ソード・ワールド2.5『ヴァイスシティ -悪徳の贄-』リプレイ 作:龍委員長
8日目12時
固定A:新市街地A-3:冒険者ギルド<黄金の盾>
「……」
さすがにもう驚きはない。自由市場に向かっている最中で記憶が途絶えている。
「あの、コレ」
いつも(と言えてしまうほど世話になっているのが情けない)と同じようにそばにいた受付嬢が手鏡を渡してくる。
「……!」
受け取り覗き込んだ鏡に映る自分の顔に息を呑む。口の横というか左頬に大き目の痣が浮かんでいる。間違いなく蘇生による穢れの影響だ。
「あ、あの、その」
受付嬢は狼狽しながら口を開くが、上手く言葉が出てこないらしい。ひょっとしたら痣の事を自信の責任のように考えているのかもしれない。
「大丈夫。気にしないで」
起き上がり上階へつづく階段に向かう。
「は、はぁ」
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全滅表――所持物
3.所持金のすべてと、武器防具装飾品以外のアイテムすべてを失っている。
全滅表――蘇生状況
「冒険者保険」に加入しているので、自動で6.「固定A:新市街地」の<黄金の盾>。
<魔神化血清>特約加入により蘇生費用免除。
穢れ度の増加
2d+0+2=12
→穢れ+1(合計3)。痣が現れる(+1)。
痣の場所*1
2-2.顔
魔神化能力表
3-6.魂の吸収
主動作で適用ダメージと同数のMP回復を行う精神効果属性魔法ダメージ攻撃。
魔神化影響点1(合計3)
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「(武器や聖印は無事だけど、荷物は全部持っていかれてる……財布の中身が少なかったのがせめてもの救いかな)」
心の中でボヤきながらギルドへの預金を元に必要なものを買いなおす。
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買い物
<冒険者セット>、<スカウト用ツール>、<魔晶石(5)>、<保存食(1週間分)>、<着替えセット>、<食器セット>、<マフラー>
冒険者保険[ダイヤ1]、<魔神化血清>特約[ダイヤ2] 再加入
合計:2,287G
預金引き出し:213G
預金残高:12,500G
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「(痣を隠すマフラーの邪魔になるから、聖印は腰に提げて、と)
あとは、依頼を何か」
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受けたかったけれど出たのが「21.北部への遠征」「25.荷物の運搬」と初期作成状態だとキツいので辞退。
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仕方なく本来の目的のために酒場<死にたがりの亡者亭>を目指すことにする。
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地形
A B C D E F
□□□ 46 □□□ □□□ □□□
エ □□□ 火葬場 □□□ □□□ □□□ 固定A:新市街地
□□□ □□□ □□□ □□□
34死ニタ 23 □□□ 15 □□□ A-5:
ウ ガリノ 自由 □□□ 茶会 □□□ 中央門
亡者亭 市場 □□□ 通り □□□
36 13始祖 A-4:
イ 時計塔 神の大 西門 固定A:新市街地
屋敷 神殿跡
固定C □□□
ア :封鎖 □□□ 固定A:新市街地
街区 □□□
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8日目14時
13:始祖神の大神殿跡
「さて、もう1週間もたっているのに何も進展が……」
「なぁそこのアンタ」
先を急ごうとした矢先、声をかけられた。
「金がないんだ。頼む何も言わずコレを100Gで引き取ってくれ」
ボロを着た男が麻袋を押し付けれ来る。
「(情けは人のためならず。だと信じて)
良いわよ。100ね?」
「あ、ありがとう! 助かるよ!」
麻袋と銀貨を交換すると男は新市街地へと走っていった。
「さて、どんなガラクタを押し付けられたのか……」
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<劣化した栄光の宝石>(120G)獲得
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「よっぽど切羽詰ってたのかしら。これなら普通に売れば100なんて下らないでしょうに*2。
さて、先を急ぎましょう」
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8日目16時
36:時計塔屋敷
「(しまった。もう少しお金多目に下ろしておけば、部屋を借りれたわね)」
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8日目17時
34:酒場<死にたがりの亡者亭>
「やっと到着、と。
ギルド員の話だと1度はたどり着いてるはずなのよね*3」
入り口の戸は閉じているが、夕飯時だからか喧騒が漏れ聞こえてくる。
カランコロン
ドアベルを鳴らしながら中に入った瞬間、取っ組み合いをする人族と蛮族の一団と目が合った。
「(あ、デジャビュ)」
『見てねぇで手ぇ貸せオラァ!』(的な怒鳴り声)
「(私と同じ駆け出しっぽい人族の戦士と、大柄な妖魔)」
無言で妖魔――ボルグの側につくオルスティア。
「人族のくせに蛮族につくのか!」
「この悪徳の街で何を言っているのかしら」
横でボルグが何か言っているが言葉はわからない。それでも自分の味方をする意思は通じたのかこちらに刃を向けてくる様子はない。
「人族の恥さらしが!」
斬りかかってきた人間をボルグが逆に武器で攻撃して動きを止めてします。
「(剣で……ダメ。巨大化してボルグまで攻撃しちゃう……どうしたら……)
?」
動けずに相手の人間を睨んでいると、彼の足元に落ちる影から何かが這い出てきたように見えた。
その何かが彼の足に触れた瞬間、
「ぐぁ?!」
突然彼が血を吐いて跪いた*4。
口の周りを紅く染めた顔が上げられると混乱と憎悪に染まった瞳をオルスティアに向けてきた。
「てめぇ……何しやがったぁ!」
「!」
しかし虫の息で放たれる斬撃はかすりもしない。
そこへ
「ガアァッ!」
容赦のないボルグの一撃で男は動かなくなった*5。
「A∀A∀A∀A∀A∀A∀」
