「「あっ!」」
フードを脱いだシルフィーを見て、カイトとミクはその理由に気づく事となる。
「エルフ界の神童、シルフィー様とはアタシの事よ!」
「神童かどうかはともかく、王と俺以外で唯一巨乳が減っている事に気づいた一人でな、選抜の際に自分から名乗り出てきたらしいぜ、このチビジャリが」
「チビジャリいうなぁー!」 ドゴッ!
「ウゴフッ!?」
シルフィーから放たれた土魔法の【ロックシュート】がクロモトの顔面にめり込む。
長寿族のエルフは幼少期の期間も長く、50歳を超えたあたりから成人体になっていくのだという。確認したところミクよりも2つ年上だというが、エルフの為若く見えるだけなのであった。
「私だって成人体になれば出るとこ出た絶世の美女になるんだから見てろよ〜! それに私の研究する【バスト・アッパー】の秘薬が完成すれば!!」
「【バスト・アッパー】ですって!?」
シルフィーの発言にミクが大きく反応を示す。
「ミク様、なりませぬ! そのような激物に手を出されては!」
「黙って下さい★ それでソレ詳しく! シルフィーちゃ……いえ、シルフィーさん!」
ミクの反応にとっさに止めに入ろうとしたギルド……チッパイ教団教祖の手を跳ね除け、シルフィーに駆け寄るミク。
ミクはカイト父が巨乳至上主義で、カイト母は世界最大の胸を持つだけにカイトも巨乳至上主義なのだろうと思っている。なので胸の小さな自分ではカイトに魅力的に見られていないのではと思っている。
事実としてはカイトは胸のサイズはどうでもいい派で、大人の魅力というよりは可愛い系の女の子の方が好きだったりする。
この食い違いが、実はこの物語に大きな影響をもたらしている事を彼らは知らなかった…………
「……ったく、痛ってーなぁ。ちっ、あの貧n――『『ギロリ』』――ヒッ……お嬢様方は置いといて、カイト坊だけでも登録するぞ、ゲン爺!」
【ロックシュート】のダメージで鼻血を出しながらもクロモトがカイトを受付に連れて行く。途中余計な事を言わなければ良いのにと思いながらカイトとギルドマスター改ゲン爺が続く。
「冒険者ギルドへようこ……え、えっ!? も、もしかして四英雄のクロモト様ですか!?」
「ん? そうだが……あぁ、コイツの冒険者登録を頼むわ」
「は、はひ! かしこまりましました!」
カイト達が並んだ窓口に居た少女は、簡潔に登録の仕方と冒険者の説明を行っていく。しかし熱を帯びたその瞳はチラチラとクロモトの方へと注がれている。
カイトが情報登録用の魔法球に触れた段階で、その少女は意を決し、クロモトへと声を掛ける。
「あ、あの、良かったら握手して下さい! 後できたら少しお話を♡」
「ん、あぁ……(8*のBか……ふむ……)」
「新しく入った新人のウリムじゃ。どうじゃ? 中々の逸材じゃろ?」
明るい笑顔が可愛らしい新人受付嬢のウリムさん。後に冒険者内で嫁にしたい娘っ子ランキングで堂々の一位を獲得する彼女は、実は英雄であるクロモトのファンなのであるが、巨乳至上主義のクロモトさんには思い届かずなんだよね……ってかギルドマスター大丈夫か?
「英雄であるクロモト様とこうしてお話できてウリム感激です!!」
「あ、あぁ。ありがとう」
「コホンコホン。あぁ〜儂もその四英雄の一人なんだがのぅ?」
「ギルマスはちょっと……」
ウリムさんはちょっと渋めのオジサマが好みで、そのストライクがクロモトさんだったらしい。流石におじいちゃんともいえるギルドマスターには靡かないようだが……今もキラキラとした瞳でクロモトさんを見ている。
「あっ、終わったみたいです」
「おう。じゃあ、いい加減あのお嬢様方を読んで来てくれ。俺が行くとまた何か喰らわされそうだから」
それは余計な事を言うからですよ! と心の中でツッコみながら俺はミクとシルフィーの下へ歩いて行った。
皆さん恋……してますか?