6番町学園の教師 作:しがない22/7ファン
さてお披露目ライブまで後4日だ。
流石にみんなもダンスを覚え仕上げに入り始めていた。
……1人を除いては
「滝川さんテンポがずれてます」
「す、すみません」
「ではサビ前からもう一度」
そう、センターである滝川みうだ。
彼女はやはりダンスというかリズム感がないようで何度もやり直しているが一向に良くならない。
努力しているのに報われないのは少し可哀想だ。
そんな事を考えているうちに今日のレッスンは終わった。
「さてダンスルームに鍵をかけるか」
俺は職員室から出てダンスルームの鍵を閉めようとすると中から何もしてあげられないが聞こえた。
そっとドアを開けると中では滝川がダンスの練習をしていた。
練習は良いが指摘する人がいないのでタイミングがずれている事になかなか気づかない。
「ふぅ、もう一回」
「お疲れ様」
俺がそう声をかけると滝川は慌てて振り向いた。
「せ、先生。お疲れ様です」
「練習か?」
「はい、私運動が苦手で……なのにセンターだから人一倍頑張らなきゃって思って」
「そうか、それは良い事だがやり過ぎると明日に響くから今日は後1時間したら帰りなさい」
「はい」
「それじゃあ」
「先生‼︎あ、あの……」
俺が部屋から出ようとすると滝川が声をかけてきた。
「どうした?」
「先生ここで見てて貰えませんか?」
「あぁ、そう言うことか。大丈夫だ」
「ありがとうございます」
こうして俺は滝川のダンスを見ることになった。
曲が流れ出し、滝川は踊るがやはり少しテンポがずれている。
「滝川、そこもう少し切り返しを早くするとうまく体が動くと思うよ」
「あ、ありがとうございます」
そう言って滝川はもう一度同じところを踊る。
すると滝川は綺麗に踊れていた。
「良くなったぞ」
「ありがとうございます。後ここも踊れないんですけどどうすれば良いですか?」
「あぁ、そこは………」
という感じで滝川が苦手なところを確実に一つ一つ潰していき1時間後には前より格段に良くなっていた。
「今日はこれぐらいにしようか」
「はい、ありがとうございました」
「そうだ、滝川今から夜ご飯食べに行かないか?多分みんなもうご飯食べてるだろうし」
俺は滝川を夜ご飯に誘う。
「……わかりました。でもシャワーとか浴びたいので少し待ってて貰えますか?」
滝川は少し恥ずかしそうに下を向く。
「大丈夫だよ。じゃあ俺も職員室で仕事終わらせてるから準備できたら呼びに来てくれ」
「わかりました。後、そろそろ私のこともみうって呼んでください」
「いいのか?」
「はい。先生になら大丈夫です」
「わかった。なら今後はそうするよ」
「ありがとうございます」
そう言って滝川は更衣室へ向かった。
ちなみのこの学校にはお風呂やシャワールームが更衣室に設置されていて学校の関係者なら誰でも入れる。
ダンスルームの鍵を閉め俺は職員室に戻りお披露目ライブの最終確認をする。
暫くすると職員室の扉が開きみうが顔を出してきた。
「先生、準備できました」
「そっかなら行くか。ちなみになに食べたいとかあるのか?」
「特に……」
「そうか、なら俺がとっておきの店に連れて行ってやる。車に乗るからついて来て」
「はい」
こうして俺と滝川は遅めの夕食を取ることにした。
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