私は吉松氏に集められた数多くいる研究員の一人だ。
彼は「アニムス」という装置を作ろうとしていた。
吉松氏曰く、アニムスは対象者の遺伝子記憶を解析し、取り込ませることで第三者に対象者の人生を追体験させる装置のようだ。
但し、アニムスに、接続する人物は誰でもいいという訳ではない。条件が必要だった。我々は孤児である被験者を対象に研究を進めていった。
そして、研究を進めていくにつれ、被験者が見た先人たちの記憶の中に「先駆者」と呼ばれる存在がいたことを発見した。
先駆者は我々よりも高度な文明を持っているようでこのアニムスも彼ら「先駆者」が開発したようだった。
更に先駆者は我々人類と似た姿形をしているが彼らは我々にはないものを持っていた。
我々人類は、視覚・嗅覚・味覚・聴覚・触覚といわゆる五感を持っているが、彼ら先駆者はそれに加えて「第六感」というものを持っているらしい。それについて深く調べてみたが先駆者の第六感というものが何なのかは分からなかった。
そして、遺伝子配列も我々とは違う。人間の遺伝子配列は二重螺旋構造であるが先駆者の遺伝子配列は三重螺旋構造であるらしい。
我々人類の中にも三重螺旋遺伝子は存在するが普通の人間の場合、平均して総ゲノムの0.0002%~0.0005%の範囲に収まりごく少量であることがうかがえる。
7名の孤児の被験者達もこの範囲に収まり、アニムスとのシンクロ率は高くなったとしても精々が20~30%であり、アニムスの接続を継続してもそれ以上シンクロ率が高くなることはなかった。
しかし、8人目の被験者である彼だけは違った。彼は初回のアニムスの接続でシンクロ率78%という驚異の記録を叩き出した。
私を含めた研究スタッフは驚きを隠せなかった。吉松氏だってそうだ。唖然としていたのを覚えている。
仕方のないことだと思う。今まで被験者たちはアニムスとのシンクロ率が低値であったのにも関わらず彼は初回で80%近い記録を出した。
彼は他の7人の被験者と何かが違った。
そして、彼の体を調べた結果、驚くべき事実がわかった。
彼の中にある三重螺旋遺伝子量は0.952%という桁外れの高値を示していた。
目を疑った。何度も調べた。
しかし、結果が覆ることはなかった。
我々は1つの仮説を立てた。
三重螺旋遺伝子の総量でアニムスのシンクロ率が決まるのではないかと。
アニムスは先駆者が開発した。そして、その先駆者は三重螺旋遺伝子を持っている。
考えられない話しではなかった。
更に彼は、我々を更に驚かせた。
アニムスには副作用である流入現象というものがある。
これはアニムスで見た対象者の記憶が、自分の記憶と混ざりあい、幻覚や妄想性障害を引き起こしてしまうものだ。
7名の被験者達もこの流入現象で精神を病み、全員命を絶った。
しかし、彼だけは違った。
頭痛や嘔気などの軽度の症状は見られるがそれ以内に収まり、無意識下で流入現象を利用し、アニムス内で見た
これには吉松氏も歓喜していた。
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しかしある日を境に、事態は不穏になってきた。
被験者である彼がアニムスを拒否してきたのだ。
しばらく様子を見ていたが、彼はアニムスを拒否し続けた。
吉松氏もそんな彼にしびれを切らし、無理やり彼をアニムスへと接続し続けた。
おそらくこのときから運命の歯車は狂い始めたのだろう。
彼は脱走した。
しかし、数時間後に吉松氏が眠っていた彼を抱えて戻ってきた。
彼の黒髪は日本人離れした美しい銀髪へと変わっていた。
精密検査を行ったが特に問題ある箇所はなかった。
しかし、翌日になり彼が記憶を失っていることが発覚した。
皆さん12話見ましたか?
僕はついさっき見ました。
以下、ネタバレ注意です。
リリベルが本格的に出てきましたね。
トイレでミカと連絡を取り合っている楠木さんが7話の千束ちゃんと被っていて思わず笑っちゃいました。
吉松氏の異常すぎる行動力には脱帽ものです。自分の命をかけてまで千束ちゃんの殺しの才能を世界に届けたいのか。
この小説では記憶の戻ったオリ主君となにやら取引をするようですが・・・、その話しはまた今度。
開始約一分で拘束される真島さんでしたが、最後に出てきたのも真島さんでしたね。
次回は真島さんとの決着!
今からとても楽しみであります!!