エレジアの不響和音   作:匿名P

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時の流れが早すぎる


花形

「お疲れ様」

ウタが部屋に入ってくるとキールがそう言った

 

 

「ご苦労様です」

 

 

「うん。あとどれくらい?」

 

 

「あと30分でライブが始まる。ウタの出番はライブが始まってから1時間後だ」

 

 

「それまではしっかり休んでなさい」

 

 

「わかった」

ウタは用意された部屋に戻って休み始めた

 

 

「私はライブの確認に行ってくるよ」

ゴードンもライブの確認のため部屋から出て行った

 

 

「君たちの仲間は来ているだろう」

キールとゴードンは再び、2人きりになった

 

 

「えぇ、来ていると思います」

 

 

「迎えに来る手段は?」

 

 

「それはわかりません」

 

 

「そうか…臨機応変に行こうか」

 

 

「それしかないですね」

 

 

「すまないね。ライブの前で集中しないと行けないと言うのに」

 

 

「いえ、気にしないでください」

 

 

「君たちはどうしてバラバラになったんだ?」

 

 

「そうですね…あれは…」

ブルックはキールにこれまでの詳細を話し始めた。ブルックは短時間でキールのことを信頼した。ウタが船長と知り合いであり、そのウタが信頼を寄せているキールだからこそだった

 

 

「そんなことが…」

麦わらの一味に起こったことはキールが思ったよりも残酷であった

 

 

「迂闊だった」

キールはブルックに頭を下げた

 

 

「大丈夫です。もう過去のことですから」

 

 

「強いね。君たちは」

 

 

「あなたは海賊をやっていたと言っていましたが、どんなことがあったんですか?」

 

 

「それはね…」

 

 

「すいません。そろそろ出番ですので舞台裏にお願いします」

キールが話始めようとした時ドアが開きスタッフが入ってくる

 

 

「また後で話そう。ライブ頑張って」

 

 

「えぇもちろんです」

ブルックはそう言うと部屋を出て行った

 

 

「……時の流れは早いな」

 

 

______

 

 

「盛り上がってるかベイベー!!」

ソウルキングのライブが始まり、1時間が経とうしていた

 

 

「今日は特別なゲストが来てくれてるぜ!!」

 

 

ザワザワ

 

ソウルキングの発言に会場がザワつく

 

 

「ウタは?」

舞台裏でライブを見ているキールがウタがいないことに気づく

 

 

「見ていればわかる」

ゴードンの言葉通りキールはステージを見る

 

 

「?」

キールがステージを見ていると突如会場が暗転した

 

 

新時代はこの未来だ〜♪世界中全部〜♪変えてしまえば〜♪変えてしまえば…♪

 

 

ワァーー!!

 

真っ暗なステージからウタの声が聞こえてくると歓声が上がって来る

 

 

「ウタらしいな。()()登場と言うことか」

会場が一気にライトアップされ、ウタがステージでいきいきと歌っている。キールはそれを見て笑顔を見せる

 

 

ジャマモノ やなもの なんて消して〜♪

この世とメタモルフォーゼしようぜ〜♪

ミュージック キミが起こす マジック〜♪」

久しぶりのライブでウタ自身も観客も盛り上がっている

 

 

目を閉じれば未来が開いて〜♪

いつまでも終わりが来ないようにって〜♪

この歌を歌うよ〜♪」

 

 

「…素晴らしいですね。別次元の歌声です。まさに歌うために生まれてきたと言っても過言では無い」

キールたちと同じステージ裏にいるソウルキングがそう呟く

 

 

「君が言うなら本当にすごいんだな」

キールはエレジアで生まれたとはいえ音楽の知識は皆無なのでウタの歌がどれくらい凄いのかはわかっていなかった

 

 

「えぇ、彼女の歌声は魅力的ながら繊細です。あれほどの技術は天性です」

 

 

「ウタの歌声は色んな人が紡いできた」

 

 

Do you wanna play? リアルゲーム ギリギリ〜♪

綱渡りみたいな旋律 認めない戻れない忘れたい〜♪

夢の中に居させて I wanna be free〜♪

見えるよ新時代が 世界の向こうへ〜♪

さぁ行くよ NewWorld〜♪」

 

 

「やっと見つけたぇ」

会場に作られた特設観客席で獣が目を光らせた

 

 

新時代はこの未来だ〜♪

世界中全部 変えてしまえば 変えてしまえば〜♪

果てしない音楽がもっと届くように〜♪

夢は見ないわ キミが話した 「ボクを信じて 」〜♪」

 

 

ワァーー!!!

 

ウタが歌い終わると会場が壊れんばかりの歓声が上がった。ウタの人気がどれほどかわかる

 

 

「…ごめん。久しぶりで」

ウタは今でも止まない歓声に感激している

 

 

「これがウタが積み上げてきたものか…」

観客からの歓声を見たキールが見上げるように呟いた

 

 

「若いのにあれだけ人を惹きつける魅力があるとは……さすがと言うべきでしょうか。四皇は子どもまですごいんですか?」

 

 

「さぁそれもあるかもしれないが、9割ウタの努力だよ」

 

 

「そうでしたか。それは失礼」

 

 

「ありがとうー!みんな!

また会えたね!ウタだよ!!

ウタは気持ちを切り替えると笑顔で言った

 

 

「「U!・T!・A!・U!・T!・A!」」

 

 

「待たせてごめんね。私は元気だよ!」

ウタが何かを言うと歓声が湧き上がる

 

 

「なんでお前が泣いてるんだよ。ゴードン」

キールは声を殺しながら泣いているゴードンに言う

 

 

「よかった…本当によかった」

ゴードンはハンカチで涙を拭いながら言う

 

 

「歳取ったな。2人とも」

キールの目が軽く潤んでいる。ゴードンの涙を見てキールも抑えてきた感情が込み上げてくる

 

 

「ヨホホホ、歳を取ることは悪くないですよ。涙の結晶ほど綺麗なものはありません」

 

 

「ハハハ、君が言うと信憑性があるよ」

キールの言葉に3人は笑い合った。ステージ裏にいることを忘れて

 

 

「「ゴゴゴ...ゴゴゴ...」」

3人はステージから殺気立った視線を感じ、ステージを見ると般若の面を被ったウタがこちらを見ていた

 

 

「これ…マズイんじゃないですか?」

ブルックが冷静に判断して言った

 

 

「あぁこれはマズイ」

ゴードンが涙を流すのを止めて、冷や汗を流す

 

 

「後で謝るだけじゃすまないかも…な」

 

 

「「「すいません」」」

3人はそう言ってウタに頭を下げた




ONEPIECE最高
アンケートありがとうございますm(_ _)m
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