悲報 転生先が全ての元凶な件   作:ネオ・マフティー

27 / 41
解放の一撃

 

 

 

 

「おめーがアーロンかァ〜…何しに来たんだァ…のこのことォ」

 

吹き飛ばされ、かなりの傷を負ったアーロンの脳裏には、人間への憎悪を抱いた日の記憶が思い浮かんだ。

船長であり、偉大な兄貴分でもあったフィッシャー・タイガーを人間によって殺され、その復讐を先程自身を吹き飛ばしたレーザー攻撃と似たような能力を持った海軍の男によって阻まれた苦い過去。

 

「……ふざけるな…ふざけるなァ!!!人間!!!」

 

アーロンの怒りが自身の肉体のリミッターを外し、人間を遥かに上回る力を持つ魚人、その中でも力において上位に位置するサメの魚人としての凄まじい力を発揮させた。

 

「てめェら下等種族の能力者ごときがァ!!!(シャーク)・ON・DARTS!!!!」

 

かつて、偉大なる航路で猛威を振るった最盛期にこそ劣るものの、人の力を遥かに凌駕する力でアーロンが狙ったのは、同胞達の意識を奪い、自身に苦い過去を思い出させた黒い翼を纏った少女だった。

 

「!!?」

 

「効かないよ…今の私には!!」

 

しかし、自身の身体を依代にトットムジカを宿して纏っているウタは、トットムジカのクソギミックを発動し、その攻撃を完全に無効化した。

 

「ぶっ飛びなよ!!!!」

 

そして、そのまま展開した黒い翼にトットムジカから引き出した覇気を纏わせると、アーロンをアーロンパークの塔へと弾き飛ばしたのだった。

 

 

 

「何だこの部屋?」

 

弾き飛ばしたアーロンを追って二人が向かった先にあったのは、辺り一面が紙と海図で埋まった部屋だった。

 

「これは全部、8年かけてナミの書いた海図だ…下等な人間共」

 

全身に傷を負いながらも、魚人のタフさと怒りで意識を保っていたアーロンは、東の海では今まで使うことの無かった武器、キリバチを手にナミと測量室のことを語りだした。

 

「……このペン…血が染み込んでる…」

 

「ここで海図を描き続けることがナミにとって最高の幸せなのさ!!俺の野望のためにな!!」

 

「その海図で世界中の海を知り尽くした時!!俺達魚人に敵はなくなり!!世界は俺の帝国となる!!てめェらにこれ程効率よくあの女を使えるか!!?」

 

 

「…()()()?」

 

 

「そうさ、あいつは役に立つ俺の道具…いや、仲間なのさ!!」

 

「…下がってろ、ウタ…後は俺がやる…」

 

「……わかった、頼んだよ!船長」

 

「ああ…ゴムゴムのォ…JET銃乱打(ガトリング)!!!!」

 

「!!?測量室が!!てめェ!!何をしやがるクソゴム!!」

 

ルフィの連打によって、測量室を含めたアーロンパークの上層が粉砕され、数多の海図が塔から地上へと舞い散った。

 

「…やっとあいつを助ける方法がわかった…こんな部屋があるからいけねェんだ!!居たくもねェあいつの居場所なんて…俺が全部ぶっ壊してやる!!!!」

 

そう言ってルフィは天高くまで自らの足を伸ばしたのだった。

 

「ギア…3…!!!」

 

「ふざけるな…!!やっとここまできたんだ!!大兄貴を殺したてめェら下等種族が俺の邪魔をするなァ!!!!!」

 

 

(シャーク)・ON・歯車(トゥース)!!!!」

 

 

「ゴムゴムのォ…!!巨人の斧(ギガント・アックス)!!!!!」

 

 

アーロンに向かって振り下ろされた巨大な足が圧倒的質量と破壊力をもってアーロンパークごとアーロンを粉砕した。

 

踏み潰され、瀕死のアーロンの脳裏には、かつての魚人海賊団で過ごした仲間達との日々が走馬灯のように蘇る。

 

「兄貴!大兄貴……」

 

そして、アーロンは意識を手放したのだった。

 

 

 

 

「ルフィの野郎!俺たちまで巻き込むつもりかよ!!」

 

アーロンパークは一撃で粉砕された。そして、その様子は幹部達を倒した一味のメンバーと外から見ていた村人達の目にも焼き付いていた。

やがて、瓦礫の山に勝者として立ったルフィは宣言した。

 

 

「ナミ!!お前は俺の仲間だ!!!!」

 

 

「ルフィ…!うん!!」

 

「…勝ったんだ…!!アーロンパークが落ちたんだ!!!!」

 

アーロンの支配から人々は解放され、その喜びを爆発させた。

 

「ありがとう…!みんな…!!」

 

「まさか、海賊に救われることになるとは…わからんもんだな…」

 

「よーし!俺たちの英雄を胴上げだ!!…?あの男はどこ行ったんだ?」

 

 

「クソー!また縮んじまった〜」

 

「ルフィ!!!?」

 

「!!子供になってる!!!!」

 

「……小さくなったルフィもやっぱり可愛い…」

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃ、みかん畑を荒らされた分ぶっ飛ばしに行くわよ!!」

 

ギア3の副作用で小さくなったルフィが元通りに戻るまで愛でていたウタは、ナミがみかん畑の御礼参りに海軍の所に行くということで、一味のみんなと一緒について行った。

 

「操った海兵に本部への連絡はさせておいたよ。後はナミの好きにしてね!」

 

「ウタウタ…解除」

 

「チチチチチ!800万……!!何だね君たちは!?」

 

そして、ボコボコにしたネズミ達海軍に魚人海賊団の後処理と財産への不可侵を約束させたのだった。

 

「麦わら帽子の男!!お前が船長だな!!絶対に後悔させてやる!!」

 

「…それにしても、何で寝てたんだ…?夢も妙にリアルだったような…」

 

「知るか!!いいから魚人達を運んでおけ!!」

 

 

 

 

その後、アーロンの支配からの解放を祝って島中で宴が開かれた。

 

「みんなー!!ウタだよ!!今日はみんなの幸せを願ってたくさん歌うよ!!」

 

「「「「「「ウタちゃーん!!!俺たちの救世主!!!!」」」」」

 

「ウタに負けてられねェ!俺こそが!最強の魚人の幹部を倒した男!キャプテンウソップだ!!ウソップ応援歌歌います!!」

 

「いいぞにーちゃん!!」

 

「騒ぎすぎだろあいつら……ウタちゅわぁーん!!!!うるせえぞウソップ!!ウタちゃんの歌が聞こえねェだろ!!!」

 

「お前もだ…グル眉エロコック」

 

「なんだと!脳筋クソマリモ!!」

 

「生ハムメロン!!どこだァ!!……そういやナミは?」

 

 

 

「……やっと終わったよ、ベルメールさん…」

 

「ここに居たんだ……あんたの仲間が探してたよ、ナミ」

 

「ノジコ…ゲンさん…あのね、話があるの」

 

 

 

 





次回はいよいよローグタウン、そして、モクモクしちょる大佐が出ます。

なお、アイス持った覇気使いの幼女は、ネタで書いてるifルートの方には出ますが、本編には出てきません!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。