ソード・ワールド2.5『ヴァイスシティ -悪徳の贄-』リプレイ 作:龍委員長
・非所見プレイ。(どのルートも未クリア)
選択肢は、選択後の指定イベント名までは読んで決める(不穏なイベント名はよける可能性がある)。指定先の内容までは(極力)読まない。
RP的な理由を付けることができれば回避するかも。
・「アウトロープロファイル」キャラクター作成ルールで作成(ヴァイスシティが想定していないビルド)。
+ウィークリングタンノズ(蛮族は想定されてない筈)
・ヴァグランツにはしない(冒険者ギルド登録前提なので)
・ソロプレイ→まもちきは弱点看破のためのみ=セージとるまでは省略。
・難易度:困難
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という企画を思いついてしまったため、魔都冬木の更新が滞っておりますことをお詫びいたします。
最近友人とヴァイスシティ遊んでたら楽しくなって、リプレイも書きたくなってしまいました。
なおリアルのほうでは既に4~5回挑戦していますが、未だクリアできておりません(汗)
こっちでくらいクリアしたい……。
こんな感じのキャラクターで悪徳の街に挑戦いたします。
今回、珍しく戯曲形式ではない、小説風になっております。
2022.8/17
弱点が間違っているとのご指摘をうけ修正いたしました。
プレイ自体は最後まで済ませてしまっているので、本文中では未修正のまま進行となります。ご容赦ください。
改めてご指摘下さった方、ありがとうございました。
キャラメイク
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キャラメイク*1
・名前:ボ・テレンス(汎用蛮族語が解る相手にはファーストネームを避ける。『排泄物』)
・斥候生まれのウィークリングタンノズ。(強襲兵)
・人族を釣るための餌に使われたが、運悪く(運よく?)釣られた人族に保護される。
・蛮族社会ではウィークリングゆえ、人族社会では蛮族故、目立つ事を避けて生きてきた(「目立たず完璧に生きる」(汎用型))。
・10歳:奴隷として過ごした。(拾われた先が奴隷商だった)
・結局人目を避けて自然の中で過ごす。街では暮らせなかった(レンジャー)。
・16歳:趣味が高く評価された(未設定)
・その生まれゆえ、蛮族討伐でも人族の悪漢討伐でも囮にされやすい(引き立て役は得意。《囮攻撃I》)
・22歳:人々を守るため冒険者になる(それでもなお、人族社会のほうがマシと考え人族社会に身をおく事に)
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ボ=テレンス
冒険者レベル:2 名誉点:0
ランク:- 穢れ:2
種族 :ウィークリングタンノズ 22歳 女性
種族特徴:[水中適性]、[甲殻の手]
弱点 :物理ダメージ+2点
能力値/能力値ボーナス
器用度:18/+3
敏捷度:18/+3
筋力 :13/+2
生命力:13/+2
知力 :14/+2
精神力:15/+2
技能:レベル
グラップラー:1、スカウト:2、レンジャー:1
習得言語
交易共通語、汎用蛮族語
戦闘特技
《追加攻撃》、《囮攻撃I》
装備
<甲殻爪>、<シンガード>、<投げ>
<ポイントガード>、<ラウンドシールド>*2
装飾品
背中:<ロングマント>
HP:19/MP:18
生命抵抗力:4/精神抵抗力:4
所持アイテムなど:
<冒険者セット>、<スカウト用ツール>、<救命草>×5、<魔香草>、<着替えセット>
所持金:150G
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導入3:手紙
「また来てしまった」
マントを右肩にかけたロングヘアーの女性が広い部屋の入り口でため息をついた。ここは格闘術の道場。近所の子供に教える護身術から剣闘士や冒険者を目指す者への本格的なものまで広く門下生を受け入れていた道場だが、今は女性以外に人の気配は無く寂しい雰囲気が広がっているだけである。
