嵐月記   作:かりん2022

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言い出しっぺの法則

本日は会議である。

VRを用いて、どのようにお金を稼ぐか。

その会議だ。

 

「まずはVRRPGで経験値を貯めるのはどうだろうか。オンラインはまだ早かったと思う」

 

 我が社のメインプログラマである機平の言葉に頷く。確かにいい案だ。

 

「開拓ゲームのデータを流用すれば、早期にどうにかなるかもしれないな」

「でも、完成するのはもう何年か後だろ? その頃には飽きられてるんじゃねーか?」

「新しいプロジェクトも並行して進めた方がいいと思うよ」

 

 駆け出しプログラマとして頑張っている氷炎コンビ、刹那と海斗が意見を出す。

 ゲームの企画書を一緒に出してきた。さすがだ。

 

「確かに、新しいプロジェクトか……。どんなゲームがいいか、意見を出し合うか……」

「はいはい⭐︎ ゲームに限らずとも、何か面白い企画やイベントをするのもありだと思います。むしろ、うちの強みってそういうのだと思います⭐︎ 5周年をどうするかもそろそろ考えないと⭐︎」

「いいねー!」

 

 さとりちゃんが言えば、桜子が同意し、燕がぱあっと顔を輝かせて、企画書をドンっと机に乗せた。

 

「僕、5周年イベント、いっぱい考えました!」

「おおー」

 

 メーリカ国へのツアーやらお祭りやら、楽しそうな企画がしっかりと考えられていた。

 

「なるほど……。そうだな。イベント、まだ一回もしてないしなぁ」

 

「ゲームですけど、私達も細かい企画を作ってみました。まずはミニゲーム集から作っていくべきかなって」

「オンライン機能はランキングだけにして、簡単なたたき台のプログラムも作ってみた」

「頑張りました!」

 

剣槍弓トリオも資料を出す。

 

「悪いが、わしは渡くんのサポートに専念したい。お父上の機平さんがメインプログラマで抜けられんからな」

「ありがとうございます」

「それは確かに」

 

 最年長の平光さん。確かに、渡くんには手厚いサポートが必要だな。

 最後に龍彦くん。

 

「ここは、5周年に向けて特別な事業を立ち上げるべきです」

「聞こう」

「魔法プログラムを作りましょう!」

「それでゲームにどう繋げるんだ?」

「その経験をもとにゲームを作るんですよ!」

「魔法を作るゲームというのはプログラム的に厳しいからなぁ。開拓の非じゃないぞ」

「開拓以上というのはうちの体力的にちょっと厳しいですね」

 

 機平の言葉に、そうだよなと頷いた。こう見えても資格はあるし、ポシャったとはいえゲームを一回完成させている。プログラムについては多少わかるのだ。少なくとも、できるできないくらいは。

 魔法プログラムの作成自体をゲームにするならば、ユーザーとなる世界も作らないと片手落ち。ワールドは小さいものにするにしろ、環境の違いも出さないとだし、簡易化してもめちゃくちゃ大変である。

 

「そもそも、魔法を作るという作業はくっそ面倒くさいからな」

「そんな……なんとかならないんですか、邪神様!」

「ならない」

「魔法ってどういう風に作るんだ?」

 

 刹那の質問に、興味深そうな顔をする一同。ふむ。軽く講義をしてみようか。

 魔法というものはな。物理法則をもう一個作るのとおんなじなんだよ。

 略式にすれば簡単だけど、略式は応用が全くできないからな。

 簡単に使えすぎるのも問題だし。

 触媒もめちゃくちゃ高いしなー。

 

 

 

 

 

 一通りの講義が終わり、翼が言った。

 

「イベント会場で一時的に魔法を使えるようにして欲しいです! それぐらいなら可能ってことですよね」

「それぐらいなら、まあ」

「魔法案はお任せください!」

「やる気だな、龍彦。事故が起こらないように無害なのにしろよ?」

 

 ということで、大きなゲームを2つ、ミニゲーム集、五周年準備を行うこととなった。

 それぞれ言い出しっぺがリーダーである。

 目標は五周年の場で大々的に発表だ。

 

 今度こそ、売上あげるぞ!

 

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