エレジアの不響和音 作:匿名P
「私はそろそろ行かないと」
キールはそう言うと立ち上がった
「そうか…また会いそうな気がするな」
キールがレイリーに背を向ける
「同感だ。私たちは気が合うな」
キールは最後に一言そう言うとフードを被り立ち去って行った
「少しいいかしら?」
キールが歩いていると後ろから声をかけられる。キールはその声に聞き覚えがあった
「何の用かな?」
キールが振り向くとそこにはヒナがいた
「冥王と繋がりがあるわね。あなた一体何者なの?」
「本当のことを言ったら君はどうする?」
キールが意味深に言う
「もしそうなら捕まえる。UTAには申し訳ないけど」
ヒナはそう言うと黒の手袋をはめた
「君はもう気づいているだろう?尾行までしているんだ。それに私の正体はおそらく君の予想通りだよ」
キールは隠し通すことができないと思ったのか大人しく白状した
「なら、逮捕よ!」
ヒナは手を檻に変えるとキールへ伸ばす
「私は手出しはしない。ウタのためにもここで騒動を起こすのは避けたい」
キールはそう言うと檻を避ける
「あなたがUTAから離れればいいでしょ!」
ヒナは攻撃の手を辞めようとはしない
「残念ながらそれはできない。私は1度交わした約束は死んでも守るタチでね」
キールはゴードンと同様にシャンクスからウタを頼まれていた
「男の友情?ヒナ、分からない」
ヒナは攻撃を続けるがキールにかすりもしない
「分からなくて当然だ。君と住む世界が違うんだ」
キールは涼しい顔で攻撃を避け続ける
「そっちに住む気もないわ!」
「気が合うな。私も仁義の欠けらも無いそちらへは住みたく無い」
「早く捕まりなさいよ!」
ヒナはずっと攻撃を続けるが全て避けられている
「無理だと言っているだろう」
キールは刀を抜くと自分に迫ってきている檻を斬る
「…!?檻が斬られた!?」
「ここはお互い退かないか?このままでは埒が明かない」
「……」
ヒナは攻撃を止め黙った
「君の任務はウタの護衛、私を捕まえるのはその後でも遅くはないだろう」
「………そうね。ここは一旦停戦しましょうか」
ヒナは手袋を外しながら言う
「次会う時が最後よ」
ヒナはキールとすれ違いざまにそう言った
「私を捕まえたいのなら…もっとお仲間を連れてくるといい」
キールはヒナに背中を向けて歩き出すとそう言った
「…そうするわ」
「全てにおいてレベルが高い、あなたの言う通りだわ」
ヒナは電伝虫を取り出すと通話を始めた
「そうじゃろ、あいつを捕まえるにはわしらも覚悟を決めんとな。だが、今はそれどころではあるまい」
ヒナが通話をしている相手はガープであった
「そうね。まだ様子見という感じかしら?」
「そうじゃな」
通話越しにガープがせんべいを食べる音が聞こえる
「また連絡するわ」
ヒナはそう言うと電伝虫を切った
______
「おかえりなさい」
キールが戻るとウタはノートに歌詞を書いていた
「ただいま。順調かい?」
「うん!」
「それは良かった」
キールは先程まで戦っていたというのが分からないほど元気だった
「キールさんは何してたの?」
「ここに数十年来の友がいてね…久しぶりに顔を合わせに行ったんだ」
「そうなんだ」
「明後日がライブ本番だ。あまり時間がない。続きを始めるよ」
「はーい」
「頑張れ」
キールは一言言うと自分の部屋に戻った
「何かあったね」
「あぁ、あれは何かあった」
ウタとゴードンはキールに何かあったことに気づいていた
「さぁ始めようか」
ウタの練習はしばらく続き、気づけば次の日になっていた。ウタの要望で練習は長時間に及んだ
「明日はライブだ。今日はしっかり休みなさい 」
「うん。おやすみ」
ウタは自分の部屋に入っていった
「私も寝るか」
ゴードンもウタが自分の部屋に入ったのを確認してから自分の部屋に入っていった
「寝てしまったか…」
キールは部屋に入るなり寝てしまっていた。キールが部屋から出ると誰もいなかった
「みんな寝ているのか…新聞でも読んでいよう」
キールは机に置いてあった新聞を手に取ると読み始めた
「四皇…
キールが読んでいる新聞には四皇・黒ひげと天竜人について書かれていた。キールは天竜人のことをクズ呼ばわりしている
「能力者狩り…ウタが標的にならなければいいが」
新聞には黒ひげが悪魔の実の能力者を襲っていることが書かれていた
「四皇を相手にするのは骨が折れる。さすがに傷がつくな」
キールは自分が四皇と戦えば無傷では済まないが、それは相手も同じだと思っている
「……………」
キールは新聞を読み進めていると天竜人の記事を見つけた。そこには天竜人が奴隷を5億ベリーで買ったことが書かれていた
「
「ウタのライブを邪魔できる唯一の生物か…」
「その時は仕方ない」
「ウタといれる時間も少なくなってきているな…残りの時間を大切にしなければ」
天竜人は嫌われている