縛りプレイで女の子を落とす簡単なお仕事です   作:畑煮丸太

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私実は日常回みたいなのを書くの苦手でして、もうずっとレースしてちゃダメかなって思いながら頑張って書きました。褒めて。


瀬戸内競女養成学校!

「遊理ちゃんすごいなぁ!ほんまにあの小さい島から動かずに2位になるやなんて!」

「本当に動かないことが正解なんてパターンがあるのね、驚いたわ」

「決まると……思ったんですが……」

「それでも十分凄かったんやって!ほら、落ち込まんといてや!」

 

 最高に楽しかったし、全部出しきったから悔いはない。

 それはそれとして悔しい!勝ちたかった!

 私が悔しい悔しい(外面はただ落ち込んでるだけ)してるとハチマキを巻いた黒髪の子が私の方に近づいてきた。

 

「そこの貴女、縛業さんですよね?」

「あ、はい……えっと、小刀さん?」

「初めまして、私は小刀沙弥と申します。貴女に少し話があります」

 

 すっごいキリリッてしてる。イケメンだぁ……じゃなくて、ヤバいよ絶対怒ってるって!知らない人に自分の技パクられた上にアレンジまで加えられたんだもん、そりゃ怒るよ!

 

「あの様子だと、直前の私のレースを見て真似されたのでしょう」

「はい、勝手に真似してごめんなさい……」

「見事でした」

「そうですよね、もう真似しま……え?」

「あの短時間で動きを理解する観察力、それを自分なりにアレンジする発想力、そしてそれを実行に移す行動力、土壇場で成功させる胆力!見事、実に見事でした!」

「えっと、ありがとうございます?」

 

 え、めっちゃ褒めてくれるじゃん。正直怒られると思ってたからむしろびっくりって言うかなんというか。

 

「ですが、やはり咄嗟に行った技、練度はイマイチでしたね」

「うっ、確かにそうですよね……」

「というわけで、アドバイス等役に立てると思うので連絡先でも交換しませんか?」

「え?教えてくれるんですか?」

 

 え、まじ?いやでも、この子技撃つ前に秘技って言ってなかったっけ?秘技(隠してるわけじゃない)なの!?

 

 私の疑問がわかったのかは分からないが、小刀さんは少し照れた様子で答えてくれた。

 

「これは私が母と考案した必殺技なのです。それが広まって使い手が増えるのは……なんというか誇らしいじゃないですか」

「へー、お母さんとの思い出の乳技なんやな!」

 

 

 それから神無さん、宮田さんとも連絡先を交換して私の入試は終わりを迎えた。あれ?てっきり日下生さんも模擬レース終了後にちょっかい掛けに来るんじゃないかって思ってたけど、自意識過剰だったかな?

 

 一般的に受験が終わると気が抜けるものだ。まあギリギリで気が休まらない人とかはいると思うが、それは別。しかし私は受験が終わろうと気が抜けることは無い。何故ならば先生の地獄のトレーニングが待っているからである。

 

ということで、修行パート入りま〜す

 

〜少女修行開始〜

 合格通知到着、商店街をあげてのお祭り騒ぎ。

〜少女修行完了〜

 

 

 時は流れ場所は変わりここは淡路島。無事合格した私は晴れて瀬戸内競女養成学校の生徒になった。

 

「ここが瀬戸内競女養成学校……」

「久しぶりね、縛業さん」

「宮田さん、お久しぶりです」

「お、宮田ちゃん!遊理ちゃん!」

 

 入試以来、この3人でまた集まれてとても嬉しく感じる。連絡はとっていたが、実際に会うとこう、とても嬉しく感じる。(語彙の欠如)

 お、宮田さんがインタビュー受けてる。凄いなぁ、めちゃくちゃ落ち着いてる。私インタビューとか来たら焦って何言ってるか分からなくなりそう。うわ来た。やば、何言おう?とりあえず無様な姿見せないようにしなきゃ。

 

「縛業さん、合格おめでとうございます!今の心境をお願いします!」

「そうですね、とても良い気分です。無事受かったということは、私はそう言う運命だったのでしょう」

「運命、ですか?」

 運命、べんりなことばだな〜。

「はい、運命です。ところで、私なんかよりも彼女の方に行った方がいいのでは?私の嵐がやって来ましたよ」

 

 ふと視線を斜め前に向ける。アホみたいにいいスタイルと綺麗な金の長髪、整い過ぎている顔面。私の嵐こと日下生美桜が優雅に歩いてきてるのが確認できる。彼女はどうやら1位で入学したらしく、記者たちが一斉に群がっていった。あれは大変そうだ。しかし、以外にも彼女が記者たちの拘束を脱出するのに10分しかかからなかった。

 

