エレジアの不響和音   作:匿名P

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「ウタってライブで世界回ってるけど大変じゃないの?」

温泉に浸かっているとビビが聞く

 

 

「ファンのみんなのためなら大変でも大丈夫だよ」

ウタは笑顔でビビに言う

 

 

「そうなんだ…ウタはすごいね」

 

 

「そんなことないよ。私は周りの人に助けてもらってばかりだし」

その後ウタはキールとゴードンのことをビビに話した

 

 

「そうなの!楽しそうじゃん」

 

 

「ビビだって楽しんでるでしょ?」

 

 

「実はさ…私、前()()だったんだよ」

 

 

「えっ?」

ビビの口から思いもよらない言葉が出てきてウタは動揺する

 

 

「でもね、その海賊の人達はこの国を救ってくれたんだ。とっても嬉しかった。私のことを仲間って呼んでくれたんだ」

ビビは幸せそうに喋っている

 

 

「良い海賊なんだね。私も小さい頃海賊だった。私は途中で降りることになっちゃったんだけど、それは私を守るためだってわかったんだ。その時はすごく嬉しかった」

 

 

「ふむふむなるほど」

コブラとゴードンが女子風呂と男子風呂を隔てる壁に耳をつけてビビとウタがどんな会話しようとしているのか聞こうとしている

 

 

「いい娘を持ってるじゃないか」

ゴードンはビビが立派になってることに感動し涙ぐみながら言う

 

 

「何を言うんだ。ゴードンこそ」

コブラもウタの姿に感動して涙ぐみながら言う

 

 

「はぁー何してるんだか」

 

 

「まぁまぁ親として何かくるものがあったんじゃないですか?」

イガラムとペルーが涙ぐんでいるおっさん2人を見て呆れながら言う

 

 

「…(ウタ、また成長したな)」

キールはウタの姿に感心していた

 

 

「いいお風呂だった!」

 

 

「でしょ!」

ビビとウタが話しながら出てくると既に男性陣は上がっていた

 

 

「あとで部屋に行ってもいい?」

ウタがビビにそう言うとビビはもちろんとグッドサインを出した

 

 

「練習を始めるよ」

ウタ達は部屋に戻るとライブに向けて練習を始めた

 

 

______

 

 

「今日はここまでにしよう」

ゴードンがそう言うとウタはビビの部屋に直行して行った

 

 

「良い友達ができてよかった」

ゴードンが安心したように楽器の手入れをしながら言う

 

 

「そうだな」

キールもウタに友達ができるのは嬉しいことなので内心喜んでいた

 

 

「新聞です。良かったら読んでください」

召使いが新聞をキール達のいる部屋に届けに来た

 

 

「あぁ、ありがとう」

 

 

______

 

 

「楽しんできたかい?」

ウタが戻ってくるとゴードンがそう言う

 

 

「うん!あっ、新聞来てるんだ」

ウタはそう言うと新聞を手に取ると固まった

 

 

「おやすみ」

ウタは自分の部屋に入っていってしまった

 

 

「何が書いてあるんだ?」

不思議に思ったキールが新聞を手に取るとそこには「麦わらのルフィ死亡説」と大きく書いてあった

 

 

「これは…まずいな」

 

 

「おーいウタ」

ゴードンがウタの部屋をノックするが返答は何もない。昨日の新聞を見てからウタは部屋に引きこもってしまった。キールとゴードンもこれには困っていた

 

 

「ウタ…」

 

 

「1人にさせて」

返答があったとしてもこの一辺倒で会話すらできる状態ではない

 

 

「おはようございます」

キール達が困っている時にちょうどよくビビが現れた

 

 

「あれ?ウタは?」

ウタがいないのを不思議に思ったビビが聞く

 

 

「実は…」

ゴードンは事の経緯を詳しくビビに話した。するとビビはわかりましたと言ってウタの部屋に行った

 

 

「ウタ、入ってもいい?」

 

 

「1人にさせて」

 

 

「少しだけお話しよう?」

 

 

「…わかった」

ウタはそう言うと扉の鍵を開けてビビを部屋に入れた。ウタの後ろ髪は垂れ下がっていた

 

 

「辛いんでしょ?ルフィさんのこと」

ビビはウタの部屋に入ると話始めた

 

 

「え?なんでルフィのこと知ってるの?」

ウタはビビが自分が苦しんでる原因がルフィだと知っていることに驚いた

 

 

「前海賊だったって言ったでしょ。その海賊が麦わらの一味なの。だからルフィさんのことは知ってるわ」

 

 

「じゃあ国を救った海賊って」

 

 

「えぇ麦わらの一味よ」

 

 

「おかしな話かもしれない。海賊が国を救うなんてだけど私たちにとって麦わらの一味は大切な恩人なの」

 

 

「そうなんだ…よかった。ルフィ、人を傷つけていないんだね」

 

 

「ルフィさんはとても仲間思いで、頼りになる人よ。でも、いつもはちょっとマヌケだけどね」

ビビは笑いながら言うとウタもつられて笑っている

 

 

「そうなんだ…ルフィは変わってないなぁ」

ウタの頭にはまだ自分よりも背が小さくて弱虫なルフィの記憶しかない

 

 

「でも、ルフィは…」

 

 

「大丈夫よ。ルフィさんは死んでなんかいないわ」

 

 

「え?どうしてそんなことが言えるの?」

 

 

「どうしてって言われても上手く言えないけど…私はルフィさんが死ぬような人には見えない。確かに後先考えずに突っ走る人だけど、その分強いし諦めることをしない人だからかな」

 

 

「そうなんだ…ルフィは成長してるんだね。負けてられないや」

ビビの話を聞いて元気が戻ったウタは後ろ髪をピンと立たせる

 

 

「ビビ、ありがとう。私ルフィを信じる」

 

 

「うん」

 

 

「迷惑かけてごめんなさい」

ウタは部屋から出てくるとキール達に謝った

 

 

「元気になって安心したよ」

 

 

「戻ってよかった」

キールとゴードンはウタに優しい言葉をかける

 

 

「ビビ君ありがとう」

 

 

「ありがとう」

キールとゴードンはウタを元気づけてくれたビビに感謝の言葉を伝えた

 

 

「いえ、友達ならこれくらいして当然ですから」

 

 

「さぁ練習を始めよう」

 

 

「うん!」




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