超昂どうでしょう【超昂大戦二次創作SS・不定期連載】   作:環 藍河

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こんばんは、超昂どうでしょうです。
単に美味しいチョコを食べるためだけに、畑を耕しカカオを植えて。
パイを焼くためだけに、石窯をレンガから作ってしまったこの企画。
いよいよ今夜は完結編、ノノノが求めてやまない究極パイチョコは焼き上がるのか?!
さらに今夜は、ダイビート屈指のマジメすぎるアイアンシェフも登場します。

最高のバレンタインチョコを、今夜あなたに。
それでは最終夜、スタートです。



第3夜後編 今夜爆誕!? 究極チョコパイへの終わりなき探求

2023年3月1日(水)

閂市郊外 ダイビート農園

併設石窯横 特設調理スペース

 

クラリスさん、今日は現地で進行役。

「それではご紹介します。究極のチョコパイを探求するあまり、開墾・窯づくり・陶芸まで手を拡げてしまう、チョコの求道者。ショコラティエ・ノノノさんです!」

 

「…焼いて食べたら、さっさと終わるのじゃ…。」

先週は食べようと思ったら開墾。そして闇堕ち。

先日は食べられると思ったらレンガ作り。そして状態異常(魅了)。

2度のおあずけを経て、今日やっと念願の究極チョコが登場する…!

 

「お召し上がりいただくお客様はこの2人。ニコールさんと、ルビーちゃんです!」

ぱーぱぱぱっぱっ、ぱぱっぱっ、じゃん!

 

「ぴい…クラリスさん…着ぐるみはあ…?」

本日もお面のみで、赤面もじもじのクルル(ルビーちゃんの中の人)。

「今日は1日警察署長イベントに出ています。」

ピー○くんとルビーちゃんのツーショット…?

 

「でゅふっ…

リーマちゃんが育てたチョコで…

ノノノちゃんが真心込めて焼いたチョコパイを…

クルルちゃんといっしょに食べられる…!

控えめに言って…神体験っ! イエスロリータあああっ!!」

3日間とも一切ブレない、安定の二コール。

 

「それでは本日の特選素材! リーマが1週間かけて熟成発酵させ、テンパリング含めて完成させました! 究極のチョコレートです!」

「おおおおおお~~っ! これを待っておったのじゃああっ!!」

クラリスのディレクションと共に運ばれる、先週ノノノたちが開墾し植樹した苗木から育ったカカオ豆で完成したチョコレート。

 

「それでは、開墾アドバイザーにして生産者代表・リーマちゃんからひと言、お願いします。」

「はいっ。こちらはダイビートとNAUが共同で栽培研究し、リーマが丹精込めて育てて作り上げた、逸品チョコレートです。市販できる量が獲れないので、ご覧の皆さんにお召し上がりいただくのは難しいんですが、皆さんがチョコを食べるとき、少しでも生産者に思いを寄せてもらえれば嬉しいです!」

 

「ちなみに、ダイビートの全面協力を得まして、このたび『チョコっとアーク』シリーズは全量、国産カカオ100%使用に切り替わります! なのに手頃なお値段の絶品チョコレート。もちろん独占販売です!

お近くのコンビニ・直営店・ショッピングモールでお求めくださいね。」

…先日、エリートコマンダーからカカオ果樹園を鹵獲し、さらに接収した工場に閂製菓の技術協力を得て、NAUで量産体制。

ここでステマをぶっ込むあたり、あきんどクラリスの本領発揮である。

 

「…もう、ええかの? とっとと焼いて食べたいのじゃが。」

ノノノ、しびれを切らす。

「あ、始めてください。

そしてもうお一人、解説のクッキングアドバイザーをお招きしています。この方です。」

 

「失礼します。今日はチョコパイを焼くと伺っております。

私もパイづくりはまだまだ未熟ですが、ぜひ今日は勉強したく存じます。」

 

ミカフィールが、謙遜しながらごあいさつ。

アズエルに次ぐ天界ナンバー2の神騎ながら、下界の文化を吸収しようと努力を欠かさない、飽くなき探求者。

 

例えば、ダイビートの事務処理のため、表計算からグループウェアまで独学でマスター。

戦闘車両を理解するため、運転免許を原付から大型二種までフルビッド獲得。

子どもふれあいイベントのため、保育士免許の取得まで考えているとか…?

 

そんな究極凝り性の神騎さま、実はパイ焼きもパティシエール級なのである…!

