引き下がるのだった。
そして、クラハドールの正体を知った上、ヤソップとその息子ウソップをバカにされたウタは…
…ねえ、ムジカ、私決めた…あいつは絶対ぶっ飛ばしてやる!!
そうだな…あの眼鏡カチ割ってやるか!
クラハドールことキャプテンクロに怒り心頭だった。
クラハドール(キャプテンクロ)のやったこと…
(ヤソップの息子の)ウソップをバカにする。
(赤髪海賊団のみんなが大好きなウタの前で)ヤソップをバカにする。
(血は繋がってないけれど、海賊である父親シャンクスを誇りに思っているウタの前で)ウス汚い海賊の血発言…
おまけに海賊なのに執事のフリをしてカヤの遺産を奪うつもりだということを知ったウタの心境…