悲報 転生先が全ての元凶な件   作:ネオ・マフティー

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バラティエの歌姫

 

 

「今日も頼むよ!ウタちゃん!」

 

「はーい♪ みんな!ウタだよ!今日はバラティエに来てくれてありがとう!それでは、お食事と一緒に、私の歌をたのしんでね!」

 

ムジカ、準備はどう?

 

スピーカー設置完了、演奏担当に創ったアニマルバンドも配置についた、バッチリだ!

 

よし!

 

「それでは、最初の曲いくよ!」

 

『風のゆくえ』

 

 

「ウタちゃーん!! ウ・タ・ちゅわぁーん!!!!」

 

「オーナーゼフ!!ウタちゃんはウチのレストランに舞い降りた天使ですよ!!ウタちゃんの歌人気で連日超満員!売り上げは毎日売り上げ最高額更新ですぜ!!」

 

「……!こいつは驚いたな!これなら、あのエレジア国王にも認められたって話も本当だろう……麦わら小僧のただ働きの件…一ヶ月にまけてやるか…」

 

そう言って全く使えない麦わら帽子の男を思い浮かべながら、海上レストランバラティエのオーナーゼフは、仕事を放棄してウタにメロメロのサンジを蹴り飛ばしたのだった。

 

 

ことの発端は数日前、ルフィ達が海上レストランを訪れた時へと遡る。

 

航海の途中で出会った、ゾロと同じ賞金稼ぎをしていたヨサクとジョニーを船に乗せた一味は、海のコックを探すため、海上レストランへと向かっていた。

 

「……ねえ、ウタ…?その絵は……?」

 

「何言ってるのナミ!海賊旗に決まってるじゃん!シャンクスが言ってたもん!私の絵は世界一だって!」

 

「……私、最近赤髪のシャンクスのイメージが訳わかんなくなってきたわ……」

 

「こいつは……!絵は上手いんだ、絵は、ただ、海賊旗にしてはちょっと可愛らしすぎやしないか…?」

 

その後、格好良さ重視のルフィと可愛さ重視のウタは意見が別れたものの、結局、ウソップのおかげで無事に麦わらの一味の海賊旗が出来上がり、海上レストランバラティエに無事に到着したのだった。

しかし、事件はレストラン前で起こった。

なんと、遭遇した海軍の船から放たれた砲弾を、ルフィが誤って海上レストランの、それも料理長の部屋に跳ね返してしまったのだ。

 

「一年間の雑用ただ働き!それでゆるしてやる」

 

「い…一年!!?」

 

砲弾のせいで怪我を負ってしまった海上レストランの料理長のゼフは、怪我の治療と店の修理費をルフィへと要求し、金がないと知ると、代わりに働いて返すようにルフィへと告げるのだった。

 

「一週間にまけてくれ!」

 

当然、ルフィは早く偉大なる航路へと行きたいので断るも、働かないなら、足一本置いていけと、ゼフは更なる要求を突きつけた。

 

「ちょっと待ってよ!ルフィは私と新時代を創るから、一年間もここにはいられないし、足も置いて行けないよ!私も一緒に働くから、短くしてよおじいちゃん!」

 

「ほう、お嬢ちゃんも働くか……それなら、半年にまけてやってもいい」

 

「もっと短くしてほしいかな!おじいちゃん!代わりに、私がこのレストランで歌ってあげる!こう見えて私、エレジアの国王のゴードンさんに認められる位歌上手いよ!!」

 

「……!こいつは凄いことを言うじゃないか!!音楽の都エレジアの国王に認められた歌声だというなら、それは世界最高の歌声を持つと言うことだ!こんなところで海賊と一緒にいるはずがねェ!!……とは言え、そこまで言うんだ、歌ってもし客足でも増えたら、働く期間の件、考えてやる!」

 

こうして、ウタとルフィのバラティエでの働く生活が始まったのだった。

 

 

 

side トットムジカ

 

10年の月日をかけ、能力と覇気を研ぎ澄ませてきたわけだが、いよいよそのお披露目をする時がきた!

ウタが歌担当、俺が楽器担当、ブルックが演奏担当をするのが理想だが、ブルックが一味に来るのはまだ先、なんで、ブルックの代わりに、俺が創った楽器を弾くアニマルバンドのメンバー達を創ることにした。

いよいよ始まる!新時代への第一歩が、歌姫の歌声が世界に知れ渡る時が!

 

という訳で、俺は特等席でそれを聞いているとしますか!やっぱり使い魔なって正解だったな!

 

 

 

 

海賊ドン・クリークの部下である男、ギンの乱入で一時は騒然となったレストランに少しだけ落ち着きが戻ってきた頃、彼女は現れた。

 

「みんな!はじめまして!今日から暫くの間、ここで歌わせてもらうことになったウタと言います!」

 

「久しぶりに人前で歌うから、少し緊張しているけど、それでもぜひ、私の歌を聞いてください!」

 

自らをウタと名乗り、歌を歌うことを告げた可憐な少女、突然のことに少し驚くお客さん達の前で、彼女は静かに歌を歌い始める。

 

『世界のつづき』

 

柔らかな旋律が、動揺していた人々の心を包み込み、落ち着かせていく。どこからともなく奏でられる音楽と共に響くその歌声は、人々を包み込み魅了していった。

 

「こいつは驚いた………」

 

「天使だ……」

 

やがて歌が終わると、歌声に魅了された人々は、海賊騒動のことをすっかり忘れ、彼女の歌声に耳を傾け、料理に舌鼓を打ち、バラティエでの一時を堪能したのだった。

 

この日が、後に世界を魅了する、新時代の歌姫が最初の第一歩を踏み出した時、そして、後に麦わらの一味の仲間になる、海のコック、黒足のサンジとの初めて出会った日だった。

 

「ウタちゅわぁーーーん!!!!!!」

 

「あ、あはは………」

 

 





次回予告

この気配!シャンクスやムジカと同じくらいの桁違いの覇気!!

……!これがシャンクス達の…世界の頂にいる大海賊の力!!

俺は、あんたに会うために海を出たんだ!

次回「剣の頂き」 世界最強の剣士現る!!
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