エレジアの不響和音 作:匿名P
「ティーチ提督!!」
先程単身で乗り込んできたキールにいいようにされた黒ひげはやっと目を覚ました
「あぁ…あいつ許さねェ!」
黒ひげはワナワナと体を震わせながら手を握りしめる
「生きてやがった…!鬼の神、不響和音と呼ばれた男が…!」
「ティーチ提督どうするんだ?」
「「あいつを追うぞ!俺の気が済まねェ!!俺ァ四皇だぞ!」」
「行くぞ!野郎ども!」
「待ってろよ…鬼神!!」
黒ひげは拳を高々と突き上げるとそう言った
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「なんか疲れちゃった…」
ウタ達はマリージョアを抜け"新世界"へと入った
「ドレスローザまでしばらくある。休んでるといい」
ゴードンがそう言うとウタは自分の部屋で休みに行った
「追手が来なければいいが…」
聖地で揉め事を起こしたキールは今後が心配だった
「…ウタを助けてくれてありがとう」
「正直、私1人だけだったらどうにもならなかった…目の前でウタが連れていかれようとしているのに、私は動くことすら出来なかった…情けない」
ゴードンはウタのそばにいたにも関わらずウタを守ることが出来なかったことを悔やんでいた
「あそこで反抗すればゴードンだってどうなっていたかわからない。汚れ役は私1人で十分だ。ゴードンまで犠牲になる必要は無い」
「だが…キールはそれでいいのか?」
キールは想定外の質問に目を見開く
「確かに守ってくれるのはありがたいが、天竜人にまであんなことをしては一緒にいられなくなってしまう。それでいいのか?」
「…私がどういう人間だったか君はよく知ってるだろう。世界は残酷なんだ…幸せは長続きしない」
キールは思い詰めたように言う
「じゃあ…」
「その時はウタに「こんな私を家族と呼んでくれてありがとう」と伝えてくれ」
「……」
ゴードンは自分ではどうにもできないと知りただ黙るしかできなかった
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海軍は今とても慌ただしく、センゴクは元帥の職を降り、後任はサカズキに決まった。後任を決める際にクザンとサカズキが決闘を行い、サカズキが勝利したため元帥の職についた。クザンはその後海軍をやめ、消息を絶っている。センゴクは元帥の職を降りたが、若い海兵の育成のため海軍には残っている。それはガープも同じだった
「ヒナが接触したようじゃ…やつは最近問題を起こし始めておる」
ガープとセンゴクが2人きりで話している。センゴクの容姿は元帥の時とは変わり髪は全て白髪になっている
「黒ひげ撃退に聖地での騒動…やっと芽を出し始めたか」
「黒ひげを撃退するほどの力がまだあるとは予想できなかった」
「キールの力は四皇で収まるものではあるまい…やつがその気になればこの世界が半壊する」
「やつは昔から異端じゃった…海賊のくせに奴隷を解放したり、天竜人を平気で殺そうとしたり…狂気とは違うなにかがある」
「キールの過去は誰も知らない…どれだけ辛い過去があるのかは知らんが」
「やつの過去は同じ船に乗っていた人間ですら知っておらんかった…おそらくやつのことをよく知ってるのはロックスだけじゃろう」
「ロックスを慕い、ロックスを世界の王へと導くことがキールの目的だった。ロックスが死んだ後、やつの消息はわからなくなってしまった」
「みな死んだと思っておったがやつは生きておった。やつは10年前エレジアを守るために戦った。海賊とは無縁な暮らしをしておった。やつは平穏に暮らしたいだけなのかもしれんな…」
「赤髪も言っていた。キールは隠居の身、面倒事に巻き込むのはやめてくれと」
「やつがロックスの右腕であった以上、穏便にはいかんだろうが、面倒事にやつを巻き込むとわしらとしても難しいことがある」
「…それでもいつかは腹を括らなければいけない時は来る」
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ウタは新世界に入ったあとしばらく休んでいたが、その後はドレスローザに着くまでライブの練習を行っていた。愛と情熱とオモチャの国、ウタのモチベーションが上がるのはそれだけで十分だった
「着きました」
T・ボーンがノックをして練習部屋に入ってくるとそう言った
「行こうか」
ゴードンの一言でウタ達は船を降りドレスローザに降り立った
「ここがドレスローザ…!素敵な場所」
石造りの建物が並びその建物も色鮮やかである。これまでの島とは違う雰囲気があった
「宮殿まで案内致します。こちらです」
「ほんとにオモチャいるんだ」
ウタ達が通る道の端にはファンが集まっており、その中にオモチャがいたためウタは驚いた。ウタはほんとにオモチャがいるとは思ってもいなかった
「オモチャの国か…斬新なアイデアだ」
ゴードンは想像もしなかったアイデアに感心している
「オモチャの国…(この国、
「こちらになります」
ウタ達がT・ボーンに案内されついた宮殿はこれまで訪れてきた数々の宮殿とは違う雰囲気があった
「ではいってらっしゃいませ」
T・ボーンはそう言うと船は方へ戻って行った
「挨拶しに行かないと」
ウタはそう言うと宮殿の門の中へ入っていった。それにゴードンが続き、キールが入ろうとする
「…なぜだ?」
キールが通ろうとすると門番2人が槍でキールを入れないようにする
「国王様の許可がありません…許可なく部外者を通すことはできませんので」
「私は彼女の護衛だ。文句はないだろう」
「いえお通しすることはできません。ここで待っていてください」
「通してよ!」
「無理です。許可がなければ…」
何度言っても同じことの繰り返しでウタ達は折れた
「ごめんねキールさん。待ってて」
申し訳なさそうにウタが言う
「大丈夫だ。ゴードン、ウタを任せた」
「あぁわかっている」
ウタとゴードンはキールに背を向けて宮殿へと歩いて行った
「…(嫌な予感がする。何もなければいいが) 」
「来たか…ウタ…!」
口角をつけ上げ笑う人間が1人…
開幕早々雲行きが怪しいですねー