コードギアス〜反旗のソァールト〜   作:蛇狐烏

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 あーいーも変わらず遅れ出す、するよナーヴァスに、蛇狐烏です。
 今回は河口湖のホテルジャックのとこです。
正直ニーナのとこをどうするか悩みましたが、人の悪夢(トラウマ)は終わらねえ!と言う事で
それではどうぞ


白羽の 剣

 

 

トォルルルルルン♪ トォルルルルルン♪

 

「お、ルルーシュからか」

 

《もしもし、兄上。今回はその、申し訳ありません。忠告を受けていながら負けてしまいました…。》

 

「構わないよ、ルルーシュ。敗北というのは賢しい者であればある程体験しづらく、良き経験に成る。むしろ感謝するのはこっちだ。ありがとう、生きて帰って来てくれて」

 

《分かりました。反省しておきます。そういえば兄上、特派では何か分かりましたか?》

 

「ああその事なんだけど、君が白カブトと言っていたKNFはランスロットというらしい。そしてそのデヴァイサー「おい!電話なんかしてねえで」

 

 ルルーシュがコーネリアとの初交戦の数日後、日本解放戦線による河口湖のコンデンションセンターホテルジャックが行われた。彼らが多くのブリタニア人の人質を取り、求めた交渉内容は知らないが奴が取った行動や方法を見るだけで、上手くいかないのは目に見えてる。

 

「やるかもしれんとは思ったが、古いな」

 

 草壁の考えを読んだ俺は予めホテルに忍び込んでおり、人質の中に紛れていた。記録に残らないよう、変装をしてきて正解だったな。

 

(人質の中にはルルーシュの同級生や、あれはユーフェミアだな。お忍びのようだがこのまま放って置けばユーフェミアにしろ、日本解放戦線にしろ、碌なことにならんだろうな。

建物内も外もコーネリア姉上の性格で、大きな音が鳴っていないところを鑑みるに状況の変化はほぼないと考えていい。

となってくると、次に草壁が取る手段は…)

 

 とソァールトが状況の打破のため思考していると、廊下の方から走ってくる音が聞こえてきた。よく見ればそれは人質を取り囲む兵士と同じ制服に身を包んでいる。

 

 この雰囲気だと交渉が上手くいってないみたいだな。ならば人質をエサに交渉を押し進める気か。コーネリア姉上相手には完全に無駄だがな。ユーフェミアが居なければ、だが。それにルルーシュの学友も居ることだ。被害者第一号は買って出てやるか。

 

「何々、分かった。今から貴様らの中から犠牲者を無差別に一人ずつ選び、このホテルから飛んでもらう!お前達はせいぜい、コーネリアが交渉に応じるのを祈っているが良い!」

 

 やはりか。無差別とは言っているが、人には無意識の判断基準がある。この状況下でコイツらが殺したくなる存在は、まあ自分達をバカにしてくるヤツとかかな。

 

「ふざけんじゃねえぞ!なんで俺がテメェらみたいな野郎に死んでやらなきゃいけねぇんだ!お前らが飛べよ!このイレブンが!」

 

「なんだと⁉︎そんなに死にたいなら望み通りお前から殺してやる。コイツを連れて行け!」

 

「ハッ!オラ!こっちに来い!」

 

「な、なんだと!やめろ、離せ!」

 

 よし、これで外の様子も見れるし、この後も動き易くなって、確か日本だとこういうのを“一石二鳥“っていうんだっけか?単純なやつで助かった。

 …あそこにいた暗緑色の髪の子の怖がり方は多分、昔日本人にされたことでも思い出してた感じだったから、この行動を見て少しは自重してくれるといいんだが、まあ最悪ユーフェミアが時間稼ぎぐらいはするか。

 

 

「おいおい、マジでこっから紐なしバンジーしろってのかよ!考えなおせって!なあ!」

 

「今更命乞いか。だがもう遅い。飛べ」

 

「うわぁぁァァァァァ!!!!!」

 

「これで流石のコーネリアもいうことを聞く気になったか?」

 

「そうなると良いがな」

 

 これからどうすっかなぁ。幸い下にはたくさん高い木が生えてるし、それを活用するっきゃねえ!

 

 俺は両手を縛っていた縄を引きちぎり、丈夫そうな木を選んで必死に捕まり、死を偽装しながらなんとか無傷で着地した。少々危ない賭けだったが上手くいって良かった。

 さっき外を見た感じ、やはりコーネリア姉上はユーフェミアの存在に気づいて中々踏み込めていないようだ。恐らくユーフェミアさえ救出できれば、このホテルの基礎ブロックを破壊し、テロリストごと人質をも殺す気だろうな。

 

 俺は万が一の用意として持って来ていたモノを、地面から不自然に生えている取手を掴み、ルルーシュがゼロの衣装を仕舞うのに使っているような大きめのアタッシュケースを引き摺り出し、中に入れていた俺専用の黒の騎士団の衣装と装備を取り出し、身に着ける。

 

「ルルーシュならこの事態を利用して、全世界に黒の騎士団をアピールする筈。ルルーシュ、いやゼロが向かう先は草壁の部屋だろうから俺はその前に人質を解放して、念のため脱出用のボートの方に避難させよう」

 

 俺がこれからの計画を立てていると、道路の方からテレビのバンが通って行くのが見えた。

 

「予想通りルルーシュも来たな。あとは作業みたいなもんだ。気楽に行こう」

 

俺は近くの窓をアタッシュケースから取り出した刀のような半身剣で円形に斬り中に侵入した。

 

「手っ取り早いしエレベーター使うか」

 

 人質が居る階は落ちる途中で確かめておいたので、俺は迷わずボタンを押すことができる。

 

「登場は少し派手にしないとな。そっちの方が従ってくれ易いだろうし何より、皆好きだろ?正義の味方(・・・・・)

 

 黒の騎士団の一員が、一人闇に消えていった。

 

 




 遅刻するのが抜けなくなってきたなあ
チキンと定期投稿したいのに!(しろや)
そしてオリ主君の人並み外れた身体能力、俺でなきゃ見逃しちゃうね
そいでまさか最初の原作死亡キャラ生存の記念すべき一人目が名も無きブリタニア人だと見抜けた方はいまい…
ま、作者もなんですけど(笑)
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