戦いの後片付けをしているとボルグが話しかけて何かを手渡してきた。
「え、え?」
「助太刀の礼だとよ受け取っときな」
酒場のマスターが通訳してくれる。改めて渡されたものを見ると〈剣のかけら〉だった。
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戦利品
銀貨50G、〈剣のかけら〉×3
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8日目18時。
「戦士かと思ったら魔法使いだったんだな」
「くそ、それがわかってりゃそっちに賭けたのに」
倒された人族は絶命してしまったというのに呑気に賭けの清算をしている客たち。
「しかし、見たことない魔法だったな」
「何でもいいさ儲けさせてもらった礼だ。呑んでくれ」
賭けに勝ったのか気分よくオルスティアに奢る者たち。
「あ、ありがとう。
(魔神の力とはいえないわよね)」
「あのマスター?」
「ん?」
店の奥に居る人間の店主――トトニーに声をかける。
「この店でカリンという人間の女が働いてると聞いたのだけれど」
「……」
「? これは?」
トトニーは質問には答えず、紙切れを見せてきた。そこには女給を募集している旨が書いてある。
「もうすぐ女給が退職することが決まっていてな。いい子を紹介してくれたらカリンの行方を教えてやるよ」
「なるほど?」
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ミッション01.カリンの消息 クリア!
星×4 獲得。合計5個なので成長。
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獲得経験点:星×5+討伐魔物レベル+自動失敗回数=1,160点
成長:(2,6)敏捷度(12→13)
技能:フェンサー1→2
残経験点:160点
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8日目19時。
退職する女給はアンジェラといい、約1週間後に退職が決まっているという。
「人手は欲しいが、ご覧のとおり荒くれの多い店でな。なかなか成り手が見つからないんだ」
店主のトトニーはため息まじりに説明してくれる。
「いい働き手を見付けてくれたら情報だけじゃなく金も出そう。1,000Gでどうだ?」
こちらとしてはカリンの居場所を聞けるだけでも充分なのに報酬も出るというのであれば条件を断る理由がない。
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ミッション11.女急募集 受注
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34-2:酒場での飲食
「それじゃぁ、さっそく何か知ってそうな人は居ないかしら……」
と、思ったが酔っ払いから情報を聞き出すにはそれなりの準備が要る。具体的には食事を奢ってやれるくらいの懐の余裕が*6。
ひとまず腹ごしらえをして出直すことにしよう。最近ケチが付き過ぎているので少々贅沢をして勢いをつけることにした*7
「お食事中失礼」
そう声をかけてきたのは人間の男性。ボルドーと名乗った。
「私は依頼屋をしておりましてとある筋からの依頼を冒険者にお願いしておりまして、良かったらお仕事1つ引き受けてくれませんか?」
ちょうど金の必要性が明白になっていたところだ。
「どんな依頼があるの?」
「ありがとうございます。今はですね、旧市街の北部への遠征、それから荷物を目的地に運んでいただきたいという依頼があります」
「……(私が冒険者ギルドで断ったからこっちに流れてきたとかじゃないわよね?)
期限はあるの?」
「どちらもございません。もちろん、早いに越したことはありませんが」
「……じゃぁ北部への遠征を受けようかしら。そのうち足を踏み入れることになるでしょうし」
「承知しました。
では、依頼の詳細を
目的地は街の北部中央(ク-C)にある【33:石の街】の様子を見てきていただきたいのです」
「了解したわ」
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ミッション21.北部への遠征 受注
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8日目22時
36:時計塔屋敷
日が暮れているので酒場を出る前にたいまつに火をつけて新市街へ急ぐことにする。当初の目的と全然違っているけれど蓄えがあってよかった。
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8日目23時
13:始祖神の大神殿跡
こんな不気味な場所で立ちんぼが居るとは思わなかった。
「ねぇ、おねぇさぁん」
どんなに色っぽくてもそんな贅沢している余裕は無い。勧誘の声を無視して足早に立ち去った。
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8日目0時
固定A:新市街地 A-3:冒険者ギルド<黄金の盾>
すでに真夜中。冒険者ギルドへと急ぐ。
「おかえりなさい」
もう遅い時間なので今日はひとまず部屋を取って眠ることに*8。
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9日目6時
「おはようございまぁす」
「えぇと、預金を500Gおろして、あと何か依頼を」
「はぁい。今だと、荷物の運搬と犯罪者の追跡がありますね」
「あんまりゆっくりはできないけれど……犯罪者を放置するわけにもいかない、か」
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ミッション26.犯罪者の追跡 受注
預金12,500→12,000G。所持金120→620G
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「さて」
朝一から呑んだくれている冒険者たちに目を向ける。
「私より長くこの街で冒険者をしている人たちなら何か知らないかしら」
「ねぇ、少しいいかしら」
「? なんだアンタ?」
「最近この街で冒険者を始めた者なんだけれど、訊きたい事があって」
挨拶もそこそこに相席しながら銀貨の入った袋を冒険者の前に置く
「……で?」
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情報収集判定:目標値11*9
8(400G)+7=15 成功!