それもそのはず、師範であるテレンスは先日天寿をまっとうし、この道場は半ば空き家と化している。そんな場所へ通っているのは遺品の整理のため。というのは建前だと自覚がある。
近しい親戚は居ないと言っていた師。
(こんなバケモノを気にせず世話する変わり者他に居ないでしょうね)
よくないな。思考の中ですら師が生きていた時のような憎まれ口を叩いてしまう。産まれた時から周囲から求められないどころか積極的に傷つけられてきた自分にとって、師の優しさは異質に見えた。最初こそ反発していたが気がつけば自分から足を向けていた。最初は……そう、休憩中に振舞われる菓子で飢えをしのぐのが目当てだったはずだ。気がつくと師が積極的に指導してくれるほど熱心な門下生になっていた。
「テレンス殿はおいでか」
「?!」
突然声をかけられ思わず構えを取る。
「おっと、驚かして申し訳ない。我々はヴァイスシティの冒険者ギルドの依頼でこの手紙をテレンス氏に届けに来ただけなんだ」
道場の入り口には、いかにも冒険者という風貌の鎧に長剣の人間の男と、軽装のエルフの女性が立っていた。男の方が封書をヒラヒラと振って見せる。
封書を思わず受け取ってしまう。師匠への手紙。勝手に見てよいものか……。そんな風に悩んでいると冒険者は
「確かに届けたぞ」
と立ち去ってしまった。
意を決し封を開ける。右手を見られなくて良かった。
差出人はエドワード・ラトリッジ。種族は解らないがまぁ、人族だろう。悪徳の街ヴァイスシティに住んでいるとなるとまともな人物ではないかもしれないが。
(一番まともじゃないのは、私か)
そんな自嘲気味の苦笑がもれる。
手紙の内容は、詳細を書けない事情があるが、とにかくヴァイスシティまできて助力してほしいとのこと。
師匠との関係は解らないが古い仲のようだ。訃報が届いていないのは仕方が無いが知らぬまま待たせ続けるのは忍びない。何より困りごとがあるのなら、自分でも対応できる程度の事であれば力になりたい。
ラトリッジ氏の助けになることが師匠への恩返しになるかも、とは都合が良すぎる考えだろうか。
[スペード3]チェック
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「あ、あのっ」
決めると行動は早かった。道場を飛び出し手紙を届けてくれた冒険者を追いかけた。
師テレンスが既に他界していること。差出人はそれを知らないこと。テレンスのことを伝えにいきたいこと。可能ならば力になりたいこと。
そうした事情を説明し彼らが依頼を受けたギルドの名前を確認したいと伝えた。すると彼らは困ったように顔を見合わせた。
「すまない。実は冒険者ギルドの依頼というのは君を警戒させないためのうそなんだ」
「ウソ?」
「えぇその手紙の依頼を私たちにしたのは、ヴァイスシティにある盗賊ギルドなの」
犯罪者互助組織の依頼で来たなどと言えば聞こえも悪いしこちらが警戒して話を聞いてくれないだろうと思ったそうだ。
「正直に言うよ。ヴァイスシティにある【ミルタバル神殿市場】内の盗賊ギルドに頼まれたんだ。本当にあの街に行くのなら、お詫びに大まかな場所くらいは教えられるけれど」
そういって簡単に神殿の場所を教えてくれた。盗賊にも信仰されているとはいえミルタバルの神殿が盗賊ギルドを運営しているのかと少し驚いたが、自分の出自を目の前の冒険者が知れば犯罪者と同じような、それ以上の反応を示すのだろうなと思い至り少し気持ちが沈んでしまった。
「知っているとは思うけれどあの街は危険に満ちているから、気をつけてね」
気を付けたところで助からないときは助からないと、ジョークなのか脅しなのか判らないことを言いながら彼らは去っていった。ヴァイスシティから帰還したのでしばらくはゆっくりするのだそうだ。
「さて、急ぎ旅支度をしないと」
まだ見ぬ悪名高き悪徳の街。駆け出しの冒険者が向かうには過酷かもしれないが不思議と躊躇する気持ちは無かった。
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「ミッション03.ミルタバル神殿の盗賊ギルド」受注!
