エレジアの不響和音 作:匿名P
無事にサクラ王国に着いたキール達は国王のいる城へ来ていた
「私はこの国で国王をやっているドルトンだ。今回はよろしく頼むよ」
ウタ達が国王の元を訪ねると国務をしていたがそれを放ったらかしてウタと握手を交わす
「必ず成功させるからね!」
ウタがドルトンの手を握ると勢いよく縦に振った
「ハハハ、頼もしいね」
「ゴードンさん、お久しぶりです」
2人は世界会議の際に顔を会わせていたため顔なじみであった
「頑張っているみたいだね」
ドルトンとゴードンは固く握手を交わす
「あなたは?」
ドルトンはフードを被っているキールにも手を差し出す
「私は2人のボディーガードのキールという者です」
キールはドルトンの手を握ると軽く握手を交わす
「よくお越しくださいました。ゆっくりしていってください」
ドルトンはみんなと握手を交わすと頭を深々と下げた
「それにしてもここ寒いね」
サクラ王国は冬島のため、ウタのいつもの服装の半袖に薄いパーカーでは凍えるため用意された厚いコートを着ている
「ここは冬島だからね。でも、冬島だから見える景色もあるんだ」
窓の外で降り続けている雪を見ながらドルトンが言う
「部屋に案内しよう」
ドルトンのあとをウタ達がついて行く
「ここを使ってくれ」
ウタ達が案内された部屋は1人でいるには充分な広さであった
「私はやらなければいけないことがあるからこれで失礼する」
ドルトンはそう言うと来た道を戻って行った
「練習を始めよう」
全員で荷物から楽器を取り出すとゴードンが言った
「キールさんは外に行ってきてよ」
練習を見るために座っているキールにウタが言った
「どうして?」
「キールさんにはドルトンさんの言ってた冬島ならではの景色を見て欲しいんだ」
「いいのか?」
「あとでどんなだったか教えてね」
「フッ…わかった」
キールはそう言うと立ち上がると酒を手にして外へと出ていった
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「これが冬島ならではの景色…」
キールが城の外へ出てくるとそこには雪で作られた造品や桜色の雪で出来た桜の木があった。キールはフードを外しそれを見ながら酒を飲んでいた
「ハッピーかい?」
キールの後ろからひょうたん酒を持ったDr.くれはが来た
「あんたは誰だ?」
「若さの秘訣かい?それはね…」
「そんなことは聞いてない」
キールは隣に座ってきたドクトリーヌに目を会わせることなく酒を飲む
「私はここで医者をやってるドクトリーヌっていうものだよ」
「それにしても"白ひげ"の次に"
「その名前を知っているとは…何歳だよ」
キールは久しぶりに異名で呼ばれたため一瞬動きが止まる
「私はまだ139歳だよ」
「その年齢なら納得できる」
「死んだと思っていたけど生きていたのか」
「簡単にこの世からは去りたくない」
「ただでさえ荒れている海をさらに荒らしに来たのかい?」
重い口調でDr.くれはが言う
「私はウタの護衛だ。海賊に戻ったわけじゃない」
「そうかい。ただ、海に出てればバレるのも時間のうちだろう?」
「いいんだよ。あの子が選んだ道について行くことにしたんだ。どんな結果が待っていようと私はそれを受け入れる」
キールは強い眼差しで前を見つめる
「覚悟は決まってるのかい…それ
「あの子によろしく伝えておいてくれ」
Dr.くれははそう言うと立ち上がり城内へと戻って行った
「私のことを知っている一般市民がまだいたか…どうやら時代は私を未だに引き摺っているらしいな」
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「外はどうだった?」
キールが戻ってくるとウタは休み、ゴードンは楽器の調整をしていた
「素敵だった。雪の造品は見とれてしまったよ」
「そうなんだ…ゴードン、あとで見に行ってもいい?」
「いいとも。行っておいで」
「ほんと!やったぁ!」
ウタは後ろ髪を立たせて喜びを爆発させている
「さぁ練習を始めよう」
キールがゴードンとウタのやり取りを仲睦まじく見つめる
「頑張れ」
「うん!」
ウタの練習が始まるとキールは黙って練習を見ていた
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「じゃあ行ってくるね」
「「いってらっしゃい」」
ウタはキール達の言葉を聞いたあと外へと出ていった
「冬島の景色はそんなに綺麗だったのか?」
「あんなのは見たことがなかった」
「私も1度見てみたいな」
「見てくればいいんじゃないか?」
「いいのか?君を待たせてしまうことになってしまうが」
「私の事は気にするな。だから行ってくればいい。それと、ドクトリーヌという医者がよろしくと言っていたことを伝えて欲しい」
「わかった。ありがとう」
ゴードンもウタのあとを追って外へと出ていった
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「素敵だね」
ゴードンが外に行くとウタが座って景色を見ていた
「うん」
「この景色を見てると少しは世の中のこと忘れられそう」
ファンの悲痛な声を聞いているウタにとって冬島の景色は世の中を忘れさせてくれた
「こんな景色は見たことがない」
ゴードンはただただ景色に見とれていた
「そういえば、ドクトリーヌという医者がウタによろしくと言っていたそうだ」
「ドクトリーヌ?誰のこと」
「私もわからない。キールがそう言っていただけだからね」
「応援してるしてくれてるんだね。頑張らないと」
ウタはそう言うと立ち上がり景色に背中を向けた
「いいのかい?」
去ろうとしていくウタにゴードンが声をかける
「うん。いつまでもいるわけには行かないから」
「ライブ必ず成功させようね!」
ウタはゴードンの方に振り返ると笑顔でそう言った
時間が空いちゃってごめんなさいm(_ _)m