 

 【調理開始】

 

「今日はパイ生地は冷凍なのじゃが…ちょっと解凍が足りぬかのう。」

「れ…冷凍ですか? 究極のチョコパイが、冷凍生地?」

「…誰のせいだと思っておるのじゃ。

のう、クラリス。激甘パイお見舞いするぞ。のう?」

「…ダイビート食堂の皆さま、日頃からのご厚誼、感謝申しアゲマスー…。」

 

3日で2回もパイ生地を作らせてしまい、食堂のおばちゃんが3度目はさすがに呆れ、怒られたらしい。

 

リーマのチョコを手頃な大きさに切り、半解凍のパイ生地をムリヤリ横長に切って、チョコを包んでいく…のだが…。

「包丁とまな板はどこじゃ?」

これから調理器具を探す。(10分ロス)

「…あの、ノノノさん?」

「表面に卵黄を塗るのじゃろ? 刷毛はどこじゃ?」

これから卵を割り、さらに道具を探す。(10分ロス)

 

「あの…ミカフィールさん…?

鉄人ノノノさん、ここまで既に調理開始から1時間近く経っていますが…

普通はここまでの所要時間は…?」

「えっ…?

 …私であれば、10分…」

……

(…ははっ…そうですよね…、そうなんですよ…!)

(ぴいっ…)(でゅふっ…)

一同沈黙。

 

 

「薪はこれかのう?」

これから火入れ。

 

「あの…ノノノさん? 薪窯って、予熱が必要…なんですが…!」

「な…何とおっ!? 薪を入れれば焼けるのだとばかり…!

それで…予熱って何分かかるのじゃ?」

「…3時間…。」

 

  3時間(全員暗転)

 

「イヤなのじゃあああっっ!!

今さら3時間も待てぬのじゃあああっっ!!

焼ければ石窯でなくとも、電子レンジでも電気窯でもいいのじゃああああっっ!!」

「レンガが焼ける電気窯ですよっ!? 1200℃でパイなんか焼いたら! 一瞬で丸焦げですよっ!!」

「ぴいっ…このままじゃ…いつまで経ってもチョコパイは…!」

「ク…クルルちゃんもっ、ノノノちゃんもっ…

かわいそうでちゅねえ~っ! がんばってまちゅねえ~っ!

よちよちっ、おなかちゅいた、おなかちゅいた…チョコならわたしのをあげまちゅからねえ~っ!」

 

 「お待ちなさいっ!!」【『《{!?}》』】

 

「全く…これだから魔女はっ!!」

ミカフィールの部下・神騎スピカ。

手練れの槍使いにして、性格まで一本槍の、アルティメット直情径行神騎。

 

「焼く炎が無ければ、自ら炎を上げれば良いのです! ご覧なさいっ!」

 

 ぼふっ……!!!

 

「ぴいいいいいっっっ!!!」

「のじゃあああっっっ!!!」

「でゅふうううっっっ!!?」

 

 チョコパイ(生)、フランベを施されたかのように燃え上がる。

「ス…スピカさああんっ! 焦げてるっ、焦げてるうううっっ!!」

「バターの香りを超えてっ…乳脂肪と小麦がっ…炭化する香りですううっ!!」

「ふっ…キャラメリゼの手間が省けてよいではないですかっ!」

 

「スピカっ! おやめなさいっ!」

「っ! ミカフィール様っ!?」

「焼くこと自体が目的ではないのですよっ!」

 

…さっきまでチョコパイの原石だった物体は、今や、みごとに消し炭。

 

……

「スピカ、あなたは石窯の炎を調整したら、私の住居の冷蔵庫からパイ生地をここへ。」

「はっ…かしこまりました!」

「皆さん、申し訳ございません。不肖・二の聖剣ミカフィール、この名に賭けて、皆さまに必ず美味しいチョコパイをお召し上がりいただきます。」

 

 伝説のパティシエール・ミカフィール降臨。

 今、聖鎧(エプロン)をまとい、キッチンに立つ。

 

(さ…最初からコレで、よかったのじゃああああっっ!!!)

 

リーマのチョコは、もう一度分けてもらい。

パイ生地(アルデバランのバターで自作)を常備するミカフィールの究極に助けられ。

いよいよ、究極のチョコパイが完成する…!

 

……

「石窯は初めてでしたが…焼き上がったと思います。」

【『《{おおおおおおおっっ!?}》』】

ピザパドルのような木べらで石窯から次々に出てくるチョコパイは。

大地の女神の祝福を受けた金色のヴェールに身を包み。

バターと小麦粉と、薪の官能的な薫りを存分にまとい、魔女と巫女を虜に。

ああ…至高の逸品が今度こそ、やっと…!

 

 ふーっ、ふーっ。

 ざくっ。

 もふっ…。

 

「…さあ、鉄人シェフ・ミカフィールさん。お味のほどは…?」

 

「うっ…!?」

 

 がくっ。

 

(《『【えっ…!?】』》)

 焼き上がったパイの味を確かめるミカフィールが…絶望に染まる。

 

「わ…私のパイ生地が…負けた…!!」

(?)