地図
A B C D E F
エ □ □ □ □ □ 新市街
地
56ミルタ
ウ □ バル神 □ □ □ 中央門
殿市場
イ □ □ 西門 新 市 街 地
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ヴァイスシティへの第一歩
ギィ、ギィ
船頭が漕ぐ櫂の音だけが静かに水面に吸い込まれていく。
ヴァイスシティの南を流れるビスクーネ河。その流れを北岸へと横切る船の上。渡し舟は10人単位で乗れるサイズだが他に客は無い。悪徳の街へ好んで行く者などそうそう居ないということか。逆に南岸へ向かう船は繁盛しそうだ。
「おまちどうさん。到着だ。足元には気をつけてな」
船頭が船をもやいながら声をかけてきた。
「ありがとうございます」
「何の用があるか知らんが、生きて帰る事を第一に考えることだ」
「……えぇ。命を捨てるつもりはありません」
「そうかい。ならいいんだがな」
降り立った船着場では衛兵がヒトと物の出入りを監視している。桟橋の前で一組ずつチェックを行っている。
「ん? 南から来たのか。<ビスクーネ渡河許可証>は持っているか?」
テレンスの順番になると、衛兵はそう尋ねてきた。
「持っていないけれど普通に乗せてくれたわよ?」
「あぁ、北上には必要ない。しかしこのヴァイスシティから出るためには許可証がないと出られない。5年ほど前に“千年の”チェザーリさまと“紅霞の”ナグーザーバラによって定められた規則でな。
今引き返すなら見逃してやることもできるぞ」
チェザーリとナグーザーバラというのはヴァイスシティの支配者といわれる4人のうち2人なのだそうだ。悪徳の街などという不名誉な二つ名があるにもかかわらず許可がなければ街から出ることは叶わない。船頭の言葉にも納得がいくというものだ。
しかし、彼女の決意は固いものだった。
「ありがとう。それでもやらなくてはいけない事があるの」
「そうか」
「出るときに必要になるのは事実だし、その許可証はどこで発行してもらえるの?」
「冒険者ギルドか、チェザーリ様に直接お願いするか、あぁ、船乗りや漁師は河に出るために船乗り協会から発行されているらしい。冒険者ギルドとチェザーリ様の邸宅はこの新市街地内にあるが、船乗り協会の場所は聞いたことがないな」
「ありがとう。あたってみるわ」
礼を言うとテレンスは街中へと足を踏み入れた。
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固定A:新市街地 1日目12時
灰色の巨石を積み上げた城壁が度重なる魔神や蛮族との戦いから新市街地を護っており悪徳と呼ばれる街にしては清潔な印象を受ける。
しかし、おそらく城壁の外は荒れているのであろう事も想像がついた。
「(街の支配者と呼ばれるような実力者が流れ者に会ってくれるはずもないし、冒険者ギルドかな)」
衛兵に聞いた道を進んだ先に、両開きの扉に複数の盾がデザインされた石造りの建物「冒険者ギルド<黄金の盾>」を発見する。
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A-3:冒険者ギルド<黄金の盾>
昼時ということもあり店の中は繁盛しているようだ。
(とりあえず、許可証の発行について聞いておこうかしら)
「次の方どうぞー」
「えぇと、渡河許可証? の発行ってここで良いのかしら」
「はい大丈夫ですよー。まずは<ヴァイスシティ住民証>を確認しまーす」
「……さっき街の外から来たばかりなのだけれど」
「あ、そうだったんですねー。すいません。ヴァイスシティの市民にしか許可証が出せない決まりなんですよー」
「その、住民証はどこでもらえるの?」
「ここでできますよー。街の外から来られた方に住民証を発行する場合、街への貢献を示す必要があるので、冒険者登録してもらうようになりまーす」
「……じゃぁ、冒険者登録をお願い。まだ駆け出しだけれど冒険者ではあるから」
「かしこまりましたー。ではこちらに必要事項の記載をお願いしまーす」
「……」
[クローバー1]チェック
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カウンターから一歩も動いていないのにタライ回しを受けたような疲労感を感じていると受付嬢が声をかけてくる。
「いまちょうど依頼が入ってきてたんですけど、受けてみませんか?」
「内容は?」
「【36:時計塔屋敷】っていうアパルトメントがあるんですけどそこの管理人さんが、屋敷の周辺に出没する通り魔をやっつけてほしいそうなんです」
「期限は?」
「特にはありませんけど、今受けてもらえないならたぶん他の冒険者にお願いすることになると思います。早い者勝ちですからね。基本的には」
「なるほど。
(……信頼は築いておくべきよね)
解ったわ。その依頼を受けるわ」
「ありがとうございますー。
あ、管理人さんの話では、その通り魔ってけっこう強いみたいですから気をつけてくださいねー」
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「ミッション04.ティエラの困り事」受注!
