IS~10の獣と歩む者~   作:proto

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No.19 ハハッ、過去回想を語るって難しいね

あの後、軽めの聴取を終え、私物を抱え部屋に戻った。

戻ると既にカンザシは部屋に戻っていた。

「ヘイ、体調はどうだい?」

「……あのシステムをお姉ちゃんに渡したのは…」

「あぁ、私だ。」

背を向けたままで私に聞いてきたカンザシは、そのまま質問を続けた。

「私と同室になったのも、リバイスシステムを渡して来たのも…全部お姉ちゃんの差し金なの?」

「それはNOだ。全ては偶然だ。」

「そう…どうして、お姉ちゃんにドライバーを?」

「あれは…」

 

 

 

クラス代表決定戦後、整備室

「……待っていたよ!そろそろ接触してくるんじゃないかと、思っていたんだよ…」

私の反応にやや困惑しているが、お構いなしに動きつづけ、リバイスドライバーを収納したケースとは別のケースを開く。

「君、これ使ってみる気はない?」

私が差し出したのは、リバイスドライバーとは別の、緑色のドライバー…ツーサイドライバーだ。

「こいつは疑似ISコアを搭載した試作品だ。本物は動かせないが、ほぼ同等の戦闘力を得られる。つまり、貴方のISコアを使う必要はない…ねぇ、生徒会長の楯無さん?」

「私のことは知っているのね」

「えぇ、IS学園生徒会長兼ロシア代表。専用機は自作フルスクラッチモデルで、重度のシスコン。そして、対暗部用暗部「更識家」の17代目当主。」

そこまで言うと、首元に扇子を押し付けられる。私はゆっくりと手を挙げる。

「そこまで知っているのね、ねぇあなたは一体何者?」

「私は、ただの大天災の弟子だよ。それで、どうする?」

押し付けられた扇子を気にせず、ツーサイドライバーの入ったケースを持って詰め寄り、圧に負けるようにケースを受け取った。

「これを使えば、簪ちゃんみたいに…あんな変身ができるの?」

「Yes!まぁ、唯一の欠点があって、って…あっ!行ってしまった」

 

 

 

「と、まぁ背を向けた瞬間に持ち去られてしまったってわけさ。」

「…それ、ある種窃盗だね。で、そのデメリットって?」

「本人の願望を強くコアが反映し…人格に影響を及ぼすんだ。」

私の言葉に何かが引っかかったのか、考えるような仕草を取る。

「そうかあの時のセリフは…でもお姉ちゃんの意図がわからない…。」

思考を回す時間というのは大切だ。私もそれは熟知している。タブレットに視線を移し、現状得ているデータの精査を始める。

「……試作に入るには十分なデータが集まったな。あとは、製作と実践データを確保したいが…。」

タブレットを操作し、別のプラン資料を表示する。

「まずはこれから行くか…。」

オレンジと紫のバイスタンプイメージを確認し、タブレットの電源を落した。

 

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