本年もよろしくお願いします。
新年からバタバタしてまして投稿が遅くなりました。
いつも読んでくださってる皆様、大変申し訳ございません。
それではOp.5です。どうぞ。
これはとある日のこと
「おみくん、今決めますね!」
「うん、決めちゃって」
これは美晴と僕がとあるソシャゲで協力プレイをしてた時のことである。
ちなみにジャンルはアクション系。
実はアクション系のゲームは美晴の方が上手だったりする。
もとより僕の経験値がそこまでっていうのもあるけど。
こういうゲームでも戦略性とかが変わってくる。
美晴はどちらかというと攻め一本なタイプ。それに対して、僕は受けつつカウンターで決め切るタイプ。
どっちが強いかってことはさておき、実は強力で使うキャラもあまり被らない。
このゲームは前線と護衛とがあるけど後者はこれでもかというくらい被らない。
それくらい使うキャラが違う。
静の僕、動の美晴がコンビを組むとそれは無敵だった。
何事もなくあらゆる敵を倒していった。
ちなみに今回がボス戦だったけど、2人で一緒にハイタッチをした。
「イエーイ」
「美晴はまた美味しいとこ持ってって……」
「うふふ、ぜーんぶ、おみくんのサポートがあるからですよ?」
「それならよかった……」
ほっとひとつ安堵の表情を浮かべた。
普段もこうしてサポートが上手な2人だけど、僕が私生活とかでは引っ張るけど、このゲームだけはどうしても美晴が引っ張ってるイメージがある。
僕は別に気にして無いけど、彼女はそれをとても気にしていた。
僕は意外にも押しが弱いタイプ。それに対して美晴はグイグイと押してくるタイプ。
そのタイプの差なのかなとも思ってたりはしている。
「あ、もうこんな時間ですね」
「じゃあそろそろ寝よっか」
「はーい」
僕らはそれぞれのベッドに入るのがきほん。
そのあたりは僕も配慮はしてる。
ただ、たまーに美晴が僕と一緒に寝たいって言ってくる。
今日はその日だった。
ガチャ
僕の部屋の扉が開く。
「入りますね」
「いいよ」
僕は少しだけ作業をしていた。
そんな作業をしてる僕の首元に、とても暖かい手が触れる。
美晴も僕も寒がり。
だからなのか、お互い手が温かい。
その温もりが僕にも届いた。
「おみくん……」
後ろから優しく呼ぶ声。
その声は、いつもよりも優しかった。
「体調は良くなりましたか?」
ふと美晴が聞いてきた。
僕はそれに頷く。
「うん、美晴のおかげで大分よくなったよ」
「それなら良かったです」
美晴が笑顔になる。
でもその笑顔の裏で、どこか信用できない自分がいた。
美晴のことをぎゅっと抱く。
なんだか、これだけで自分に自信を持てるような気がした。
「美晴……」
「なぁに?」
「僕はいつしか、何もかもを失ってたのかもしれない……」
「……」
「どうしたら楽しめるのかとか、美晴といる時はなんでこんなにも暖かいのだろうかとか、その本質的なところを全て失ってたのかな……美晴がいるだけで心が締め付けられる感じがしてる……」
その心を解放してくれたのは、紛れもない、今そばにいる人だった。
彼女はぎゅっと抱きつく。
「おみくん……おみくん……」
美晴は泣いてた。
それは、僕の心にも届いた。
「わたし……苦しいです……」
「ごめん……」
「おみくんが壊れてしまうんじゃないかって不安と、普段から頑張ってるおみくんをみてると……何だか苦しくなってしまって……」
それだけ美晴のことを心配させていたことが自分の中で許せなくなってしまう。
泣き崩れる彼女のことを、ただただ見守るしかなかった。
そっと頭を撫でた。
「美晴……」
「はい……」
「この前、社員のある人がこんなことを言ってきてくれたんだ。おみくんは、いつも頑張ってるので、たまには、というか2ヶ月くらい休んでほしいって。それを、社長もりおさんも受け入れてくれて、2月1日から3月末まで休みを取ろうかなって」
「……!」
僕は心の中で決めていたことを明かす。
そのことは、美晴のことも笑顔にさせた。
「でも、在宅という形で仕事はするよ。それだけは覚えてほしいな……」
さすがに仕事しないわけには行かない。
ただ、実際現地での仕事だったり、誰かと会ったりということはしばらく休むことにしたんだ。
それを聞いた美晴は、少しだけ泣き止んだ。
「じゃあ……いっぱい……甘やかしてくれますか……?」
そんなの、もう答えは決まっていた。
「もちろんだよ。美晴が好きなだけ甘えておいで」
美晴はぼろぼろと溢れた涙がさらに止まらなくなった。
「はいっ……!」
美晴はぎゅーっと僕に抱きつく。
美晴も僕も寒がりだから、体がとても熱を帯びる。
その熱が、僕の頭をフラフラにさせた。
「み……はる……熱い……」
僕がバタッと倒れる。
美晴は僕から離れる。
「あっ!ごめんなさい!」
ぷしゅーと熱が抜けていくような感じがする。
美晴もそれを見てちょっとだけ安心していた。
「美晴の幸せ、いっぱい届いた……」
「うふふ、わたしも……」
こうして毎日が幸せな日々で満たされていく。
僕の傷んだ心が少しだけ和らぐ。
その度に、涙が出そうになる。
「おみくんは、もうちょっと自分に素直だったらいいのに……」
美晴にもたれると、頭をそっと撫でてくれた。
ほんの少しのドキドキがそこにはあった。
「じゃあさ、ほんとのこと、言ってもいい?」
「わたしの心を傷つけないのなら……」