地図
A B C D E F
エ □ □ □ □ □ 新市街
地
56ミルタ
ウ □ バル神 □ □ □ 中央門
殿市場
36時計
イ 塔屋敷 □ 西門 新 市 街 地
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「がんばってくださいねー」
「ねぇ」
「はい?」
「住民証」
「あ」
「あ?」
「いえいえごめんなさい。冒険者登録していただけたので手数料500ガメルいただければ発行できますよ」
「ごひゃっ? ……ごめんなさい。待ち合わせが足りないから今度にさせてもらうわ」
「わかりましたー。お金が貯まったらまたお声かけくださーい」
「……依頼って1つずつしか受けられないの?」
「いえいえ。いくつでも大丈夫ですよー。でも期限がある依頼もありますから欲張りすぎには気をつけてくださいねー」
「今は他にどんな依頼があるのかしら」
「ちょっと待ってくださいねー
行方不明者の捜索とー死体捜索巡回ですねー。前者はそのままの内容で、後者は何かの原因で亡くなったヒトの死体が放置されてないか見回りをしてもらうというものですー」
「……(資金調達は必要だし、いいか)
いいわ。両方受けさせてもらうわ」
「ありがとうございまーす
まず、行方不明になっているのはカーチスさんというドワーフの行商さんですねー。【23.自由市場】でお仕事して居ることが多いのでそちらで聞き込みをしてみてくださーい。
死体捜索のほうは、当然ヒトが襲われやすい場所を見てきてもらうことになるので気をつけてくださいねー。今回は、【55.迷宮小路】ですねー。あそこは入り組みすぎてて行き倒れもありえるのでよろしくおねがいしまーす。
市場と路地の場所はこの辺りですねー」
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「ミッション23.行方不明者の捜索」
「ミッション24.死体捜索巡回」 受注!
地図
A B C D E F
56ミルタ
ウ □ バル神 □ □ □ 中央門
殿市場
36時計 55迷宮
イ 塔屋敷 小路 西門 新 市 街 地
固定C 23自由
ア 封鎖街 市場 新 市 街 地
区
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「どこも近場で助かるわ。でも行き倒れが出るような場所が街の出入口にあるのは危険すぎない?」
「えぇ、なので西門はあまり使われませんねー。みなさん旧市街に出るときはもっぱら中央門を通られますよー」
「なるほどね。じゃぁさっそく捜索に」
「そうだ、冒険者保険はご入用じゃありませんかー? 万一の時、死体の捜索回収を請け負わせていただきまーす。蘇生の費用は頂きますが野ざらしにならなくてすみますよー」
「いまから私がするのもその事業の一環というわけね」
「はい。あ、捜索の場合そのヒトが保険加入者かどうかは問いませんので気にせず持ち帰ってくださいねー」
「そうなのね。
で、保険に加入する方法は?」
「お1人500ガメルで一ヶ月間有効となりまーす」
「今、住民証発行の500が払えないって言ったばかりのはずだけれど?」
「だめですかー。ではお昼時ですし、食事でもいかがですかー?」
「……商魂たくましいわね。まぁ、確かに小腹がすいたわね」
「ではではテーブルへどうぞー」
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10ガメルで食事。1時間経過。
所持金150G→140G
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固定A:新市街地 1日目13時
「さて」
食事を済ませ、移動を開始する。目的地は西門そばに固まっている。いきなり行き倒れが出るような土地なのは不安だし、中央門から他の目的地を優先するのもテかもだが……後回しにしても面倒なだけか。
そうかんがえテレンスは西門から旧市街へと出ることにした。
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イ-B 【55:迷宮小路】 1日目14時
「なるほど、迷宮小路」
踏み入ると、背の高い建物に囲まれ、路地も入り組み時折階段での上下動も強いられる。この区画が開発されたとき、必要に迫られるごとに建物を後から後から無計画に増築していったのだろう。知らなければ道に迷うのもうなずける。
「さて、行き倒れが居ないか探さないといけないのよね」
独りごち、目に付く横道に手当たり次第に入っていく。
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探索判定:目標値9
4+(1,4)=9 成功!
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「……? あれは」
何度かの階段を降り、角を曲がったとき壁にもたれかかるように座り込む人影を見つけた。こんな所でひと休みしているのが不自然なくらい身に着けている物が高品質だと一目でわかる。
「もし?」
声をかけても反応がない。
「もし? 大丈夫ですか?」
左手で肩をゆすってみるが反応するどころかそのまま倒れてしまった。少し驚いたが、すぐに脈などを確認する。……間違いなく事切れている。
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身なりの良い死体を見つけた!
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傷病者を装った追いはぎを警戒していたが杞憂だった。が、
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危険感知判定:目標値11
4+(5,6)=15 成功!
