エレジアの不響和音   作:匿名P

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元船員

「おはよう」

ウタが挨拶をしながら自分の部屋から出てくる

 

 

「おはよう、元気かい?」

キールが笑顔で出迎える

 

 

「うん!もう大丈夫だよ!」

キールの笑顔にウタも笑顔で応える

 

 

「おはよう、ウタ」

ゴードンが朝ご飯のパンをキッチンから運んでくる。既に食卓にはサラダやスープなどが並んでいる

 

 

「おはよう、ゴードン」

ウタはゴードンにも笑顔で応える

 

 

「いただきます!」

いつも一緒にご飯を食べているが昨日は一緒に食べることが出来なかったため3人にとって一緒に食べるのは久しぶりである

 

 

「ウタ、明日にはライブ会場に向かうから準備をしておくんだよ」

朝ご飯を食べ終わり、食器を洗っているゴードンがウタに言う

 

 

「はーい」

ウタがノートに何かを書きながら応える

 

 

「どこに行くんだ?」

ゴードンが洗い終わった皿をキールが拭いている。キールはウタにライブがあるのは知っていたが場所は聞かされていなかった

 

 

東の海(イーストーブルー)にある海上レストラン・バラティエだよ。そこで映像電伝虫も使いながらライブをするんだ」

 

 

「バラティエ?聞いたことないな」

 

 

「しかしどうやってそこに行くんだ?」

 

 

「明日迎えの船が来るんだ」

 

 

「そうか」

 

 

「さっきから何の話してるの?」

ウタがペンを走らせていた手を止めて2人の会話に入ってくる

 

 

「明日のライブの話だよ」

最後の食器を拭き終わったキールが返す

 

 

「キールさんは明日来るの?」

 

 

「邪魔になるだけだろうからね。待ってるよ」

 

 

「えー来てよ!私のライブをキールさんにも見て欲しい」

 

 

「私からも頼む。ウタの晴れ舞台を見に来てくれないか?」

ゴードンはそう言うとキールに頭を下げる

 

 

「頭をあげてくれ。そこまで言われて断るほど私は野暮じゃない。ついて行くよ」

 

 

「ありがとう!キールさん」

 

 

「じゃあ私も準備をするとしよう」

キールのこの一言で各々自分の部屋に入り、明日の準備を始める

 

 

「〜♪♪」

準備が終わったウタは食卓の自分の席に座り歌いながらノートを書いていた

 

 

「順調か?」

キールが色々なものを抱えながら部屋から出てきた

 

 

「それは何?」

キールが抱えている1番上に手配書が見えた

 

 

「あ、これは」

慌てて隠そうとするがウタに取られてしまった

 

 

「モンキー・D・ルフィ?ってルフィ!?」

ウタが手配書を見るなり大声を出すのでキールは驚いて抱えていたものを落とした

 

 

「知り合い?」

落ちたものを拾いながらキールがウタに尋ねる

 

 

「ルフィは幼なじみだよ。やっぱり海賊になったんだ…」

幼なじみが海賊だというのを知ってウタの表情は複雑になっている

 

 

「ルフィを止めなきゃ」

ウタは手配書を握りしめてくしゃくしゃにする

 

 

「それは自分の目で確かめればいいんじゃないか?」

 

 

「え?」

 

 

「この世の海賊は全員が悪い海賊とは限らない。シャンクスのように良い海賊もいる」

 

 

「…そうだね」

 

 

「それに…」

キールは少し考えるような素振りを見せ、言葉を詰まらせる

 

 

「それに?」

 

 

「いや、なんでもない」

 

 

「(彼がおそらくガープの孫と言っても分からないか)」

キールはガープに孫がいるのかは知らないが苗字が一緒であるためそうだろうと思った

 

 

「あのルフィが今じゃ悪い方の有名人か…考えられないや」

ウタが今度は懐かしい目で手配書に写っている人物を見つめる

 

 

「負けてられないな」

 

 

「うん!」

 

 

各自の準備が終わりその後はウタは練習、ゴードンはそのサポート、キールは漁とそれぞれやるべきことをやってその日は終わった。そして次の日3人は海賊で船を待っていた

 

 

「キールさんそれって刀?」

ウタがキールの腰に差さっているものを指差す

 

 

「あぁ万が一のためにね」

 

 

「へぇー立派な刀だね。あ!来た…きた?」

そんな話をしていると前方から船がやってきた

 

 

「おかしな船だな」

3人の前に現れた船は迎えの船ではなかった。さらにその船は浮いていた

 

 

〜???〜

「あれは!?」

モニターを見ている人物が大声を出す

 

 

「何がいる?」

椅子に座っている金髪の人物が言う

 

 

「シキ様、あの島に"世界の歌姫"UTAがいます!」

 

 

「何!?そうか…俺が見に行ってくる」

 

 

〜海岸〜

「人が落ちてきてる!?」

船から人が落ちてきているのを見たウタは大声で叫ぶ

 

 

「違う、落ちてるんじゃなくて降りてきてる。こんなことができるのはあいつしかいないな」

 

 

「やぁベイビー…ちゃん?」

船から降りてきた人物は3人が見える高さまで降りてくると急に止まった

 

 

「お前はキール!?なんでここに!?」

船から降りてきた人物はキールを見るとそう叫んだ

 

 

「久しぶりだな。シキ」

 

 

「知り合いなの?」

 

 

「私の海賊時代の船員だ」

 

 

「お前に用はない。俺はそこのベイビーちゃんに用がある」

 

 

「俺の船に来い!俺のために歌え」

 

 

「嫌だ、ファンが待ってる。私は誰か1人のためには歌わない。みんなを幸せにするために歌うんだ!でも、これからライブをするんだ!良かったら来てよ!幸せになろう!」

 

 

「なっ!?そうかますます気に入った!」

 

 

「俺は海賊だ!欲しいものは奪う!あばよキール!」

シキは猛スピードで降りてくるとウタを抱えて自分の船へと戻って行った

 

 

「ウタ!?」

 

 

「安心しろ、ウタは大丈夫だ」

 

 

「だが」

ウタが連れて行かれたことでゴードンがオロオロしている

 

 

「ウタは強い。これは保証する」

ゴードンの言葉を遮ってキールが言う

 

 

「これから俺のために歌ってくれベイビーちゃん」

 

 

「分かった。じゃあ」

 

 

「〜♪♪」

ウタが歌い出すとシキは寝てしまいウタを抱えていた手を離した。そのためウタも落ちて行く

 

 

「落ちるとまずい」

キールはウタのところまで飛んでいくとウタをお姫様抱っこした

 

 

「ありがとう…キールさん」

ウタは船を待つ前も練習をしていたため疲れてしまい寝てしまった

 

 

「ウタ!」

キールが戻ってくるとゴードンがウタに近づく

 

 

「休ませてあげてくれ。疲れてるみたいだ」

 

 

「あぁわかった」

ゴードンはキールからウタを受け取ると海岸から離れた

 

 

「はっ!寝てた!」

地面に落ちたシキが目を覚ます

 

 

「ベイビーちゃん?」

腕に抱えていたウタがいないことに気づき辺りをキョロキョロする

 

 

「あの子が欲しいなら俺を殺してからにしろ。お前にそれが出来ればだが」

キールは刀を抜きながらそう言った




シキ出したかったのでルフィの懸賞金3億ベリーになってます。
バラティエでライブするのかと思うかもしれませんが個人的にバラティエ好きなので出しました
元ロックス海賊団の船員って化け物しかいないから、その副船長って怪物なんだろうな…
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