今回のお話はトランスジェンダーや同性愛などの話題やそれを批判するような人物が出てきますが、マイノリティへの差別を容認、推奨するような意図は一切ございません。
本当にごめんなさい。スランプがひどく、かなり投稿感覚が空いてしまいました。しかも原作キャラ出ません。
本来まだ出す予定はなかったんですが、今回は主人公の過去です。2つで悩んでいてもう少し後に決めてから出す予定でしたがこれ以上期間が空くと不味いのでどっちも出して、今回の最後にアンケートをとります。票数が多い方を本編、少ない方をifとします。
【追記】
皆さん投票ありがとうございました。
投票の結果、男装の麗人ルートが本編となりました。
このルートの場合はこの話以外でほぼ過去編はやらず、主人公は暗い過去のないキャラになります
ですが、ステレオナイフルートもかなり拮抗していました。そのため本来ステレオナイフルートは本編が少なくとも夏休み編が終わった辺りに少し書く程度の予定でしたがそちらの話も本編の合間合間に更新したいと思っています。あくまで番外となるため、今のスローペースからさらにスロー更新になりますが気長に待っていただけると幸いです
【本編と】二つの過去編【IF】
【本編
男装の麗人という言葉をしっているだろうか?男性の格好をした容姿端麗な女性を指す言葉で、昨今のサブカルチャーでは色々な男装の麗人が存在する。
「か、かっこいい...!」
私は、そんな存在に強く引かれていた。
15の夏、自分は男の格好にも女の格好にも違和感を感じていた。幸いにも親や周囲の人間には理解を得られており、どちらにも見えるような中性的な格好をしていた。
「俺も本気でいくとしよう!かかってくるといい!」
そんな日々を過ごすなか、自分は運命に出会った。今はもうタイトルも思い出せないその作品。登場人物の一人に「男装女子でテンションが上がると一人称が変わる」という今見ると明らかに設定盛り過ぎなキャラがいた。そのキャラを見た私は
「これだ...!これが自分の、いや私の目指す姿だ!」
今思えば厨二病すぎる気もするが、私はその姿に強く惹かれたのだ。
それからは早かった。まず一人称を私に変え、男装っぽく見える女装をひたすら研究した。*1そしてどんどんそのキャラに近づいて行ったのだが───
「う~ん...なんか違う...」
そう、男装の麗人特有の「なんか中性的な男性っぽいけど、ふとしたときに見える女性らしさ」が出せなかったのだ。
そう、どんなに研究したって私の体は男なのだ。だけど諦めるつもりはない。
「絶対になってやるさ!男装の麗人に!」
【IF:ステレオナイフ】
結局、トランスジェンダーとか同性愛者とかは少数派で、ステレオタイプな人間には受け入れられないんだと思う。
私が初めて違和感を感じたのは5歳くらいの時だった。
「誠也くんは男の子なんだから、スカートよりズボンの方が似合うよ~」
「男の子なんだから、もっと運動しないとかっこよくなれないよ?おままごとじゃなくてかけっこしよう!」
幼稚園の先生にそう言われた時、自分がスカートを履いたり女の子に混じっておままごとしたりするのはおかしいんだと気づいた。それでも、私はスカートを履きたかったし、おままごとがしたかった。
「私、じゃなくて僕とか俺とかの方がかっこいいよ」
一人称だって、「俺」や「僕」なんて考えられなかった。でも、それはまだマイノリティが浸透していなかった日本では受け入れられないことだったのだろう。それから一ヶ月後、どうしても男の子に混じれず女の子口調のままおままごとをする私の事は、親にまで連絡が行った。
「ふざけるな!男たるものそんな女のような事認められるか!」
父は私に怒鳴りつけた。男に生まれたからには一人称は「俺」か「僕」、おままごとではなくかけっこやヒーローごっこなどの「男らしい」遊びをしろ、と言っていた。
「ねえ誠也?何で私なの?何でおままごとがしたいの?」
「貴方は男の子なのよ?おままごとは女の子がする遊びなの。貴方はしてはいけないのよ?」
母は私には怒鳴らなかった。だが、自分の息子が「男らしくない」ことを受け入れられなかったのだろう。ずっと何故?何故?と聞いてきて私の反論を大人の知識量で叩き潰してきた。
「だから、お前の性根を叩き直してやる」
「だから、貴方に男の子らしさを教えてあげる」
そして、二人は私に「教育」をし始めた。
「自分の事は俺か僕と呼べ!次私と言ったら今日は飯抜きだ!」
父は、いつも一人称を強制してきた。「俺」、最低でも「僕」、と呼ばないと必ず怒鳴ってきた。何度も失敗すれば拳が飛んでくる日もあった。
「ほら、最近人気のヒーローのベルトよ!それとゲームも買ってきたの!」
母は、私に「男らしい」おもちゃを遊ばせた。おままごとだとか人形遊びのような「女々しい」遊びはさせてくれなかった。
そんな生活を続け、「僕」は小学生になった。友達とゲームを遊び、公園で走り回り、掃除の時間に掃除用具で野球をする。そんな「ふつうの男の子」になった。
「さすがは俺の息子だ!ちゃんと男になったな!」
「そっちの方が男らしくてかっこいいわよ!」
父と母は、そんな「僕」を喜んだ。私は受け入れなかったくせに
今思えばこの頃から、私は燻っていた。
中学生になっても「僕」は変わらず、サッカー部に所属し、放課後に友達と買い食いをした。あんな奴ら、私の友達じゃない!
そして「僕」は高校生になった。
高校生になったら中学生とは決定的に違うことがあった。
「お前ももう高校生だ。そろそろ1人ぐらしとバイトをしろ。俺も若い頃はそうした」
父はそう言って、「僕」にアパートの一室を与えた。そして「僕」はバイトを始め───
私が爆ぜた
押さえつけられた反動もあったのだろう。私はバイトのお金を欲しかった服やアクセサリー、化粧道具などに使い、おしゃれをして街に出かけるようになった。初めての自由なお金、初めてのおしゃれ、私は浮かれていたのだろう。
「なぁ、これってお前?」
それを告げたのは、中学の友達だった。結局私は受け入れられないものだと告げられたような気がした。
「これお前だったらちょっとキモいw」
そう言われ「僕」は───
「まさかw俺、『男』だぜ?」
私は、ただ受け入れて欲しかった。
「俺」は、私を殺した。
読了ありがとうございます。
今回の過去編は学生時代編です。ここから共通イベントとして大学入学~転生までがあります。
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