「久しぶりね、遊理ちゃん♪選抜レースの後すぐ帰っちゃうなんて寂しいわ?探したけど見つかんなくてションボリしちゃった!」

「お久しぶりですね、日下生さん。次こそあなたを落として見せますので、楽しみにしておいて下さいね」

「あら、猛アタックなんてドキドキしちゃうわ♡けど、またお姉さんが落としてア・ゲ・ル♡それと……あ、いた!」

 

 日下生さんがキョロキョロしている。おそらく神無さんを探しているんだろう。南無、神無しさん。これからはあなたも嵐に翻弄される日々を送るのです……

 

「ハァイ♪キミが花火の言ってたノゾミちゃんね!んー♪良いおしりしてるわね☆」

 

 む、私の時よりもセクハラがひどい……なんで私の時は耳さわってしただけなのに神無さんの時はおしり揉んでるんですか……ってこの思考はおかしい!セクハラなんて望んでないんだけど!?

 

「なーに?妬いてるのかな?」

「そんな訳が無いでしょう。っと、あなたは?」

「あ、ごめんね〜私は河合花火。あなたの選抜レースを見て、話してみたいなって思ったの」

「あ、思い出しました。神無さんと同じレースに出て一騎打ちになった人ですね。大変参考になりました」

「いやいや!こっちこそ勉強になったよ、ありがとね」

 

 河合さんは日下生さんみたいに我が強すぎるタイプじゃなくて話しやすい、とても助かる。あれ?同じ学校なのに……

 

「河合さんのスカーフ、色が違うんですね」

「花火でいいよ!実は私エリートクラスで合格したの!」

「おお!エリートクラスですか!入試成績10位以内の人達が受けられる特別育成コースですね!」

「ふふ〜ん、凄いでしょ〜!っと、もう荷物置きに行かないと」

「そうですね。あまり遅くなってもいけませんし、行きましょうか」

 

「遊理ちゃーん!うちと遊理ちゃんと宮田ちゃんの3人皆同じ部屋らしいで!」

「との事なので、私はこちらに。それではまた会いましょう、花火さん」

「うん!じゃあね、遊理ちゃん!あなたとレースできるの、楽しみにしてるね!」

「もう友達増えたん?すごいなぁ遊理ちゃんは!」

「あなたにだけは言われたくないですね……」

 

 荷物を置きに私たちの配属された309号室に向かい、一通り挨拶を済ますと……

 

「ドジってないですよ?」

「いや、思いっきりコケましたよね……」

「青葉さん何読んでるん?あ、破れてしもた。のんちゃん、何か止めるもんない?」

「ガムテープなら……」

「じゃあそれでいっか」

「いいわけないじゃろ!」

「持ってきましたよ〜っとっとっと……セーフ!」

「セーフじゃなか!思いっきりこぼれちょるが!」

 

「…………はぁ〜〜〜〜」

「んー、賑やかなお部屋になりそうですね?」

「賑やかで済めばいいわね……」

 

 これは部屋の外でクソデカため息を吐いてる宮田さんは悪くないわ。これでまともに生活できるビジョンが思いつかないんだけど、どうしよう?

 


 

 でも何日も一緒に過ごしてしまえば慣れてしまうもので、豊口さんが躓きそうな物がすぐに把握できるようになり躓いたらどっちの足が引っかかったかで次の動きを先読みして対応出来るようになった。これも先生の教えの賜物だな。

 

 ただ、青葉さんがどうも口数が少ないというか、最低限も喋ってない気がするのが懸念だ。どうも初日以来彼女の声が聞けていない。ただ喋らないタイプという訳ではないとは思うのだが……

 

「それで、青葉さん。どうして初日以来喋らなくなってしまったのですか?」

「……」フルフル

「ふむ、言いたくない、というより喋りたくない感じでしょうか」

「……」コクコク

「はぁ……この手はあまり使いたくないですが、仕方ないですね」

「……?」コテン

「青葉さん、嫌だったらやめてって言ってくださいね」ドン!

「……!?」アワアワ

「同室の3人は自主トレ中なので当分帰ってきませんよ。ほら、大人しく唇を差し出してください」

「……」プルプル

「……あれ?」

「やめてって言っとるじゃろーっ!」

「言ってなーい!」

 

 そ、想像以上に強い力で突き飛ばされてしまった。でも……

 

「やっと喋ってくれましたね」

「……っ!」

「教えてください、なんで喋るのが嫌なのか」

 

 かくかくしかじか、まるまるうまうま。なるほど、神無さんが初日に豊口さんの方言を「喋り方変やなぁ!」って言ったのが原因で、方言キツめな青葉さんは笑われたくなくて黙っていたらしい。

 

「誰も方言は気にしないと思いますが、そんな青葉さんにおすすめの方法があります」

「おすすめの方法?」

「敬語ですよ敬語。敬語で喋れば方言がポロッと出る心配もないですから。欠点としては私とキャラ被りしてしまうことですが……」

「……わかり、ました。私も、喋らないというのは不便でしたし、少しずつ喋っていきますね」

「ヒップトスは声出しが大切ですしね」

 

