エレジアの不響和音 作:匿名P
10年前
世界最大の音楽の都・エレジア
はある
「おはよう。ゴードン」
ウタが目を擦りながら部屋から出てくる
「おはよう。ウタ。ご飯は出来てるよ」
ゴードンが朝食を食卓に運んでいる
「ねぇゴードン」
朝食を食べている手を止めゴードンに声をかける
「どうした?」
「この島に住んでる人って私たち以外にいないの?」
2人が住んでいるエレジアは12年前に国民はほとんどいなくなり、この2人も12年間ここで一緒に暮らしている。ウタには気になっていることがあった。ほんとうにこの島に住んでいるのは2人だけなのかと。もしかしたら他に生きている人がいるかもしれないそう思った
「あー実はそのことなんだが…もしかしたらいるかもしれない」
「え!ほんと!?」
ウタの後ろの髪が反応する
「昨日砂浜に人影が見えた。砂浜に行けば会えるかもしれない」
「じゃあ行ってくる!」
ウタは朝食をまとめて口に入れて飲み込むと外へ出かけた
「私の見間違えかもしれないのに…すごいな」
ゴードンはウタの行動力に感心した
「誰もいないや…でも待ってれば来るかも」
「〜♪♪」
ウタは砂浜に座ると歌い始めた
「ひゃあああ」
ウタが歌っている途中で急に海から人が出て来たため悲鳴をあげた
「驚かせてしまったね。すまない」
海から出てきた男は手に魚を持っていて水着姿。背丈はウタよりも10センチほど高い。体つきはしっかりしていて、歳はそんなに食っていないように見える
「君はウタ君か?君から会いに来てくれて嬉しいよ」
「え?あなたは?」
「自己紹介が遅れた。私はキールというものだ」
「キールさんはここで何をしてるの?」
「食料調達だよ。ここには店なんてものはないからね」
「へぇーすご…危ない!」
ウタとキールが話している途中で海からウタの2倍以上はあろう魚がキールを食べようとしていた
「来たか!」
キールは魚の気配を感じて振り返ると魚を殴った。
魚は殴られるとその場に落ちた
「え?」
キールは落ちた魚を掴むと肩に担ぐ
「大丈夫だったかい?」
「うん…キールさんは?」
ウタは襲われそうになったのに自分の心配をしてくれるキールのことが心配だった
「私?私は大丈夫だよ。あの魚くらいどうにか出来ないと素潜り漁なんかしてないよ」
「強いんだねキールさん」
「そんなことはないと思うけどそうなのかな?」
「うん!キールさんは強いよ」
ウタは首をコクコクと振る
「しかし、これでしばらくは漁をしなくても良くなったかな」
「君も食べるか?」
ウタが魚を食べたそうな目でいたためキールが食事に誘う
「いいの!?なら家へ来てよ」
ウタは笑顔で嬉しそうに言った
「いいのか?」
「いいよ!」
ウタの頭の中は魚のことでいっぱいだった
「ただいま!」
「ウタ、おかえり。君だったか」
「ゴードン、久しぶりだな」
「2人は知り合いなの?」
2人の会話が初めて会った感じではなかった
「あぁ少し付き合いがあってね」
ゴードンがキールと握手しながら言う
「その魚はどうしたんだ?」
キールが担いでいる魚を不思議そうに見つめる
「これはさっき漁で捕れたんだ」
「これを食べようよ」
「じゃあ晩ご飯の準備をしよう」
キールも含めた3人で晩御飯の準備をする
「いただきます!」
ウタはあっという間に晩ご飯を平らげるとおかわりをしに行った
「すごいな。まだ食べるのか」
「ウタはよく食べるんだ」
「ごちそうさま!」
あれだけあった魚もウタがほとんど食べてしまった
「すまないな。頑張って捕ってくれたのに」
食器を洗いながらゴードンがキールに謝る
「いいんだ。私1人ではどうせ腐って食べられなくなる」
「ねぇキールさん」
「ん?」
「ここに住まない?部屋はまだあるし」
「ウタ!また勝手に…」
ゴードンが半ば呆れたように言う
「いいよ」
キールからの返事はまさかのOKだった
「やった!」
「え!?」
ウタは笑顔で、ゴードンは驚愕した顔で反応する
「よろしくね!キールさん」
ウタは手をキールに向けて差し出す
「あぁよろしく」
キールはウタの手を握り握手をする
キールがウタ、ゴードンと共に暮らして数週間が経った。その間キールはウタの話し相手になっていた
「やっぱり君の歌は素敵だな」
キールは間近でウタの歌を聞いて天使の歌声だと確信した
「えへへ、ありがとう」
ウタは照れくさそうに言った
「晩ご飯ができたよ」
ゴードンが晩ご飯を運んでくる
「いただきます!」
「そういえばキールさんって昔何してたの?」
ウタが晩ご飯を食べながらキールに聞く
「……」
キールは食べている手を止め沈黙していた
「?キールさん?」
何も言わないキールにウタは首を傾げる
「彼は昔は音楽家だったんだ。それも偉大な」
ゴードンが慌ててキールのフォローをする
「いいんだ、ゴードン。彼女には本当のことを話さなければならないと思っていた」
キールがゴードンのフォローを遮る
「本当のことを話したら君は!」
「ここにはいられないだろうな」
「どういうこと?」
ウタは2人の会話についていけない
「私は
久しぶりに書いたけど大変だこれ