悲報 転生先が全ての元凶な件   作:ネオ・マフティー

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映画2周目見てきました!
生きているウタちゃんを見るだけで涙が止まらなかったです。
それにしても、原作のトットムジカの厄介さといったらほんと……

原作トットムジカがやらかしまくったので、その分、この話ではトットムジカにウタちゃんと赤髪海賊団に貢献してもらいます!


ターニングポイント1 歯車の狂った世界

レッド・フォース号船上。

 

特にやることもなかったので、前世に聞いてた曲をウタちゃんに教えることにした。

 

「すごいね!ムジカが教えてくれたココロのちずって曲、とっても素敵だね!」

 

ちなみにトットムジカは長いので、普段は省略して、呼びすてにすることになった。

それにしても、やっぱり素晴らしい歌声だよ。俺のおすすめのONE PIECEの曲を教えてよかったぜ!

魔王を構成してる感情達なんて、すっかりウタファンになって熱狂しちまってるしよ。

もしウタちゃんが見聞色使えたらびっくりするだろうな。数えきれないほどの「「「U・T・A」」」コールが聞こえてくるんだから。

 

こんな感じで歌を聞き、宴で騒ぐ。そんな平凡だけど確かな幸せがウタちゃんにはずっと続いてほしいもんだ。

 

まあ、エレジアの事件が起こらなかったから、後はフーシャ村に帰るだけだがな!

 

この時は、まだ、平和な船旅が続くと思っていた。

しかし、エレジアの事件が起こらなかったことで、この世界の歯車は大きく狂い始めていた。そして、本来なら交わらないはずの海賊団と、赤髪海賊団は出会ってしまった。

 

 

 

 

 

その日は珍しく、敵船発見の報告を受けて、いつも通りウタは船番をしていた。しかし、普段なら戦闘が終わっている頃になっても、シャンクス達は帰ってこず、いつにも増して船が激しく揺れ、外でも爆発音が絶えなかった。

 

「ねえ、シャンクス達はまだ帰ってこないの?」

 

ウタの問いかけに、一緒に船に残っていたラッキー・ルウはいつもと異なり厳しい顔をしていた。

 

その時、船を突き破る、凄まじい音が響いた。慌てて部屋を出たルウとウタは、音のした方へと向かう。すると、そこには肩で息をしたボロボロのシャンクスが膝をついていた。

 

「シャンクス!?」

 

あのシャンクスが!?一体誰に!?

そう思い、トットムジカが外の光景を見ると、前世でONE PIECEのアニメや漫画でよく見た、ビッグマムの海賊旗が見えた。

 

どういうことだ!こんな展開、原作でも映画でも知らないぞ!?

トットムジカが焦っていると、見覚えのある、化け物みたいな巨体の女と、鋭い眼光の大きなファーを巻きつけた、三叉の槍を持つ長身の男が船に降り立った。

 

おいおいおいおい!!

シャンクスが相手にしてたのは、ビッグマムにカタクリかよ!

おまけにベックマンやヤソップ達が戦っている相手も将星や幹部級のやつら、ビッグマム海賊団の主力じゃねえか!

 

 

 

トットムジカがエレジアを滅ぼさなかったことで運命の歯車が狂ったのか、ビッグマム海賊団ではなぜか、本来は起こらなかった航海中に突然起きたビッグマムの食いわずらいを直すため、進路を大幅に逸らすことになってしまった。

 

その結果、無事に目的のお菓子を食べ、本拠地に戻ろうとしていた、ビッグマム海賊団と赤髪海賊団は遭遇する羽目になってしまったのだった。

 

 

「ハハハハ…ママママ!まさか散々ちょっかいをかけてきた赤髪のガキと、こんな所で会えるとはね!カタクリ!こいつはここで確実に殺すよ!」

 

雷雲ゼウスに乗り、二角帽ナポレオンと太陽プロメテウスを構えるビッグマムと、不服そうにしながらも、カタクリが三叉槍を構えた。

 

状況は圧倒的に不利、それでも立ち向かうシャンクスを見て、ウタは声が出なかった。

 

 

 

ビッグマムのナポレオンと、シャンクスの愛刀グリフォンが激突する。同時に発生する覇王色の衝突は天を割き、凄まじい衝撃を撒き散らす。

この時、覇王色の強さはシャンクスが上回っていた。

しかし、相手は海の皇帝とも称されるビッグマム、シャーロット・リンリン。人の理を超えた怪物のごとき怪力と、シャンクスを上回る武装色の覇気で対抗する。

 

加えて、トットムジカが知る原作の12年前現在において、シャンクスは決して強さの絶頂期ではない。対してビッグマムは、ONE PIECE世界最大のデバフとまで呼ばれる「老い」が12年分少ない状態。より全盛期に近い、原作よりも力が溢れている状態だった。

 

さらには、ビッグマム海賊団最強の男、シャーロット家の最高傑作とも言われるカタクリの存在。

二対一という状態が不本意なためか、そこまで手は出してこないが、シャンクスを上回る見聞色を用いて、的確に、シャンクスを追い詰めていく。

それでも、シャンクスは諦めなかった。大切な仲間達を背負う船長として。愛する娘を守る船長として。

 

 

 

初めて体験した戦場の空気、ビッグマムとカタクリという、新世界の怪物達の覇気、そして、シャンクスが傷つき二度と会えなくなってしまうかもしれないという、恐怖。

声が出ず、唯一できる、歌を歌うことすらできない自分の不甲斐なさにウタは涙が溢れた。

イヤだよ…シャンクスが傷つくの。

イヤだよ…シャンクスが負けちゃうの。

 

そんな無力に打ちひしがれているウタに、トットムジカは語りかけた。

諦めるな、安心しろウタ!まだシャンクスは助けられる!

 

助けられるの!?助けて、シャンクスを助けてよ!トットムジカ!

 

ああ、まかせろ!

だが、それにはウタ、君の力が必要だ。君にはシャンクスを、みんなを助けることができる力がある!だから…

 

「俺を歌え、ウタ!!!」

 

 

……そうだった、私は赤髪海賊団の音楽家、ウタ!!

 

私にできるのは歌うこと!

だから歌うよ。シャンクスを助けるために。世界を滅ぼす破滅の歌、魔王の歌を。

 

瞬間、戦場に不吉なメロディが構成する禍々しい音楽が、世界を滅ぼす呪いの歌が響き渡る。

 

そして……… 殺戮と破壊を繰り返す怪物、古の魔王トットムジカが、現実世界に完全なる顕現を果たした。

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