エレジアの不響和音   作:匿名P

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豆知識:キールは甘い食べ物が嫌い


台風の目

「よかった」

キールは宮殿を出たあと幹部達と戦った場所でかがむと落ちているものを拾った

 

 

「見つかった?」

キールが戻ってくるとウタ達は休憩している最中だった

 

 

「あったよ」

 

 

「よかった」

ウタは笑顔でキールに言う

 

 

「なにを忘れたの?」

 

 

「これだよ」

キールは懐から1つの指輪を取り出した。その指輪は何の変哲もない指輪だった

 

 

「なにそれ?」

キールは指輪など身につけていないので、指輪を持ってることに違和感があった

 

 

「私にとって()()()()からもらったものなんだ。でも、つけると刀を握る時に違和感があってね…だから肌身離さずに持ってるんだ」

 

 

「へぇーそうなんだ」

ウタはキールから指輪を受け取るとじっくり観察した。よく見ると小さい文字でVaasa(ヴァーサ)と書かれている

 

 

「これって大切な人の名前?」

 

 

「そうだよ。もらった時は嬉しかった…また会った時にそれを返すって心に決めているんだ」

 

 

「優しい人なんだろうね」

 

 

「私が言うことでもないが、とても優しい人だった。私のような人間にも優しく接してくれたんだ」

 

 

「今どこにいるの?」

 

 

「…私もわからないんだ」

 

 

「でも、いつか必ず会えると信じている」

 

 

「絶対会えるよ!」

ウタが両手でガッツポーズを作るとそう言った

 

 

「…ありがとう」

キールはウタに微笑むとそう言った

 

 

「ウタ、続きを始めるよ」

楽器の手入れをしていたゴードンがそう言うとウタは立ち上がり練習を再開した

 

 

______

 

 

「これくらいで終わりにしよう」

練習を再開して数時間後、途中で休憩を挟みながら終わった

 

 

「お疲れ様」

キールは2人分の飲み物を持って部屋に入ってくる

 

 

「ありがとう。キールさん」

ウタはキールから飲み物をもらうとゴクゴクと飲み始めた

 

 

「ありがとう」

ゴードンも飲み物をもらうと1口含んで飲んだ

 

 

「キールさん外に行こうよ」

ウタが飲み物を飲み干すとそう言った

 

 

「あ、あぁそうだね」

キールはウタの言ったことに若干驚いた

 

 

「いいでしょ?」

ウタはゴードンに言う

 

 

「明日はライブだからね。早めに寝るんだよ」

ゴードンはそれ以上は言わなかった

 

 

「うん」

ウタはそう言うとキールを連れて外に出て行った

 

 

「この前の続きやってよ」

 

 

「わかった」

キールはタオルと懐から取り出すとウタに渡す。ウタは渡されたタオルで目を隠した

 

 

「じゃあ始めるよ」

キールは新聞紙の棒を取り出すとウタの頭目掛けて振り下ろすが当たらなかった

 

 

「…」

ウタは黙っており集中しているのが見てわかる。ウタはその後もキールの攻撃を避け続けた

 

 

「こんなものか…外していいよ」

始めてから30分近くが経ったところでキールが一区切りつけた

 

 

「疲れたー」

ウタは目隠しを外すとぐったりとした。ウタの頭には避けきれず当たってしまったたんこぶが何個かできている

 

 

「「意志の力」を感じることは最初は疲れるだろう。焦らずやっていこう」

 

 

「はーい」

ウタは寝転んで手を上げるとそう言った

 

 

「すごいなーこんだけ疲れることを毎回やってて」

 

 

「最初だけさ。慣れれば今よりは疲れないよ」

 

 

「よーし休んでる場合じゃないや。続きやろう!」

ウタは起き上がると目隠しをつけた

 

 

「もういいのか?」

 

 

「うん!」

 

 

ウタとキールの特訓はその後も続き2人が戻ってきた頃には太陽は既に沈んでいた

 

 

「おやすみ」

ウタは戻ってくると必要最低限のことを済ませると自分の部屋に吸い込まれるように入っていった

 

 

「おやすみ」

 

 

______

 

 

「今日のライブはに行われる。それまでの間、最後の確認をしよう。このライブが終わればしばらくライブはない。だから、今日は盛り上げていこう」

 

 

「夜?いつも昼間だったのにいきなりどうしたんだ?」

 

 

「夜の暗さを使った演出をしたいと言われてね」

 

 

「誰に?」

 

 

「ドレスローザ側からそう要望があってね」

 

 

「そうか…」

嫌な気を感じたキールだったが、無理やり自分を納得させた

 

 

「夜のライブなんてワクワクする!」

キールとは違い期待を胸に秘めているウタは目を輝かせている

 

 

「そうだね」

 

 

「さぁ始めるよ」

ゴードンの一声で最後の練習が始まった

 

 

「…(この胸騒ぎは気のせいじゃないな)」

ウタの練習が一区切りつき休憩している最中キールはただ1人考え事をしていた

 

 

「ウタ、ライブのリハーサルを会場でやるから、会場に行くよ」

 

 

「はーい」

 

 

「キールさんどうしたの?」

難しそうな顔をしているキールにウタが気づいた

 

 

「あぁ、いやなんでもないよ」

 

 

「そう…?何かあったら相談してね!」

ウタは眩しいほどの笑顔でキールに言う

 

 

「あぁ(あの笑顔を守らないといけないな)」

 

 

「じゃあキールさんまたね!」

ウタは会場へ向かう際もキールへ笑顔で手を振っていた

 

 

「ちょっと頭を冷やしてこよう」

キールはウタ達が会場に行くのを見送ってから外へ出た

 

 

「これだけ美しい街の背景に()()がいるとは思いもしないだろうな」

キールはドレスローザの街を歩いていた

 

 

「あぁすいません」

キールはフード越しにぶつかった人に謝る

 

 

「UTAから離れろ。世界を敵に回すことになる」

ぶつかった相手は去り際にキールにそう言った。キールが振り返るとその相手はもういなかった

 

 

「…私の勘はよく当たるな」

キールは振り返った先をずっと見ていた

 

 

政府の奴隷…やってみろ」




なんかまた出てきたぞ…
誰だよVaasa(ヴァーサ)って
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