 

「リーマさんのチョコが凄すぎて…パイ生地が支え切れていません…!」

「つ…つまり…?」

「一流の役者と脚本のミュージカルを、小学生の伴奏で上演するようなものです…!」

 

 ……!!

 

(でゅふうううーーーーっ!! それ究極! 無敵! 創世!!!)

…と思ったのはニコールだけで…。

 

ぽとっ…ぽとぽとっ…!

シェフ・ミカフィール、落涙。

「申し訳ございません…これは…これはっ、とても皆さんには食べさせられませんっ!!」

 

 ボツ!(全員暗転)

 

「リーマさんっ! 私は…小麦をここで植えますっ! 

できた麦わらで、乳牛の飼育もしますっ!

チョコに釣り合う最高の小麦とバターで、もう一度チョコパイに挑ませてくださいっっ!!!」

 

 酪農(全員暗転)

 

「イヤなのじゃあああっっ!! 

こんなに…こんなに美味そうなチョコパイを目の前にして…っ!!

こんなに腹の減るおあずけは、神罰なのじゃあああああっっ!!!」

 

(企画終了)

 




 さあ、エンディングです。
 原作のバレンタインイベントに負けず劣らず、トンチキへっぽこなシナリオでしたねえ。

(おいっ…終わりかい? これで!?)

何とか企画終了です。

 え~、この話の感想を付けますよお。
 のののさんは「チョコはもう懲り懲りなのじゃあああっ!!」と言いながら、次のぐうたら話と儲け話を虎視眈々と狙っているそうです。

 ルビーちゃんの中の人は、身バレ寸前まで晒されて、収録のあと悶絶してたそうです。
「ぴええええっっ!! もうお外に出られないですううっっ!!」
人見知りなのに頑張りました。また諜報活動、頑張ってくださいねっ。

 ニコールさんは1週間カカオの発酵作業を頑張ったリーマちゃんをいたわる…という口実で、温泉宿でいちゃいちゃちゅばちゅば、思う存分hshsしたそうですよ。お見せできないのが残念です。

 ミカフィールさんとスピカさんは、アルデバランさんを呼んで開墾作業と乳牛の牧草地づくりに精を出しているようです。春小麦が収穫できる頃、きっと完成する究極チョコパイ、楽しみですね。

 クラリスさんはカカオの樹と石窯を旅館の名物にする計画でしたが、この企画で来るような客がいるかどうか、今でも胃が痛いそうですよ。ぐだぐだ企画ですみませんでしたっ。

 でもクラリスさん以上に胃痛を催した人を紹介しますよお。作者(環)さんです。
 バレンタインネタはもう十分(前作「届け最後のバレンタイン」)、こっちはゆっくり書けばいいやと高をくくっていたら、原作イベント(2023年2月「乙女の気持ちと謎のチョコ」)までパイチョコクッキングを始めるわ、カカオの栽培を始めるわ…どうすんのよコレ、と作者は大慌てだったそうですよ。
「やべえっ、チョコパイネタが後出しになるうううっ!!」と慌てて前編を書き上げて投稿してました。

ただですねえ。
その時点で原作イベントは全部読んでいたのに、原作の(おっ)パイチョコが、パイ生地一切使っていないことに気がついていなかったそうですよ。バカですねえ。
ちなみに、気づいたのはイベントバトルのボス(大パイ球)を見たときだったそうです。ほんとバカ。

さあ、そんなバカ作者、次回は2ヶ月ぶりにあの名物企画。
「最強化」「グローバル化」「感情エナジー化」に次ぐ「エスカチーム○○化計画」の第4弾を執筆中ですよ。少々お待ちを!

【エンドロール】
出演
 ショコラティエ
   ビートアミュレット・ノノノ
   (開墾&陶芸&製菓)
 ルビーちゃん(演者)
   クルル・センテネラ
   (開墾&運搬&羞恥)
 やべー奴 
   ニコール・クワドリガ
   (力業&愛撫)
 天の声
   クラリス・メルクーリ
   (経理&企画隠蔽)
 パティシエール
   神騎ミカフィール
   (製菓解説&代打&酪農)
 フランベ
   神騎スピカ
   (火炎放射器)

開墾・栽培アドバイザー リーマ・スハルト

衣装協力/ルビーちゃん着ぐるみ制作
   高円寺さやか(DIE-BEAT)

協力 NAUグループ各社
   旅館料飲部のみなさん
   ダイビート食堂のみなさん(パイ生地調製)

スペシャルサンクス
   戦部トキサダ
  (DIE-BEAT長官/吊られた男)

【ルビーちゃんの使用にあたっては
 ダイビートとのライセンス契約を締結し
 パブリシティ権等について
 権利者承諾の範囲で
 使用を認められております】

制作著作 超昂どうでしょう制作委員会
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