残所持金:220G
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「はぁ、アンジェラちゃん辞めちまうのかぁ」
「えぇ。トトニーさんが新しい女給を探しているのだけれど、心当たり無いかしら」
「あー……時計塔屋敷に部屋を借りている、ミニーって女が転職したいって言ってたかなぁ」
「時計塔屋敷のミニーね。ありがとう」
席を後にして街を出ることにした。
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ミッション26:犯罪者移動先 イ-B。
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9日目9時 イ-B
13:始祖神の大神殿跡
雪のような少女との出会い
「た、助けて!」
相変わらず陰鬱な雰囲気の神殿跡を通り過ぎようとしたら背後から声をかけられた。振り返ると雪のように白い肌の、人間なら10代に見えるエルフの女性が駆け寄ってきていた。
「追われているの! かくまって!」
それだけ言うとエルフは倒れた石柱の後に隠れた。
いったい何が……。呆けているとガチャガチャの金属のぶつかり合う音とともに、黒い鎧の一団が現れた。
「ここにエルフの少女が来なかったか?」
「え、あー」
少し考えてから
「エルフかどうか確認できてないけれど、向こうに走る人影なら見かけたけれど」
それがその人かしら。と首を傾げてみせる。
騎士たちは顔を見合わせるとオルスティアが指差したほうへと走っていった。
「……行ったみたいだけれど」
しばらく様子を見てから柱の陰に声をかける。
「ホント?」
陰から顔をのぞかせるとエルフはそばまで戻ってきた。
「はぁ。助かったわ。ありがとう。
私はユi、コホン。ユーニよ。急いでいるから失礼するわね」
それだけ言い残すとエルフは騎士たちとは逆のほうへと走ってそのまま居なくなってしまった。
「……なんだったの?」
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[クラブ14]、★×2 獲得。
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「(一応依頼を受けた犯罪者も探さないと)」
ユーニを見送った後そう考えて、聞き込みしたもののこれといった情報は得られなかった。ただただ足元見られて終わっただけだった。
仕方ないので先を急ぐことにする。
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情報収集判定:目標値11 所持金220→20G
4+(5)=9 失敗
ミッション26:犯罪者移動先 ア-B*10
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9日目10時 イ-A
36:時計塔屋敷
「あら、おはようございます」
門から屋敷を覗くといつものようにティエラが庭掃除をしていた。
「えぇと……ここの店子さんにミニーさんという人が居ると聞いてきたのですけれど」
「ミニーさんに御用ですか? 困りましたねこの時間だとたぶん寝てらっしゃるかと」
ティエラは頬に手を当てて眉を下げた。
「もし御用ならお昼過ぎ……14時くらいなら起きていると思いますけれど」
「(あと4時間……)それじゃ時間をつぶしてまた来ます」
「はぁい……あの」
「ふぁい?」
「敷地の前で食事を始められるのはちょっと……」
「ふぃふれいひまひた」
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〈保存食〉で食事。<保存食>×7→6
ミッション26:犯罪者移動先 イ-B
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9日目12時 イ-B
《13.始祖神の大神殿跡》
依頼を時間つぶしでこなすというのもおかしな話だが、調査もしておこう。
「案外、こういう廃墟を根城にしていたりし、て?」
「?! んだ、テメー!」
なんとなしに覗き込んだ瓦礫の裏でいかにも人相の悪い人間が座り込んでいた。
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探索判定 目標値:13
3+(11)=14 成功!
犯罪者の正体
匪賊の雑兵×2 彼らはボス扱いなのでこの戦闘は逃亡できない!
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「ッゾコラー!」
まさか本当に居るとは思っていなかったため完全に機先を取られるかたちになってしまった。回避も間に合わずモロに斬撃を受けてしまう。
「っ! 盾神さまっ」
神の奇跡で持ちこたえるが
「ッケンナコラー!」
「っ!」
数での有利不利はいかんともしがたい。ジリジリと追い詰められていく。*11
約3分*12にも及ぶ斬り合いの結果……
「いい加減逝っとけ!」
「か……あ」
地に伏したのはオルスティアだった。
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気絶により戦闘不能。死亡(4回目)
と、いうわけで(キャラ的にもストック的にも)後がなくなりました。
戦闘やクライマックスイベントが絡まない、CRPGやMMORPGのようなネトゲでお約束のお使いミッションて何で無いんですか?(涙目)
アンデット化にリーチのかかったオルスティアの明日はどっちだ。
次回までしばらくお待ちください。