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殺気を感じ飛び退いた後に、ガガッと2本の矢が突き刺さった。建物の影からフードを目深にかぶり小さな弓を手にした背の低い人影が2つ姿を見せる。
「○×△□!」
何か喚いているがテレンスには解らない。
「ソレ オレ モチカエル」
死体を指差しながら汎用蛮族語で伝えると、一瞬キョトンとしていたが、
「ダメ オレノ!」
とやや体の大きい方が地団太を踏み怒りを露にする。
「(ま、退いてくれるわけないか)」
諦めて構えを取る。
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アローフッド×2が襲ってきた!*3
先制判定*4目標値9
5+(1,5)=11 成功!
両陣営前線配置
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(周囲にヒトの気配はない。なら、右腕を使っても問題ないわね)
マントの下で隠し続けている右の拳を強く握り締め、まずは小柄な方の妖魔を殴りつける。
「※!▽!」
懐に飛び込んでの2連激。まだ立っている。
「っ!」
攻撃にひるむかと思えた妖魔は至近距離の相手に矢を引き絞り放つ。油断していなかったつもりだが、左腕を掠め飛んでいく。
「▲~!」
こちらが汎用蛮族語なら解る事を忘れているのか(恐らく)妖魔語で何か叫びながら大柄な方が矢を放つが、もう油断はない。
手負いにトドメを刺し、残る1体の攻撃を確実にかわす。そして
「クラエ!」
右ストレートが顔面に突き刺さる。怯んだところに
「モヒトツ!」
同じ場所に拳を叩き込む。
ドサリと倒れ動かなくなる妖魔。
「ふぅ。お金に困ってるの。悪いけどもらっていくわよ」
妖魔のボロボロな弓を手にとる。まぁ、何も無いよりはマシだ。
「ん? これって、話には聞いていたけれど本当に体内から出てくるのね」
大柄な方の妖魔のそばに金属片のような物を発見した。
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戦利品
<剣のかけら>、<粗末な武器>(10G)
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イ-B 【55:迷宮小路】 1日目15時
「さてと、あとはこの死体をギルドに持って帰れば……」
身なりの良い死体を担ぎ上げてからふと気付く
「どっちから来たんだったかしら」
これではミイラ取りがミイラという奴だ。早く出口を探そう。
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55-1.迷宮小路を通り抜ける 1日目15時
《トランプの迷宮》攻略開始
「さて、とにかくこの死体をギルドまで持ち帰らないと。
……地道に道を探すしかないわよね」
~~~~~~~~~~
探索判定目標値11
4+(1,2)=7 失敗
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(もう、全然道順が思い出せない……)
~~~~~~~~~~
伏せ札のイベントへ スペード6
危険感知判定目標値13
4+(2,1)-2*5=5 失敗
コンフューザ×2に遭遇。襲い掛かってきた!
先制判定目標値9
5+(1,6)-2=10 成功
両陣営前衛配置
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(遺体を損壊しないように立ち回らないと……)
「このっ! くっ!」
遺体を担いでの戦闘など考えた事もなかった。やせ細った子供のような魔神は醜悪な笑みを浮かべたままヒョイヒョイと軽くステップを踏んで避けてしまう。
『ケケケケケケケケ』
「つっ」
小人が振るう小刀が腕を掠めた。これは危険すぎる。決断は早かった。
向こうが反撃を警戒してか一瞬見せた隙を逃さず踵を返し全速力で駆け抜ける。
『! ?!』
逃亡を想定していなかったのか、魔神の反応が一瞬遅れる。そのおかげで荷物を抱えた状態でも何とか逃げ切ることができた。
~~~~~~~~~~
手札:スペード6追加
<救命草>使用。8点回復。HP12→19
手札:裏向き1枚追加
数字合計6
探索判定目標値11
4+(1,1)-2=自動失敗
伏せ札イベント ダイヤ7
危険感知判定目標値10
4+(1,5)-2=8 失敗
ゴブリン×2が襲い掛かってきた!