「それだけは自信があるから安心して」
美晴に、言えなかった、いや、言わなかった本当のことを口にした。
「美晴と、ずっと一緒にいたいよ……」
「……!」
「僕の知ってる人がつい先日、離婚したって話を聞いたんだ。それを聞いて、すごい悲しかったけど、僕はそれ以上に美晴と離れちゃうのが嫌だって思った……」
美晴が僕のことをそっと抱き寄せた。
その手は、いつもより少しだけ力がないように感じた。
「わたしも、おみくんとずっと一緒にいたいです……どんなことがあっても……」
「うん」
幸せがたっぷり詰まった思い出に、また1つ刻まれる。
優しく受け止めてくれる美晴に、感謝してもしきれないし、足りないくらい。
ペアリングの輝きが、いっそう増したように見えた。
その時、僕の心が少しだけ穏やかになった。
壊れた感情も、不安な心も、イラついてた心も、全部。
それを知ってるのは、美晴だけだった。
美晴は、優しさからか、泣いてた。
それをそっと受け止める。
「おみくん……これからも一緒にいてくれますか?」
「もちろんだよ。こんな話して、ごめんね……」
「そんなことないですよ……嬉しかったですし、これからも、こんなにも幸せな日々が続くことを思うと、私はそれだけでも幸せです……」
もっと、美晴のことを知ってたら良かったのにって少しだけ思うところはある。
でも、それは僕が言っちゃだめだって思ってる。
だから、美晴のことを今とても大切にしてる。
今にも崩れ落ちそうな美晴に、両手を差し出す。
「おいで、美晴。いっぱい甘えたいんでしょ?」
「はい……」
美晴は僕にぎゅうと抱きつき、膝枕をしてもらってた。
彼女の暖かさが、僕の体にも伝わる。
彼女は笑顔で、その笑顔は僕も自然と笑顔にさせた。
「おみくんって、いつも優しいですね」
「そ、そうかな……?」
「はい!わたしだけじゃなくて、誰に対しても優しいなぁって」
「以前はね……」
「え……?」
「それがいつしか、僕は人を信用しないようになっていた。というか、人を信用できなかったんだ」
「それも、やっぱり体を壊した理由につながってたり……」
「うん、多分繋がってる」
「……」
「でも美晴だけは、ずっと信用してるし、これからもずっと信用する。これだけは約束する……」
気付けば、そっと泣いてた。
それをわかった美晴は受け止めてくれた。
「よく言えました……」
「うん……」
「よしよし……」
やっぱり僕って、美晴にだけは、弱いところを見せちゃう。
それがダメなのか、いいのかはわからない。
でも、彼女は全部受け止めてくれる。
その気持ちが嬉しかった。
「おみくんも、こうしてわたしの前だと言いたいこと、たくさん言ってくれるの、実は嬉しいんです」
「どうして……?」
「おみくんはなんでも1人で抱えちゃうから」
「あ……」
その時、もっと頼っていいんだって気持ちになる。
そんなの、できるかわからないけど、心が少し軽くなった気がした。
「落ち着きましたか?」
「うん」
「おみくん……我慢しないでくださいね……?」
「もちろんそのつもりだよ。美晴も無理しないでいいんだよ……?」
「はい……」
お互い無理してしまうタイプだからこそ、こうしたことは忘れずに約束している。
それでもたまに忘れることがあるけど。
すると、美晴が電気を消す。
唐突すぎてわからない。
「え、美晴どうしたの……?」
「ううん。おみくんが眠そうだなぁって……」
「そっか。ちょうど寝るところだった。ありがとう」
「わたし、今日はおみくんの隣で寝ていいですか?」
「もちろんだよ。おいで」
「うふふ、いつもありがとうございます」
「うん。いつでもいいよ」
美晴が僕の横で寝ている。
その寝顔を見ると、僕も幸せだと感じることもある。
「おみくん……幸せ……」
「うん……僕も……」
お互い笑顔になる。
その度に、少しだけ気持ちが和らぐ。
美晴と一緒にいるだけで、幸せを感じていられる日々。
こんな日々が、ずっと続いたらいいな……
と思いながら目を閉じた。
〜翌日〜
トゥルルルルル
僕の携帯から電話が鳴る。
誰だろう、こんな時間に。
僕のその電話に出て、誰もいないリビングに移動した。
「はい」
「もしもし、○○さんの携帯でよろしいでしょうか?」
「あ、はいそうですせど」
その後、内容について話された。
その瞬間、僕は美晴を見つめる。
「分かりました。ありがとうございます」
「失礼します」
僕は電話を切ってから美晴がいる部屋に戻った。
「なんの電話でしたか?」
「聞いてほしい」
「はい……」
「美晴……大学卒業してくる……」
みなさんこんにちは、投稿主のおみです。
この度は「3.11 Op.5」を読んでいただき誠にありがとうございます。
投稿間隔が空いてしまい大変申し訳ございません。
就活やらで忙しかったのでなかなか書く時間がなくて……
あと自分としても満足いく内容でなかったというのが大きいです。
次回はまた近々出そうと思ってますのでお楽しみに!
さて今年の冬は寒い日というのはあまりないですが、やはり冬は気落ちしてしまうものです。
どう乗り切ってるのか、皆さんの意見も聞いてみたいです(笑)
ことしは就活と卒論なので、暇な時に出そうと思います(ある程度はできてます)
第1志望から内定もらえるように頑張りますので是非応援してくだされば嬉しいです。
それでは次回をお楽しみに!