 そう、実は今授業でヒップトスというものをしているのだ。ヒップとストは、バレーボールの円形パスの尻だけバージョン(ビーチバレーのボールでする)なのだが、尻だけを使ってボールを落とさないように5人でやり取りするのはとても難しい。

 一応ヒップトス自体がバレーの縛りプレイなので、身体能力は強化されるのだが、なんせ風も強ければ個性も強い。ノルマは30回なのだが、なかなか厳しいものがある。

 

「はてさて、どうしたものか」

「私、頑張ります……!」

「ん?ええ、一緒に頑張りましょう!」

 

 

 

「(ドキドキしたけど、そこまで嫌じゃなかった……なんでじゃろ……?)」

 心臓の音がうるさい。顔が赤くなってしまっているのがバレてないといいけど……。

 


 

 青葉さんすげーよ。てかむしろやべーよ。右手で風の流れを完全に把握してボールの落下地点を正確に予測するとか、その右手どんだけ敏感なの?手繋いだらイっちゃうんじゃないの?(最低)

 でも、それがわかっててもアウトプット出来なきゃ意味が無いって頑張って喋る青葉さん可愛かった。顔真っ赤で(><)こんな顔してた。

 おかげでノルマの30回を超えることも出来たし、繋いだ回数で1位になって超高いジェラートを食べることが出来た。青葉さんさまさまだな。

 

 実は瀬戸内競女養成学校での生活が始まってからこれまで一切ランドの上での授業を行っていない。

 エリートコースの10人は特別カリキュラムを受けているためもうランドの上で訓練を行ったりしているが、私たちは乳学尻学を教室で学び、体育館やグラウンドで基礎トレーニングを行った。ヒップトスもその一環だ。

 そして今日、ついにランドに乗れるようになった。まずは全員の適性を把握するために教職員との模擬レースを行うらしい。

 私たち309号室の相手をするのは氏部先生、初代賞金女王のとんでもない実力者だ。彼女の優雅で激しいレースを通して付いた二つ名が"魅惑のセイレーン"なのだが……

 

「いや、セイレーンやのうてアザラシやん!」

「何をぼーっとしているのですか、早く準備なさい」

 

 うん、だいぶ太ってる。本当に模擬レース出来るのかな?って思うレベルの巨体だ。むしろ生半可な攻撃じゃ落水させることなんてできなさそうではあるが。

 言葉を失っている私たちに答えるように氏部先生は「安心なさい、きちんと手加減はしますよ」と言うのだが……

 

「あんな体型になっていても相手は魅惑のセイレーンです。舐めてかかると瞬殺ですよ」

「え、そうなん?遊理ちゃん」

「はい。セイレーンの強さは先生からたっぷりお聞きしたので。ここで役割を決めてしまいます。まず宮田さん、あなたは開始直後に強襲をかけてください。青葉さんと、豊口さんはそれのフォローを。私は皆さんの攻撃の隙潰しを行います」

「わかったわ」

「……」コクリ

「はい!」

「そして神無さん。あなたがこのチームの主砲です。私たち4人で隙を作るのでここぞと言うタイミングで全力攻撃を仕掛けてください。いいですね?」

「わかった!ウチに任しとき!」

 

 今、309号室初めてのチームレースが始まる……!

 

〜〜

 

「はぁっ!尻ガトリング!

「ふむ、見様見真似で尻ガトリングを撃てるとは、なかなかいい素質を持っていますね」

「……っ!」

 

 宮田さんが開始直後に放った尻ガトリングはそのことごとくを避けられ、いなされ、無力化された。

 豊口さんと青葉さんの攻撃も何一つまともにヒットさせて貰えない。

 

「あんなに当たり判定大きいのに宮田ちゃんが1ヒットもさせれんやなんて……!」

「現役を退いてもやはり魅惑のセイレーン、とんでもないですね」

 

 私と神無さんはそれを見ながら隙を探し、最適な位置取りを探して移動し続ける。

 青葉さんが、氏部先生が宮田さんの攻撃を避けた先に尻撃を繰り出し、大きな回避行動を取らざるを得ない状況に追い込んだ。

 

「……来た!神無さん!」

「よっしゃぁ!」

 

 3人の攻撃の隙間を縫い、大きな回避行動を取ったその先にさらに置くように鋭い尻撃を打ち込み大きな隙を作る!

 

狙撃尻(スナイピングヒップ)!!

「ほう。畳み掛けるタイミングを見逃さない、大切な能力の1つです」

「今や!唸れウチの尻!!」

「見事な連携です。良いでしょう、正面から受け──あれは!」

 

 正面から受けてあげましょう。その言葉の途中で目を見開き、先生は大きく跳躍して回避する。

 後に残されたのは盛大に空振って落水する神無さんと水着がビリビリに破けた私だけだった。

 

「…………えぇ?」

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