先制判定目標値11
5+(3,4)-2=10 失敗
両陣営前線配置
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『×○▲■!』
「ガハッ」
妖魔2体の攻撃を何とか避けようとするが1発重いのをもらってしまう*6。
「~~っ。ごめんなさい!」
担いでいた死体をその場に投げ捨て、いつもの構えを取り直す。
「これでも、くらいなさい!」
蹴りを入り口とする2連撃。しかしゴブリンはそれをするりとかわしてしまう。
「?!」
特に2発目の拳は当たりを確信する鋭さが出せていた*7。
しかし、何かを庇いながらでないのなら遅れをとる相手ではない。振るわれる棍棒を避けながら拳を叩きつけていく。
1撃、2撃
ゴギャッ
殴ったテレンス本人が驚くような音と共に拳がゴブリンの顔の形を変える*8。が、それでも倒れず向かってくる*9。
「しつこい!」
ひらりひらりとゴブリンの攻撃を避けつつ拳を振るう。1撃目は牽制。本命の2撃目!
ドッ
流石にダメ押しのような一撃を受け倒れる。
「(残り1匹!)」
気が急いていた。片方を倒し油断した。決して浅くない傷*10があった。言い訳はいくらでもできるがソレが命取りだったのは間違いない。倒れたゴブリンの挙動に向いている意識の外から棍棒が振るわれた*11。
ドゴォッ
「ぐはっ」
またも強烈な一撃*12。激痛のおかげでむしろ意識はハッキリしている。
「(どうする? このまま戦う? どうせ死体は自分や魔物に蹴飛ばされたり踏まれたりして取引に使える状態ではない。ならむりに留まらず逃げる選択肢も……)」
逡巡が生まれる。が、それでも彼女は継戦を選択する。1対1で戦えないような相手ではない。
「あなたもお仲間同様寝ていなさい!」
師匠に叩き込まれた基本となる拳の2連撃。それなりの傷は負わせられたと思うがまだ足りない。
油断するな。次がくる。不思議と意識がクリアになっているのを自覚する。まるで相手の攻撃が見えるかのようだ*13。
しかしそれで間合いが離れすぎたか拳が空を切る。でも大丈夫だ。これは牽制でもある。2撃目をしっかり当ててやればいい。
こうなってしまえば不安は何もない。相手の動きも鈍っている*14。
「これで、寝なさい!」
身長差ゆえぐっと屈み込んでのアッパーカットのようなブローがゴブリンの胴に突き刺さる。
一瞬ビクリと痙攣のように身体を震わせると、妖魔は動かなくなった。
「はぁ……はぁ……おかね……」
ボロボロだが死体回収による追加報酬が無くなった以上小銭でも稼がせてもらわないと生活にかかわる。
~~~~~~~~~~
戦利品
武器(30G)
手札:ダイヤ7追加
数字合計13
<救命草>×2個使用。合計15点回復。HP17
手札:裏向き2枚追加
探索判定目標値11
4+(1、5)=10 失敗
伏せ札イベント ダイヤ9
危険感知判定目標値12
4+(4,4)=12 成功!
サーベルフッド2体を発見!
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「はぁ、はぁ、……(戦って勝てない相手ではないけれど、薬草がもう心許ないし、ここはやり過ごしましょう)」
~~~~~~~~~~
戦闘回避選択。
手札:ダイヤ9追加
数字合計22 脱出条件達成!
[ダイヤ28]チェック
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イ-A 【36:時計塔屋敷】 1日目16時
「ん? 新市街の方に出たかったけど反対側に出ちゃったみたいね」
まぁ、こちらはこちらで別の依頼を受けているから良いか、と目的の建物を探す。
すこし歩くと木造二階建てで建物と敷地を囲う石塀の間に前庭を持つ建物が見えてきた。
「ここかしら」
門扉から中をのぞくと長い黒髪をポニーテイルにした女性が掃き掃除をしている。声をかけると彼女のほうから近づいてきた。外見は人間のようだが人間にしては肌が異常と思えるほど白い。
「どちらさま?」
「あ、えと、黄金の盾から来た冒険者なのだけれど、ティエラさん、ですか?」
「えぇそうですけど。あ、ひょっとして依頼を受けてきてくれたんですか?」
「えぇ、通り魔が出るとの事ですけど」
「そうなんです。しかも結構強くて手強いんですよ。失礼ですがまだ冒険者を始めたばかりなのでは?*15」
「まぁ、経験は少ないけれど、急ぎの用件ではないんですか?」
「もちろん早く解決してくれるならそれに越した事はないけれど、ボルグが数名の子分を連れているから……。若い冒険者が背伸びして命を散らしていくのを見たくもないですから。充分な準備ができてからで良いですよ」
「確かにそれはちょっと今の自分では力不足かもしれませんね。
そうおっしゃってくれるなら、申し訳ありませんが後日ということで、私はこれで失礼します。できるだけ早く解決できるよう頑張りますので」
「えぇ、でも決して無理はしないでくださいね」
(さて、そろそろもう日が暮れるけれど、どうしようかしら……あの迷路みたいな路地に引き返すのも何だし……他の目的地に向かってみようかしら。その前に松明に火をつけないと)
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ウ-A 【11:宿屋<ドワーフの火祭り亭>】 1日目19時 松明残り1時間
11-1:シモンの客引き
松明の明かりを頼りに進む先に窓から明かりを漏らす建物が見えてきた。酒場か宿屋か。
(宿だと有難いのだけれど)
近づくと玄関の上に交易共通語で<ドワーフの火祭り亭>と看板が掲げられている。
「あ、宿をお探しですか?」
そこまで近づくと人間の少年が声をかけてきた。
「えぇ。あなたはこのお店の子?」
「あ、はい。シモンて言います。この宿屋<ドワーフの火祭り亭>で働いてます。もし、宿が決まってないならいかがですか?」
「御代はおいくら?」
「1部屋、1泊100Gです」
「……」
所持金*16の大半が吹き飛ぶ額に眉根を寄せるテレンス。
「ごめんなさい。もう少し安い部屋は無いかしら」
「え、えと、それじゃ、70Gならいかがですか?」
「(所持金の半分……)えぇと、その……」
子供相手に必死に値引き交渉している状況にやや恥ずかしさを感じながらも、生活には代えられない。
「あ、朝ごはんもサービスしましょうか?」
「(出費額が変わらないと……)うぅん……」
「す、すいません。これ以上は……」
泣きそうな顔で見上げてくるシモン少年。
「解ったわ。ではそれでお願いします」
「! ありがとうございます!」
涙ぐんだ目をこすり満面の笑みでシモンはテレンスの手を引き、宿の中へと入っていった。
「おじさん! お客さん!」
----------
11-2:宿泊する
「いらっしゃい」
シモンとは真逆でしかめっ面の男性がカウンターに座っていた。機嫌が悪いのかと思ったがもともとそういう顔つきらしい。
「1泊お願いしたいのですが」
「4人部屋だが1人でも泊まれる。1泊100Gだ」
なるほど、それならその額にも納得である。
「あ、おじさんごめんなさい。朝ごはんつきで70て言っちゃった」
「……」
「彼を責めないであげてください。私の手持ちが少なかったもので。子供相手に申し訳ないです」
「まぁ、70でも払ってくれるなら良いが、あと地下室になるが1人部屋もあるそちらなら10Gで良い」
今度は破格の安さだ厩舎に止めてもらうのでも15前後はとられるのに、地下室とはいえ10……。しかし、財布事情を考えると……。
「地下室で」
「毎度。食事は?」
「今晩はけっこうです」
~~~~~~~~~~
所持金:130G
----------
11-3:地下室での宿泊 1日目21時
値段の割りにマトモな寝室だったことに安堵し、ベッドに横になって寝ていると……。
~~~~~~~~~~
危険感知判定目標値11 4+(2,3)=9 失敗
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ドンッ
部屋のドアが乱暴に開けられ人影が雪崩れ込んできた!
~~~~~~~~~~
ボルグハイランダー、サーベルフッドに寝込みを襲われた!*17
不意打ちのため先制判定不可!
----------
「シネ!」
汎用蛮族語での叫び声で目を覚ましたが何ができるわけもなく直撃を受けてしまう。
「ぁっ! が……」
ベッドから転がり落ちたところに妖魔が持った剣が飛んでくる。
「くっ!」
ギリギリの所でかわし、部屋から飛び出した。蛮族が奥まで入ってきた事で何とか脇をすり抜け部屋から飛び出すことができた。
「(どういうこと? 人族が蛮族を引き込んで? 私の正体が知られて? とにかく、ここから離れないと、このままじゃ……早く、逃げ)」
意識が遠のく。身体が重い、視界がかすむ、自分が今どこを歩いているのかも判らない……。*18
~~~~~~~~~~
1日目21時 死亡(1回目)
ミッション04、23、24破棄*19
と、流石悪徳の街、1日生き残れませんでした。おかしいなぁ。ウィークリングて人族より強いはずでは??(なおダイス目)
こんな感じで、小説風にもチャレンジしつつリプレイを書いていきます。お付き合いいただけますと幸いです。